№2850 バスマガジンvol.126 (講談社ビーシー/講談社)

「バスマガジンvol.126」、今月20日に発売になりました。
 先走るが、次のvol.127の刊行は12月20日と予告されていて、やはり3か月おきの刊行(3・6・9・12月の20日)に変更になったようだ。前号の時も書いたが、それ自体はともかく、刊行体制が大幅に変わったわけだから、やはり事前(この場合は前号vol.125刊行の時点)で、明確に告知を行っておくべきではなかったか。

おじゃまします!バス会社潜入レポート Vol.126 東急バス

東急バス.jpg
 東急バスは今年の4月に東急トランセを吸収合併し、1社体制に戻った。脱線するが、神奈中バスも現在の神奈中本体の分社の神奈川中央交通東と神奈川中央交通西が来年4月に本体に吸収合併される事が発表になっていて、バス部門のさらに分社、という形態は、よほど広域(西鉄バスくらいの規模)でなければ、終焉と考えて良いだろう。

東急バス 青葉台連節車.jpg
 青葉台の連節車の運行開始が今春の目玉で、7305号車は大井町線6000系電車のデザインだが、付記すると、後部の車体は「Qシート」車(夕刻に運用される座席指定車両)のデザインになっている。ただ今のところ、東急の連節バスで営業運行している所を公式側から型式写真として撮影するのは、ほぼ無理。一度青葉台駅から日体大まで延々歩いてみたのだが、道路自体がそれほど広くはないうえ、公式側で広く開いている場所が皆無だった。運行日・ダイヤが限られている現状では、走行写真的に割り切って撮るのが、いちバスファンとしては正解、だろう。現状では。
 オープントップのエアロキングは、現在は「ハイキュー!!」とタイアップしたデザインになっているそうだが、三浦半島の京急バスのように、新車両に置き換わるという話はないだろうか。EVは小型に続いて大型も入ったが、今のところは全部東京都内。
「あゆみ」では、東名急行バスの写真が割と多め(3枚)なのが目についた。もう少し頑張って走れれば、あるいは高速バスブームに乗れたかも知れないが、当時としては、国鉄とのダブルトラックは供給過剰、だったのだろう。
 ところで「保有車両一覧表」は、それ自体は便利だと思うが、どうも各号の事業者によって並べ方が違っていて混乱するところがある。今回は社番の昇順だが、今年の新車が300番台から始まっている(コミュニティ等は除く)ので先頭に来て、それから最経年の2004(H16)年式となり、一般路線車(途中2007(H19)年式は8700番台なので一番後ろ)が終わるとコミュニティ・高速車・特定車と、あっち行ったりこっち行ったり、の感がある。社番は各事業者で付与方法が違う(付けないところもある)ので、年式順で古→新に統一すべきではないだろうか。

バス作りの新勢力から
 埼玉の丸健つばさ交通(旧丸健自動車)がオノエンスターのEV7.0を導入、これはイーグルバス(ときがわ町)に次いで2例目、という事で良いのだろうか。「太陽光発電で走るのは初だそうだが、その割には、公式HPには、ニュースリリース的なお知らせは、確認できなかった(まだ営業運行についていない事もあろうが)。以前の丸健自動車は確か経営危機が伝えられた事があったはずで、その事もあるのか、路線網が以前とは違ってきているような。今は大宮駅からの循環路線もあるが、休日は運休という路線がほとんど。全国交通系ICカードを導入しているとは、正直知らなかった(一部路線だけのようだが)。

鈴木文彦が斬る!バスのいま
「観光輸送に特化したバス」、というお題だろうか。先に京都市営の特急バスだが、運行開始前に行われた京都市長選挙でも、「オーバーツーリズム」になりつつある京都の観光輸送が争点の一つになっていたようだが、ダイヤを見ると、2つの系統がそれぞれ京都駅前を15分間隔で出発するダイヤ、となっていて、利便性はよさそうだ。ただ、前にも書いたが、料金が一般路線の倍以上する路線だったら、やはり座席定員制が望ましい。場所によっては30分以上かかるところもあるので。利用実績がまだ見えてこないが、客足がついて定着の兆しが見えるなら、特急バスに特化した仕様の専用車両の導入も、必要ではないだろうか。
 北陸新幹線開業後の高速バスは、名古屋・大阪方面への利用は増えているそうだが(新幹線は敦賀での乗り換えが必要なので)、阪急観光バスと富山地方鉄道の大阪~富山線は、いまだに夜行バスのみ運行で、昼行3往復は運休のまま。新幹線+特急の料金が割高でもあり(乗り継ぎ割引が廃止になったし)、時間がかかっても低廉な足を求める需要は多いはずなのだが、やはりドライバー不足が影響しているのだろうか。京都の市バスとか、あるいは福井の「XRバス」もだが、ドライバー事情がなかなか好転しない現状では、需要が高まっても、それに応えられる供給量を十分に確保できないだろう。事業者サイドだけでは限界もあり、関係する行政がバックアップ(カネだけではない)も、必要ではないだろうか(京都市は市長が言い出しっぺなので、行政が何とかするだろうが)。

終点の情景を求めて
 西東京バスの数馬。ここは行った事がある、というか、奥多摩(三頭山)の登山の帰りに、ここからの武蔵五日市駅行バスに乗った、という事だったが。同様の登山者でいっぱいだった。この登山は、往路は奥多摩駅からのバス利用だったが、10月1日のダイヤ改正で、特に奥多摩側は減便が行われる(奥多摩~小菅路線は、平日は運行がなくなる)。数馬は便数は維持されそうだが、昨今の登山のアクセスも、なかなか大変だ。

平成初期のバスを振り返る
 十和田観光電鉄で、今回は電車の写真もある。いすゞBU10(青22か1878)は、私が本体の十鉄のページのトップで出している車両だ。この頃もバス事業は大変だったはずだが、現状は特に土休日の運行が極端に少なくなって、十和田市~八戸路線でさえ、土休日は4往復しかない。電車代替路線(三沢~十和田市)はさすがに1時間間隔運行が確保されているものの、全線時刻表を見ると、真っ赤(土休日運休が多い)っかという感じ。十和田湖にも行かなくなって久しいし。全国相互利用が可能なICカード導入、という話題もあるが、ここに並ぶ旧カラーが全盛期だった頃のような状況は、もう望み薄、なのだろうか。十和田市や七戸は、近いうちに久しぶりに行ってみるつもり。電車廃止後は初になるが、特に十和田市付近の状況はどう変わっているのか。

 カルサンe-JESTの営業デビューは、やはりJRバス関東になった。社番はL130型で、伊那市と那須塩原市で連番になっている。「イーナちゃん」の試乗のバスは、ギュウ詰め、という感じに見えるのだが、日常も(ギュウ詰めも逆に困るが)利用が定着してほしい。サイズからして比較的短距離のコミュニティ向け、となろうが、一般のJRバスカラーは登場するだろうか?JRバス関東のEVは、古河市コミュニティ(EVMジャパン)に次いで2・3例目、という事で良いだろうか。

 さて、そろそろエルガEVデビューの話は、出てこないのだろうか?(今のところ、いすゞからもバス事業者からもアナウンスはないが)。

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