№2846 バスラマインターナショナル205(ぽると出版)

「バスラマインターナショナル205」、先月末には発売になっていたが、少々遅くなりました。

各地の電気バスの新車から
 もはやEVは一般のディーゼル・ハイブリッドの新車から分離して、独立したページにまとめられて掲載されるほどになった。小型はBYD・J6とEVMジャパン・F8ー4が拮抗しているような印象がある。ところで、公営バスで本格的なEVを導入したところって、どの程度あるだろう?北九州市営が再度小型を導入したが、大型は、まだない?(いや、伊丹市や鹿児島市で走っている)今は複数社あるので、選定方法が影響しているのかも。

ヒュンデエレクシティタウン デビュー
 試乗インプレッションだが、ここではEVである事より、「9mサイズ」(準大型)である事が強調されているように読める。日本のメーカーが造らなくなって久しいが、潜在的な需要は多いはずで、ヒョンデはそこを狙った、という事だろう。
(広島で走り出したオノエンスター車も9m車だが、やや狭い)
 横浜市営のベイサイドブルーと比べると、だいぶ背高。
「韓国は電気バス先進国」だそうで、5年間で8,000台以上の登録であればすごいなと思うが、道のりは平たんではなかったはず。別メーカーのEVが北九州市営や南国交通で走った事があったが、どちらも短命に終わっていたので。200号の時にも記した事の繰り返しになるが、韓国の路線バスのシステムそのものはどうなっているのか、それは利用者にとって利用しやすいシステムになっているのか、EV大量導入には政治や行政等のバックアップが欠かせないはずだが、政治家や行政関係者、そして利用者の意識はどうなのか、EVが大量に導入されるなら、電力そのものはどのように確保されているのか、そのあたりもどこかで、ページを割いて記してもらえると、ありがたいです。
 いわさきの公式WEBでは今のところ、屋久島のEV運行については告知を確認できていない。

バス事業者訪問255 北アルプス交通事業部
 今回の事業者訪問は3社だが、海と山、北海道と本州と沖縄という、かなり対象的な3社になりました。
 北アルプス交通(今は関電アメニックスのバス部門に位置付けられているようだが)というと、信濃大町~扇沢路線を専門に営業しているという印象があったのだが、今はコミュニティバスもやっているのか。インバウンドの来訪が相当多くなっていると思われるが、実際の旅客対応はどのように行われているのだろうか。
 貸切部門でEVが入ったが、一般路線やコミュニティへの展開はあるのだろうか(その辺は記されていない)。一般路線は一路線のみ、たぶんJR大糸線の動向にも左右されそうだが、近年は〔あずさ〕の直通が減少傾向にあるのと、そのためか新宿から扇沢への直通高速バスの運行が行われている(ただし今季は運行なし)ので、先細りになったりする心配は、ないだろうか?
(信濃大町駅5時35分発の初便は、高速バス新宿~白馬路線からの接続になるが、今季運行されている臨時特急〔アルプス〕からは接続しない)

バス事業者訪問256 東陽バス
 沖縄県の主要4社の中では一番規模が小さい。本文には路線図の掲載がない。公式WEBの路線図が略図で少々分かりづらいが、うるま市・沖縄市・北谷町と、南城市に挟まれたあたりが主要なエリアとなるのだろうか。
 輸送人員は、やはりコロナ禍の2020(R2)年の落ち込みがきつい。2022(R4)年には年間200万人台を回復しているが、去年はまた落ち込んでしまっている。これはどうしてなのだろう。
 今年になって沖縄バスの傘下になったが、これで沖縄本島は基本的に、第一交通傘下の那覇バス交通・琉球バスと、沖縄バス・東陽バスの2グループ体制になった。那覇・琉球はデザインが統一されつつあるが、東陽と沖縄の関係はどうなるのだろうか。当面は去年までと同じ形態で行くようだが、いずれは再編成もありうるだろう。何度も書いているが、沖縄のバスは、実は案外、ちょっとしたことで良い方向に行く可能性を秘めていると思うので、他社もだけれど、ぜひぜひ健闘を期待したい。沖縄は来年、再訪を予定しています。「730」はたぶん乗れないと思うが。
 車両は中古導入が多いが、ひところよりだいぶ近代的になってきたようだ。

バス事業者訪問257 宗谷バス
 一転して最北の事業者になるが、今回はインタビューはなしで、定期観光バスを中心に、現地の実情をレポートする形態になっている。むろん事情は分かるが、やはり宗谷バスという会社の現状、バスの運行形態や、ドライバーは確保できているのか、近年は鉄道代替バス(特に天北線)の縮小が目立つが、どのような利用傾向なのか、極寒で海沿いの地の車両管理はどうなっているのか、やはりいずれは知りたいところ。それにしても写真を見ると、一般路線車はほとんどが元東急バスそのまんまで、東急がそのまま稚内の地を地盤にしているかのような錯覚も覚える。田園都市線沿線で走っていた長尺車両が目立つが、道路条件の良さがあるだろう。
 礼文島の定期観光バスのルポがあるが、現在礼文島は空路がなく(隣の利尻島はジェット化されているが)、船の欠航が少なくないなら、まず島に渡る事自体が大変だ…。礼文に限らないが、離島のバスも魅力的だが、行く機会を作れない…。
「アーカイブス」の写真には、宗谷バスの他、宗谷本線の稚内駅のモノクロ写真もあるが、構内の広い事…。1970(S45)年の撮影だそうだが、「よん・さん・とお」の時点では、宗谷本線は急行3本(〔宗谷〕は函館行)・普通7本(うち客車列車1本は小樽行)、天北線は急行1本・普通7本の出発があった。古き良き時代…だったのかな?
(宗谷岬方面へのバスの時刻は、「よん・さん・とお」時刻表には掲載がなかった)

短期連載 カタログで偲ぶ“平成初期”のバスたち⑦

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 日産ディーゼルUAシリーズ。シャーシ以上に、富士重工のボディが目を惹いたシリーズだと思う。基本的に、富士重工の車体生産終了まで続いた、息の長いデザインだったと思う。ところで、このカタログが出る前に、先代のP-UA系の発売開始に先行して都営バスの都市新バス用にこの車体が架装されてデビューし注目されたが、その点については記載がなかった。

 ミャンマーの高速バスのページがあるけれど、クーデター後の軍政下で、バスの撮影をやって、大丈夫だったの?(テキストには軍政下の町の様子などの記載がない)

 次号206号は、発売が5日早まり、10月20日となるそうです(「バステクin首都圏」開催のため)。ところで、はとバスのエクリプス ジェミニ3が増備されたニュースがあったが、京浜急行バスも、今月から三浦半島のオープントップバスがエクリプス ジェミニ3に代替された模様です(同時に運転形態を再編し、三浦海岸駅発着に変更)。次号で記事が出るのではないか。

臨港バスEV.jpg
 ところで、前号204号の事業者訪問・臨港バスで、「エルガミオのEV改造車は社有地で保管している」と談話があったが、これはJR鶴見駅近く、鶴見線の高架下の「鶴見駅前車庫」の事で、公道から高架下に格納されているEVを見る事が出来ます。この車庫、昔は一般路線バスの出入りもあったが、現在は特別支援学校のスクールバスの置き場所になっています。事務所も高架下にあります。

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 小田急が、新型ロマンスカーの開発に着手する、と発表しました。と言ってもデビューは2028(R10)年度というから、4年も先。「EXEの代替で、VSEの後継と位置付ける」という趣旨のようだが、既に引退済みの車両の後継、なのか。という事は展望室付きとなろうが、一方でEXEの代替とは、どういう姿になるのだろうか?2028(R10)年は、EXEデビューから32年。「α」化されていないEXEは、退役という事になるのだろう。

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