№2814 北陸・東海 国内久々の長旅 2.初めての黒部峡谷鉄道 残念ながら途中引き返し

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 夜行バスを降りて、本格的に旅が始まる2日目。「北陸」と言っても今回は富山だけに終わるが、乗った事がなかった黒部峡谷鉄道に、初めて乗る事としました。興味はあったけれどちょっと遠いし、観光鉄道なのでそれなりにコストもかかるので。ただし残念ながら能登半島地震の影響で、終点欅平を極める事ができなかったのが、何とも残念。

 4月25日(木)

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 早朝6時前の富山駅。右の地鉄のエアロエースは名古屋行。

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 富山地方鉄道の電鉄富山駅。

 中は閑散としている。ただ、立山行・宇奈月温泉行とも初列車はもう出発しているので、早起きの観光客は、それらに乗って行ったのかも知れない。

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 高架化工事はなおも進行中、切符売り場は移転して仮設に。

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 改札口も仮設。ちょっと狭いかなあ。その先の1番乗り場に見える元西武NRA・20020系は、6時06分発の不二越・上滝線岩峅寺行。

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 行先表示のプレートも、置き場所を残しながら残っていました。どの程度の使用があるのだろう?幟は地元のJリーグ・カターレ富山。

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 現在の電鉄富山駅は、完成した仮設の相対式2面2線に集約され、それぞれ前後を分割して使用している。1番乗り場の先に3番乗り場、2番乗り場の先に4番乗り場、という形態。

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 各線路はこんな感じでホームの真ん中に出発・場内信号機があって、直列に停車できるようになっている。ただ、これだと3・4番乗り場は、改札から相当遠いなあ。3番乗り場の17480系は立山線の岩峅寺行(6時28分発)で、1番乗り場に不二越・上滝線の岩峅寺行(6時35分発)が既にいるので、この位置に停まっている。

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 2番線に停車中の6時17分発・宇奈月温泉行で出発。14762Fは「立山あーととれいん」のヘッドマークを掲げていた。

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 車内にはこんな感じで、地鉄とその沿線の写真が、天井からぶら下がっている。

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 東新庄で、上り電鉄富山行と行き違い。17480系は元東急8590系で、17485Fは田園都市線時代のマルK(東武乗り入れ非対応)マークがそのまま残っている。

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 今回乗車している14760系は、もうデビューから42年。当時は中小私鉄としては画期的な、2ドア転換クロスの新造車で、それもあってその年の鉄道友の会ローレル賞を受賞していました。

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 中加積駅の駅名標。注目は下の「ますのすし」の広告で、もちろんそれ自体は今も変わらず人気だが、もう少なくとも、在来線のホームや列車内で買い求める事は、できなくなってしまった。

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 この中加積付近から魚津までは、あいの風とやま鉄道(旧北陸本線)と併走する。正直、規格が違いすぎるなあ、の印象は否めない。

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 両線は魚津で接続する(地鉄は新魚津)が、ここも使われなくなった線路がそのまんまで、乗り換えが少々不便。
 突飛な発想を承知で提案すれば、両線の駅を完全に統合した上で線路を接続し、富山方面~あいの風~魚津~地鉄~宇奈月温泉、という相互直通運転というのも、検討されて良いのではないか?利便性向上も兼ねた、近代化への設備投資も、生き残りのためには必要な施策と検討されても良いのではないか、と思っている。
(あいの風の521系は直流区間へも入れるはず)

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 あいの風と分かれる直前、後方からEF510形の貨物列車が迫ってきた。辛うじて抜かれずに別れていく。

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 後方に新幹線の黒部宇奈月温泉駅が見えるが、ここは舌山。行き違う電鉄富山行も、カターレ富山ラッピング。新幹線駅隣接の新黒部駅は、黒部峡谷鉄道に乗った後降ります。
 この電車は、観光客の姿はなかった。途中通学の学生の姿もあったが、浦山を出たら、乗客は自分を含めて3人のみ。

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 宇奈月温泉駅に着きました。電鉄富山から1時間49分。ちょっと時間がかかりすぎかなあ?今は全線通しの特急もないし。
(先のあいの風との相互直通の提案は、これも理由)

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 駅前には、黒部峡谷鉄道の旧型ELと、客車が保存展示されています。

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 さて、いよいよ黒部峡谷鉄道に初乗りです。起点の宇奈月駅。

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 この日の一番、8時17分発の猫又行。乗ろうと思えば乗れたかも知れないが、ここは余裕を持たせて見送り。この列車の乗客は、まだそんなに多くはなかった。

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 9時00分発に乗ろう、というお客さんは多かった。団体もいるようだ。
 猫又までの単純往復は、2,820円。乗車券は時刻を指定して購入する。

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 ヘッドマークとか標識とか、あとブレーキのハンドルや計器も展示されている。
 
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 構内ではELの入換えが行われていたが、運転はなんだか重機感覚?

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 重機と言えば、こんな貨車も。

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 車両基地はこんな感じ。広いのか、こじんまりなのか。左は地鉄の宇奈月温泉駅。

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 9時ちょうど発の、猫又行。この列車はリラックス車の連結はなく、オープンの、それこそトロッコ的なタイプのみ。備忘録的に、編成を記しておきます。

EDR20+EDR28+ボハフ1171ーボハ1172-ボハ1173-ボハ1174-ボハ1175-ボハ1176-ボハフ1177+ボハ1112ーボハ1113-ボハ1114-ボハ1115-ボハ1116ーボハフ1117

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 出発してすぐ、新山彦橋を渡る。大鉄橋(それが、一番上)。

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 新山彦橋の上から見る、宇奈月の町と渓谷。
 この列車では、富山県出身という俳優の室井 滋が、ガイドがてらいろいろアナウンスしてくれる。

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 今通った、新山彦橋。

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 宇奈月ダムによってせき止められてできた湖。

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 これは発電所だが、ヨーロッパの古城を模して造られた、そんな事もアナウンスしてくれる。貨物の支線が乗り入れている。

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 2両目から、列車をけん引するED重連を見る。思っていたよりは、速く走っていたかもしれない。

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 仏石。

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 今現在の運行区間では唯一、中間の旅客営業駅となる黒薙駅。そこからも貨物支線が分岐している。このトンネルの先には、何があるのだろう。

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 黒薙駅を出発。最後部はまだホームにかかっている。

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 終点が近づいて、出平ダムが造ったダム湖を見下ろす。

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「終点」の猫又。宇奈月から44分。
 一般の旅客は扱わない駅だから列車からは降りられず、即折り返し。けん引してきた機関車の機回しではなく、既に待機していた別の機関車が宇奈月方に連結される。

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 慌ただしく出発。それでも、手を振って見送ってくれる。

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 黒部川の対岸の、黒部川第二発電所。ここにも川を渡って、貨物支線が延びている。黒部峡谷鉄道とは純粋な観光鉄道、というだけでなく、黒部川沿いの重要な生活インフラを支える施設への重要な輸送路になっている、と感じられた。先の貨車もそうだし。

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 空はみるみる晴れて、青空が広がってきた。新緑がとてもまぶしく感じられる。

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 出平で、後続の宇奈月発列車と交換。右の壁には小さく「冬季歩道」と書かれている。鉄道は冬季運休で、道路もないから、冬は歩いて行くしかない(もちろん関係者だけ)。特に雪が降ると、すごく大変だろうなあ。

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 笹平で、トイレ休憩の停車があった。

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 もう一度、黒薙駅に戻る。4か国語の駅名標がある。この列車は乗客は多かったが、インバウンドはいなかったような気がした。

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 森石でも行き違い。先頭のED重連は新型のようで、Vの字があしらわれている。

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 再び、新山彦橋。帰ってきました。

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 宇奈月到着。

 当初は10月1日の全線再開を目標としていた黒部峡谷鉄道だったが、このあと5月27日になって、今シーズンの全線再開を断念すると発表がありました。鉄橋だけでなく、斜面にも危険な個所があるようで、先に書いたようにそもそも現場へのアプローチ自体が難儀な路線なので、まあ致し方ない。でも、猫又往復でもそれなりに楽しかったけれど、やはり来たからには、欅平まで極めたかった…。次に来た時には当然終点まで乗り通す、が、その日はいつ作れるだろうか。

 この後後半は、富山地鉄の立山線、不二越・上滝線にも乗ります。その前に新黒部駅にも降ります。それは次回。

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 一昨日の事だが、京都市営バスで、回送車に外国人乗客2人が間違って乗り込み、2人は止めるようドライバーに申し出たが、バスはそのまま走り続け、2人の110番通報によって途中で止まった、という事態があったそう。ドライバー(西日本JRバス委託)は営業所まで行って対応しようと考えたらしい。西日本JRバスは対応に問題があり、処分を行う、としているようだが、これはいろいろな問題を多分に含んでいて、該当ドライバーを処分してそれで終わり、にして良い事では、決してない。ドライバーからすれば言葉が分からなくてどうしたら良いから分からず、とにかく営業所まで行って何とかしようと考えたのだろう(途中で止まって営業所に対応を求めるやり方もあったろうが、すぐに解決できるのか)し、日々の運転業務だけで精いっぱいのドライバーに、さらに言葉が分からないインバウンド旅客への対応まで任せてしまっているのなら、やはり問題ではないか?このままだと、接客でのトラブル発生を恐れて、さらにドライバーが集まらなくなる危険性も、十分にある。特に京都だとこの手の事態は今後も起きるはずで、まずキチンとしたマニュアルや情報伝達方法の整備が必要だし、地上に常時職員を配置する事も必要かもしれない。あと京都だけでも、バスだけでもないが、インバウンド対応、特に異常時には、これこそAI技術の活用はできないものか?と、近頃は強く思います。タクシーがGPSのマップの搭載をドライバー募集のPRの一つに使うように、バスも賃金面だけでなく、特に接客面でのバックアップ体制を整備し、「こういうのがありますよ」と売りにする事も、考えられるべきではないでしょうか。
(私も乗客として、経験があるんですよねえ。富士五湖で中国人カップルと富士急バス車内で一緒になって、その2人が忍野で降りたくてドライバーにいろいろ聞くが、向こうは中国語を理解できないから対応に苦慮していた。2人は英語も話せるので、私がカタコトの英語を駆使して、何とか目的地まで乗ってもらった、という事がありました)

《What's New》
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posted by 菊池 正人 at 22:00Comment(0)旅行