№2786 鉄道と 温泉めぐる 山形路 2〈終〉.左沢線と かみのやま温泉と 山形鉄道と E8系
前回の続きだが、まず一点お詫び。
「青春18きっぷ」を使って、と前回の頭で書いたが、「青春18きっぷ」を使ったのは初日だけ。2日目は大半が山形新幹線〔つばさ〕になるのだから、当然「青春18きっぷ」は使いませんでした。左沢から横浜までの片道切符を、〔つばさ〕指定券と同時に購入しています。
3月22日(金)
早朝の山形駅。この時点では、快晴でした。
「福島~米沢間トンネル整備」というのは最近聞いた事もあるが(そうなると「板谷峠越え」の中間駅は全て廃止の可能性大)、「奥羽・羽越新幹線」は現状では正直、妄想の域を出ない気がするんだよなあ。
なんと、ホームには列車がいない!
新幹線を含めても、側線にさえいない。朝7時台で一応「ラッシュ時」の県代表駅なのに、これはちょっと驚いた。
7時28分になって、左沢線の左沢発328Dが到着。7時15分に奥羽本線の両方向へ普通列車が発って以降の13分間、列車がいなかったはずだ。その後仙山線や米沢方向からの列車も相次いで到着。やはり学生が多い。
折返し327Dは、キハ101の6連(前から3ー2-6-7-13-4)。短尺のキハ101形とはいえ、今時ローカルDC列車で6連とは、日本全国でも他にどのくらいあるのだろうか?
キハ101形は、側面の行先表示がフルカラーLEDになり、ワンポイントでイラストも加えられている。左沢行はキハ101形自らを描いている。
後ろ4両は寒河江止まりで、サクランボなどの果物と、山々が描かれている。
北山形(羽前千歳)までは標準軌線との単線並列。1424Mとすれ違う。向こうも701系の6連。
羽前山辺で1326Dと行き違い。寒河江までの間で行き違いができるのは、北山形と羽前山辺の2か所のみ。
直線は比較的長い。雪が残る山々を見る。東北らしい眺め。
寒河江で後ろ4両を切り離し。ここまでは車掌が乗務していたが、この先はワンマン運転。
寒河江駅の構内は、割と広い。328Dと交換。
その328D山形行の行先表示。山形新幹線(E3系)が描かれている。いつかE8系に変わるのだろうか。
さすがにサクランボの産地、とあってか、駅名標はサクランボをかたどっている。
下り列車も学生が中心で、寒河江でドドッと降りて、西寒河江を過ぎたら乗客は5人だけ。
この付近は直線も長いが、羽前高松を過ぎると、勾配がキツくなってきた。
高台になって、左沢の町の中心部を見下ろす形になる。
左沢駅は、何十年ぶりだっけ?駅舎も大きく変わっている(はず)。
駅前には、寒河江駅と朝日町の宮宿を結ぶ山交バスが乗り入れる。たまたま寒河江行が来ました。車内に乗客はいるが、ここでの乗降はなかったようだ。
№2778でも書いたが、この路線は元々休日運休だったが、今月からは土曜日も運休となった。朝日町は他に町自ら山形駅へ直行する路線バスを運行しているが、これも土休日運休。朝日町は、土休日は公共交通でのアプローチができない自治体、という事になります。ここに限った話ではないが、山奥へ行くローカル支線とかならまだしも、町の中心へ行く路線も運休、とはねえ。
駅舎内には、「大江町交流ステーション」があります。
中には、奥羽本線や左沢瀬で走っていた、歴代の国鉄・JRの車両のNゲージが並んでいます。特急〔つばさ〕や急行〔津軽〕、それにキハ101より前のキハ40形左沢線仕様(ちなみに私は、気仙沼線で乗った事がある)とかなどが並んでいます。
現在の左沢駅の時刻表。午後は12時54分の後、16時15分まで3時間21分も列車がない。
(午後に間隔が大きく空くのは、最近のローカル線ではやや異例かも)
左沢線に関しては、もう少し山形地域の近郊路線としての強化策があっても良いのではないかと思った。山形~寒河江間は一時40分間隔というパターンダイヤが組まれた事があったが、全線規模でダイヤが整備されても良いはずだし、以前も書いたが、ICカードのエリアも、全線まで広げられるべき。
山形に戻って、奥羽本線の普通列車430Mに乗り換え。基地にE8系の姿がありました。下り線は3線だった跡が残っている。
719系。もはや標準軌の5000番台のみ。
かみのやま温泉で途中下車。
春雨庵まで歩いて行く途中、仙台行の山交バスの高速バスと出会いました。その写真は現在本体で公開中です。
春雨庵。
上山城。現在は郷土資料館になっている。
公園から見る、蔵王の山々。
前川足湯。駅から歩いて5分程、文字通り、前川のほとりにある足湯。
改めて、かみのやま温泉駅。
山形新幹線の乗車目標は、今現在はE3系とE8系が併用されている。E3系バージョンはいつまで見られるか。
次の普通列車432Mで、今度は赤湯へ。
複線区間ですれ違った〔つばさ129号〕。E3系。
羽前中川から単線で、〔つばさ131号〕を待つ。これがE8系だった。生で動いているのを見たのは、初めてだった。
赤湯駅。しばらく来ないうちに、JRの方はモダンになった。
下り線にE8系が来た。〔つばさ171号〕の時刻だが、この日は運転日ではない。乗客の姿もないし、座席の向きも逆だった。表示も出ていなかったが、回送?
山形鉄道も久しぶり。209DはYR-886。YR-880形は昭和末期の転換時からの車両だが、全体にラッピングを施してまだ健在。新車両導入、という話はどうなったのだろう?
車内は変わっていないなあ。セミクロス仕様。整備は行き届いている。
白い飯豊の山々に向かって走っていく。
車内放送は、英語と中国語も混じる。この日はいないようだったが、インバウンドの利用が多いのだろうか?
宮内で212Dと行き違い。ここから帰宅の学生が多くなる。
今泉駅構内の、JRのキハ110形。米坂線は今泉から先は不通が続いていて、本来新潟の車両なのに、孤立した状態が続いている。全般検査の時が来たら、どうするのだろう?
長井を経由して、今度は山々から遠ざかっていく形で、荒砥を目指す。
しかし、学生で混雑している上に、運転士が見習いだった事もあるだろう。2分ほどの遅れになってしまい、しかも降車に時間がかかって、214Dへの折返しが元々5分しかなかったから、駅の写真を撮れる状況にはなかった。次の218Dは1時間弱後だが、〔つばさ188号〕に乗れなくなるので選択肢がない。車庫を撮るだけでとんぼ返り。
改めて、米坂線との合流部。元々は独立した信号所だったが、今は今泉駅の構内の扱いになっている。左側の米坂線の方は、線路がさび付いている。再び列車が走る日はいつの事か。というか、そんな日は来てくれるのか?
という内に、赤湯に戻ってきた。赤湯は山形鉄道独自の駅舎が反対側にあり、こちらは変わっていない。
これは〔つばさ144号〕。この列車はE8系での運行が確約されていなかったので、敢えて見送りにしていたのでした。
ホームには、コミック「ラーメン大好き小泉さん」と南陽市のコラボの広告があった。南陽市って、ラーメンが有名だったの?何より、市に「ラーメン課」なんて部署があるの?
今回はラーメンを食する暇はなく(というか駅付近にはラーメン店なんてないよ)、そのまま〔つばさ188号〕に乗車。いよいよE8系。
車内は、だいぶ明るい印象。座席の色は、やはり「べにばな」から来ているのだろうか。
赤湯駅で購入した駅弁「山形牛すきやき弁当」。本来赤湯駅は、今は駅弁を発売する駅ではないようだが、この一つが残っていた。ちょっと高かったけれど、山形らしくていいでしょ?紐を引っ張ってしばらくすると温まる。
スイーツに、ブドウのヨーカン。
板谷峠越え。いつまでも眺められるものなのかなあ?
バス代行輸送まで行って工事を行ってきた上りの連絡線は、完成が近いようだ。次のダイヤ改正あたりから供用、だろうか?
肝心のE8系の出来は…と問われると…、正直特に新幹線区間ではウトウトしていて、どこがどうというのは、正直言えない。山形新幹線自体乗らないから良し悪しを比べようもない。今回はE5との協調運転でスピードアップを狙うのがE8の性格だろうと思うので、全編成が揃ってE3系を完全に置き換えた時に、真価を発揮する事になるのでは、ないだろうか。
大宮を過ぎて、埼京線の通勤快速を追い抜く。
東京定時到着。E5系との連結部は、記念写真の格好の被写体?
こんな感じで、山形への旅が終わりました。今回は少々趣向を変えて、短時間だが温泉巡りも加えてみました。今後も鉄道・乗り物だけでなく、ある程度違う要素も盛り込んでいきたいと考えています(先日の山陽への旅はそうはならなかったが)。
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東武が、アーバンパークライン(野田線)向けの新型車両80000系の導入を発表しました。それにしても、リリース済みの事項だが、編成あたり1両減車して5両編成にするとは、乗客の減少はここも例外ではないのかなあと思ったが、フリークエントサービス確保のためであれば、前向きに考えてもいいのだろう。25編成製造するが、編成中1両は60000系からの転用するそう。ただ60000系は18編成なので、7編成は5両まるまる新造という事になる。「たのしーと」の設定は、昨今の都市鉄道のトレンドか?現在アーバンパークライン(野田線)は8000系・10000系(10030型・10050型)が合計25編成なので、これが全部置き換える事になります。8000系は全部引退になるはず、10000系も、特に未更新車は先行きが怪しくなりそう。あるいは本線に戻って、初期の10000系を置き換えるのか。10000系も、昭和の車両だからねえ。本線・東上線まで含めて、東武の今後の通勤車の動向も、気になる所です。
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