「JTB時刻表2024年2月号」、先月25日に発売になりました。
表紙は、北陸本線・湯尾~南条間の681系〔サンダーバード〕。北陸新幹線が敦賀に延伸すると、この区間はハピラインふくいに転換され、JRの特急列車は走らなくなる。681系の去就はどうなる。相当な余剰が発生するはずだが、北陸新幹線延伸時には、683系が直流専用289系に転用改造された事で延命したけれど、今回は、少なくともJR西日本内部には転用先がない。量産車もデビューから間もなく30年だから、相当な淘汰が発生するとも考えられるが、どう展開するか。
「のりもの情報局」、10・11・12・1月号と、4ヶ月連続して掲載がなかったからもう終わったのかと思ってしまったが、5か月ぶりに掲載がありました。「津軽鉄道『開運入場券(たつ)』発売中」「広島電鉄『広島ドラゴンフライズ電車』『サンフレッチェ広島レジーナ電車』ラッピング車両運行中」「カンゼン『近鉄とファン大研究読本』好評発売中」。
広島ではテキストにあるように、紙屋町の近くにサッカーの新スタジアム「エディオンピースウィング広島」がオープン(今月23日のJ1開幕戦・サンフレッチェvsレッズ戦がこけら落とし)する事になっていて、記念でまた新しいラッピング電車が走る事になるだろう。
北陸新幹線金沢-敦賀間開業! 新駅&沿線旅ガイド
去年敦賀に泊まって、外側からだけだが敦賀の新幹線の駅も見たが、ここでは、新規開業区間の全ての駅のガイドが掲載になりました。
まず、敦賀での乗り継ぎがあっても、大阪・名古屋~金沢・富山間の所要時間が短縮されるのは結構。だが、問題になりそうだと思うのは、改正と同時に、新幹線⇔在来線特急・急行の乗り継ぎ割引が全面的に廃止になり、料金が単純に合算になる事。現在、大阪~金沢間の特急料金は2,950円だが、3月16日以降は、大阪~敦賀間2,390円+敦賀~金沢間2,400円、合計4,790円となって、1,840円(62.37%)の大幅な上昇になってしまう。また 名古屋~金沢間で名古屋~米原間東海道新幹線利用の場合、現行では名古屋~米原間2,290円+米原~金沢間1,650円(割引適用)で合計3,650円だが、これが名古屋~米原間2,290円+米原~敦賀間1,290円+敦賀~金沢間2,400円、合計5,980円となり、2,330円(63.83%)の上昇(ここでの金額は全て通常期・指定席)。JR西日本では、WEB限定の割引商品の発売も行うようだが、利用者にはどう受け止められるだろうか。
本題の新規開業各駅だが、まず福井は、やはり島式1面2線になる。内覧会のニュースも見たけれど、スペースの確保の問題もあったろうが、新規開業駅では一番乗降が多くなるはずと思われる福井で、このレイアウトが採用されるとは思わなかった。
越前たけふは高速道のICや国道に近くにあり、「交通の要衝になると期待される」と記されているが(既に先行して、名古屋~福井間の高速バスが停車している。道の駅で乗車券も発売)、肝心の武生駅・たけふ新駅を中心とした、越前市中心部への二次アクセスは、どうなるのだろうか。地元の報道では、シャトルバスが運行される事になるようだが。
今回、新たに加賀温泉・芦原温泉と、「温泉」の2文字が入る駅が入るのが特徴的で、既存区間の黒部宇奈月温泉(「温泉」が入る新幹線の駅は初めてだった)と合わせて、3か所になる(他に西九州新幹線の武雄温泉・嬉野温泉)。加賀温泉は、能登半島地震の影響は軽微で旅館は通常通り営業しているが、キャンセルが相次いでいて、先日温泉の関係者が都内でPRを行ったとニュースもあったが、新幹線が走るようになれば、流れも変わるのではないだろうか。№2522でも書いたが、この駅は昔は作見という普通列車しか停車しない小駅で、周辺の大聖寺や動橋に特急・急行が停車していたが、これらを統合する形で、加賀温泉駅になりました。五十数年で大出世です。加賀温泉・小松両駅のホームのメロディは、なぜユーミン夫婦なのだろう?共に、出身地とかではないのだが。
なお、能登半島地震については反映されていないが、欄外にお悔やみとお見舞いのメッセージが加えられていました(「編集長だより」にもあり)。
新規開業区間は今日2月3日、一般向けの試乗会が行われたそう。
特集のページ
「NEWS」の4文字は、この改正で定期運用から離脱する255系。房総のリゾート特急として期待されたが、高速道路(特にアクアライン)の開業・延伸もあって、房総の各特急が思った以上に早く衰退したのは、誤算だったろう。今後の事は分からない。そのまま引退かも知れないし、波動用で残る185系を置き換えるのかも知れない。6連に短縮して〔富士回遊〕に転用するというのは、どうだろう?需要が回復して、輸送力不足気味であるようだから。〔あずさ〕〔かいじ〕の所要時分短縮にも良いだろう。
グラビアが北陸新幹線新駅特集になったので、3月16日ダイヤ改正の概要は、特集のページに掲載されています。基本的には昨年12月のJR各社からのリリースをそのままなぞっているので、新たに記す事はない。ただ、例の京葉線は「通勤快速・快速は各駅停車に変更される列車があります」という、やや曖昧な表現になっている。JR東日本のリリースでは、当初は「朝夕はすべて各駅停車に変更します」みたいな文言になっていたはずだから(今月16日の一部修正発表と同時に、12月のリリースの該当部分の文言は削除されている)、その後の修正を見て、急いで書き替えたのかも知れない(今2月号の締め切りは12月22日だった)。
今号では新幹線・特急の時刻が掲載になっているが、東海道・山陽新幹線は、現行の新横浜始発臨時〔のぞみ491号〕は、新ダイヤでは〔のぞみ97号〕として、さらに博多まで運転される日がある(新大阪止まりの運転日は〔のぞみ497号〕)。この場合の新大阪から先の時刻は、現状では〔さくら545号〕〔さくら575号〕(臨時)と被る事になるが、新ダイヤでは、〔545号〕は鹿児島中央までの全区間を4分繰り上げ。〔575号〕は新大阪・新神戸は3分早発になるが、西明石で〔のぞみ97号〕の通過待ちになる(鹿児島中央終着時刻は変わらない)。
上越・北陸新幹線は、現状は下りと上りを上下に並べる形態で掲載されているが、新ダイヤからは下りと上りで別ページになりました。上越と北陸を分離してもいいかなと思うが、東京~高崎間が共用で、この区間のみの利用者・列車も多いのでできないかも。
上越新幹線は最終列車の繰り上げが発表されていたが、新ダイヤで東京発新潟行の最終は、21時20分発〔とき347号〕となり、現行の〔とき351号〕からは20分の繰り上げ。また高崎行は22時40分発〔たにがわ477号〕で、やはり20分の繰り上げ。対上毛高原・越後湯沢は現行の〔たにがわ417号〕で変わらず、この結果、上越新幹線で一番終着が遅いのは、〔たにがわ417号〕の越後湯沢着23時52分になります。
なお、新ダイヤの〔とき347号〕は、本庄早稲田は通過。このため、(利用者はあまりいないだろうが)本庄早稲田から新潟への最終は、21時39分発〔とき345号〕となり、50分の繰り上げになる(対浦佐・燕三条はさらに高崎あたりで後続の〔とき347号〕に乗り換える必要がある)。
在来線特急は、〔しおさい〕は、銚子発着の全列車がE259系で運転。現行の255系をほぼそのまま置き換える形にはなるが、下り5本・上り4本に削減。東京発最終は19時45分発(〔しおさい9号〕)に繰り上がる上、土休日は運休。
米原発着の〔しらさぎ〕は、米原~敦賀間45.9㎞の短距離列車となり、JR西日本では最短の定期特急になります。通勤ライナー特急の〔らくラクやまと〕でさえ、新大阪~奈良間52.3㎞(実際の走行ルートの営業キロ。運賃計算上は50.6㎞)なのに。
同時に春の臨時列車も発表になっているが、目を惹くのは、(平日おさんぽ号)の副称がある、吉川美南~鎌倉間の特急〔鎌倉〕。6月の毎週金曜日に運行されるが、全て普通の平日。時刻は3月~6月の土休日運行の〔鎌倉〕とは異なる。E653系使用は同じ。6月は紫陽花のシーズンになるが、利用を分散させて混雑を緩和しよう、という意図だろうか。
〔WEST EXPRESS銀河〕は、改正日以降6月いっぱいは、京都~出雲市間(伯備線経由)で運転。
会社線は、1月20日に運行を開始した、高速バス加須・行田・熊谷~伊香保・草津線(ここには記載がないが〔ゆめぐり埼玉号〕の愛称がある)が掲載。最近首都圏から伊香保・草津を目指す路線が相次いで開業しているが、この路線は「ジェイアールバス関東と秩父鉄道観光バスのアライアンスによって運行される」とされていて、運行は秩父鉄道観光バスだが、JRバス色で運行される。秩父鉄道観光バスは久しぶりの路線バスで(熊谷市のコミュニティバスは、現在は担当していない)、高速バスは初めて。
本文
長崎本線の江北→肥前鹿島間で、夜間に普通列車1本増発。江北22時03分→22時17分肥前鹿島。江北では〔リレーかもめ61号〕から乗り換えができる。列車番号9895Mと臨時列車の扱いだが、特に注釈はなく、毎日運転(ダイヤ改正時より定期列車として運行)。
JR線に関してはもうダイヤ改正直前なので、特段新しい動きはないように見えました。
会社線は、南海高野線・泉北高速鉄道が1月20日にダイヤ改正を実施済み。紙面では分からないが、高野下~極楽橋間の運行本数の変更(平日は増・土休日は減)、極楽橋駅でのケーブルカー乗り換え時間の拡大(平均5分→8分)、土休日の下り3本・上り1本の九度山停車時間の延長(駅構内のおむすびスタンドでの購入時間を確保するため)など。4月6日~11月30日の、土休日の〔こうや〕増発も予告されています。
昨年12月に廃業した金剛自動車の富田林駅~千早ロープウェイ線は当然抹消。南海バスの河内長野駅~金剛山ロープウェイ(金剛の千早ロープウェイと同じ場所)は、時刻は掲載されている。ただ、なぜか巻頭の索引地図からは、南海バス路線まで抹消されている。
さて、裏表紙の裏を見るとなんと、「JTB私鉄時刻表 関西 東海2024」の予告があります。JTBでは以前、私鉄のみの時刻表(東西で分割)を年1回程度刊行していたが、15年ほど前に終わってしまって、残念と思っていたものです。今回は関西・東海のみで、西日本でも中国・四国・九州は掲載がないよう。だが、特に阪急・阪神は自社の全線時刻表の刊行をかなり前に取りやめていて、ダイヤの全体像が見えなくなっているので、この刊行は大いに期待です。2,200円とややお高くなりそうだが、それだけの価値はあるはず。いずれ関東地方、そして他地域の私鉄についても刊行があると思われるし、そうなるようこちらも期待です。
次号3月号では、JR全線や、ハピライン・IRのダイヤが掲載になるはずなので、できるだけ数多く分析してみたい。
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《What's New》
1日 豊洲市場隣接 新商業施設 「豊洲千客万来」オープン
2日 新潟 三幸製菓工場火災 代表取締役ら4人書類送検
3日 ラグビーリーグワン 「スーパーラグビー」チームと初の交流戦
関東地方は5~6日にかけて、ひょっとしたら平地でも大雪かも、という予報が出ています。JR東日本や東武などではすでに、注意喚起のメッセージが掲載されています。明後日以降の事だが、どうなるのか。通勤に影響が出ないといいけれどねえ。