№2731 バスマガジンvol.122 (講談社ビーシー/講談社) 

「バスマガジンvol.122」、先月末には発売になっていたが、また少々遅くなってしまいました。

おじゃまします!バス会社潜入レポート Vol.122 神戸市交通局

 そういえば121が横浜市、121が神戸市だったから、3号連続して、政令指定都市の市営バスになりました(巻末の「編集後記」でも、そんな事を書いている)。
 創刊間もない2004(H16)年10月発売(当時は偶数月発売だった。翌年から奇数月になるが、バスラマインターナショナル誌と被っていたから変えたのか?)のVol.7以来2回目になります。
 当時は、今もある5営業所・3出張所は同じだが、他に岡田出張所があった。同所は1994(H6)年3月開所というから当時は開所10周年。2015(H27)年に廃止になったようだから、21年の短命だった。
 昭和の頃は仙台市の外にもかなり路線があったが、「あゆみ」を読むと、戦時中の通牒により、周辺域の民営バスを買収した事で、エリアを大幅に拡大したらしい。理由は異なるが、同じ東北の青森市営バスと似ていると思った(青森市営も、平内町から竜飛岬まで走っていた)。今は「平成の大合併」の結果、基本的には仙台市内に収まってはいるが、山形県との県境近くまで路線が延びている。なお、85・205系統のルート上の2か所が、多賀城市に位置しているようだ。
 所有車両一覧表を見ると、一斉に仙台ナンバーに切り替えたようだ。旧宮城ナンバー車も、希望ナンバー取得で数字を引き継いでいるようだ。他事業者からの譲渡車両は、以前は「仙台230あ9×××」だったと思うが、他車両と付与基準を統一したのだろうか。

@sendaishi_fxxxx_miyagi200ka0074.jpg
 この宮城200か74は、今の仙台230あ74、という事になるのだろうか。仙台市の姉妹都市カラーは、前は塗装だったと思うのだが、今はラッピングなのか。現在は7都市中、ミンスク(ベラルーシ)と光州(韓国)がないようだ。ミンスク市とは現在交流を停止しているそうだから、ウクライナ情勢を反映しているかも知れないが、光州はどうして?
「仙台230あ208」は、現在どのくらい稼働しているのだろうか?導入から四半世紀、今後大いに注目される存在になるはずだ。

バス作りの新勢力から
 またクラシックなバスになったけれど、1967(S42)年製の英国製のバス。中型バスくらいの大きさにも見えるが、車体全長7,315㎜という事は、ポンチョのロング(オノエンスターで言えば、EVのラインナップの中の7m車)よりも若干大柄、という所か。キッチンカーに改造するのは、個人的にはもったいないなーと思う。そのままの姿で良いのでは?各地で静態保存(というか放置)されている、ダブルデッカーのルートマスターと並べてみるのも一興では?今回は、広島のみどり坂を走るEVは、姿を現さなかった(芸陽バス公式WEBでもまだ)。どうやら次号で実物が見られる?

帰ってきた 路線バス全方位レポート Vol.54 福岡県

taiyo_fxxxx_kitakyushu200ka0408_20101006.jpg
 福岡県は割と広くて、前回はちょうど10年前のVol.59とVol.60の2回に分けられていた。Vol.59は西鉄グループ全社、Vol.60はその他の事業者、だった。今回は1回4Pのみで、西鉄グループは、西日本鉄道と西鉄バス北九州のみ画像があって、他はテキストで軽く触れられているだけ。一方で、特にその西鉄グループ撤退後の路線を引き継いだ事業者がいくつか現れた。バスとは直接関係ないが、政令指定都市移行は北九州市が先、というのはトリビアだ(というか、福岡市の移行が意外に遅い)。一覧表は北九州市営バスだが、ラストの「北九州230あ2301」のメーカーの「wisdom」とは、どういう意味?(EVモータースジャパンのF8 series4-Mini Bus)

鈴木 文彦が斬る!バスのいま
 確かに関東バスはこのところ、高速路線への参入が目立つ。八景島線以外にも吉祥寺駅~草津温泉路線もスタートさせたし、〔レイク&ポート〕にも新規参入している(羽後交通から見ると、三社目のパートナー)。ただ、「何でもやってみる」の心意気は良し、だが、やはり既存の一般路線の運行をまず守らなければならないし、長距離路線だとドライバーの拘束時間が2泊3日と長くなるので、よほど採算が取れる路線でないと、やはり新規開設にふんぎるのは難しいのではないか。旧ツアー組の台頭も著しいし(〔レイク&ポート〕も、JAMJAMライナー・さくら高速バスとの競合がある)。
 ネットワークの再編、は我が意を得た部分もある。特に横浜市は、市営・民営入り乱れ、ネットワークの把握、という意味では分かりづらい部分が多々あると感じられる。単純な系統の廃止・減便だけでなく、関係各社全てで話し合って、(むろん利用者が決定的な不利を被らない形で)抜本的な運行形態の整理整頓も行うべきではないか、と思っている。仲が悪いわけではない(はずな)ので。地下鉄にアクセスする系統中心に改める、というのは、北海道中央バスが札幌市で行った。地下鉄ではないが宇都宮もそうだったと言えるし、今後はこのようなケースも増えるとは思われる。ただしその際は、特に運賃面での配慮が必要になるだろう(その点で地下鉄との乗り継ぎ割引制度が廃止されている札幌市は、どう受け止められるだろうか?)
「地元に帰って、地元の企業で仕事をしたい」か。なるほど、そういう考え方をするドライバーも相当数いるだろう?という考え方が、ひょっとしたらバス事業者側もあるのかも知れない。別記事「バスドライバーの道」の「どらなびEXPO」を読むと、結構遠方からの参加企業が目立つ(関西会場で西鉄とか神奈中、関東で北海道の事業者など)。その辺も見ているのかも知れない。私はこれまで、「地方は都会に比べて最低賃金が低いので、そこがネックになるのではないのか」みたいな事を何回か書いてきたが、少しぐらい賃金が低くても、地元で働く方が良い、という人も、確かにいるのかも。ただし、事は賃金だけではなく(もちろん上がれば良いが)、休憩(場合によっては宿泊も)などの設備の充実、そして「ハラスメント」とかが起きないような企業風土の改革も、並行して必要なのではないか。
 あとはやはり、何度も書くが、バス業界そのものの、社会的な地位の向上が絶対必要。その点はバス事業者・業界自身だけでなく、行政や、さらには国政レベルでも、是非考えて頂きたい(ただし、そこに政治的な思惑は含めないように!)。

終点の情景を求めて
 日田バスの皿山。皿山への路線はJTB時刻表にも記載があるが、終点は「小鹿田(皿山)」という表記になっている。やはり小鹿田焼が有名なので、その点を意識しているのだろう。全国版時刻表に掲載があるくらいなので、観光の利用が多いと良いのだが。皿山付近は、焼き物がなくても昔の里山の風情が感じられる場所のようだ。「男はつらいよ」の43作目(なぜか副題が記載されていないが「寅次郎の休日」)は1990(H2)年の公開なので、もう終盤という時期だ。日田バスのローザは西鉄「スマートループ」色で、西鉄バス色がさらに濃くなっている、という事だろうか。

平成初期のバスを振り返る
 北海道の中心に近い、美唄市を走っていた、美鉄バス。最盛期は大夕張も走っていたそうだが、美唄市とは全然方角が違う。今の美唄市はJRの特急〔ライラック〕〔カムイ〕が全部停車するくらいだからある程度大きな街だろうと思うのに、市民バスは、同市公式WEBを見ると車両はもうローザだし、ご多分に漏れず路線も縮小傾向にあるようだ。しかし、網走交通の子会社になっていたとは知らなかった。
「ニュース&トピックス」の最後、神奈中バスの新デザイン、先日の横浜市のイベントでお披露目されたが、実は私、先行して目撃しました!舞岡〔営〕の「お30」(横浜230あ2030 三菱ふそうエアロスター)です。既に営業運行にも入っているが、本格的な導入は来年以降になりそう。東海バスの「ばすてい」は、体験レポートの記事も、期待できるのでは?
「BRTひこぼしライン」は既に今月乗ってくる、と予告しているが、実は、最後に触れられているトヨタ小型FCバス(実証実験)に、乗れそうなのです。不確定要素もありそうで(車両そのものもだし、乗車は座席定員14人までだそうだ)、乗れたらラッキー、くらいの感覚で行ってこようと思っています。それにしても、最初からBYDのJ6とは、お客さんは多くは見込めない路線、なのだろうか?(その辺も見てみたい)。

 今号では、モビリティショー出展のいすゞエルガEVは姿を見せなかったが、次号では大きく取り上げられそうだ。全方位レポートは沖縄県だが、そろそろ完結、ではないか?

当ブログでは直接のコメントは受け付けません。何かありましたら、引き続き本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。
 当ブログ上からでは発表できない緊急の事態が発生した時は、本体でお知らせします。


 ひたちなか海浜鉄道の海浜公園方面への延伸が、本決まりになりそうです。まずは5年後をめどに公園の南口へ、その後は西口方面への延伸も計画されているそう。少し先だが、大いに期待したいです。その際、延伸だけでなく、現在ある区間の整備・近代化も必要だろうし、あとはDCを使用した、JRとの相互乗り入れ(水戸発着で)もあるといいです(茨城交通時代は、海水浴シーズンには国鉄・JRからの直通もあった)。
 スターフライヤーは、来年1月15日より、犬猫の機内持ち込みの「FLY WITH PET」サービスを、国内線全便に拡大すると発表しました(1日にリリース済み)。ペットを、SFJが要求する基準を満たしたケースに収納し、最後部の窓際の座席に固定させ、飼い主はその脇の席に着席させる、という形になります。チェックイン(出発の1時間30分前~40分前)に同意書・ワクチン接種証明書等の確認を行う。搭乗は優先、降機は一番最後。でも持ち込み料金が片道で(一律)5万円とは、飼い主より高いなあ!?試験的な運用が好評だったそうだから、それでも相当なニーズがあるという事なのだろうが、本格的なスタート後はどの程度利用があるのか、注目です。

《What's New》
 3日 インドネシア マラピ火山 大規模噴火
 4日 韓国国防省 人工衛星搭載固体燃料ロケット 打ち上げ成功発表
 5日 Jリーグアウォーズ開催 MVPヴィッセル大迫 勇也
 6日 ラグビー日本代表 堀江 翔太 現役引退表明
 今日は茨城と福岡で、クルマ絡みの事件?事故?が、相次いでいます。