№2662 「よん・さん・とお」復刻版 読んでみた 4.東海道新幹線
毎月1回やると書いておきながら、全く飛び飛びになっている、「よん・さん・とお」、1968(S43)年10月1日改正時刻表を読んで、印象を書き記す企画。今回も、前回(№2522)から、1年近くも経ってしまって、申し訳ない。
前回の最後に「次回こそは東海道新幹線と、新幹線を主体とする主要幹線連絡時刻表を読み進める」みたいな事を書いたが、今回は東海道新幹線のみとします。
当時の東海道新幹線は、品川・三島・新富士・掛川・三河安城駅がなく、静岡県内は熱海・静岡・浜松のみでした(三島以外は民営化後の開業)。
〔ひかり〕は全区間で全列車、名古屋・京都のみ停車で3時間10分。今の〔のぞみ〕は、品川・新横浜にも停車しながら最速2時間21分なので、隔世の感もあります。〔こだま〕は全区間通しだと、4時間ちょうど(上下とも静岡で4分停車)。
東京~新大阪間の営業キロ552.6㎞は、今と変わらない(実際にはもっと短い)。2等運賃1,730円(当時の国鉄は2等級制。運賃自体を1等と2等で分けていた。今の普通運賃は8,910円)、特急料金は、当時は〔ひかり〕と〔こだま〕は別で、〔ひかり〕の2等指定席料金1,600円(現在の特急料金は5,490円)。
参考までに、東京駅だけになるが、新幹線の発車時刻表を作ってみました。
開業から4年経ち、基本的には20分サイクルが確立していました。東京発は基本的に、〔ひかり〕 … 00・20・40分、〔こだま〕 … 05・25・45分(ちなみに新大阪も同じ時刻)。ただし、終日20分間隔で走っていたわけではない。〔ひかり〕で1時間に毎日3本出発していたのは、8時台と18時台だけ。〔こだま〕にはない。
〔ひかり〕で毎時、毎日必ず出発があったのは、00分発のみ。この列車が新大阪で、山陽本線経由九州方面行の特急と接続していた、というのは、前回書きました。
今の感覚だと、6・7時台の〔ひかり〕が少ないかも知れない。現在の東京発6時台は、〔のぞみ〕(毎日運転)4本・〔ひかり〕1本・〔こだま〕2本。〔のぞみ〕は品川始発もあり、この点でも今とはだいぶ違う。当時はさすがに、今ほどはビジネスユースが多くなかったのかも知れない。
毎日は運行されない列車は、斜字にしました。記号で書き加えた以外にも運転日・または運転しない日があります。在来線もだが、当時の季節列車は季節毎に運転日をアルファベット記号で記載していて、この時刻表では、A(新幹線にはなかった)…12月21日~1月20日運転・B…12月25日~1月15日運転と記載されていました。
この時代でもそろそろ、土曜日を休みにするという考え方が普及しつつあったようで、土曜日は運転・または運休という列車が、数本見られました。
当時の東海道新幹線は12両編成で、〔ひかり〕は全車指定席、〔こだま〕は原則一部自由席。ただし〔こだま〕でも、一部の季節列車は全車指定席でした。この後の在来線でも見られるが、一部の〔こだま〕には、「指定席は団体で満員になることがあります」の注釈があります。
区間運転の〔こだま〕は全車自由席(上り〔こだま202号〕(名古屋→東京)には指定席設定あり)。熱海→東京の早朝2本は、1等は営業していない。
〔こだま〕では、東京~熱海間の区間運転の設定が目に付く。当時の熱海は首都圏からの泊りがけの旅行の行先として人気があったようだから、それを見込んでいたのだろう。下り夜間・上り朝方以外は休日のみ、または土休日のみの運転。熱海駅は待避線がない相対式の構造で、ここが終点とは?かも知れないが、三島には既に電留線・引き上げ線があったので、丹那トンネルを延々と回送して、折り返していったのだろう。
(新幹線三島駅の開業は翌1969(S44)年4月25日)
以上、かなりおおざっぱに東海道新幹線の時刻を眺めてみました。次回こそ、連絡時刻表について書きます。というか、東京⇔他都道府県県庁所在地間の所要時間の比較、をやってみたいと思います。
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