№2604 平成の30年 都道府県別鉄道回顧 25.滋賀県(2)

「平成の鉄道」滋賀県編、2回目はデータ編です。新線の開業も廃線もなかったが、特に近江鉄道で新駅の積極的な開業が目立ちました。

◆平成時代の新規開業駅 〔新線開業に伴わない単独開業駅〕
1989(H元)年4月5日
 近江鉄道 本線 水口松尾/水口城南
1990(H2)年3月29日
 近江鉄道 本線 大学前
1991(H3)年3月16日
 西日本旅客鉄道 東海道本線 栗東
 近江鉄道 本線 京セラ前
1994(H6)年9月4日
 西日本旅客鉄道 東海道本線 南草津
2004(H16)年3月13日
 近江鉄道 本線 河辺の森
2006(H18)年3月18日
 近江鉄道 本線 フジテック前
2008(H20)年3月15日
 近江鉄道 多賀線 スクリーン
2009(H21)年4月8日
 近江鉄道 本線 ひこね芹川

◆平成時代の改称駅
1994(H6)年9月4日
 西日本旅客鉄道 湖西線 比叡山坂本(←叡山)
1998(H10)年4月1日
 近江鉄道 八日市線 太郎坊宮前(←太郎坊)
2008(H20)年3月15日
 西日本旅客鉄道 湖西線 大津京(←西大津)
             おごと温泉(←雄琴)
2018(H30)年3月17日
 京阪電気鉄道 石山坂本線 びわこ浜大津(←浜大津)
              大津市役所前(←別所)
              京阪大津京(←皇子山)
              坂本比叡山口(←坂本)

◆平成時代の電気方式変更路線・区間
1991(H3)年9月14日
 西日本旅客鉄道 北陸本線 米原~長浜
(直流1500V←交流25000V)
 ※交直切り替えは長浜~虎姫間
2006(H18)年10月21日
 西日本旅客鉄道 北陸本線 長浜~敦賀(福井県)
         湖西線 永原~近江塩津
(直流1500V←交流25000V)
 ※交直切り替えは敦賀~南今庄間

25滋賀県.JPG

滋賀県の歴代知事
稲葉 稔→(1998(H10)7月20日~)國松 善次→(2006(H18)年7月20日~)嘉田 由紀子→(2014(H26)年7月20日~)三日月 大造


令和以降の三重県の鉄道
 コロナ禍は滋賀県の鉄道にも多大な影響を与えた。JRでは琵琶湖線(東海道本線)・北陸本線の新快速が昨2022(R9)年3月改正時より、日中の長浜~米原~草津間で1時間間隔に間引きされた他、湖西線や草津線でも減便や運行区間短縮、草津線では最終列車の繰り上げも行われた。特急〔サンダーバード〕〔しらさぎ〕は一部列車が運行日限定の臨時列車となった。京阪大津線でも減便・運行区間短縮などが行われている。石山坂本線では、学校休校日ダイヤを設定した。
 JR西日本は2022(R4)年4月、「ローカル線に関する情報開示」を行った。滋賀県では草津線・貴生川~柘植(三重県)間が、輸送密度4,000人/日未満(2019(H31~R元)年度)とされている。
 近江鉄道では、2020(R2)年3月に当面存続の方針を打ち出した後、上下分離方式への移行が決定され、昨2022(R4)年12月27日、設備を管理・運営する一般社団法人「近江鉄道線管理機構」の設立総会が開催された。同管理機構は滋賀県と沿線の10市町の出資により構成され、東近江市の副市長が代表理事を務める。今月中に法人登記を行った後、4月より業務を開始。2024(R6)年度に近江鉄道が第2種鉄道事業者・同機構が第3種鉄道事業者となる新体制に移行する見込み。

「平成の鉄道回顧」、次回は京都府です。

 当ブログでは直接のコメントは受け付けません。何かありましたら、引き続き本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。
 当ブログ上からでは発表できない緊急の事態が発生した時は、本体でお知らせします。


 近江鉄道と言えば、去年2月7日に高宮駅構内で発生した脱線事故に関する調査報告書が、昨日公表されました。結論としては線路の整備が不良で、その背景には点検方法や判定基準が明確化されていなかった、2018(H30)年に出された運輸安全委員会の意見に対応した対策が不十分だった、としています。これは、今後線路等の設備を保有する事になる「近江鉄道線管理機構」にとっては、大変重大な課題のはずです。この事故では幸いけが人も出ていなかったが(21時過ぎの米原行ながら乗客が100人も乗っていたが、企業からの帰宅客だったのか)、すぐ隣の信楽高原鐵道の31年前の大惨事はもちろん、そこまでは行かなかったとしても、何かしらの大きな事故を引き起こすようだと、小規模ローカル鉄道はその時点で終わる事になりかねません。当然近江鉄道だけの話ではなく、ほとんど全てのローカル(に限らないが)鉄道事業者について言える事です。大々的な宣伝で外部から利用を獲得する事で収入を増やそうとする事業者も多いが(むろんそれは否定しない)、一つの事故で、いやインシデントであっても、全てが水泡に帰す事にもなります。線路の保守も大変なコストと手間がかかる話なのは分かるが、まず線路という足元をキチンと固める事から始めるべきでしょう。

《What's New》
19日 NZアーダーン首相 辞意表明
20日 海上自衛隊特定機密漏洩問題 衆議院情報監視委員会 実態調査を勧告
 新型コロナウィルスへの対策は、感染症法上の扱いを「5類」に移行するかどうか、検討が始まる事になりました。今春に結論が出される見込みだが、いろいろな立場の人の話を聞いてみても、慎重な言い回しをする人がほとんどだと思いました。少なくとも、「絶対賛成」も「絶対反対」もいなかった。災害や戦争と違って、日常生活にダイレクトに関わる事だから当然だろう。移行した場合、交通機関にはどのような影響があるのか。良い方向に向かってもらいたい。