№2602 名鉄 3月18日ダイヤ改正

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 名鉄は今日、3月18日のダイヤ改正についてリリースしました。JR東海などJRグループと同日です。
 名鉄は2011(H23)年12月以降の10年間、本格的なダイヤ改正を行ってきませんでした。パンデミック以降の輸送量の減少に伴い、本線を中心に便数を間引く形でのダイヤ変更は行われてきたが、ダイヤのパターンにまで関わるような改正は、約11年ぶりになるのではないかと思われます。
 内容を見ると、やはり厳しいなあの印象があります。朝ラッシュ時の幹線まで含めて全体的な減便になるほか、ワンマン区間の拡大も行われます。

① 平日・土休日共 朝方の輸送力の適正化
平日 名古屋本線・知多新線・犬山線・広見線・各務原線・瀬戸線で24本の削減・17本の運行区間短縮を行う。名古屋本線の特急上下各1本を、急行に変更する(特別車連結)。新木曽川・笠松は全特急列車停車。
土休日 名古屋本線・常滑線・河和線・知多新線・津島線・尾西線・広見線で8本の削減・18本の運行区間短縮を行う。新可児始発特急3本を新鵜沼始発に変更し、広見線は全列車普通列車で運行する。
※ 一部特別車の急行は既に、犬山線の上りで平日朝方に2本運行中。

② 平日・土休日共 日中の運行本数を見直し
 名古屋本線…岐阜発着急行(2本/h)を一宮発着に短縮し、一宮~岐阜間優等列車は毎時4本/hに削減。豊明~須ヶ口間の準急を新規設定する(土休日は国府~一宮間急行からの変更)。
 河和線・知多新線…内海発着の特急・急行を河和発着に変更。河和・内海発着の普通は知多半田折返しに短縮し、急行は知多半田以南を普通で運行。知多新線は線内折返しの普通列車のみ2本/h運行。

③ 平日・土休日共 21時以降の運行本数削減
 全線(蒲郡線・豊田線・築港線・空港線・小牧線を除く)合計で、平日は31本の削減・41本の運行区間短縮、土休日は23本の削減・33本の運行区間短縮を行う。

④ ワンマン運転区間の拡大
 各務原線・犬山線(岐阜~犬山間)…終日全列車(全列車折り返し運転に変更)
 知多新線…9~22時台

⑤ その他
 土休日、中部国際空港19時以降発の準急を6連に増結。
 この他、一部列車の時刻・行先・両数の変更がある。

 以上、本当におおざっぱに名鉄のリリースからまとめてみました。
 特に知多新線は、実は昨年末に乗る機会がありました。今回は記事にはしていないのだけれど、名古屋からの直通特急で乗車。特急と言っても特別車がない、3500系の4連だったが、寂れているなあの印象が否めませんでした。終点の内海からして無人駅だし。知多新線は1980(S55)年6月5日に全線開業、当時は観光開発が期待されて、観光特急8800系「パノラマDX」も走ったものでした。全区間で複線の用地が確保され(トンネルも複線断面)、野間~内海間には新駅の設置も想定された構造物が今もあるのだが、残念ながら期待通りには成長してくれなかった、の印象が否めません。
 これでJRグループや関東大手も含め、3月18日改正ダイヤが大方出そろったと言えるが、これに11月の京急や京成、12月の関西各社も加えると、大都市部を貫く幹線でさえ例外なく、しかも朝ラッシュ時まで含めての、減量傾向が鮮明になったと言えます。ラッシュ時の混雑の緩和は歓迎かも知れないが。コロナ禍前には想像できなかった状況だが、残念ながら、反転攻勢の兆しが、鉄道に関してはちょっとうかがえない。どうにかコロナ禍が何らかの形で終息しても、リモートワークの定着や地方移住、何より「三密」から来る公共交通の敬遠で、相当長期間、利用の低迷が続くと思います。クルマ社会に生きる名鉄あたりは、特に。幹線はまだしも、支線区はどこまで現状が維持されるのか、非常に懸念されます。最低、今の利用が繋ぎ止められないと。

 ところで名鉄もまた、全線の時刻表の刊行がなくなりました。現地のポケット時刻表もなかった。一昨年10月の知立の工事による三河線の時刻の変更時に、全線の時刻表(路線別)がPDF形式でダウンロードできるようになったが、今改正でも提供してくれるでしょうか?

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 今日は航空各社からも、3月26日から航空輸送事業計画がリリースされています。ANA・JALの2社のみ、本当に簡単にまとめてみます。
ANA … 国内線は一部の路線で増便・期間運行・減便・運休を行う。国際線は羽田~ミュンヘン線・羽田~ブリュッセル線(定期運航)が再開し、ウィンタースケジュールから成田~パース線が再開する。また、暫定的に成田発着だったシアトル・ワシントンDC・ヒューストン・バンクーバー路線を羽田発着に変更する。中国メインランド路線は全路線調整中で別途通知(深圳路線は羽田→成田発着に変更)
JAL … 国内線のみの発表。B777-200ERが全機退役する(詳細は後日通知)。一部の路線で増便・減便・運休を行う。JTAの関空~宮古線は通年運航になる。また、JALの羽田~小松・岡山路線の一部便で、共同引き受けによる運航をおこなう(JAL便名)。HACは4機目のATR42-600を導入する。国際線はリリースがないが、A350-1000導入と絡めた発表になるのかも知れない。

《What's New》
15日 台湾民進党 頼 清徳副総統を新主席に選出
16日 れいわ新選組 水道橋博士氏 参議院議員辞職
17日 ウクライナへのODA 返済期限延期 政府決定
 今日は阪神・淡路大震災から28年でした。私としては、犠牲となられた方々のご冥福を改めてお祈りする、としか言えない。この震災もまた、兵庫県の鉄道を中心とした交通網に、直接の被害だけでなく、ダイヤや営業政策など、現在に至るまでの多大な影響を与えているのは間違いないと思う。
 ネパールの旅客機墜落事故は、今の時点では何とも言えないと思う。元々気象条件などが影響して事故が多い国とされているが、映像を見た限りでは真昼間の快晴で、しかも地形が険しいとかいう感じには見えなかった。事故現場近くの空港は最近開港したらしいが、何か影響を与えているのか。