「バスラマインターナショナル195」 昨年末、発売になりました。
バス事業者訪問243 新常磐交通:今の新常磐交通はグリーンキャブ傘下だが、戸塚に住んでいるものとしては、かつてのドリームランドに本拠を構えていた新ドリーム交通の観光バスを連想するのだけれど、グリーンキャブの公式サイトには「横浜営業所開設」とは記されているものの、新ドリーム交通の買収によるものとは記されていない(車庫は今も戸塚区にあるが、場所は変わった)。長野の千曲バスも同じ傘下だが、東京のタクシー会社が、東京から遠く離れた地方のバス会社を買収するのは、どのような意味があるのだろうか。
路線概要を見ると、現状の最北は「FH2R」で、原町の路線は全便休止中。福島交通のバスは若干走っているが、復活はまだ難しいのだろう。私も一昨年、再開したJR常磐線で大野駅に降り立った事があるが、何しろ駅の外はほとんど歩けない状況で、無料の大熊町生活循環バスというのはあったが、とにかく生活臭が全く感じられなかったのが、今でも印象的です。富岡~FH2R間の路線は2021(R3)年4月開設、という事は、大野駅に降り立った翌年の開設で、現状は平日のみ4往復。このような状況下でどのような需要の、どの程度の利用があるものだろうか。取材に制限はあるかも知れないが、写真があっても良かった。高速バスは、優先して運行を確保している郡山・会津若松線は、県内大手3社の共同運行だが、一般路線バスは比較的エリアの棲み分けが行われているものの、協力関係はどの程度築かれているものだろうか。県庁所在地の福島への需要が少ないというのは、意外に思えます。郡山・会津若松線は、高速道が開通する前の、特急〔スワン〕時代からある路線で、福島県内の流動は、ヨソモノからするとやや意外性を感じます。
ICはやはり、全国相互利用が可能なものになって欲しい。意外性と言えば、ICカード(いわき市のJR常磐線のSuicaは首都圏エリア)もだが、いわき市(を含めた浜通り)は元々福島県ながら、関東地方との結びつきが強い印象があります。東京路線が今後も生命線となるのか。
北村ボディの保存者があるそうで、「なまず」になる直前の、かまぼこ型のモノコックながら2段サッシと近代化されたタイプ(神奈中バスでも相当数走っていた)だが、これもレストアして欲しいなあ。
防げる事故を起こしてはならない:富士山の事故以外にも、今号では間に合わなかったかもしれないが、11月に神奈中バス、先月には阪神バスの一般路線バスでも事故が起きました。幸い両方とも犠牲者は出なかったが、その両社の事故を含めて、メディア、特にTVの報道の在り方には、確かに疑問があります。「ドライバー即逮捕」「事業所家宅捜索」という一面ばかりが強調され過ぎる気がする(捜査の在り方にも関わってくるだろうが。それより前に起きた神奈中バスの旅客死亡事故の時、私の自宅の近くの営業所の入口で、TV局のカメラクルーが構えていたのを思い出す)。あとはバス(や交通)に限った事ではないが、視聴者の「感情」に訴えようとする報道が多すぎる。「エンタメ」化してしまっているとも言えるだろう。
富士山に関しては、やはりここも旅行会社、か。関越や軽井沢でもそうだったが、こうなると「全国旅行支援」でツアーが目立って増えてきている昨今、無理なツアーが数多く組まれているのではないかという懸念があります。富士山で言うと、「クラブツーリズム」だったよね?他の事業者でもこの統一カラーをまとう車両が多いが、こうなるとバスの事故に限らず、旅行業界そのものの実態もどうなっているのか、という疑問も出てきます。
残念ながらバス業界の現状は、一般に思われている以上に、ドロドロしたものが渦巻いているように思います。(発言力を持つ特定の名士だけでなく)バス業界自体がもっと現状をキチンと訴える試みも必要だし、バスラマ誌にお願いしたいのは、事故に限った事ではなく、バスに関して自らが持っている知見を、誌面やブログの中だけでなく、もっと積極的に外部に発信して欲しい。「バステクフォーラム」もですよね(あれも、安全運行への寄与を願って行われている部分があるはず)。そんな場があるかは解らないが、そうでないと、メディアに加えてSNSなどの好き勝手な方言が独り歩きして大事になってしまう昨今では、正しい方向への軌道修正が不可能になってしまう危険があると思います。
(参考になるかどうかわからないが、富士急モビリティが運行する御殿場駅~三島駅間の路線バスは、所要時間50分を見込んでいる)
旭川電気軌道の3軸バス:個人的には走行できなくても…と思っていたのだが、ここでは触れられていないが、コロナ禍下での作業だったから、より大変だったと思う。ドライバーが限定されるので、走行しているシーンを目撃できる機会はかなり限られるはずだが、これは致し方ない。鉄道でもたまに似たような復元作業が行われるが、外野は簡単に「レストア、レストア」と口にしてしまうが、「1台新たに作り直すに等しい作業だった」と聞かされると、軽々しく「〇〇を復元して欲しい」とは言えないなあ、と思う(上の常磐交通の北村ボディ車で書いた事と矛盾するが)。でもこうなると、前にも書いたが、すぐ北の士別軌道のモノコック車も並べてみたくなるし(同じモノコックでも20年近く違うが)、ボンネットバスなど全国のクラシックバスを並べたショーなども、夢見てしまう。排ガス規制があるから東京や大阪ではムリ、だろうけれど…。
(これだけ車体が長くて、しかも2ドアだと、流動性はどうだったんだろうとか思う。当時は遥かに利用者が多かったはずだし)
低公害バスの系譜をたどる:CNGバスの第1回。総説と、日産ディーゼルの市販車。CNGに限らず昨今のEVもそうだが、走行しながら電気を受給できる鉄道の電車と違って、バスはどうしてもエネルギーを充填できる場所の確保が課題として付きまとう(トロリーバスもあったが)。CNGは大掛かりすぎたという事だろうか?
各地の新車から:東武バスの貸切車復刻デザインは、日光でやれなかったかと思う。貸切転用の路線車が、最後までこのカラーで走っていたから。広島交通の「安佐市民病院」というのは、JR可部線の終点・あき亀山駅の前に引っ越してきた病院だが、何か鉄道の駅は、影が薄い気がする。
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新型コロナウィルスの感染者は、西日本を中心とした一部の県で、過去最高の感染者が確認されたとされています。経済云々言っている場合ではないかも知れない。