№2580 留萌本線中心 やや弾丸っぽい北海道1泊2日の旅 2.留萌本線・最後の旅(前)

 今日12月9日、想定通りというべきだろう、留萌本線・石狩沼田~留萌間の廃止の繰り上げの届出が、JR北海道から出されました。これで、来年3月末を持っての廃止が確定した事になります。残り3ヶ月強、特に明日10日からの「青春18きっぷ」シーズンは、相当な混雑も予想されます。学校も休みに入るし。事故などなく、無事に最後まで走りぬいて欲しいと願います。

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 そういう事も想定したから、当初のプランから1ヶ月早めての室蘭本線乗車となりました。
 画像数が多くなるので、旭川から留萌への行きと、増毛に立ち寄って札幌へ、の帰りの2回に分けます。

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 旭川駅3番線停車中の922Dはキハ40×2連。先頭は1790号「山明」。
 深川へはこれで行けばいいじゃんか、という所だったが…。

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 深川での乗り換え時間は8分。普通ならこれで十分じゃん、という所だが、留萌本線往復の間バッグをロッカーに入れておきたくて時間が欲しかったから、敢えて特急〔ライラック18号〕での先行にしたのでした。一番右の列車です。自由席で630円かかるが、どのみち普通の乗車券だから、これ以上の追加の支払いはない。〔ライラック〕・〔サロベツ〕・「山明」・〔カムイ〕が勢ぞろい。

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 近文の道北バスの車庫。これを見る事で「旭川を後にするんだなあ」とか思ってしまうのは、根っからの「バスマニア」?

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 久しぶりの深川駅。ここに降り立ったのは、13年ぶりという事になるだろうか。あの時はJHBの深名線を撮ったりして、留萌本線は乗っていない。
 ところがこの深川駅、今はコインロッカーがない!いくら何でも30分おきに特急が停車する駅で、ロッカーがないとは…。誤算だった。結局重いバッグを、そのまま列車に持ち込む以外ない。

 留萌本線4925Dは、キハ40 1758の単行。首都圏色だ。キハ40系は、やはりこの色が一番似合う? 

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 先の「山明」の922Dと入れ替わるように、札幌からの〔ライラック11号〕が到着。乗り換え客が多かった。

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 このキハ40 1758、「釧クシ」、釧路のクルマ。
 全然知らなくてお恥ずかしい限り、後で知ったのだが、今の留萌本線はキハ54またはキハ150の運用が基本、このキハ40は代走なのだそうだ。
(旭川所属だが、「釧クシ」のまま)

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 深川出発。石狩沼田までは、基本的には平たん。直線も長いが、やはりどこか貧弱。

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 秩父別駅のホームの柵には、ハロウィンの飾りつけ。

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 昔は秩父別も、行き違いができる、もっと大きな駅だった、というのが、線路のカーブから見て取れる。

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 一両分もないホームだけの、北秩父別駅。国鉄時代は正式な駅ではなく、仮乗降場だった所。

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 左手には、高規格道路の「深川留萌道」(国道233号線)が併走する。高速道路並みの道路が併走し、低規格の鉄道が追い込まれるのは、どこも同じだ。

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 かつては札沼線の分岐駅でもあった、石狩沼田。その名残は、使われなくなって久しい、島式ホームに見る事ができる。名所案内が色あせてしまって、余計寂しさを誘う。今や、行き違いさえできない。

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 発車してからしばらく目を凝らしてみたが、札沼線の跡らしきものは見当たらなかった。新十津川~石狩沼田間の廃止がちょうど50年前、分からなくなっても当然か。
 留萌本線は、石狩沼田までは残る事になっている(3年間の期間限定、となりそうだが)。確かに割と近代的な住居が少なくはなかったようだが、正直15㎞弱の短区間だけ残しても、状況が大きく好転しそうだとは、思えなかった。

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 真布。ここも元仮乗降場。ここは来年廃止の運命だからなのか、踏切を通過した直後、「鉄」数名が後追いで撮影していた。

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 遠くの道路にも、「撮り鉄」な方がおられました。

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 恵比島。23年前のNHKの朝ドラ「すずらん」の舞台でもあった所。明日萌という駅名で出てきて、セットとして使われた「駅舎」が使われている。元々は左側にチラッと見える、旧車掌車を活用した待合室が「駅舎」だったようだが、これもデコレーションされている。

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「明日萌へようこそ」の看板。放映当時は賑わったんだろうなあ(それは、JR北海道が公開している、「単独では維持する事が困難な線区」のデータからも見て取れる)。SL列車も走ったのだから。

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「あしもい」の駅名標も残されていました。

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 現状の恵比島駅付近は、こんな状況。

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 恵比島峠を越える。人家は、全くない。

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 峠下駅の先で、旭川行きの道北バスとすれ違う。乗客は…いた?バスも先月8→5往復に削減されたばかり、苦しいのはバスだって同じだ。

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 藤山駅の駅舎の窓に貼られていた、運行情報。両始発駅の深川と留萌は定刻に出るものの、終点の到着が遅くなる事になる。キハ40形だと、キハ54やキハ150と同じようには走れない、という事か。当然日常の留萌本線は乗らないから、比較のしようがないのだが。代走は急遽決まった事のようだ。

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 大和田駅。ここも昔は行き違いができたようだ。遠くにやはり車掌車改造の「駅舎」がある。

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 留萌到着。やはり本来の時刻より、5分程遅い到着になった。
 この列車はすぐ折り返し12時18分発4926Dとなるが、深川の発車直前には、「留萌では車内に留まっての折返しは不可。全員一旦改札を出て、改めて改札を受けるように」旨のアナウンスがあった。元々北海道はどこでもそうだが、事情を知らない「お別れ乗車」旅客の対策、という事だろう。こちらは元々この後増毛に行くのでどの道改札を出る事になるが。

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 改札を出て、近くの駐車場から見た、今の留萌駅の構内。増毛への路線の他、国鉄時代末期までは羽幌線も分岐していて、構内も広かったのに、今は手前の駅舎側のホームしか使っていない。
 4926Dはやや慌ただしくも、定刻に出発しました。キハ40形はこの後、夕方にまた乗ります。

 私はこれからバスに乗って、増毛に向かいます。それは次回(来週になります)。

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 JR西日本は今日、「うめきた新駅」開業に伴う運行形態の概要をリリースしました。〔はるか〕〔くろしお〕が全列車大阪(うめきた)経由になる他、おおさか東線がうめきたに延伸。直通快速はクロスシート車8連に変更し、JR淡路に新規停車。これは明るい話題だが、JR西日本、ひいてはJR全体では、どうなるんだろう。やはり減量色が濃くなりそうに思えるが、恐らくは一週間後の16日と思われる、来春のダイヤ改正の発表で明らかになるでしょう。なお関連で線路切り替え工事のため、2月12日(日)は、〔はるか〕は全列車全区間、〔くろしお〕は全列車京都~天王寺間が運休。また府道41号線(なにわ筋)の一部区間が長時間通行止め。

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posted by 菊池 正人 at 22:00Comment(0)旅行