また大雨…。今日は特に青森県で再び記録的大雨だそうで、特に深浦町と鰺ヶ沢町で浸水が発生、深浦町では観光バスが土砂崩れのため一時立ち往生してしまったそう。幸い土砂が撤去されてバスは無事だったようだが、まずは人的な犠牲が出ない事だけれど、こういう情報に接して気がかりなのは、やはりJR五能線です。特に岩舘~深浦間は3日の大雨で既に不通の状態だが、どれほどの被害になってしまうのか。この所毎年のように日本のどこかで大雨による長期の不通が発生しているし、近年はただでさえローカル路線の存亡にかかわる議論が巻き起こっている最中なので、ちょっと心配になってしまいます。まずは大雨が収まって、被害状況が明らかになるのを待ちたいと思います。
「バスマガジンvol.114」、発売はいつも通りだったのに、今回もこちらの都合で遅れました。
おじゃまします!バス会社潜入レポート Vol.114 徳島バスグループ
「グループ」なので分社の他、阿波池田の四国交通も含まれているが、そもそもこの連載で徳島バスは初めて、というだけでなく、四国全体でもVol.11の瀬戸内運輸、Vol.71のとさでん交通に次いで、ようやく3社目。四国にも有力な事業者は多数あるので、今後とも積極的にやってもらえたら、ありがたい。
全体の路線図がないのが残念だが、「トリビア」的な事として、鳴門市営バスを引き継いで香川県の引田(翼山温泉)に乗り入れるようになったが、引田からは大川自動車の高松行の路線があります。そして、徳島バス南部が甲浦(海の道東洋町)で高知東部バスの路線とつながり、高知市まで行けます。阿南~牟岐・浅川間で高速バス(一般路線バス扱い)を利用すれば、一般のバスだけで高松から徳島・室戸岬を経由し、高知まで行けるわけです。1日ではムリだが、試してみるのも面白いのではないか。東洋町は高知県なので、徳島バス(グループとして)は香川県・高知県に乗り入れているわけです。ただ一方で、四国交通とは同じグループでも路線のつながりがない。
鳴門市のドイツ館は、市営バスを引き継いだ事で乗り入れるようになったが、恥ずかしながら、第一次世界大戦時に旧日本軍がドイツ人を捕虜にしていたとは知らなかった。「キャプション、第二次の誤植なんじゃないの?」と思ってしまったのだが、いろいろ調べてみると、「日英同盟」を口実に、欧州が主戦場となった第一次大戦の間隙を突いて中国のドイツ支配地を攻撃した、ところから起きた事らしい。しかしその後の第二次大戦ではナチスドイツと結託する事になるわけで、100年以上の間の、戦争を絡めた日本とドイツの距離感とはいかなるものだったのか、窺う事はできるだろうか。
鳴門・小松島両市営バスは徳島バスとなり、私は両市営バスの転換直前に訪れて乗車し、当ブログでも書いているが、徳島市営バスも、完全に民営化する方向では、なかったっけ。徳島市営バスはオリジナルキャラクターまで作っているそうだから、立ち消えとなったのだろうか。
徳島県は、以前は国鉄~JR四国のバス路線もあったし、さらには高松~穴吹間の徳島西部交通バス路線があったが、どちらもなくなっている。また、他に他県からの乗り入れはないようなので、徳島市営バスと、一部自治体のコミュニティバスを除くと、四国は徳島バスグループの独占と言って良いと思う。今後は、阿南~牟岐間の共同運行に見られるように、JR四国の鉄道との連携の強化が期待されると思います。
12日から阿波おどりが始まるが、バスの時刻表が、他地域では「お盆期間中」と書くところ、「阿波おどり期間中」と書く所は徳島らしいなと、以前徳島のバス停の時刻表を見た時に感じたものでした(市営バスも同じ)。今日現在ではこのまま開催の方向。阿波おどりはコロナ禍の前にもいろいろスッタモンダがあったが、とにかく無事に全日程、何事もなくやり遂げて欲しい。それもまた、バスのためなので。
しばりのミッション
これまでの乗り継ぎの旅?からは一転、「受験資格特例教習」。つまり、10代のバスドライバーが生まれる可能性がある、という事?
駒ヶ根という場所は、山道を走るドライバーを鍛えられる、というメリットもあるのか。教習車のエアロスターは元神奈中バス、だよね?
バス作りの新勢力から
「新勢力」と言っても今回は新車ではなく、NHKの朝ドラ「ちむどんどん」で、オノエンジニアリングが所有するアメリカ・GM製のバスが使われたという話。私はドラマは全く見ていないのでどうのこうのはあまり言えないが、物語は「730」より前から始まっているようなので、左ハンドルを買われて同車両が起用されたのでしょう。合わせて沖縄バスの「730」車も起用されているそうだったから、今回沖縄バスのフェイスブックを閲覧してみたが、「730」より以前から国産車を使用していて、さすがにアメリカ製のバスが沖縄の路線バスで使われた、という事はない。ムード本位という事だろう。バスも、バス停も、いい雰囲気が出ているようだ。
(フェイスブックには、ドラマ撮影についての記述はなかった)
帰ってきた 路線バス全方位レポート Vol.46 奈良県・和歌山県
奈良県と和歌山県が一体になりました。奈良県は前回は2012(H24)年7月のvol.54、和歌山県は2006(H18)年のvol.16で取り上げられていたが、奈良県は2ページしかなかった。ので、山に隔てられてはいても、奈良交通の長距離バスなどである程度はつながりがある両県が一体になったのでしょう。
そもそも奈良県は公共交通事業者が少ない県で、バスは事実上奈良交通の独占、鉄道も親会社の近鉄と、JR西日本の2社だけ。西日本JRバスは既に全線廃線になっていた。かつては五新線の他、奈良~加茂~信楽と、京都府・滋賀県への運行もあったのだが。
一方和歌山県は、鉄道はJR西日本と南海がメインだが和歌山電鐵と紀州鉄道もあり、バスは和歌山バスが一番大きいと思われるが、逆に小規模な事業者が目立つ。和歌山県はまだ西日本JRバスがあったが、こちらも廃線になっているのと、一昨年熊野交通と御坊南海バスが合併し、熊野御坊南海バスとなったのが大きいだろうか。和歌山から遠い所にも南海資本の事業者があるが、南海グループとして大規模な開発を行う意図もあったのだろうか(紀勢本線電化までは、南海DCによる急行〔きのくに〕の直通運転もあった)。熊野と御坊は路線のつながりがなく、御坊は「御坊支社」という扱いで、WEBサイトも熊野本社とは別になっています。
両県とも三重(三交)が三重県から路線を伸ばしているが、奈良県は、ひと昔前までは奈良交通と共同で上野市~天理間を走らせていたが、後に三交のみ曜日限定での運行になり、それも今は廃止になった模様。伊賀市に隣接する山添村までの運行のみ(奈良交通も奈良駅から山添村に入るが、三交と路線はつながっていない)。和歌山県は新宮に熊野市からのローカル便の他、名古屋や東京・大宮への高速バスがあり、東京・大宮線は南紀勝浦発着になっている。vol.16の扉写真では、旧熊野交通と並んで、三交車が新宮駅前で待機している姿が映っていました(新宮は、熊野川の対岸がもう三重県紀宝町)。
奈良県は、前回は吉野大峯ケーブル(ロープウェイの会社なのにケーブルと称している)もあったが、今回は掲載なし。運行はまだあるのだが、現在は土休日のみだそう。
鈴木 文彦が斬る!バスのいま
近年はコミュニティバスを中心に、トヨタハイエースなどの小型車両を導入するケースが多いが、正しい選択なのか、という疑問が投げかけられています。
そもそもバスの場合は、人件費が最大のコスト要因、というのは、コロナ禍より前から、バスの運行維持の問題を取り上げるメディアで、よく言われていました。ならば、大型二種免許を保有する社員である以上は、大型の高速バスだろうが、小型車両だろうが、基本給は同じになる、はず。これが旅客機だと、燃料の消費とか、空港の使用料とかでかなりの差が付くから、路線ごとの需要を見極めたうえで適切な機材を導入する事になるが、バスの場合は、初期投資では差が付くが、実際に運用に入ってしまうと、実はポンチョとか、もう一回り大きな中型バスとはそれほど差は出ない。
むしろ、小型化した事で、突発的な需要の増加には対応できないし、定員が少ない事で、運賃を高く設定せざるを得ない、という問題点が指摘されています。この話は遠い昔、私は動いている所を見た事はないが、旧国鉄ローカル線で導入されたレールバス(キハ01など)を思い起こさせました。閑散線区のコストダウンを狙って導入されたが、ラッシュ輸送に対応できず、早々と引退に追い込まれた、という事です。当時はどの路線も今よりは乗客も多かったろうし、レールバスとはいえ当時は車掌も乗っていたから、あまりコストダウンにはつながらなかったのではなかったか。
ハイエース等はメインで使うのではなく、他の、もっと輸送力がある路線との組み合わせで使用するのが有効、という主張と読めます。これは来年の話になるが、東急バスが世田谷の宇奈根・喜多見地域の路線を再編する際、砧本村で二子玉川駅からの路線と接続するオンデマンドタイプの路線にハイエースを導入するようで、既に実証実験が行われ、秋には2回目の実証実験を行う、としています。こういう形態を理想と考えているのか(「乗り換え」が利用者にどう評価されるか、という問題はあるだろう。バス同士の乗り換えはあまり歓迎されない気がするので)。
私としては、地方はまだしも、東京都や神奈川県の、比較的人口が多そうな自治体でもハイエースが入っていたりして哀しいなあ(東京都では京王バスも運行していたし、神奈川県の大和市や座間市でも使用されている)、と思う程度だったので、そこまで深くは考えていなかった。自治体も同じだと思う。最終的には、旅客の需要を慎重に見極めたうえで、どのような車種を導入すべきか考えよ、という結論なのでしょう。
バスから少し離れるが、タクシーの運賃についても言及されていた。私個人、腰痛を患って初期、通院から帰る時にタクシーを何度か利用した経験があり、短期間にこんなに乗った事はなかったのだが、自宅の前まで走ってもらえるタクシーはありがたいなあ、と痛感しました。バスだと、バス停から坂道を歩いて登らなければならないので。むろんバス代220円に対してタクシーは平均1,500円くらい(横浜市の初乗りは500円)、正直もう少し安いといいなあと思わないわけではないが。また別に、以前雪の塩尻駅に夜について、駅から離れたホテルに投宿しなければならなかったのだが、駅前の乗り場にタクシーが待機しているのを見て、ホッとさせられた経験もあります。この辺は、ライドシェアにはないアドバンテージだったと、改めて感じました。タクシーの運賃に関しては、メディアに必要以上に悪く書かれている面もあるのではないか?(それ故、ソフトバンク・孫社長の発言が注目されたりもしたのだろうが)コロナ禍もあって日本のライドシェア導入の話は下火になったように見えるが、例え導入されたとしても、私は利用しません。
終点の情景を求めて
サンデン交通の通(かよい)。山口県の青海島にあるが、青海島は以前、同じ加藤 佳一氏が書いた、雑誌時代の「バス・ジャパン №7」の「シリーズ終点」で、大湊(おふなと)が取り上げられていました。1988(S63)年の刊行で、当時は青海大橋で橋桁に船が衝突して通行止めになったという事態の直前で、バスを待つ乗客が「船がバスになって、却って面倒になった」とぼやいていた、と記されています。
通は大湊からバス停3つ分延伸した所にあるようです。くじら資料館がある通漁協前バス停は、大湊より手前にあります。今回は、大湊については記されていない。
島に渡る前の「センザキッチン」は賑わっているようだが、仙崎駅は和風建築に改築されたと言っているが、何より近年は長門市からの列車の本数が減少し、存続が危うい状況とされている。長門市を巡るJR線は全て利用が極めて低くなっているので、いずれは存廃の議論が起こる事になるかも知れない。今は新山口駅~センザキッチン間の直行バスがあるらしいし(ただし、相当な長距離なのに、これもトヨタハイエース(富士第一交通)。「ジャンボタクシー」と称している。2往復)、いずれサンデン交通やブルーライン交通も巻き込んだ、交通の再編劇が起きるのだろうか。
(サンデン交通もコロナ禍の影響が出て、明日10日から彦島〔営〕は、平日も土休日ダイヤで運行する)
平成初期のバスを振り返る
南部バス(現岩手県北自動車南部支社)。旧カラーはほとんど見た事はなかったが、モノコックは割と見かけました。本体でも公開しています。確かに、モノコック車も京浜急行バスの中古が多い印象でした。みちのりグループになったからか、現在では導入車種もかなりバラエティに富んでいるようだが、八戸へ行く機会をこの所作れていないのが残念。なお〔シリウス〕からは撤退しているが、現在は〔MEX三沢〕(三沢・八戸~東京ドーム)・〔MEX八戸〕(八戸・盛岡・矢巾~新宿・川崎)を単独で運行している。つまり〔シリウス〕と競合している事になるが、高速バスはともかく、一般のバスは八戸市営バスや十鉄バス等と、今後も協調関係を維持し続けて欲しい。
「どらなびEXPO」は、バス事業者以外の出展も多い。医療関係者の出展もあったようだが、どのような人材を欲しているのだろうか。
先の「しばり旅」の教習所の話にも通じると思うが、茨城県境町の自動運転バスのレポートで、「車内を無人にしたいのではない。運転スキルの依存を減らせば人材採用のハードルが下がり、地域交通の維持が可能になる」という談話は、ああそうかと思った。とはいえ大型車が長距離を運行する路線のドライバーレス運転の本格導入はまだ先になるだろうが、この程度の規模のコミュニティバスクラスだと、今後本格的にやるという所が出てくるかもしれない。ただ、ある程度便数がないと(運行するだけの利用者もいないと)コスト的にはどうだろうか。
次号のバス会社潜入レポートは新潟交通グループで、BRTがどうなっちゃっているの?というのもあるが、JR新潟駅の高架切り替えが完了した事で、今後新潟駅付近のバス路線はどう整備されるのか、また近距離高速バスは他事業者へ移管が進んでいるが、現状は?そんなところも書かれるのだろうか。
当ブログでは直接のコメントは受け付けないので、何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。
当ブログ上からでは発表できない緊急の事態が発生した時は、本体でお知らせします。
《What' New》
7日 札幌市集団ワクチン接種会場 ノババックスワクチン接種開始
8日 ソフトバンクグループ 4~6月期決算 3兆1927億円の大幅最終赤字
9日 日本人の人口 1億2,322万3,561人 13年連続減少
次回は木曜日に更新し、関東の鉄道・バスの、新型コロナ禍への対応について書きます。お盆休みになり、緊急事態以外のリリースはしばらくお休みになると思われるので。BIGLOBEウエブリブログでの最後の更新ともなります。16日より「Seesaaブログ」に移転します。その辺も少し書く予定です。