「平成の鉄道回顧」三重県編、データ編です。近鉄から三岐鉄道に引き継がれた北勢線は、4つ駅が新設された一方で、7つ駅が廃止になりました。これまでのローカル私鉄は基本的に、駅を増やして利便性を向上させることで集客を図るのが一般的な戦略だったと思うが、小型車両ゆえ、スピードアップには障害になる部分もあった、という事だろうか。かなり思い切った策でした。沿線の利用者の反応はどうだったのだろうか。一方、JR東海は岐阜県同様ほとんど動きがなく、臨時駅の池の浦シーサイド(2020(R2)年3月13日限りで廃止)以外は新線も廃線も、新駅も廃駅もありませんでした。通年営業の一般駅としては、国鉄時代末期の関西本線朝日駅(1983(S58)年8月8日開業)が、三重県内のJRでは最新です。三重県は亀山市にリニアの新駅を誘致しているようだが、実現ははるか先の話だろう。
◆平成時代の新規開業駅 〔新線開業に伴わない単独開業駅〕
1989(H元)年4月28日
近畿日本鉄道 名古屋線 南が丘
1989(H元)年7月16日
東海旅客鉄道 参宮線 池の浦シーサイド(臨)
1991(H3)年3月16日
伊勢鉄道 徳田
2004(H16)年4月1日
三岐鉄道 北勢線 大泉
2005(H17)年3月26日
三岐鉄道 北勢線 星川/東員
2018(H30)年3月17日
伊賀鉄道 四十九
◆平成時代の改称駅
1997(H10)年4月1日
三岐鉄道 三岐線 北勢中央公園口(←大長)
2015(H27)年4月1日
四日市あすなろう鉄道 内部線 あすなろう四日市(←近鉄四日市)
◆平成時代の廃止駅 〔廃線に伴わない単独廃止駅〕 日付は営業最終日
2004(H16)年3月31日
三岐鉄道 北勢線 大泉東/長宮/六石
2005(H17)年3月25日
三岐鉄道 北勢線 坂井橋/六把野/北大社
2006(H18)年3月31日
三岐鉄道 北勢線 上笠田
◆平成時代の営業譲渡路線・区間
2003(H15)年4月1日
三岐鉄道 北勢線 西桑名~阿下喜(←近畿日本鉄道 北勢線)
2007(H19)年10月1日
伊賀鉄道 伊賀上野~伊賀神戸 (←近畿日本鉄道 伊賀線)
2007(H19)年10月1日
養老鉄道 桑名~揖斐(岐阜県)(←近畿日本鉄道 養老線)
2015(H27)年4月1日
四日市あすなろう鉄道 内部線 あすなろう四日市~内部(←近畿日本鉄道 内部線)
八王子線 日永~西日野(←近畿日本鉄道 八王子線)
三重県の歴代知事
田川亮三→(1995(H7)4月21日~)北川正恭→(2003(H15)年4月21日~)野呂昭彦→(2011(H23)年4月21日~)鈴木英敬
令和以降の三重県の鉄道
コロナ禍は、観光輸送が主力の三重県の鉄道にも重大な影響を与えた。近鉄は特に伊勢志摩方面への特急の影響が大きく、2021(R3)年7月改正では、平日を中心に削減が行われた上、大阪~伊勢志摩間では一部列車が「需要に応じて運転する列車」とされた。このため、大阪線内では定期列車の停車駅の見直しも行われている。一般列車も削減され、大阪線(青山町~東青山間)や志摩線では、日中1時間に1本程度まで減少している。JRの特急〔南紀〕は、運行本数は維持されているものの、2020(R2)年11月より編成の見直しが行われ、グリーン車の連結が取りやめになり、通常期は普通車のみ2両編成での運行が基本となった。
近鉄の名阪特急(名阪甲)には2020(R2)年3月より新型特急車両80000系「ひのとり」が導入された。両端車をハイデッカー構造のプレミアム車、中間車をレギュラー車両として、特別車両料金を必要とした。全席にコンセントを備え、カフェスポットも用意されている。順次導入が進み、翌2021(R3)年3月には、名阪甲特急が全て「ひのとり」となった。これにより、21000・21020系「アーバンライナー」は名阪乙特急などに転用され、玉突きで経年化した一般特急車両の置き換えが図られた。「ひのとり」は2021(R3)年10月以降の多客期には、伊勢志摩方面への臨時運行も行われている。
四日市あすなろう鉄道は2021(R3)年8月21日、ICカードICOCAを導入した。全国相互利用対象のICカードで利用できる。近鉄から分離された県内5路線で、ICカードを導入したのは初である。
JR西日本は今年4月、「ローカル線に関する課題認識と情報開示について」と称するリリースを公表した。関西本線非電化区間(亀山~加茂(京都府))間は2019(H31~R元)年度の輸送密度が1,090人/日で民営化時点の1/4にまで減少、収支率14.6%・営業係数685と、厳しい状況に置かれている事が明らかにされた。三重県では協議体を設置し、対策を検討・協議する事になった。6月に第一回目の会議が開催されている。
「平成の鉄道」、次回からは近畿地方となり、最初は滋賀県です。
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JR北海道は昨日、11月一杯を持って、自社線内及びJR東日本と連絡の普通回数券の発売を終了すると発表しました。今年9月いっぱいで北海道以外のJRの普通回数券は全廃、北海道が終了すれば、JRの普通回数券は全てなくなる事になります。今のJR北海道⇔JR東日本間の連絡の回数券は必ず北海道新幹線がからむ事になるが、どの程度発売があったものなのだろう?留萌本線に関しては、JR北海道から、先の報道の通りの提案が留萌市など各自治体にされたそうだが、今日現在は、リリースとしては出されていません。
《What' New》
20日 東京医科大学入試汚職事件 文部科学省元局長に有罪判決
21日 自衛隊のワクチン大規模接種会場 9月末まで延長決定
「第7波」も大変な事になってきていて、東京都は予想された通り、今日は過去最高の3万1878人の感染確認、他にも過去最高の感染確認の府県が続出、医療体制は各地でひっ迫、スポーツ界にも影響が及び、明日からの中日vs巨人3連戦は中止、大相撲も部屋単位で休場者が相次いでいます。交通、特にバスにも影響が出ていて、関東では東武バスや臨港バスも、これから一部の系統で運休が発生するとリリースが出ています。イベントの中止の話も聞こえてくるが、その割には、「緊急事態宣言」だの「まん延等防止措置」だのという話は、今のところは聞こえてきません。私個人はもちろん、そんな事にはなって欲しくないと思っているが、オリ・パラを控えて対応が侃侃諤諤議論された(緊急事態宣言の只中だったし)1年前とは、ずいぶん違うよなあという気がします。政治も静かだし(安倍元首相の「国葬」の是非の方が関心の的になっているようだ)。