「JTB時刻表2022年6月号」、2週間前に発売になっていたのに、こちらの都合で遅くなってしまいました。この時刻表を持って遠くに行きたかった、という思いはあるが、今は耐えるしかない…。
表紙は東北新幹線E5系。
「のりもの情報局」は、今月は御在所ロープウェイの、「記念日乗車券販売」のみ。毎月1日ずつ「記念日」を作って、それにちなんだカードが付録になっているというもの。2,500円という金額は、通常の大人往復2,450円より高いが、差額50円分はカード、という事だろうか。4月が開通63周年(29日)、5月は母の日(今年は8日だった)だった。両者は既に発売終了。6月は露天風呂の日(26日)、7月は鈴鹿国定公園指定(22日)、8月は山の日(11日)で、いずれも当該の月の1日からその月一杯の限定50枚発売で、有効は発売開始日から半年間、今月の「露天風呂の日」だったら11月30日まで)。9月は未定。なおここには記されていないが、6月27日~7月12日は定期工事のため運休(822P)。
昭和から令和を走り抜ける 新幹線ヒストリー
西九州新幹線の開業を控えて、現行の新幹線のおさらい、という所だろうか。前半が「新幹線コレクション」と称した、現行9路線のおさらい、後半は「新幹線ヒストリー」として、新幹線の歴史の年表。
後半の年表に絞ると、東海道・山陽新幹線の食堂車が、「昔はあった」という表現になっているのが、少々哀しい。確かにもう廃止から22年経ってしまった。思えば、新幹線の食堂車は四半世紀と少々で、全体の歴史の半分にもならない。手元に、今号と前後して刊行された、1978(S53)年10月号の復刻版があるが、これを見ると、当時の東京~博多間の〔ひかり〕は最速でも6時間56分と7時間近くかかっていて、一方で航空は、そろそろ大衆化しつつあったものの、まだ今ほどではない(当時はJAL・ANA2社で19便、DC-8だのB727だのも飛んでいた頃)。徐々に航空に転移が進みつつあったとはいえ、当時は東京~博多間通しの需要もまだ少なくはなく、食堂車も必要という事になのだろう(全部通して乗ると、少なくとも1回は食事の時間にかかる)。今の〔のぞみ〕は最速で5時間を切って、2時間も短縮されてしまったので、確かに食堂車は合わなくなってしまったのかも知れない。けれど、やはり残念の印象は、今もぬぐえない。本格的なレストランはもうムリでも(人手や設備面もあるし)、バーコーナーくらいは作って欲しいという気持ちは、今でもあります。最低でも近鉄「ひのとり」の「カフェスポット」のような、一息つけるような場所は、全ての新幹線で考えて欲しいかな。
思えばやはり、〔のぞみ〕の運行開始が、東海道に限らず、全新幹線の転換点になったと思う。運行開始当初の〔のぞみ〕が名古屋・京都を通過していたように、はっきりスピードと、ビジネスユース指向に傾いた。食堂車もビュッフェも、東北新幹線にあったカフェテリアもなくなり、車内販売も縮小傾向。一方では近年、(コロナ禍の下における利用のつなぎ止めの意味もあって)「新幹線オフィス車両」「S Work車両」の設定やビジネスブースの設置、その他Wi-Fi環境の整備など、ビジネスユースに特化したサービスの提供が目立つようになった。列車の中にも仕事を持ち込むようなビジネスパーソン以外は、ただ「乗るだけ」という感じになりつつあるような気がする。個人的には、もう少し新幹線にも「遊び」(イベント的なものではなくて)が欲しいと思う。「グランクラス」のような富裕層相手のサービスじゃなくて、在来線でも言えるが、それこそが、鉄道利用のつなぎ止め、さらには復権につながるんだと、今でも信じています。
ともかく最低でも、今現在ある客室の「ゆとり」、これだけは今後も、なくならないで欲しいと願います。航空や高速バスに対するアドバンテージでもあるので。
山形新幹線は新型E8系の導入が4月に発表になっているが、これについては一切記されていない。
(時刻表の復刻版に関しては、山陽新幹線・新大阪~岡山間が開業した1972(S47)年3月の時刻表を、期待したのだけれどなあ。50周年でもあったので)
特集のページ
「NEWS」の4文字は、JR西日本の683系。「SHIRASAGI」のイラストマークがあるが、北陸新幹線が敦賀まで延伸すると、どうなるのだろうか?
JRの臨時列車では、9月に函館~札幌間「山線経由」の〔ニセコ号〕の設定があり、「ノースレインボーエクスプレス」編成で運行。しかし、山線区間(長万部~小樽間)は北海道新幹線延伸と引き換えに廃止となる公算大で、一部区間は新幹線開業を待たずに廃線になるという話も聞こえてくる。〔ニセコ号〕はいつまで設定されるだろうか?
会社線では、10日の全線運行再開が予定されている、アルピコ交通上高地線の時刻が掲載になっています。先行してデビューした20000系(元東武20000系)も、ようやく松本で見られる事になる。記念ヘッドマークの装着や、記念乗車券・切手シートの発売も行われるとの事。
また、宇奈月温泉~室堂間の直行バスの時刻も掲載されている。黒部宇奈月温泉駅にも停車。5月28日~10月10日の土休日(お盆期間は毎日)運行。電車の宇奈月温泉~立山間特急〔アルペン〕が、今年のダイヤでは設定がないので、その代替措置、という事なのだろうか。予約定員制。
新宿・川越~尾瀬間の高速バスは、5月28日(新宿発夜行は27日夜)から運行開始。今期は1往復増発、ここには記されていないが、川越駅西口始終着便は川越観光自動車が参入して運行。
本文
7月1日より、〔ひだ〕2往復にHC85系が導入されるが、今号では一切記載がない。
夏の臨時列車が発表になっていて、全部挙げるとキリがないが、気づいた列車をいくつか。
JR東日本では、7~9月の山梨県特別観光キャンペーンに合わせて、中央本線で多数の臨時列車を設定するが、9月11・12日には、小田原~小淵沢間で特急〔小田原・甲斐国〕を運行。
下り
小田原8:13 → 11:36小淵沢(鶴見まで9080M・鶴見から9161M)
上り
小淵沢16:22 → 19:47小田原(鶴見まで9160M・鶴見から9081M)
停車駅:茅ヶ崎・藤沢・大船・横浜・八王子・大月・勝沼ぶどう郷・塩山・山梨市・石和温泉・甲府・韮崎 E257系 全車指定席
ここで一つ、東海道線区間で疑問があり、上下とも先行する普通列車をどこかで追い抜く事になるはずだが、普通列車の時刻変更は、ここでは記されていない。あるいは、小田原~大船間は貨物線経由になるのだろうか?(平塚に停車しないし)。3ヶ月先の話なので、この先の号で情報が追加されるかもしれない。
このキャンペーン絡みで、他にも臨時列車が多数設定されるが、皆特急だったり、全車グリーン車指定席の快速だったりで、かつての〔ホリデー快速やまなし〕のような、乗車券だけで乗れる列車は設定がない。
奥羽本線は、秋田~青森間に臨時客車急行〔津軽〕を、「リバイバルトレイン」として運行。
下り
秋田8:23 → 11:19青森 9601
上り
青森16:03 → 19:33秋田 9602
停車駅:八郎潟・森岳・東能代・二ツ井・鷹ノ巣・大館・碇ヶ関・大鰐温泉・弘前・浪岡・新青森 12系 全車指定席
下りはどこか(森岳か)で特急に抜かれる。〔つがる(1号)〕が〔津軽〕を抜く事になる。
4日に新潟の高架化工事が行われたが、5日以降、新潟発着の一部列車で時刻の変更が発生している。〔しらゆき2号〕は、新潟発が1分繰り上げで7時38分発、普通列車では新津~新潟間で最大5分の時刻の変更が発生している。
会社線は、前5月号のところで記載すべきと書いた、京成スカイライナーの青砥の時刻が掲載になりました。日中は1時間毎(3本に1本)、加えて成田空港発は20時30分以降の6本(30分間隔)全てが停車。〔臨時ライナー〕は引き続き掲載がない。
沈没事故があった知床半島の観光船はJTB時刻表にも掲載があるが(776P)、「当面の間休航中」。5月号の時点では、「4月下旬~10月下旬」の運航と記されていました。
去年の7月号のグラビア特集は、「SUPER★DRAGON」のメンバーによるローカル線の旅、でした。地方鉄道路線の在り方が一気に世論の関心事になりつつある昨今だし、夏の「青春18きっぷ」の発売が近づく(7月1日発売開始)から、今年もローカル線の特集になるのではないか。どのような切り口になりますか。
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羽田空港の新アクセス鉄道「新空港線」(蒲蒲線)計画がいよいよ動き出す事になりました。地方負担分の割合を東京都:大田区=7:3とする事で合意し、まずは東急多摩川線・矢口渡~京急蒲田間を第一期として建設する事になります。純粋な新線は蒲田~京急蒲田間800mで、現在の東急の蒲田駅は、多摩川線は地下線となってスルーする形態になります(池上線は地上に残留)。東横線やメトロ副都心線との直通運転を行う計画らしいが、新線だけではなく、東急多摩川線は現在18m車の3連だが、最低でも20m車8連は停車できる構造にしなければならないし(少なくとも多摩川駅は)、東横線もダイヤ編成がさらにタイトになるのは間違いない(来年から相鉄直通も走るのだから)。また、第二期は地下線を大鳥居まで延伸して京急線へ直通する構想らしいが、これはさらに大変だろう。京急空港線を3線にしなければならないし、東急の規格の電車が走れるのだろうか?ホームも、少なくとも空港ターミナル各駅は、地下ホームを延伸しなければならない。第1ターミナル駅の線路の容量も心配で、造ったとしてもうまくオペレーションできるのかなあ、という懸念が、なくはない。羽田空港はJR東日本の空港新線の構想もあるし、いくら日本一の大空港とはいえ、3つも4つも鉄道が必要かなあ、とも思う。
この他、つくばエクスプレスの延伸を巡って誘致合戦、という話も聞こえてきて、青息吐息の地方ローカル線と違って、都市の鉄道はコロナ禍で痛めつけられても、なお元気だなあ。
《What' New》
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