№2493 JTB時刻表 2022年5月号(JTBパブリッシング)

「JTB時刻表2022年5月号」が、先週発売になりました。

「のりもの情報局」は、「広島電鉄『広島電鉄×謎解き』イベント開催中」「小田急電鉄『ロマンスカーミュージアム』開業1周年イベント開催中」「道南いさりび鉄道『鉄下 ながまれ』発売中」「芝山鉄道 開業20周年版乗車記念証明書発行」。

懐かしの鉄道を 感じられる場所へ
 グラビアに連動して、表紙は大分県中津市にある「鉄道のホテル 汽車ポッポ『別邸』」。これも、本来現役の鉄道を中心とした交通を扱う時刻表の表紙としては、異例だと思う。
 大分交通は、今はバス会社のイメージが強いと思うが、かつては大分県内に、いくつか鉄道路線を持っていた。別府~大分間の路面電車「別大線」も知られているが、耶馬渓線の廃線を持って鉄道事業からは完全に撤退し、以降大分県の鉄道は、ラクテンチのケーブルカーを除くと、全て国鉄→JR九州という事になりました。耶馬渓線と言っても、全線廃止の4年前の一部区間廃止で、耶馬渓には行かなくなっていたようだけれど。
 ホテルとして使用されている車両のうち、写真に写っていないキハ602「しおかぜ」は、廃線後に紀州鉄道に渡り、平成になってからも走っていたキハ603・604と同型だ。
「列車ホテル」というのも、特にSLの廃止が進められていた頃には日本各地に造られたもので、特に岩手県小岩井農場のものが有名だったと思うが、徐々に少なくなっていきました。小坂鉄道の物は、動くのか。DL貨物の三重連が、ファンには有名だったところ。宿泊料金は、A寝台個室(2人部屋)は6,100円、B寝台個室(1人部屋 私も現役時代に乗った)は3,900円というから、現役時代よりははるかにリーズナブルだ。なお、点検整備のため5月一杯までは、宿泊は休業との事。

CAFE107.jpg
 鉄道車両の静態保存は昔からSLを中心にたくさんあるが、車両単体をただ見せるのではなく、周辺の整備もして、観光・行楽向けの施設の一部として取り込む、というのが、昨今の傾向、だろうか?富士急行線下吉田駅の「ブルートレイン」あたりも、そうですよね?
 実は今日行ってきた「えれんなごっそ CAFE107」もそんな感じでした。登山電車ケーキも食べてきましたよ。ケーキの下の部分の「線路」も、チョコレートで作られています。「かまぼこピンチョス」は車号・店名にちなんでか全部で107種類あるが、その内提供されるものは、日に3種類くらい。
 また、ここにはないが、21日にリニューアルオープンしたあらかわ遊園の元都電6000形も、「カフェ193」(いっきゅうさん 現役時代は「一球さん」と呼ばれていたので)として営業しているそうで、今後もこういう例は、増えるのではないだろうか(あらかわ遊園は当分の間、入園には事前予約が必要)。

特集のページ
「NEWS」の4文字は、小田急VSE。来年の完全退役後には、「ロマンスカーミュージアム」に保存される事に、なるのだろうか?

 陸羽西線は5月14日より、工事のため全線が約2年の間運休になり、バス代行になります。鉄道自身ではなく、道路工事のために全線が長期間運休になるというのが、今一つ納得いかないが。代行バスは下り11本・上り10本の運行で、現行の鉄道より多い(下りの新庄発13時00分発は、古口のみ停車の「快速」便と、全駅停車便の同時出発)。新庄~余目間は、「快速」便は下り58分・上り1時間10分(上りのみ狩川にも停車)、各停便が1時間29分で、やはり鉄道より大幅に時間がかかる。一部は酒田直通だが、余目~酒田間も運休・バス代行。

 会社線は、新潟交通観光バスの新潟駅前~白根桜町(実際には潟東営業所まで運行)間及び青山~月潟間の時刻が掲載されています。3月26日改正で、P807掲載分の訂正版の形。23年前に廃線になった鉄道の代替路線でもあります。ここにはないが、白根~燕間も何とか路線が維持されています。が、現在は平日6往復・土休日2往復のみ。

本文
 奈良線は、5月21日21時頃~22日10時頃の間、複線化工事のため、一部列車が一部区間で運休。その時刻は特集のページにあるが、5月22日の工事終了後からは、日中の上りの一部(城陽始発の区間運転)は、黄檗の発車時刻が2~4分繰り下げ(木幡での下り「みやこ路快速」待ち合わせの必要がなくなる)。また下りも5月23日から、平日1本・土休日2本の六地蔵発車時刻が繰り下げ。

 既に運行が終わっているが、23・24日に、博多→長崎間〔かもめ81号〕・博多→大分間〔にちりん81号〕の運行がありました。〔かもめ81号〕は博多発22時27分→0時40分長崎着。〔にちりん81号〕は博多発23時22分→1時51分大分号。PayPayドームで行われたミスチルのライブの帰宅輸送。なお、4月2・3日には〔かもめ83号〕〔ソニック97号〕が運行されているが(King & Princeのライブ)、運行は急に決まったようで、4月号には記載がありませんでした。九州新幹線でも臨時列車の運行が行われています。

 会社線は、富山地方鉄道が4月15日にダイヤ改正を実施。特急の運行がなくなってしまいました(「私鉄有料特急」の欄も記載なし)。快速急行も早朝の電鉄富山→立山間1本、急行も平日朝方の宇奈月温泉→電鉄富山間1本のみで、ほとんどが普通列車になりました。3年前、パンデミック前の電鉄富山駅の早朝の賑わいを思い返すとウソみたいで、これが一時的なものであれば、まだ良いのだが。
 その「私鉄有料特急」欄の京成スカイライナーは、一部の列車が青砥に停車している(京成上野発7時20分と8~16時台の17分発、成田空港発10~17時台の19分発と18時20分発、20時30分発以降全列車)が、「一部列車は青砥駅に停車する」と記載があるだけで、時刻は記されていない。改正前より一部列車の停車はあったが、あの時点ではあくまで「臨時停車」の扱いだったと思われる。が、新ダイヤでは正規の停車になるのだから、青砥発車・到着の時刻も記載すべきではないだろうか。〔臨時ライナー〕の掲載もない。
 なお、南海ラピートは平日日中が運休になっているが(土休日は去年の10月30日より全列車再開している)、5月2日より全列車再開になります。
 また高速バスは、JRバスの新東名高速経由〔グラン昼特急〕〔青春昼特急〕などが、愛知県の新城に停車するようになったが、この時刻も未だに停車されていない。

 北海道では、旧札沼線の代替バス各路線(P773)が4月1日にダイヤ改正を実施しており、今号では滝川駅~浦臼間の北海道中央バスの時刻の新ダイヤも掲載されている。ヨソ者にはちょっと困った事になってしまっていて、平日2往復・土休日1往復のみに削減。特に土休日の浦臼発は7時55分のみとなり、札沼線の廃線区間(北海道医療大学~新十津川間)を、札幌側から1日で乗り継いで行く事は、不可能になりました。この路線は9月いっぱいで廃止になる見込みで、浦臼町と新十津川村を跨ぐバス路線は、完全になくなるものと思われます。
 また、日高本線の代替バス路線(P774)も、4月1日にダイヤ改正を実施しています。JHBの特急〔ひだか優駿号〕(新千歳空港~えりも)は廃止。

 北鉄奥能登バスが運行していた、能登半島北東部の珠洲鉢ヶ崎~狼煙~木の浦~曽々木口間(P818)は、3月28日より珠洲市営バスの運行になり、北陸鉄道は撤退。市営バスは運賃が無料になったが、土休日は全便運休。なお索引地図からは抹消されていて時刻の掲載もないが、飯田港~大谷間をダイレクトに結ぶ路線は運行が継続されています。無料の路線バスは、以前の伊勢崎市コミュニティバスがありました。4年前に有料化されているが、珠洲市はいつまで無料で続けられるだろうか?

 国際線が相変わらず新型コロナの影響は大だが、今号も欧州路線のウクライナ危機の影響については、記されていない。

 次号・6月号のグラビア特集は、何になるのだろう?GWも終わって、夏休みまでの谷間の時期になるし。去年の6月号は、鉄道模型だった。今後も鉄道以外も含めた、現役ではない交通が取り上げられる事があるのだろうか。

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 BIGLOBEの「ウエブリブログ」が、来年2023(R5)年1月一杯でサービスを終了します。このため当ブログは今月以降どこかの時点、少なくとも半年以内には、「Seesaaブログ」に移転する予定です。その時期になったら、改めてお知らせします。


 もうひとつ、予告です。私事になるが、今週から、私の生活の様式が変わります。転職する事になったのですが、結構遅い時間までの仕事になるので、これまでのような更新体制にはならないと思います。一応週3日のペースは守りたいですが、新しい仕事と両立させながらの更新となり、しばらくは様子を見ながら、今後の更新のペース・タイミングを考えていきたいと考えていきたいと思っています。今のところ、次回からは、日付が変わってからの新規記事アップになる見込みです。

《今日のニュースから》 
24日 大阪府泉南市長選挙 山本 優真市当選 初の平成生まれ市長誕生 
25日 米トランプ前大統領に1日1万ドル支払い命令 書類提出拒否で法廷侮辱
26日 リニア中央新幹線工事 静岡県・JR東海 2年ぶりに直接協議再開

 知床の観光船遭難は、最悪の事態も考えなければならない状況になってしまったようです。昨日は福知山線の事故から17年、今日は中華航空機墜落事故から28年でした。また29日には関越ツアーバス事故から10年となり、5月14日は信楽高原鐵道の事故から31年です。日本では平成以降、GWの前後に交通の大事故が発生する傾向があるような気がします。無事故で楽しいGWを過ごしたいものです。