№2447 2021年最後の遠出 宮城ローカル線・列車紀行 1.常磐線は大混乱

 年も押し迫った昨年12月の26~28日、今年最後の遠出として、宮城県を訪れました。ローカル線とローカル列車、特に震災後初めてとなる石巻線(前谷地~女川間)やBRT、大船渡線鉄道の乗車がメインの目的になりました。

12月26日(日)

 仙台までの往路は、常磐線。仕事帰りにそそくさと上野へ。

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 上野での常磐線は、何か様子がヘンな気がして、土浦からの列車はどの道同じになるが、特別快速3177Mで先を急ぐ。

 土浦に着いたら、何と、踏切事故のせいで、羽鳥から先が午前中から止まっていると、恥ずかしながら初めて知った。当然上野で情報があったはずなのに、完全に見落としていた。そういえば、特急とすれ違わないなあ、とどこかノンビリ構えていたような。

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 土浦駅の情報。この日は別にひたち野うしくで人身事故があり、これも加わって、常磐線は混乱状態にあった(これとごっちゃになっていたのかも知れない)。
 だけど、同じ土浦駅の液晶パネルを使った表示なのに、運行内容が右と左で食い違いが見られるのは、どうしてだろう?
 真ん中のキャンペーンの机は、状況を考えたらさっさと片付けるべき。

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 改札上の、発車案内表示。下りは羽鳥までしか運行できない、と言いながら、行先が「勝田」「水戸」のまま。運行再開の見込みが立たない、とも言っているのに。

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 水戸方面への列車が出る1番ホーム。列車を待つ乗客が、あふれるとまでは行かないが、それでも大勢列をなす。

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 最初は、当初乗り継ぎを予定していた、土浦始発569Mの表示だったが。

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 結局取りやめ、その次の上野からの383Mもなく、1時間以上待たされた、土浦15時27分発387M(上野始発)になってしまった。
 ここまでの間、駅のアナウンスによる情報は二転三転し、そのたびに「運行の打ち合わせをしております」みたいな内容で、運行方法の決定はその場しのぎなのか?と勘ぐってしまう。

 ようやく、一つ後の特別快速3185Mが3番線に着いて(荒川沖で待たされていたらしい)、その直後に387Mが来た。羽鳥から先がどうなるか解らないが、上野に戻るという選択肢もなく、ともかく乗車。

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 驚いた事に、次の神立駅にはなんと、〔ひたち5号〕(品川8時45分発)が止まったままだ。しかも、ごくわずかながら乗客の姿も見える。

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 北関東のランドマーク、筑波山。

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 さらに高浜には、〔ときわ53号〕(上野8時30分発)がいる。どちらも主本線を塞いでいるので、387Mは待避側のホームに発着する事になる。
(運行計画の混乱は、これも原因の一つにあったのかも知れない)

 結局、踏切事故は処理が終わっていて、羽鳥から先も、特に何の説明もないまま運行する。事故現場は友部~赤塚間と聞いていたのだが、目を凝らしてみても、それらしき痕跡はないし、長時間列車を不通に追い込むほどの事故なのだから、調査をする人員も残っているだろうと思っていたが、そんな事もなかった。結局、何だったんだ?

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 と思いながら水戸に到着。予定より1時間遅れ。水戸駅の、常磐線下りホームの表示。この後、387Mが追い抜いてきた〔ときわ53号〕〔ひたち5号〕が先に通過する事になる。

2021_1226_11 水戸駅ひたち5号.jpg
 当初の想定より1時間遅い、16時54分発575M(右のE501系10連)に乗り換えるが、先に、神立に止まっていた〔ひたち5号〕が出発する。所定より約7時間遅れての出発、という事になる。
 もう真っ暗になってしまったので、車窓に関しては、見るものがもうない。あおりで水戸の出発も遅くなったが、暗闇の中、淡々といわきに向かう。

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 一年ぶりのいわき駅には、サッカーJFL・いわきFCの優勝&Jリーグ(J3)昇格を祝う横断幕が掲げられていた。J3には既に福島ユナイテッドFCがいて、今シーズンはJ3レベルであっても、「福島ダービー」が実現する事になる(いわきFCのホームスタジアムはJヴィレッジ)。
 この先、すぐに接続する下りは広野まで、次に原ノ町まで行く689Mは1時間以上あり、仙台到着が相当遅くなる事になるので、ここで夕食にしたかった。しかし、駅前は居酒屋はあっても、ファストフードの類は見られない。11月の倉吉もそうで、地方都市だと、主要な駅であっても、こういう傾向になってしまうのかも知れない。駅にも、立ち食いうどん店とかはなかったし。心持ち高めだが、カフェに入ってカレーを食して待つ。

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 結局、所定19時25分発689Mという事になる。しかしこの列車も、1時間19分遅れで品川から来た〔ひたち19号〕仙台行の後の発車となり、30分遅れで出発。原ノ町の接続が…。しかも「強風の影響」とかで、反対方向からの列車も遅れ気味になる。実際にはこの列車は減速とかはしなかったし、確かに風が強めだとは思ったが、それよりも踏切事故による特急の大幅遅延の影響の方が大だったはず、では?

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 この区間は去年、運行再開後に乗っているわけだが、やはり乗客は極めて少ない。夜ノ森を発った時点では、5両編成の乗客は、自分を含めて、たった3人しかいない。ダイヤがまともだったら「青春18きっぷ」で移動の旅人もいたのかも知れないが、沿線の人の営みがほぼない現状では、やはり輸送力は過剰に過ぎるだろう。去年降り立った大野で1人乗車があったのは少々オドロキだったが、地元の人ではないだろう。

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 案の定、原ノ町では、所定ではすぐに接続するはずの267Mはこちらを待たずにさっさと出て行ってしまい(この乗客数では当然でもあろうが)、21時43分発269Mになってしまう。当初の構想より2時間以上遅くなり、仙台は23時を過ぎてしまう。この日の宿は多賀城に取っているので、仙石線に乗り換えなければならず、最悪最終電車さえ逃してしまうのではないかとも、心配になってしまった。しかも仙台からの264Mも20分近くの遅れ、折り返しの出発時刻を過ぎてからの到着になった。駅でも車内でもひたすら「申し訳ございません」「申し訳ございません」ばかりで、正直聞き飽きてしまった。

 結局途中で行き違いの時間を詰めたりして、仙台は少しばかりの遅れで済んだ。慌てて仙石線の地下ホームに向かい、終電2つ前の2343Sに何とかもぐりこんだ。ホテル着は、かろうじて日付が変わる、直前…。ここで2泊します。

「青春18きっぷ」のみでの長距離移動となれば、この程度のリスクも仕方がないかも知れない。ともかく全区間列車でつながって、ホテルにその日のうちにたどり着けたのだし。ただ、大きな事故だったから仕方がなかったのかも知れないが、特に土浦での、列車の運行計画についての案内が、明らかに混乱しか与えていない印象があった。改札やホームの表示もそうで、通常ダイヤの時刻をそのまま表示させるのは、無用の混乱を招くのではないか(土浦、常磐線に限らないが)。いっそ全部消してしまって、駅から直接、運行の情報を表示する形には、できないのだろうか?どうも近頃は通常から、他の私鉄にも見え隠れするが、特にJR東日本は、列車の運行の情報提供が、いろいろな面で間違った方向に向かっているように思えてならないのだが。どうでもいい情報ばかり多すぎて、必要な部分が削られているように感じられる。考え過ぎだろうか?

 遅くなってしまったので、この晩はすぐに就寝。明日は仙石東北ラインの特別快速に乗るので、朝はそんなに慌てて出なくてもいいか。ゆっくり過ごそう。

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 京急の京急川崎駅のホームの、ソラリータイプの発車案内表示装置、通称「パタパタ」が、2月の更新で姿を消すという事で、一般のニュースにもなっています。確かに以前は横浜・上大岡など、特に快特停車駅でも見られたと思うが、思えばこのタイプを使った案内って、鉄道においては、京急以外ではあまり普及しなかったような気がする(LEDの前は、幕式が中心だったと思う)。空港でもお馴染みだったと思う。10年以上前には福岡空港のソラリーについて書いたが、システム自体の老朽化の他、運行形態が陸も空も複雑化してきていて(鉄道は相互直通の広域化、空はコードシェアの枠組みの拡大、など)、固定した表記方法では対応できなくなってきた、事もあるでしょう。

《今日のニュースから》 
12日 ジャパンディスプレイ 資本金を1億円に減資 発表
13日 広島 原爆資料館 今日から臨時休館

 今日は東京都で3,124人、大阪府で2,452人など、全国では18,673人に感染者が確認されました。このままだと、去年の8月を上回る過去最高を記録するのは、時間の問題でしょう。これもまた正直あれよあれよなので、戸惑いと不安を感じるのだが。オミクロン株は、重症化はしにくいとされているが、これだけ感染者が多ければ医療体制がひっ迫、現に沖縄県では「崩壊」という状況に陥っているようです。あとこの所、各交通事業者から、従業員の感染判明のリリースが再び、相次いで出るようになりました。今のところ、私が見聞きした限りでは、感染拡大を直接の理由として交通機関が運休、という事態は起きていないようだが、今後当然、その心配は出てくるでしょう。1ヶ月後の次の、建国記念日に関わる3連休までに、状況がどう推移するだろうか。
 そうであれば、しばらくの間は私も、仕事休みの日でもそんなに遠出はしないで、朝夕は自宅でおとなしく、過ごす事にしましょうか。