№2440 JTB時刻表 2022年1月号(JTBパブリッシング)

 来年もまた、我慢の1年になってしまうのか、の2022(R4)年、この西暦が記された「JTB時刻表2022年1月号」が先週、発売になりました。
 表紙は常磐線・末続~広野間を行く、E531系。日の出、なのだろうね。

常磐線E531系.jpg
 実はこの記事は、仙台近郊のホテルから更新しているのだが、昨日、E531系でこの区間を通りました(踏切事故の影響でヘロヘロになってしまったけれど)。当然もう真っ暗で何も見えなかったが。でも、なぜいわき~原ノ町間もE531系?去年も乗っているけれど、5両編成では、明らかに輸送力過剰に思えるのだけれど。

「のりもの情報局」は、「JR東海 EX 旅のコンテンツポータルに奈良の観光プラン登場」「名古屋鉄道『高性能パノラマカー 7500系の奇跡 記念乗車券』発売」「弘南鉄道✖津軽鉄道 コラボ硬券記念セット第弐弾発売中」「JTBパブリッシング 『るるぶ チコちゃんの諸国漫遊カードゲーム』発売中&プレゼント」。
「カードゲーム」の、大阪府の難読地名、私は3つとも楽勝で読めましたけれどね。

編集部厳選 2022年の鉄道ニュース
 来年は、鉄道開業150年なのか。でも、この状況でどこまで大々的に祝えるだろうか?そんな、2022年(と、それ以降)に予想される鉄道ニュースを展望。
 しかし、来年春のダイヤ改正が先日各社からリリースされ、JTB時刻表でも次の2月号で詳報されるはずだが、この改正に関しては、明るい話題がほとんどない。何より、「目玉商品」が、今年以上にない。この改正でデビューする純粋な新型車両は、JR東海の通勤型315系のみ。それどころか、小田急のVSE50000形の定期運用が終わってしまうというのがビックリで、各社とも例外なく減量で、北海道も、ロイズタウン駅開業は大きく書かれているが、一方でまた7駅が廃止になる。合理化(ワンマン化、駅務の縮小等)も進む事になり、冴えないなあの印象は、ぬぐえない。
 一番の期待は、やはり秋の西九州新幹線〔かもめ〕の開業でしょう。とはいえ、ここも先端部の部分開業で、博多からだと在来線特急からの乗り換えが必要になる。しかもこのルートは鹿児島ルートとは違って、未だに博多~武雄温泉間の扱いがどうなるかが決まっておらず、全通までには相当な期間を要する事が予想されます。ともかく、開業したら様々な状況を見つつも、今年中に(リレーの在来線特急も含めて)見に、乗りに行く予定にしています。
 相鉄・東急の直通線は、上を走る道路の陥没があったのに、「2022年度下期」に開業できるのだろうか?東急側も既にホームの8連対応工事が進んでいるし、東京都6500形の東急線内の試運転も見かけたから、東急側は案外進捗が早いのかも知れない。でもこの相直が始まったら、特に相鉄はJRとの直通もあるし、ダイヤ編成及び車両運用は、相当シビアなものになると思われるが、どうなるのか。
 再来年以降になるが、宇都宮ライトレールは、JTB時刻表では初登場。
 その他、トピック(来年秋に予想される、只見線の全線再開はなかった)や新車両の話はいくらでもあるが、何よりこのコロナ感染禍がどうにかして落ち着いてくれないと、どんなに素晴らしい路線が開業しても、どんなに素敵な列車がデビューしても、簡単には乗りに行けない状況が続く事になる。場合によっては、一方でさらに減便・減車、下手すると廃線という事態にも、なりかねない。ここでは華やかそうなトピックスが並んだが、浮かれてばかりもいられない。私個人としては、冷静に鉄道を始めとする交通の動向を、注視していきたいと思っています。

 今号では「お年玉プレゼントキャンペーン」があります。ロマンスカーミュージアムのトートバッグは、非売品なのか。欲しいなあ。

特集のページ
「NEWS」の4文字は、JR九州の185系で、左2両が〔九州横断特急〕、右2両が〔A列車で行こう〕。185系はJR四国からの購入だが、九州に渡ったグループは、JR九州時代の方が長くなりました。

「ひと目でわかる!JR線 電化区間と複線区間」が掲載。前にも何回か書いたが、札沼線(北海道医療大学~新十津川間)は、列車がいきなり運行終了になってしまった2020(R2)年4月18日以降も、路線自体は存続していたのだから、「2020年5月6日限り」とするのが、正当ではないでしょうか。
 最新の事項は、今年3月いっぱいの、日高本線・鵡川~様似間の廃止。
 次の大きな変化は、秋の西九州新幹線・武雄温泉~長崎間の開業。なお、長崎本線・肥前山口(新幹線開業時に江北と改称)~諫早間は引き続きJR九州が運営するものの(「上下分離」で第2種鉄道事業者になる)、肥前浜~諫早間は電化設備を撤去して非電化となるそうです。
 今年末年始は、限定的ながら東京・大阪とも一部終夜運転が行われる予定だが、ついに記載がありませんでした。臨時列車は〔スペーシア八王子きぬ〕等数本あって注目されるが、オミクロン株の影響を受ける事なく、全列車が無事に運行されて欲しい。

 私鉄の時刻表は、津軽鉄道と弘南鉄道2路線(弘南線・大鰐線)、それに前号に引き続き、伊豆箱根鉄道の駿豆線、静岡鉄道、一畑電車、ことでん(高松琴平電気鉄道)3路線。伊豆箱根鉄道駿豆線は、最終電車などが「当面の間運休」と記載されているが、同じく運休になっていた大雄山線共々、16日より運行を再開しています。

 会社線は、いよいよ25日に開業した、阿佐海岸鉄道のDMVの時刻が掲載になりました。基本は阿波海南文化村~(バス)~阿波海南~(鉄道)~甲浦~(バス)~道の駅宍喰温泉間で、平日13往復・土休日14往復(うち3往復は、現時点では2月27日まで運行予定)。所要片道35分。運賃は通算で大人800円。基本的には一部指定で、「発車オーライネット」または宍喰駅での事前購入。これとは別に、阿波海南文化村~室戸岬(海の駅とろむ)間の便が土休日1往復あり、全区間全席指定。所要が下り1時間27分・上り1時間31分。運賃は通算で大人2,400円。定員は座席のみ18人。北海道で開発が進んでいたはずなのに、結局第一号が四国とは。それに、後に続く所は、出てくるだろうか?

本文
 日南線は、11日に全線の運行を再開しました。なお、1月11~13日は、日中の青島~油津間で、下り快速〔日南マリーン号〕を含む4往復が運休。1月13日は、豊肥本線・宮地~豊後竹田~三重町間でも、日中の普通列車が運休になります。
 くまがわ鉄道は、11月28日より、肥後西村~湯前間で運行を再開していて、今号から時刻が掲載になっています。あさぎり駅構内に暫定的な基地が置かれているようで、下りは肥後西村→湯前間が平日4本・土休日6本、肥後西村→あさぎり間が平日・土休日各2本、あさぎり→湯前間が平日・土休日各1本。上りは湯前→肥後西村間が平日6本・土休日8本。9~14時台は、土休日のみ運行。あさぎり駅は行き違いができる駅だが、このダイヤでは行き違いの設定はない。なお、人吉温泉~肥後西村間は一部を除いて代行バスの接続があるが、掲載はない。休日は運行がないので注意(祝日以外の土曜日は運行)。南阿蘇鉄道もだが、JRと接続する部分が一番痛めつけられているのが、何とも堪える。早期の復旧を、期待したいです。

 常磐線で2月26日に運行される〔ひたち92号(水戸偕楽園号)〕について、乗車券の取り扱い方が記されていました。水戸以遠から乗車して偕楽園で降りる場合は、赤塚までの乗車券が必要(臨時駅は営業キロを持たず、一つ先の駅の営業キロで計算されるので。本来なら偕楽園~赤塚間は復乗になってしまうが、上りホームがなくて停車のしようがないから、特例というわけ)。偕楽園で降りず、水戸まで戻ってきたら、赤塚までの乗車券と、赤塚~水戸間の乗車券が必要。偕楽園から水戸まで乗車する場合は、赤塚~水戸間の乗車券が必要。
(水戸~赤塚(通過扱い)~偕楽園~水戸間は快速になるので、特急料金は不要)

 仙山線は雪対策(雪の影響による輸送障害の防止)のため、仙台6時10分発821Mは、1月8日~2月28日の間、奥新川及び面白山高原は通過になる。関連して、朝方の一部列車の一部区間で、時刻の変更が発生する。

 次号は、来春・3月12日改正の詳報が掲載になるはずだが、前述の通り、今年以上に「目玉商品なき」改正となるので、どう書かれる事になるのか。

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《今日のニュースから》
26日 インド洋大津波から17年 インドネシアで追悼式典
27日 文部科学省入試汚職事件 被告に懲役2年6ヶ月求刑

 オミクロン株の拡散も不安な材料だが、それ以上に中心に大変な雪になっていて、日本海側ばかりか、彦根も記録的な大雪になって、例によってまた大渋滞が発生した上、近江鉄道では脱線事故も起きたという。近江鉄道の一件はここでは置くとして、雪による渋滞は全国各地で起きているが、去年も同じような事が頻発していて、今回も事前にかなりしつこく警告が出ていたと思うのに、また繰り返されてしまいました。歩行者を巻き添えにした事故が頻発しているとか、環境(特に温暖化)問題とかも含めて、「クルマ」に極度に依存した社会の弊害が出ているはずなのに、なかなか改まらない。日本は「全体主義の反対は、個人主義しかないのか」国だからと私は勝手に考えているのだが、上(政治・行政・経済界など)に「あれしろこれしろ」「あれするなこれするな」と大声を上げるのも結構だが、まずは我々自らが、ライフスタイルを根本的に考え直す事も、必要なのではないか。これは、新型コロナウィルス感染禍についても言えるような気がする。