№2426 「よんさんとお」復刻版 読んでみた 2.「みどりのページ」

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 JTBから復刻した「よんさんとお」、1968(S43)年10月白紙改正の時刻表を、毎月1回程度読み進めて、その印象を書き記す企画を、10月から始めています。
 2回目は…「みどりのページ」と呼称していいのだろうか?「みどりの(丸数字)」のページです。

 今月のお知らせの「ご注意」、「今までの時刻表は一切使用できなくなる」の注釈ですでに、今改正の熱量が伝わって来るようです。なお、「旅行プランの便宜のため早めにお届け(発売)」とあるが、いつ発売になったのかは、復刻版としての注釈にも記されていない。

 当時は、路線別の時刻は、索引地図の他にも「目次」でも探す事が出来た。
「みどりの窓口」は、当時は索引地図には記されず(今だったら緑色に塗られている)、「みどりのページ」に一覧表がありました。「みどりの窓口」が始まったのは1965(S40)年というから、まだ3年程度しか経っていない。今と比べると数が全然少ない。小駅はもちろんだが、現代だったら(少なくとも当時としては)主要な駅と考えられるのに、まだない所が少なくない。紀勢本線の津は県庁所在地駅で特急〔くろしお〕も停車するのになかったし(松阪にはあった)、関西本線の亀山、山陰本線の上井(今の倉吉)・益田、北陸本線の糸魚川、上越線の越後湯沢、常磐線の土浦、羽越本線の鶴岡、函館本線の長万部、あたりもまだない。一方で日光や長野原(現長野原草津口)にはあった。どちらも観光地であり、上野へ直通する指定席を設定した急行が多数あったから、だろうか。

「エック」というのは、当時の交通公社の旅行商品で(後半のピンクのページ「国鉄の営業案内」にある)、列車の時刻を指定した上で、現地の私鉄・バス・船、それと宿泊料金がセットになったプランを販売する、というもののよう。「みどりの⑥⑦ページ」には東京をはじめとした首都圏発がないが、これが全てではない。コースによって出発期日が決まっている。面白いのは広島発着の「高知・桂浜・竜河洞エック」で、国鉄の鉄道・連絡船は一切使わない。高浜(今の松山観光港)まで(民間の)フェリー、高浜~高知間は時刻を指定したバスの利用になっているが、そういうバス路線があったのか?(当時の国鉄バス松山高知急行線には、そのような便の記載はなかった)。「エック」専用の貸切バスが仕立てられたのかも知れない。

「10月1日から誕生する新特急」はやはり、東北電車特急だろうか。「電車特急は、東北線方面では初の「月光」型寝台電車を使用する」の文言が、「よんさんとお」を象徴している。東京~青森間は2時間短縮、と記されているが、それでも〔はつかり1号〕で上野→青森間が8時間32分だから、隔世の感あり(今の最速〔はやぶさ〕だと、東京~新青森間2時間58分)。
「訂正表」では、「このほか訂正があったら、追録を発行する予定」とあるが、それが、復刻版としての巻頭グラビア7・8ページの訂正表なのだろう。大きな改正だけあって、編集が追い付かなかったのだろうか。編集はかなりバタバタしたのだろうねえ。

 次回・来年からはいよいよ、メインの時刻表部分を読み進めていきます。まずは東海道新幹線と、新幹線を主体とする主要幹線連絡時刻表です。

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