№2409 JTB時刻表2021年11月号(JTBパブリッシング)

「JTB時刻表2021年11月号」、先週の20日に発売になりました。

「のりもの情報局」は、「弘南鉄道×津軽鉄道 コラボ硬券セット発売中」「箱根登山鉄道 箱根登山ケーブルカー(「ル」の字が抜けてしまっていました…)開業100周年キャンペーン開催中」「南海電鉄 5枚セット学文路駅入場券発売中」「三岐鉄道 2022年オリジナルカレンダー発売中」「道南いさりび鉄道 オリジナルタオルハンカチ発売中」。
 南海の入場券、今月買いました!来月書きたいと思います。コロナ禍の影響なのか、今シーズンは発売開始が相当早いです。

懐かしの車両が今も活躍 譲渡車両の魅力

富士急8500系.jpg
 この所、JTB時刻表のグラビアもどこか「マニアック」というか、一般鉄道趣味誌並みの企画が目立つ気がします。
 表紙がグラビア連動で、小湊鐵道に移籍したキハ40形(上総山田~光風台間)、一瞬東北地方かと勘違いしてしまったが、ずいぶんヘビーな車を入れたと思う。レイアウトもキハ200形とはだいぶ違って、現行ロング→クロスシートになるのは、JRとは方向性が逆になるのかと思うが、やはり新車両は入れられなかったのだろうか。現在単行で使用できる中古車両で、ある程度まとまって手に入るのはキハ40形しかない、という事だろう。JRのDCが地方に移籍する例は過去にもあるが、ほとんど国鉄時代の形式で、JRになってからの形式はまだ少ない(JR東海→ひたちなか海浜鉄道のキハ11形のみ)。小湊のキハ40形は今の所イベント列車のみの運行で、今日現在では、一般の列車への運用がいつになるかは記されていない。
(なお、10月18日に全線の運行を再開している)
 えちごトキめき鉄道の455・413系は、本当は413系は急行色をまとった事はもちろんないが、編成のバランスを考え、クハ455形を優先したのだろう。413系の近郊色もいつかは見てみたい(413系は国鉄時代のデビュー時が既に当時の北陸地域色の赤+白帯で、旧近郊色をまとった事はないが、ムード本位で)。
 静岡鉄道→熊本電鉄は、昭和時代にも300形があった。
 電化された地方私鉄だと、現状では18m3ドアが適当なサイズで、だからメトロ03系、京王3000系が人気になるのだろうが、しかしメトロ日比谷線も京王井の頭線も20m4ドアになったから、今後は中古市場では(数十年先になるだろうが)あまり注目されなくなるかもしれない。今回は出てこないが、やはり東急が昔も今も変わらず人気で、養老鉄道がいまさら7700系(旧7000系)を導入したのは驚かされたが、池上線・東急多摩川線は今後も18m3ドアで行くようだから、有力な中古市場となり続けるだろう。現在も東急にある程度残留する1000系、あるいは相当先になるはずだが現行の7000系は、またどこか場所を変えて走る事になるかも知れない。
 有料特急車両が中古で走るようになったのは、平成以降の傾向か。ここにはないが、富山地鉄で西武5000系レッドアローがあり(1編成は「アルプスエキスプレス」に改装)、大井川鐵道では近鉄の吉野特急用16000系が、普通電車で走っていたりする。基本的に短い編成には合わないから改造が大変そうだが(長電の元JR253系は、最初から3連があった)、今後も観光の目玉として購入する所が現れるかもしれない。富士急は、以前は富士山の南側で行き交っていた編成が、今度は北側で顔を合わせる事になったのが面白い。
 本当は4ページでは足りないくらいで、譲渡車両も確かに「魅力的」だが、一方で特に中小は、自社オリジナルの車両がほとんどなくなってきているのが、少々寂しくも感じられる。ここに譲渡先として名前が挙がっている会社の大半は、自社オリジナルの車両がもう存在しない。しかし、ローカル私鉄が生き残るためにはそうならざるを得ないと、割り切って考えるしかないのでしょう。

「おもな駅のご案内」では、先月号から既に記載されているが、JR東日本の「びゅうプラザ」が相次いで閉店します。新宿は来年1月16日、上野は12月12日、大宮は11月10日、品川は11月26日、横浜は11月15日が、それぞれ最終営業日。なおJR東日本公式Webでは、観光情報発信機能を持たせた「駅たびコンシェルジュ」を開業させるとの事だが、場所等詳細はまだ発表されていない。

特集のページ
「NEWS」のイラストは、五能線の「リゾートしらかみ」(くまげら編成)。左のイラストは、きりたんぽですかね?(「11」をきりたんぽで表現しているようだ)
 冬の臨時列車が発表になったが、初詣の列車はまだない(コロナ禍だからではなさそうで、一昨年2019(R元)年の11月号も、掲載がまだだった)。
〔スペーシア八王子きぬ〕が、1月29日の八王子→鬼怒川温泉・1月30日の鬼怒川温泉→八王子に設定があります(途中立川・新秋津・北朝霞・大宮・栃木・新鹿沼・下今市・東武ワールドスクエアに停車。全部チェックしていないから断言できないが、通常の新宿~鬼怒川温泉間以外でスペーシアが走るのは、だいぶ久しぶりの事ではないだろうか?

 会社線は、京王の10月30日からのライナー列車を掲載。土休日のみ全列車明大前に停車、高尾山口発着は上下とも〔Mt.TAKAO号〕の名称で運行。また、西武の〔S-TRAIN〕〔拝島ライナー〕、京急の〔モーニング・ウィング〕〔イブニング・ウィング〕も掲載。〔イブニング・ウィング20・22号〕は現在は臨時列車の扱いになっているが、12月の忘年会シーズンは、運行があるだろうか?忘年会はやりません、という企業が多いというリサーチの結果もあるようだし。

本文
 冬の臨時列車が発表になっているが、東北・北海道・秋田・山形・上越・北陸は、基本的には掲載が相変わらずなくてスカスカ。上越はガーラ湯沢のオープン(12月11日予定)に合わせた臨時〔たにがわ〕の設定もいくつかあるが。
(よくよく思えば、湯沢のスキー場に行く列車の名前が〔たにがわ〕というのは、少し違う気も、しないではない)

 常磐線は前年の全線運行再開から時を経て、先月の「赤色ふわもこコキア号」に続いて、臨時特急の設定が活発になってきています。
 まず12月18・25日には、〔冬をまるごと仙台松島号〕を運行。

下り 水戸8:27 → 13:02小牛田
 停車駅:勝田・日立・高萩・泉・いわき・原ノ町・仙台・松島
上り 小牛田18:24 → 23:26水戸
 停車駅:松島・仙台・原ノ町・いわき・泉・高萩・日立・勝田
 E653系 全車指定席

 1月には〔冬の宮城ホッと温泉号〕を運行。

下り 土浦7:54 → 13:02小牛田 1月15・22日運行
 停車駅:石岡・友部・赤塚・水戸・勝田・日立・高萩・泉・いわき・原ノ町・仙台・松島
(水戸・勝田・日立・高萩は〔冬をまるごと仙台松島号〕と時刻が異なる)
上り 小牛田12:20→ 18:06土浦 1月16・23日運行
 停車駅:松島・仙台・原ノ町・いわき・泉・高萩・日立・勝田・水戸・赤塚・友部・石岡
 E653系 全車指定席

 仙台~小牛田間を昼行特急が走るのは、いつ以来だろう?

 さらに2月26日には、仙台→水戸・偕楽園間の片道で、〔ひたち92号(水戸偕楽園号)〕を運行。仙台8:36 → 12:31水戸、だが、先に水戸に11時59分に着いたのち快速に変更、赤塚で折り返して(客扱いなし)、偕楽園に停車したのち、再度水戸に到着して終点。偕楽園の臨時駅は下りしか停車できないので、この形態になったと考えられる。
 仙台→勝田は「赤色ふあもこコキア」とスジは近いが時刻が微妙に異なり、停車駅は岩沼・亘理・原ノ町・いわき・湯本・泉・勝田・水戸・偕楽園で、「コキア」が停車していた富岡と広野には停車しない。E653系で全車指定席(特急区間)は同じ。
 帰りとなる下りはやはり運行しない。定期〔ひたち19号〕の利用を、という事だろう。ただそうなると、偕楽園での鑑賞時間が、せいぜい4時間程度しかなくなるが。

 東海道本線では、11月6・7日に運行される〔あたみ〕に続き、1月22・23日には〔花咲く熱海満喫号〕を運行。

下り 甲府8:06 → 11:17熱海
 停車駅:石和温泉・山梨市・塩山・大月・八王子・小田原・湯河原
上り 熱海16:33 → 19:44甲府
 停車駅:湯河原・小田原・八王子・大月・塩山・山梨市・石和温泉
 E257系 全車指定席(グリーン車なし)

 11月28日には、富士山マラソンの臨時〔富士回遊〕を運行。
下り 富士回遊95号(富士山マラソン号) 新宿5:21 → 7:17河口湖
 停車駅:立川・八王子・富士山・富士急ハイランド(富士急行線内のみの利用は不可)
上り 富士回遊96号(富士山マラソン号) 河口湖15:57 →17:59新宿
 停車駅:富士急ハイランド・富士山・下吉田・都留文科大学前・大月・八王子・立川
 E257系 全車指定席(グリーン車なし) 指定席の発売済み区間を知らせるランプがなく、座席未指定券等で利用する場合は、指定席特急券保有者が来た場合に席を変わる事になる。

 会社線は、京急が久里浜線の減量が行われた10月18日のダイヤを掲載。ここでは解らないが、平日のみ日中は半数が京急久里浜折返しとなり、京急久里浜~三崎口間は10→20分間隔になる。基本的には、浅草線直通の快特(ファン的には「SH」快特)が京急久里浜で10分程停車し、京急久里浜折返しとなった泉岳寺発着の快特(いわゆる「A」快特)と接続を取る形になる。なぜそうしたのだろう?どちらも快特なのだし、「SH」が京急久里浜で長時間停車する必要はないはず。やはりクロスシート車2100形が中心の「A」快特の方が、同じ快特でも上位に位置する、という事なのだろうか?
 京成スカイライナーは10月30日より全列車、ここには記載がないが南海ラピートも10月30日より土休日のみ全列車、運行を再開。ラピートが土休日だけになるのは、閉鎖されていた関西空港の展望ホールが土休日のみ再開になる、という事もあるのだろうか?(ただし、5月のダイヤ改正時より、日中は60分間隔に削減されている)
 JRバスの首都圏~京阪神間の高速バスは、10月28日に改正。全便が新東名高速道路経由に変更・統一になり、今号では時刻の掲載がないが、昼便は新城(道の駅もっくる新城)で乗降を共に取り扱う。西日本JRバス単独運行の〔横浜グラン昼特急大阪号〕も、新城に停車する。なお、10月28日以降も一部便が運休する(西日本JRバスのサイトに拠ると、〔ドリームルリエ〕と〔グランドリーム〕1往復は、11月2日出発から運行を再開する)。

「12月30日(木)→1月3日(月)は休日ダイヤで運転されます」の欄外の文言に、もうそういう時期かという感はあるが、今シーズンの年末年始輸送、特に、昨シーズンは全て取りやめになった終夜運転は、どうなりますかねえ?今の所、感染者数は激減しているが、やはりもう1シーズンは、慎重になるのではないかと思う。来月には運行の有無が関係各社から発表になると思われ、例年通りなら次の12月号にある程度掲載があるはずだが、他の初詣臨時と共に、注目されると思います。

 ところで、「よん・さん・とお」復刻版、買いました!50年以上前の出来事なので今とは全然比べ物にならない、が、次回から月に1回、現代の時刻表について書いた次の回くらいに、「よん・さん・とお」復刻版について感想を連ねてみたいと思います。「よん・さん・とお」以前との比較、ではなく、令和の今の世と比べてどうか、という目線になります。全部読んで書き終わるまで、結構時間がかかるとは思うが、「昔はこんなんだったんだ」という感じで見てもらえればと思います。

 当ブログでは直接のコメントは受け付けないので、何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。
 当ブログ上からでは発表できない緊急の事態が発生した時は、本体でお知らせします。


 JR東日本・JR西日本は今日、新幹線を中心としたグリーン料金・グランクラス料金の値上げを発表しました。来年春から(具体的な実施時期は別途)。対象は東北・秋田・山形・上越・北陸(JR西日本区間を含む)各新幹線のグランクラス及びグリーン車の料金、在来線特急列車のグリーン車の料金、〔サフィール踊り子〕のプレミアムグリーン及びグリーン個室の料金。
(JR北海道の北海道新幹線は値上げしない)

《今日のニュースから》 カッコ内は新型コロナウィルス関連
24日 自転車世界選手権 佐藤 水菜 ケイリン銀メダル 日本女子初
(茨城県 新型コロナウィルス感染者なし 370日ぶり)
25日 スーダン 軍がクーデター 首相・閣僚ら拘束
(KMバイオロジクス 自社開発3回目接種用ワクチン 年内の臨床実験開始を表明)
26日 H2Aロケット44号機 打ち上げ成功
(新型コロナウィルスワクチン2回接種 全人口の70%超)