№2346 平成の30年 都道府県別鉄道回顧 16.富山県(2)

「平成の鉄道」富山県編、今回はデータ編です。富山県は去年の秋に行って、新しい富山駅も見ているが、市内線電車は富山港線も含めて全く乗らずじまいに終わっています。また早めに行って、富山港線から市内線と乗り通してみたいが、この状況下では、いつになるのやら。

◆平成時代の新規開業路線・区間 〔カッコ内は新線開業に伴う新駅(県内のみ)〕
1996(H8)年4月23日
 立山黒部貫光 室堂~大観峰
 〔室堂/雷殿/大観峰〕
2006(H18)年4月29日
 富山ライトレール 富山港線 富山駅北~岩瀬浜
 〔富山駅北/インテック本社前/奥田中学校前/下奥井/粟島(大阪屋ショップ前)/越中中島/城川原/犬島新町/蓮町/大広田/東岩瀬/競輪場前/岩瀬浜〕
2009(H21)年12月23日
 富山地方鉄道 富山都心線 丸の内~西町
 〔国際会議場前/大手モール/グランドプラザ前〕
2015(H27)年3月14日 西日本旅客鉄道 北陸新幹線 上越妙高(新潟県)~金沢(石川県)
 〔黒部宇奈月温泉/新高岡〕
2015(H27)年3月14日
 富山地方鉄道 南北接続線  富山駅~(支線接続点)
 〔富山駅〕

◆平成時代の新規開業駅 〔新線開業に伴わない単独開業駅〕
2003(H15)年3月25日
 富山地方鉄道 不二越線 小杉
2008(H20)年3月15日
 西日本旅客鉄道 高山本線 婦中鵜坂(臨)
2008(H20)年3月15日
 万葉線 末広町
2012(H24)年12月21日
 富山地方鉄道 本線 新庄田中
2013(H25)年5月17日
 富山地方鉄道 本線〈軌道〉 中町(西町北)
2014(H26)年3月15日
 西日本旅客鉄道 高山本線 婦中鵜坂 ※臨時駅から格上げ
2015(H27)年2月26日
 富山地方鉄道 本線 新黒部
2015(H27)年3月14日
 西日本旅客鉄道 城端線 新高岡
2018(H30)年3月17日
 あいの風とやま鉄道 高岡やぶなみ
2015(H27)年3月16日
 富山地方鉄道 不二越線 栄町

◆平成時代の改称駅
1989(H元)年4月1日
 富山地方鉄道 本線 電鉄黒部(←電鉄桜井)
1995(H7)年4月1日
 富山地方鉄道 本線 新魚津(←魚津)
1997(H9)年4月1日
 富山地方鉄道 上滝線 大川寺(←大川寺遊園)
2005(H17)年11月1日
 万葉線 射水市新湊庁舎(←新湊市役所前)
2015(H27)年3月14日
 富山地方鉄道 本線〈軌道〉 電鉄富山駅・エスタ前(←富山駅前)
2016(H28)年10月11日
 万葉線 西新湊(←射水市新湊庁舎)

◆平成時代の廃止路線・区間 〔カッコ内は廃線に伴う廃駅(県内のみ)〕 日付は営業最終日
2006(H18)年2月28日
 西日本旅客鉄道 富山港線 富山~岩瀬浜
 〔富山口/下奥井/越中中島/城川原/蓮町/大広田/東岩瀬/競輪場前(臨)/岩瀬浜〕
2006(H18)年11月30日
 神岡鉄道 神岡線 猪谷~奥飛騨温泉口(岐阜県)
〔猪谷〕
 ※猪谷は西日本旅客鉄道の駅として存続
2018(H30)年11月30日
 関西電力 扇沢(長野県)~黒部ダム
 〔黒部ダム〕

◆平成時代の廃止駅 〔廃線に伴わない単独廃止駅〕
1997(H9)年3月31日
 富山地方鉄道 立山線 上横江

◆平成時代の営業譲渡路線・区間
2015(H27)年3月14日
 あいの風とやま鉄道 倶利伽羅(石川県)~市振(新潟県)
(←西日本旅客鉄道 北陸本線)

16富山県.JPG

富山県の歴代知事
中沖 豊→(2004(H16)年11月9日~)石井 隆一

令和以降の富山県の鉄道
 2020(R2)年3月21日、富山地方鉄道の富山市内線と富山港線のレールが、富山駅の高架下で直結、待望の相互乗り入れ運転が始まった。富山港線は従来の富山駅北駅から延伸、高架下の市内線富山駅と接続し、市内線の3方向(南富山駅前・富山大学前・環状線)との直通運転を行う。直通運転は0600形と増備型の0600形E形に加え、地鉄市内線の9000形・T101形も交えて、全て超低床車両によって行われている。
 直通運転に先立つ2月22日、富山港線を運営していた富山ライトレールは、富山地方鉄道に吸収合併され、全国の路面電車の活性化を促す功績を残して、16年の歴史に終止符を打った。富山港線を1924(T13)年に開業させた富岩鉄道は、17年後に富山電気鉄道(今の富山地方鉄道)に経営を譲渡しており、富山港線はその後国有化・民営化・LRT化を経て、開業から100年近くの後、再度富山地方鉄道の運営に戻る事となった。
 北陸新幹線は2019(R2)年の台風19号により、長野新幹線車両センターが浸水被害に遭い、E7系・W7系が多数被災した。代替車両の製造は鋭意進められているものの、運行の影響は翌年にまで及ぶ事になった。加えて新型コロナウィルス感染禍は、観光に相当数依存していた富山県をも直撃、「おわら風の盆」が中止になるなど、影響が大となった。特にインバウンド需要が消滅したため、著名な観光地に向かう富山の交通、中でも富山地方鉄道の鉄道線は多大な打撃を受ける事になった。本年2021(R3)年4月改正では、特急は宇奈月温泉発上り1本を除いて取りやめになっており、「アルプスエクスプレス」は(特急を含めて)土休日・「ダブルデッカーエクスプレス」は平日のみ、少数の列車で運用されているのが現状である。北陸新幹線も、〔つるぎ〕(及び金沢で接続する〔サンダーバード〕)を中心に、減便が多数発生している。
 あいの風とやま鉄道・富山~東富山間に建設中の新駅は、名称が「新富山口(しんとやまぐち)」と決定した。来年2022(R4)年3月開業を予定している。

「平成の鉄道」の次回は、石川県です。

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 たまたま今日、富山地方鉄道がグループ全体の3月期の決算を発表していて、営業収益は前年比40%の減少で最終損益は29億円の赤字、赤字決算となるのは2年連続で、赤字幅は過去最大という事。「会社が破綻するほどの巨大な損失で、生活交通維持のため、どのような運営方法があるのか考えるべき時期だ」という社長の発言があります。コロナ禍より前に富山に行った時、早朝からインバウンドの旅客が電鉄富山駅前に列をなしていてビックリしたものでした。それを思い返すと、なんとも悲劇的な状況と言える。北陸地方の交通事業者では大手クラスともいえる富山地鉄でこれだと、他も推して知るべし、だと思う。移動のニーズが生まれない以上、企業努力程度でどうにかなる話ではない。何とか行政、ひいては政治も、交通に対する支援策を、見出して欲しい。空路も、富山~台北路線(CI)は10月末(サマースケジュール終了)まで運休になるとの事(中国路線もすでに10月まで運休が決定済み)。富山県も、全体的に大変だ…。

《今日のニュースから》 カッコ内は新型コロナウィルス関連
26日 改正著作権法成立 放送番組ネット配信時 手続き簡略化
(ウィルス発生源再調査 米バイデン大統領指示)
27日 三菱自動車 「eK」など4車種30万台リコール
(成田空港会社 民営化後初の赤字 コロナ禍影響)


 去年12月、クリアファイルのコレクションについて6回に分けて書いたけれど、№2262(2020(R2)年12月17日更新)で出した三重県バス協会のクリアファイルについて、「どうしてこれがあるのか、もう思い出せない」などと書いてしまいました。たまたま昔の記事を読み返していたら、ブログスタート直後の2009(H21)年9月、伊賀鉄道を撮りに行った時、上野市の駅前で日本バス協会の方が配っていたのをもらった、と、№30(2009(H21)年9月30日更新)で書いていました。№2262の方には追記をしています。自分で書いていた事を忘れていたとは、お恥ずかしい。申し訳ありませんでした。