今回は、昨年7月の№2184の内容の繰り返しになってしまう部分が多々ある事を、お断りしておきます。
まず、先月の30日の戸塚駅下りホームの、発車案内表示です。
この朝、公衆の線路内立ち入りという一件があり、東海道線・横須賀線は徐々にダイヤが乱れ始めていました。
さて、この状況下での東海道線、特に平塚より先、小田原・熱海方面へ行きたいという場合、どの列車が先に出る事になり、どの列車に乗れば良いのか、判断できるでしょうか?
参考までに、通常ダイヤの発車順はこうなります。
7時20分 2821Y(湘南新宿ライン) 平塚行 4番線発
(平塚で始発の熱海行733Mに接続)
7時25分 1523E(上野東京ライン) 平塚行 3番線発
※ ただしこの列車は定刻に出発済み
7時30分 1823E(上野東京ライン) 小田原行 3番線発
(小田原で熱海行733Mに接続)
7時38分 1825E(上野東京ライン) 熱海行 3番線発
①
②
③
④
⑤
⑥
⑦
⑧
⑨
⑩ 横須賀線発車後
他の駅…JRに限らないが、特にJR東日本の駅でありがちだと思う、これらの表示から、私が考える問題点は、次の通りです。
1 そもそも、東海道線に向かう列車が3・4番線双方から出発するのに、いちいち両方を見比べてなければならない。
2 遅れの表示が思い出したようにしか現れないし、発車時刻との交互表示なので、具体的に列車がいつ現れるのか、判断しづらい。
3 7時38分より前の列車に、平塚始発熱海行への接続があるのに、普段から表示が全くない(ホームの時刻表にも記されていない)。小田原より先、熱海方面に行きたい乗客は、38分発1825Eまで待たなければならない、と考えるだろう(この日の場合は、遅延が大きくなって、接続を取らなくなる可能性もあるが)。
4 両ホームとも2番目の出発は、JR東日本からのお知らせ(この日は、GW中の首都圏各線区の運休の発生がたびたび流されていた)に遮られる事が多い。しかもそのお知らせは、今この地点・この時間とは、ほぼ関係ない。⑤では、「遅れ5分」の表示もあって、次の小田原行は何時出発の列車を指すのかが、解らなくなってしまった。4番線の2821Yの表示もなくなり、この表示では、東海道線の運行状況が全く解らない。
それでも、表示があるだけまだいいのかも知れない。ところが。
地下の改札口から、ホームに上がった所です。大船寄りだと、ホームの発着案内が全くない。
次は今朝の改札口の表示です。
東海道線で大幅な遅延が生じているが、これだけだと、順番が「狂って」いるだけ(湘南新宿ラインは定刻)で、初めて見ると、なんだ?と思うでしょう。
遅れの表示は、やや遅れて出てきます。しかし、今度は正規の発車時刻は解らなくなりました。「〇〇時〇〇分発の△△行は、どの程度の遅れなのか」という事が、ひと目では解らないわけです。
さらに問題なのは、この表示は横須賀線と共用になっている事で、東海道線の遅延のとばっちりで、横須賀線の時刻は、一切表示されません。鎌倉や逗子の方へ行きたい乗客は、困ってしまうでしょう。
結論は№2184で書いた事の繰り返しになるが、特にダイヤが乱れている時に、今のJR東日本の表示内容は、相当問題だと思う。これでは、乗客が、自分が行きたい目的地に行くのはどの列車か、それはいつ頃、どこから出発するのかという事が系統だっては表示されず、くるくる変わる表示内容、しかも全く無関係の内容が混在する中から、自分で判断しなければならない。場合によっては、(今朝の横須賀線の如く)全く表示が見えない事もある。これは、通常時・異常時問わず、旅客を適切に誘導しなければならないJR東日本としても、困る事になるのではなないでしょうか?
もう一つ、横須賀線北鎌倉駅の、下りホームの時刻表です。
日中の横須賀線は、逗子~久里浜間の3本中2本は4連の折り返し運転になり、北鎌倉からだと直通は毎時1本のみ、他は逗子で乗り換え、という事になります。
ところが、この時刻表には、その辺の情報が一切ありません。事情を知らない乗客だと、久里浜へ行きたいのに、例えば12時ちょうどの久里浜直通を逃したら、次は13時01分(土休日だと13時00分)まで待たなければならないのか?と、考えてしまうかもしれません。
接続に関する情報は、どこまで提供すべきかというのも考えなければならないのではあるが、少なくとも自線内で折り返し運転への乗り換えがある、という路線だったら(他だと青梅線など)、終点から先の接続の情報は、提供されて然るべきではないでしょうか?これは、先のホームの表示も同じです。
(乗り換えの存在そのものが問題、という考え方もあるが、とりあえずここでは置く)
どうもJR東日本の、駅(だけでなく列車もそうだが)の行先や時刻の案内表示は、明らかに間違った方向に行っているように思えてなりません。放送も(駅も車内もだが)含めて、極端に言ってしまうと、
「必要な情報を犠牲にして、どうでもいい情報を過多に流している」
傾向が、明らかに見えます。E235系の後部の行先種別表示は、山手線でも横須賀線でも、出発する際には花とかを描いたアニメーションを出すけれど、無用で無駄な機能、ですよね?車内も、さらには駅も、何か広告ばかりに埋め尽くされて、列車の利用に必要な情報が置き去りにされている、という印象が、最近は否めません。エキナカでコンコースが埋め尽くされる一方で、ホームの時刻表の掲示がなくなるというのは、駅にあるべき方向性としては間違っている。時刻表もないのに、さらにホームの表示の内容がが混乱していては、乗客は何を目印にして、行きたい行先に行く列車を探せばよいのか。
これは何度も繰り返し主張している事だが、
「駅の基本は、列車への乗り降りのためにある」
のが、大前提です。JR以外の私鉄でも「ちょっと違うだろ?」な傾向がないわけではないが、特に近年のJR東日本は運転形態が相当複雑化しているので、提供する情報の内容をよく吟味しないと、場合によっては相当な大混乱を与える事になりかねません。一度、良く考えて欲しいと思います。
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《今日のニュースから》 カッコ内は新型コロナウィルス関連
5日 米トランプ前大統領のフェイスブックアカウント停止
(NYブロードウェイ 9月再開 州知事発表)
6日 国民投票法改正案 衆議院憲法審査会で可決
(インドの変異ウィルス 東京都内で感染者5人から検出)
結局、明日のJR東日本の通勤電車は各線とも、通常ダイヤに復帰する事になるようです。東急池上線・世田谷線は、今日から通常ダイヤです。西武新宿線もそうだが、混雑度を増すだけで、感染防止対策にはつながらなかった、という事でしょう。
(どの道長期の旅行はできないし、と言ってリモートワークもできない環境だから電車で通勤、という利用者も、少なくなかったのだろう)
緊急事態宣言は31日まで延長の上、愛知県と福岡県も加える方向になるようです。そうなった場合のJR東海やJR九州、あるいは名鉄・西鉄などの対応は、今日の時点では発表になっていないが、どうしたものかというのが、正直なところです。延長は予想通りだったけれど、また大幅な減便を強いられるとしたら、交通はやはり、無力と言わざるを得ない。「乗り物の力で元気を」と書き続けているけれど、それも、移動のニーズ、ひいては欲求があればこそ、なので。