№2332 相鉄線 羽沢横浜国大駅
先週の木曜日、「平成の鉄道回顧」の続きで、令和の世になってからの神奈川県の鉄道も振り返ってみたが、この2年間の神奈川の鉄道で一番大きな出来事は、間違いなく、相鉄線とJR線の相互直通運転の開始でした。
両鉄道は、横浜市神奈川区の、羽沢貨物駅に隣接する羽沢横浜国大駅で接続します。今回、開業後初めて同駅に降り立って観察してみたので(通過はあったが)、ここで現状をご覧頂こうと思います。
現在、駅の西側では、交通広場と思われるものを整備している段階、と思われる工事が進行中です。
今の所、駅の周辺には、コンビニなどの類はありません。三枚町まで行かないとないようだ。
地下ホームの上に駅舎があるので、改札までは階段などの段差はありません。この点はラク。
入口の駅名標。JRのマークが同居するのが、共同使用駅らしいところ。相鉄の駅で、他社のマークが入り口で並ぶのは、初めてのケースになりました。
コンコース。広いです。
周辺の案内図もあります。地図の上の方、緑が広がっているあたりが横浜国大になるのだが、はっきり言って、遠そう。貨物駅の真上の橋を渡って、さらにどのくらい歩くのだろう。今の時点では、横浜駅からのバスの方が、間違いなく便利。大学生の通学の利用がどれだけあるかは解らないが、駅名は普通に「羽沢」で良かったような気がする。
時刻表。今の所は、日中は30分間隔。3月13日改正で、日中は全部、相鉄線内も各駅停車になりました。
注目したいのは、朝方の、初電~7時台くらいまでの相鉄線方面行(ここ始発)は、本来JR線新宿方面が出発する2番線からの発車になるという事。羽沢横浜国大~西谷間の区間運転は開業時より設定されているが、当初は勝手に、JRの編成の海老名への送り込み(深夜は逆に返却)だと考えていた。そうではないらしい。現場を見ていないから断定はできないが、1編成による折り返し運転(片道は回送)になっているようです(他社様のサイトの動画には、引退済みの新7000系による「羽沢横浜国大」行が見られたが、時間が?)。
なお、今改正より土休日の朝方に、新宿始発大和止まりが設定されています(223M→6223)。8時06分発。
券売機。相鉄管理駅ながら、JRの方が運賃表が広い。鶴見まで170円とあるが、JRだけで鶴見に行こうとしたら、武蔵小杉→横浜と乗り換え、鶴見駅を2度素通りする事になる(特例がある)。スムーズに乗り換えができても、45分くらいはかかるようだ。なんだか馬鹿馬鹿しい。
改札口と、係員のブース。
改札口上の、発車案内表示。
精算機。
改札内のコンコース。
ホームのエスカレーター。
ホームのエレベーター。
本数が少ない駅なのだが、待合室は両ホームともありません。
ホーム壁面の案内板。やはりJR色はほとんどなくて、武蔵小杉の駅ナンバリングのみ(「JS15」は湘南新宿ライン)が、JRへの直通を意識させるようです。
ホーム。相対式。当然ここで、相鉄とJRの乗務員が後退します。最初は、JRの乗務員がそのまま西谷まで乗務、という形態も想像したのだが(中途半端な位置なので)。
当然最初からホームドアだが、一部が内側に引っ込んでいます。8連の乗り入れを想定しているもので、現在のJR直通は当然全部10連だが、数年後に東急からの直通運転が始まった場合、目黒線からの8連の直通が予想されます。ただ、相鉄の20000系は全部10連なので、東横線からも、来るのでしょうかねえ?
最後に、新宿方面から来た相鉄12000系。JRの貨物線から分かれて、相鉄線の線路に割り込むような形で入線します。ご覧の通り、上下線間に渡り線があり、本来相鉄方面行の1番線で、JR線への折返しができるようになっています。逆に反対側にもわたり線があり、先に記した、西谷までの区間運転も、この渡り線を使用して、本来JR方面行の2番線で折り返していくものと思われます。
相鉄の新線は、正式には「相鉄新横浜線」と称し、数年後には新横浜まで延びて、東急が建設する「東急新横浜線」と接続する事になります(去年環状2号線で陥没事故があったから、予定より遅れると思う)。その相鉄新横浜線の線路が、トンネル(羽沢トンネル)に向かって延びています。トンネルにはロープが貼ってあるのだが、ただ、新横浜線の出発に対応する信号機が、既に使用されています(赤信号だが)。既にトンネル内のどこかへ、列車が走っているのだろうか?でなければ、信号は使用停止のままで良いはずなので。
30分弱の短い時間の滞在だったので、全体的な利用の状況は解らないのが、まだだいぶ少ないなあ、というのが正直なところ。ここに来るために乗車した列車も、往復ともガラガラだったし。直通線が開通して1年以上経つが、利用はまだまだらしい。だから今改正で、日中の相鉄線内は全部各駅停車にしてテコ入れしたんだ、という話も聞いている。ただ、この日は他の相鉄の列車も空いていたし、今のコロナ禍を考えたら、現状は仕方がない部分もあるだろう。羽沢横浜国大駅に関しては、未だ地域の交通の拠点には、なれていないなあ、という印象。バス路線も、相変わらず神奈中バス(121系統・新横浜駅~保土ヶ谷駅西口)が1時間に1~2本、駅の脇を素通りするだけで(保土ヶ谷→新横浜からだと、陸橋を渡らなければならない)、肝心の相鉄バスは、駅前を通過はするが回送車だけ、というのが現状。交通広場が出来ればバス路線の新設もありうるかもしれないが、そのためには、やはり列車の本数が少ない。今の羽沢横浜国大駅の発着本数は、横浜市内の駅では、JR鶴見線の一部の駅を除けば一番少ないと思われる。無論、JR側の容量を考えると増発は難しく、やはり、東急との相互直通の開始を、今はおとなしく待つ、という所でしょうかねえ。ただそうなると今度は、異常時対策が大変になりそうで、この辺は懸念材料になるが。
ともあれ、せっかくの相鉄史上に残る大プロジェクトの末に生まれた駅であり、いつか駅も列車も、賑わいを見せる日が来る事が、期待されると思います。そのためにも、コロナ禍の早期収束も望まれるが。
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《今日のニュースから》 カッコ内は新型コロナウィルス関連
25日 桜島で爆発的噴火 警戒レベルは「3」維持
(商店街で飲食店支援のテイクアウト販売「お弁当パラダイス」 盛岡市)
今日は、福知山線脱線事故から16年。追悼式は、今年も行われませんでした。私の立場で言える事は、いつも同じになってしまうのだけれど、亡くなられた方々にお悔やみを、遺族の方々、負傷された方々にお見舞いを申し上げる事、そしてこのような、100人以上も犠牲になるような大惨事は、少なくとも日本ではもう絶対に起こしてはならない、この2点です。