№2290 平成の30年 都道府県別鉄道回顧 9.栃木県(2)

 平成時代の栃木県の鉄道のデータ編です。平成の世になってすぐ、JR足尾線のわたらせ渓谷鉄道転換があったが、路線の新規開業や廃止は平成の30年間にはなく、関東1都6県では、一番変化が少ない県になりました。工事中の宇都宮ライトレールが、1986(S61)年開業の野岩鉄道以来の、栃木県の鉄道の新線となります。

◆平成時代の新規開業駅 〔新線開業に伴わない単独開業駅〕
1989(H元)年3月11日
 真岡鐵道 北山
1992(H6)年3月14日
 真岡鐵道 笹原田/ 天矢場
2017(H29)年7月22日
 東武鉄道 鬼怒川線 東武ワールドスクエア
2018(H30)年4月1日
 東日本旅客鉄道 両毛線 あしかがフラワーパーク

◆平成時代の改称駅
1990(H2)年12月1日
 東日本旅客鉄道 日光線 下野大沢(しもつけおおさわ←しもずけおおさわ)
         烏山線 下野花岡(しもつけはなおか←しもずけはなおか)

2006(H18)年3月18日
 野岩鉄道 中三依温泉(←中三依)
  上三依塩原温泉口(←上三依塩原)

◆平成時代の営業譲渡路線・区間
1989(H元)年3月29日
 わたらせ渓谷鐵道  桐生(群馬県)~間藤
  (←東日本旅客鉄道 足尾線)

09栃木県.JPG

栃木県の歴代知事
渡辺文雄→(2000(H18)年12月8日~)福田昭夫→(2004(H16)年12月8日~)福田富一


令和以降の栃木県の鉄道
 JR東北本線・黒磯~新白河間は、2020(R2)年3月14日改正時よりE531系5連に統一され、DC列車は短期間で終了した。E531系もワンマン運転となったが、4両を超える編成のワンマン運転は、JRグループ全体でも初となった。今年3月13日の改正時には、水戸線でも同様にE531系のワンマン運転が始まる。
 東武宇都宮線は20400型への置き換えが完了した。2020(R2)年6月6日改正時より、日光線・南栗橋(埼玉県)~栃木間にも進出、宇都宮線と運転系統を一本化してワンマン運転を開始している。秋以降は新栃木~東武日光間にも導入され、6050系の一部置き換えが行われている。6月改正では、栃木県内区間を含む伊勢崎線・館林(群馬県)~太田(群馬県)間も、普通列車が全面的にワンマン化された。宇都宮線の特急〔しもつけ〕はコロナ禍の影響で運休となり、再開されないまま、6月改正で廃止となった。
 真岡鐵道のSL列車で運行されていたC11 325号機は、2020(R2)年7月に東武鉄道に譲渡され、12月26日より「SL大樹」としての運行を開始した。東武のSLは2両体制となり、今年夏以降はSLの毎日運行が実現する見込み。東武では現在、江若鉄道などで使用されたC11形を3両目のSLとして復元する作業を行っており、「C11 123」号機と命名すると発表している。今冬の運行開始を目指す。
 宇都宮ライトレールは、2020(R2)年になって、車両デザイン及びシンボルマークが発表になった。しかしコロナ禍等の影響により、開業は1年遅れの2023(R5)年の見込みとなった。車両は新潟トランシス製となるが、第1編成のお披露目も、来年度となる見込み。。

 次回は、群馬県です。

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 国際興業は、今月一杯を持って、一般路線で行っている、首都圏のICカードPASMO・Suicaで提供されている「バス特」のサービスを終了すると発表しました。PASMO導入事業者でも、導入時点から「バス特」サービスを行っていない事業者はあったが(日立自動車交通・東武バス日光など)、廃止するというのは、国際興業が初めてになりました。個人的には、ちょっと驚きでした。「ICカードの普及促進という当初の目的を達成したので」終了するとリリースにはあるが、いや違う、「バス特」は、それまでの紙の回数券、あるいは磁気式SFカードの代わりのサービスというのが、個人的な認識でした。他にもそう考える利用者は、少なくないのではないか?「今後は金額式IC定期券(利用者が設定した運賃の範囲内であれば、基本的に一般路線は自由に利用できる)の利用を」とされているが、それは代替案とはならないと思う。これが、今後利用者にどう受け止められる事になるのか?「実質値上げ」とされなければ良いが。あるいはこの機に追随する事業者も現れるのだろうか?コロナ禍で運賃収入の減少が起きているはずだし。

 だいぶ前に少しだけ書いたが、東海道本線・大船~藤沢間の「村岡新駅」が、いよいよ本格的に動き出す事になりました。神奈川県・藤沢市・鎌倉市とJR東日本の間で覚書が交わされたと、昨日神奈川県から発表があったもので、駅(駅そのものは藤沢市)の開設と合わせて、駅の周辺の村岡地区と、柏尾川を挟んで反対側、鎌倉市側の、湘南モノレールの湘南深沢駅付近に広がる遊休地(旧JR鎌倉工場)にまたがった、新たな街づくりを行う事になります。駅予定地付近は、既に湘南アイパーク(旧武田薬品研究所)や四季の杜などの住宅地、湘南鎌倉総合病院などが立地しており、利用者は十分見込める(JR東日本の試算では、6万5千人を見込んでいるらしいが、今日現在JRからのリリースは確認できない)と思われます。ただ、2032(R14)年開業見込みだから、11年も先の話、なのだが。この通りの開業なら、神奈川県内の東海道本線の新駅は、(武蔵小杉・羽沢横浜国大を考えなければ)新川崎・東戸塚以来52年ぶりになります。

「青春18きっぷ」(「青春 18 きっぷ北海道新幹線オプション券」も)が、今年も発売される事になりました。例年通り春・夏・年末年始の3回で、春は発売が2月20日~3月31日、利用は3月1日~4月10日。利用期間中の任意の5日間有効で、12,050円は変わらず。

《今日のニュースから》
 8日 海上自衛隊潜水艦「そうりゅう」 高知県沖で貨物船と衝突
(コロナ禍で閉鎖 宮古島の学校・総合病院再開)
 9日 日経平均株価 終値2万9505円93銭 30年6か月ぶりの高値更新
(大阪府 緊急事態宣言解除要請見送り 高率の病床使用率理由)

 JOC森会長の発言が、全世界に波紋を投げかけています。根本的には、森さん、JOC会長の任期が長すぎたと思う。もっと早く、東京オリパラ決定時くらいに、後任に道を譲るべきだった。支配力が強すぎるので、一つ間違うとこういう事になるのだと思う。とりあえず今、進退どうすべきかという事は、私は何も言いませんが。それから、あの発言は決してその場の思い付きではなく、長年の積み重ねの結果発せられたものだと、思えてならない。だから周りも、怒りの声を上げるだけでなく、どうしてあのような発言が生み出されたのか、その背景はなにかキチンと探るべきだと思う。これは、ただ「森発言」だけの問題ではない。世界で様々起きている問題は、皆そうだと思っています。背景を追求する作業をやらないと、「森発言」問題はいつか何らかの形で決着を見ようが、どこかでまた、同じ問題が繰り返されるでしょう。