№2273 話題の内房線江見駅 見に行った
JR内房線の江見駅は昨年8月、郵便局と一体となった新駅舎となって、一般的な話題になりました。
駅舎と郵便局が一体になった所は、先例として、駅舎の建て替えと同時に簡易郵便局が入った、由利高原鉄道の子吉駅があります。ただしここは、郵便局は鉄道の業務には一切関わりません。郵便局が鉄道の業務も行うのは、初めてのケースとなります。
昨年12月21日、館山までバスを撮りに行ったついでに、寄り道して訪ねてきました。
訪問の時点では、旧駅舎の解体工事がまだ進行中、でした。
ポスト。かつて房総を走っていた、スカ色のクモユニ74を模したデザインになっています。「クモユニ74012」と書かれているが、実物を見た事がある、という方は、相当な大先輩のはず。「2-8 江見駅」の標記に注目。
その駅舎内、というかメインはやはり郵便業務なので、中身は郵便局そのものです。
その一角に、JRの窓口があります。と言ってもオープンカウンター。当然JRの職員はいなくて、郵便局の局員が対応する事になります。切符は、どの程度のものが発売できるのかは解りませんでした。近距離切符くらいでしょうか?ICカードのチャージ機もある(券売機はない)し、切符の発売で業務が煩雑になる、という事はないだろう。
(私は「青春18きっぷ」で来た)
現在、この所当ブログでも何回か名前を出している、位置情報連動型ゲーム「駅メモ!」がタイアップのキャンペーンを行っていて、このゲームに出てくるキャラクター「友荷(ゆうに) なより」が、「江見駅郵便局 応援特使」に「就任」していて、パネルが置かれています。記念の切手シートも発売されています(他のキャラクターも描かれている。他の千葉県内の一部局でも発売されているらしい)。
右隣はモニター…というのか何というのか解らないが、自分の姿を映すと、その頭上に「なより」がひらひら現れます。体温は測りません。念のため。
期間限定で「なより」の消印も用意されています。話のタネにと、自分で絵ハガキを自宅に送って、消印を押してもらいました。こんな感じ。なお他に、209系を描いた消印とかもあるようです。
(駅のスタンプと違って業務用なので、規定の郵便料金を払わないと押してもらえない)
郵便局だから、平日の9時~17時が駅の営業時間にもなるわけで、この間は有人駅の扱いとなって、改札口もきちんとあります。ICカードリーダーがあるだけで、郵便局員が切符を拝見、とかはしないが。
改札の外側。郵便局の営業時間中は「有人駅」となり、郵便局は「エキナカ」ではないから、電車から降りて郵便局を利用したいなら、改札を受ける必要がある旨、書かれています。途中下車ができない切符で降りても、郵便局の利用はできない、という事。
駅舎から上りホーム(館山方面)には、スロープが造られていました。
ただし、下りホーム(安房鴨川方面)へは、階段の跨線橋しかありません。
これはやはり片手落ちだと思う。江見に限らず、JR東日本に限らず、どこも同じだと思うけれど、階段の上り下りというのは、特に地方部では、利用のネックになりかねない。JR九州で駅員がいない事で車いすが利用できないからと、障害者の団体がJRを訴えたというのは以前どこかで書いたが、当然同じような問題は、JR東日本をはじめとする他社でもあるはず(最近は駅員不在の駅・時間が増加しているというのは一般のニュースにもなっている)。私は、駅員がいてもいなくても、障害者やその支援者が安全に、ストレスなく列車の利用が可能になるのが理想形だと思っているが、跨線橋は明らかにその妨げになる。しょせん小駅だから、エレベーターなんて気の利いたものは作られなさそうだし。本数が多くなくて、全部ローカル列車なのだから、跨線橋をやめて踏切にしても、安全性の問題にはならないと思う。でなければ下りホーム専用の通路が造られるべきだし、究極的には、駅の構造そのもの(線路の配線・信号システム等まで含めて)を全面的に見直し、改良が図られるべきだと思う。どうでしょうか。
その、跨線橋の上からの眺め。ホームの上屋の脇の木が、どこか南国チック。
下りホームの、古めかしい上屋。
上屋の壁に掲げられたままの、郵便局の移転=駅舎との一体化のお知らせ。
先月リリースされた通り、木更津~安房鴨川~上総一ノ宮間は、3月13日改正時より、E131系によるワンマン運転が始まります。特に、江見を含んだ千倉~安房鴨川間は、全列車がE131系となるよう。ワンマン列車の2連用の、真新しい停車目標がありました。
ホームそのものは、普通の田舎の駅、という風情の相対式。だけど右側の、やたらに高いマンションは、何だ?
現状では、日中は209系の4連及び6連による、館山~安房鴨川間の区間運転が中心になっています。江見駅での上下行き違いは、9・12・16・17・20時台の5回あるが、209系同士の行き違いは、江見では間もなく見納め、という事になります。しかし、6連では輸送力過剰とも思うが、2連では逆に不足になるのではないか?通学・帰宅時間帯は特に。
最後に、安房鴨川駅構内で209系と並ぶ、E131系。3月13日からは、江見駅に発着する定期旅客列車は、全てこれになる(はず)。電化時から長く続いたスカ色113系から、211系→209系→E131系と、江見に発着する電車は、21世紀に入ってから、目まぐるしく変わっていきます。
無人駅(鉄道の職員がいない駅)では、昔から民間委託で、個人営業の商店や飲食店とかが入って駅業務を受託する、という所が、JRでもその他の第3セクター鉄道や私鉄でも少なくはないのだが、JRと同様の大規模な全国規模の企業(日本郵便だって、郵政の民営化だ)が鉄道の業務を請け負う形態は、今後の様々な駅業務の新しい可能性を生み出した、そんな気がしました。今度は、JRの列車が、駅に集まった郵便や「ゆうパック」を運ぶ、という事は、考えられないでしょうか?さすがにクモユニ74のような専用形式の車両の製造はなかろうが。次に同じような形態の駅は、どこかに現れるでしょうか。
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《今日のニュースから》
10日 熱気球 熊本市の田んぼに不時着 一人負傷
(英・南アフリカとは別種 変異ウィルス 羽田空港で発見と発表)
北陸ではまたも、大雪による大規模な立ち往生が発生しました。高速道路で遭難なんて笑い話にもならないが、勝手な勘繰りだとも思うが、間接的に新型コロナウィルス感染禍の影響がありませんかね?三連休だし出かけたい、でも感染は怖いから、慣れない雪道だけどマイカーで。そんな気が、しないではない。それにしても、昨春の一回目の緊急事態宣言時もだったが、どうも明るい話題を見いだせない。それを生み出そうとする行為自体が感染のリスクを呼ぶわけで、震災や豪雨とは、この点が決定的に違う所だと思います。感染が少しでも収まってくれる以外ない。