5年後、10年後、そして50年後、100年後、「2020年」という年は、どのように語られる事になるのだろうか。新型コロナウィルスの猛威が日本を、いや全世界を恐怖に陥れ、人々の生活に重大な危機をもたらし続けた2020(R2)年が、終わろうとしています。個人的に今の心境、なんと表現して良いか解らないのだが…。ともかく例年通り、JTB時刻表を中心にして、今年1年の日本の、鉄道を中心とした交通を回顧します。
明るい話題もなかったわけではないのだが、何もかもが多かれ少なかれ、コロナの影響を直接的・間接的に受けてしまって、より重苦しい状況を生み出してしまったと思います。加えて7月には九州でまたも豪雨があり、多大な被害を受けた路線もありました。
《2020年の十大ニュース》
◆ 新型コロナウィルス感染禍 交通業界に大打撃
新型コロナウィルス感染禍の日本の、そして全世界における甚大な悪影響は、今さら語る事はないが、交通業界においても、重大なまでに深刻な影響を与える事になった。
元々「移動のニーズ」が存在してこその交通システムなのに、ウィルス感染の拡大もまた、人の移動・行動と連動して起きるのだから、当然両者は相容れず、感染を封じ込めようと思えば、交通は犠牲とならざるを得ない。2月の後半以降、全国でイベントが相次ぎ中止になり、対応する臨時列車も、多数の取りやめが発生。長距離の高速バスや、観光列車も多数が運休に追い込まれていった。そして4月に「緊急事態宣言」が発出されると、日常の運行にも影響が出るようになり、特に地方の鉄道・バスは、観光路線を中心に運休や減便が相次いだ。GW中も、小田急ロマンスカーなど特急が全部または一部が運休、大阪メトロでは間引き運転も実施。当時感染が深刻だった福岡県の西鉄は、土休日には特急が運休、最大で7割の減便を行う特別ダイヤを強いられた。また航空も、国を跨いだ往来が厳しく制限され、この数年日本の観光業界を支えてきたインバウンドも皆無となった事で、特に国際線の損害が多大だった。航空輸送の2次アクセスも影響を受け、空港特急〔成田エクスプレス〕〔スカイライナー〕〔はるか〕〔ラピート〕〔ミュースカイ〕も多数が運休、空港バス路線も大半が運休に追い込まれた。
「緊急事態宣言」解除後も大規模な夏祭りやイベントがことごとく中止になったが、それでも国内需要は少しずつ回復し、「Go To トラベル」キャンペーンもあって、秋以降は各観光地も賑わいを取り戻し、連れて国内交通の需要も回復傾向を見せていた。しかし11月後半以降、感染が再度急速に拡大し、12月になると感染者数・重症者数・死者数が各地で連日、過去最高を記録、医療体制の崩壊も叫ばれるようになった。「Go To トラベル」キャンペーンも一時停止を余儀なくされ、来年以降も再開が可能かどうか、見通しは不透明。この事は、各交通の経営に、さらに深刻なダメージを与える可能性を秘めている。既に零細貸切バス事業者は相当数が廃業し、航空も、エアアジア・ジャパンが経営破綻という事態に追い込まれている。
現状でも、特に長距離高速バスや観光路線、空港アクセスを中心に運休・減便が多数発生しており、一度運行を再開したり、再開を決定しても、再度運休・減便に追い込まれる路線が少なくない。鉄道でも空港特急は引き続き大多数が運休、JR北海道・JR西日本・JR九州・近鉄では、その他の特急列車の減便も発生している。地方では鉄道・バスが、今でも減便ダイヤのままの路線が数多くあり、航空も再度減便している路線が少なくない。ともかく感染がある程度でも収束の方向に向かわなければ、交通関係は来年も、苦難の時を覚悟しなければならない。
(一番上の画像は、日中の〔成田エクスプレス〕の運休で、鎌倉駅の留置線に留め置かれるE259系。本来は行楽用として、各地から乗り入れる臨時列車の車両を留置する線路だが)
◆ JR東日本 新特急車〔サフィール踊り子〕デビュー
この中でも、東西で新型特急車のデビューが相次いだ。共に、既存のハイグレード特急車両をさらに上回るグレードを備えて生み出された。
3月14日改正時、東京~伊豆急下田間にデビューしたE261系〔サフィール踊り子〕は、8連のうちの座席車7両全てがグリーン車となり、一般的な2-1配置のグリーン車の他、独立下1-1配置のプレミアムグリーン車、4人・6人の個室が設定されている。プレミアムグリーン車は、宝石状のマークで区別された。4号車はカフェテリアとなり(マークはない)、ヌードルを中心としたメニューが提供される(「サフィールPay」からの事前予約が可能)。
通常は東京~伊豆急下田間を1日1往復、週末には東京または新宿~伊豆急下田間に1往復が追加で運行される。
これまでの伊豆行特急の主役だった251系〔スーパービュー踊り子〕は、改正前日の3月13日を持って運行を終了、引退した。また在来の〔踊り子〕の一部が、中央線から転用改造されたE257系に置き換えられている。来春改正では、修善寺編成も含めた全列車がE257系となり、伊豆行特急は面目を一新する。
◆ 近鉄 新特急車「ひのとり」デビュー
「ひのとり」(80000系)は、「アーバンライナー」に代わる名阪甲特急専用車両として、やはり3月14日にデビューした。両先頭車両がハイデッカー構造で、バックシェル付きの本革リクライニングシートを2-1で配置したプレミアム車両で、エントランスは、コーヒーや菓子類の販売機を設けた「カフェスポット」となった。中間車が標準床で、やはりバックシェル付きのシートを2-2でレギュラー車両となった。デッキ部にベンチスペースが3か所設けられている。共に、「しまかぜ」同様、通常の特急料金に加え、特別料金を必要とする。
当初は6連が製造されたが、秋以降は8連も加わり、現状では大阪難波・近鉄名古屋両駅を毎時00分に出発する甲特急は、ほとんどが「ひのとり」となった。置き換えの対象となった「アーバンライナー」は乙特急に転用、老朽化した在来特急車両を淘汰していく事になる。
◆ 東海道新幹線N700S系デビュー 〔のぞみ〕毎時12本ダイヤ実現
N700S系は、N700系シリーズの改良型で、先頭部のデザインの形状を変更し、騒音や走行抵抗、振動を低減させた。車内設備では、グリーン車・普通車とも新設計のリクライニングシートを装備、普通車も全席にコンセントが設けられた。量産車が7月にデビューし、東海道新幹線の各種列車で運用されている。
これに先立つ3月14日改正では、東海道新幹線では、〔のぞみ〕を1時間当たり最大12本運行できる新ダイヤとなった。また、700系の退役で全列車がN700系シリーズとなった事で、〔のぞみ〕全列車が、東京~新大阪間を2時間30分以下で走る事となった。東京~博多間は、〔のぞみ〕全列車が、5時間を切る事になる。
しかし、コロナ禍の影響で、初の「のぞみ12本ダイヤ」が施行されるはずだったGWは、「緊急事態宣言」発出により、臨時列車の大半が運休する事態になった。初の施行は8月9日で、現年末年始輸送でも行われているが、現状では、「三密」回避の性格が濃く、利用率は極めて低調である。
◆ 高輪ゲートウェイ駅・虎ノ門ヒルズ駅開業
東京の都心に、新たに2つの駅が開業した。いずれも、将来のビジネスユースを見込んだ駅である。
JR山手線・京浜東北線の高輪ゲートウェイ駅は、ダイヤ改正と同日の3月14日に開業した。付近は元々、東京機関区・品川客車区・田町電車区と、長距離列車の車両基地がおかれていた所で、跡地に新線を建設してルートを変更し、その途上に開設したものである。山手線の新駅は、1971(S46)年開業の西日暮里以来49年ぶり、東京23区内のJR東日本の駅で、新線の開業に伴わない新駅としては、1986(S61)年開業の横須賀線・西大井以来、34年ぶりとなった。民営化以降では初である。ロボットの実証実験や、無人AI決済コンビニの開業などの試みが見られる。
付近では、都営地下鉄泉岳寺駅付近まで含めた大規模な再開発事業が、2025(R7)年にかけて展開される見込みである。
東京メトロ・日比谷線の虎ノ門ヒルズ駅も、虎ノ門エリアの再開発に合わせて、6月6日に開業した。日比谷線の新駅の開業は、全線開業以降では初、東京メトロ全体でも、新線の開業に伴わない新駅としては、2000(H12)年の東西線・妙典(東京23区内では、1997(H9)年の銀座線・溜池山王)以来となる。現状は暫定的開業の意味合いが濃く、中目黒方向と北千住方向で入口・改札が全く別となっており、銀座線・虎ノ門駅との乗換駅に指定されたが、特に北千住方向のホームとの間は、現状では地上に出て移動する必要がある。将来的にはホーム下に統一された駅施設が建設され、本格的な開業となる。虎ノ門ヒルズからは、晴海方面に向けての「東京BRT」がプレ運行をスタートさせている他、羽田空港へのバスも運行を開始した。
◆ 日比谷線~東武直通〔THライナー〕運行開始
虎ノ門ヒルズ駅が開業した6月6日、日比谷線と東武スカイツリーライン(伊勢崎線)を直通するライナー列車〔THライナー〕が運行を開始した。これまで、この直通ルートの列車は全て、各駅停車タイプだったが、〔THライナー〕は両線とも、主要駅のみの停車として、速達化を図った。東武70090型(70000系の派生形)を使用し、平日・土休日とも、朝方は久喜→恵比寿間2本、夜間は霞ケ関→久喜間5本を運行する。日比谷線直通で久喜発着が設定されるのも初で、JRへの対抗策が見て取れる。
東京メトロのライナー列車は、有楽町線・副都心線~西武池袋線・西武秩父線直通の〔S-TRAIN〕に次ぐものとなった。「緊急事態宣言」解除以降、東京メトロを含めライナー列車を運行する各社で、着席が保証されて混雑しない(=「三密」にならない)ライナー列車を、積極的にPRする動きが見られる。
なお、18m3ドア(一部5ドア)の日比谷線の03系、東武20000系各シリーズは、全てこの相直ルートからは引退した。共にコロナ禍の影響でサヨナラ運転も行われず、静かな退役となった。03系は熊本電鉄に加え、長野電鉄や北陸鉄道に一部が移籍している。20000系シリーズは改造の上、栃木県内のローカル運用に、次の活躍の場を見出している。
◆ 富山市内線・富山港線相互直通運転開始
あいの風とやま鉄道・富山駅の高架化完成により、北部の富山港線と、南部の富山地鉄富山市内線が一本の線路で結ばれ、3月21日に両線の直通運転が開始された。
直通後は、富山港線も従来の富山駅北駅から延伸して高架下の市内線富山駅に直結、市内線の3方向(南富山駅前・富山大学前・環状線)との直通運転を行っている。直通運転は全て超低床車両によって行われており、元から富山地鉄のT100形とデ9000形、旧ライトレール車の0600形・0600形E形が使用される(T100形以外は富山市所有)。
これに先立つ2月22日、富山港線を運営していた富山ライトレールは、富山地方鉄道と合併した。1924(T13)年に富山港線を開業させた富岩鉄道は、17年後に富山電気鉄道(今の富山地方鉄道)に経営を譲渡しており、その後国有化・民営化・LRT化を経て、再度富山地方鉄道の運営に戻る事となった。
◆ 7月豪雨 肥薩線・久大本線など長期不通
九州地方を襲った「令和2年7月豪雨」では、特に熊本県の球磨川流域を中心に甚大な被害をもたらし、球磨村の特別老人ホームを中心に、多数の犠牲者を出す惨事となった。
鉄道も、肥薩線やくま川鉄道で橋梁の流出が多数発生したほか、久大本線でも橋梁の流出や土砂の流入、肥薩おれんじ鉄道でも土砂の流入などで、長期の不通に追い込まれる事になった。
このうち、肥薩おれんじ鉄道は11月1日に全線で運行を再開した。
また、久大本線は豊後森~由布院~向之原間が不通となったが、庄内~向之原間は8月29日に再開、残りの区間について、JR九州は今年度内の再開を目指すと発表している。
しかし、肥薩線及びくま川鉄道は、球磨川の治水対策の方向性を見定める必要があり、熊本県知事はダム建設を示唆しているものの、今後も紆余曲折が予想され、両路線とも、運行再開までには数年単位の大幅な時間を要すると見込まれる。
肥薩線のD&S列車〔かわせみ・やませみ〕と〔いさぶろう〕〔しんぺい〕の編成は、両者を併結して、博多~門司港間で土休日を中心に臨時運行を行っている。〔ゆふいんの森〕は、71系が由布院で孤立した状況にあり、72系の1編成により、博多~豊後森間で2往復の運行を行っている(検査時は185系〔ゆふ〕で運行)。
◆ 常磐線・箱根登山鉄道・豊肥本線など運行再開
一方で東日本大震災や熊本地震、昨年の豪雨などで被災した鉄道の再開が進んだ。
常磐線は、福島県の区間で東日本大震災に加え、福島第一原子力発電所の事故による立ち入り規制のため、長期間不通となっていた。しかし、復旧工事が進んだ事に加え、沿線で最後まで残っていた地域の避難指示が解除になった事で、3月14日、9年ぶりに全線の運行の再開を見た。〔ひたち〕3往復が品川・上野からいわきを経て仙台まで直通する他、普通列車は運行形態が震災前と変わり、全列車が水戸地域のE531系5連で運行されている。
箱根登山鉄道は、昨年の台風と豪雨で、箱根湯本~強羅間が不通となっていたが、7月23日に運行を再開した。沿線では今でも、残存の復旧工事が進められている。
同じく昨年の台風19号で不通になっていた、阿武隈急行・富野~丸森間は、10月31日に運行を再開している。当面は暫定的なダイヤで運行され、本数は限定されている。
さらに、熊本地震のため不通になっていた豊肥本線・肥後大津~阿蘇間は8月8日、4年ぶりに運行を再開している。〔九州横断特急〕〔あそぼーい!〕が熊本~大分(別府)間の全区間で運行を再開した他、熊本~宮地間に〔あそ〕が設定されている。
西金~常陸大子間で不通になっていた水郡線は、7月4日に西金~袋田間で再開した。袋田~常陸大子間は、来年3月27日に運行再開を予定している。この他、前年末の時点では不通になっていた、吾妻線や三陸鉄道、小湊鐵道の不通区間も、再開になっている。
第3セクター鉄道では、他事業者が中心となった、資金面の支援の動きが活発だった。
これらを踏まえ、今日現在の、日本の鉄道の長期不通区間をまとめた。
JR北海道 根室本線:東鹿越~新得間 41.5㎞※
日高本線:鵡川~様似間 116.0㎞
JR東日本 只見線:会津川口~只見間 27.6㎞
水郡線:袋田~常陸大子間 3.8㎞
JR九州 久大本線:豊後森~庄内間 41.3㎞
日田彦山線:添田~夜明間 29.2㎞
肥薩線:八代~吉松間 86.8㎞
上田電鉄 上田~城下間 0.8㎞
叡山電鉄 市原~鞍馬間 3.5㎞
南阿蘇鉄道 立野~中松間 10.5㎞
くま川鉄道 人吉温泉~湯前間 24.8㎞
※ 実際は東鹿越~上落合(信)間17.4㎞
合計385.8㎞(実際は361.7㎞)となり、昨年の414.1㎞(実際は390.0㎞)よりは減少した。しかし、特にJR九州では、特に観光を支える幹線区の長期の不通が慢性化していて、コロナ禍と共に、長期に渡る経営への不安が心配される。なお、水郡線・久大本線(日時まだ未発表)の他、上田電鉄が3月28日に全線の運行再開を予定。
◆ 札沼線 非電化区間廃止
札沼線・桑園~新十津川間のうち、札幌の近郊区間に位置する南部(桑園~新十津川間)は、「学園都市線」の愛称を与えられた通勤・通学路線として発展し、2012(H24)年には電化も行われていたが、北海道医療大学より北側は、利用者の減少が著しく、JR北海道経営の重しの一つとなっていた。豊ヶ丘駅は「秘境駅」として知られていたが、特に2016(H28)年には浦臼~新十津川間は1日1往復にまで削減され、路線そのものが「秘境化」していた。
非電化区間は、今年5月6日を持って廃止となった。しかし、ここにもコロナ禍の影響が出てしまい、最終運行計画が二転三転した挙句、北海道の外出自粛要請のあおりで、急遽4月17日の新十津川発列車を持って運行が休止する、悲劇的な幕切れとなってしまった。
(石狩当別~石狩月形~浦臼間に設定された代替バスは、4月1日より運行を開始していた。浦臼~新十津川間は既存の路線バスがある)
◆ その他
● 東海道・山陽・九州新幹線「特大荷物スペース付き座席」制度導入
一部車両の最後部座席を指定、事前に予約する。「特大荷物」とは、基本的には3辺(縦・横・高さ)の合計が160㎝を超え、250㎝以内の荷物。自由席には持ち込めず、予約なしで持ち込んだ場合は、持ち込み手数料を支払ったうえで、特大荷物スペース付き座席に着席する事になる。
● JR・私鉄全列車 座席車完全禁煙化
新幹線700系引退と、近鉄特急の全面禁煙で達成。定期列車で喫煙できるのは、〔サンライズ〕の一部個室寝台のみとなった。
● 北海道新幹線 青函トンネル内210km/h運転実施
明日31日から年末年始の一部列車で実施。東京~新函館北斗間は、最速3時間55分に短縮される。
● 観光特急〔36ぷらす3〕〔志国土佐 時代の夜明けのものがたり〕運行開始
JR九州の〔36ぷらす3〕は783系電車、JR四国の〔志国土佐 時代の夜明けのものがたり〕は185系DCと、在来特急車からの改造。
● 「WEST EXPRESS 銀河」デビュー
コロナ禍によりデビューが9月に延期。当面は日本旅行の旅行商品のみ販売となり、時刻表(JR版も)からは、一度掲載されていた時刻が消えている。
● 北海道261系「はまなす編成」デビュー
フリースペース「はまなすラウンジ」や、販売カウンターが設けられている。当面は在来の定期特急の運用を置き換える形で、全道を走る。
● 磐越西線快速〔あいづ〕に指定席設定
E721系の半室に設定。検査時は全車自由席の編成で代走。
● 東海道本線 御厨駅開業
開業記念の特急〔御厨〕の運転が予定されていたが、コロナ禍で取りやめ。
● 古瀬・南弟子屈・池の浦シーサイド(臨時)駅廃止
池の浦シーサイド駅は夏季限定の営業だったが、2年前から営業を休止していた。
● 気仙沼線・大船渡線BRT 鉄道としては廃線
規則面ではほとんど変わらず、「青春18きっぷ」も引き続き利用可。なお、上鹿折~陸前矢作間は、実際には直接つながっていない。
● 東武アーバンパークライン(野田線) 全線急行運転開始
特に柏~船橋間は全区間が複線化、高柳駅で急行⇔普通相互間の乗り換えが可能なダイヤとなっている。
● 羽田空港ターミナル各駅 全面的改称
第2ターミナル国際線エリア新設により、旧国際線ターミナルは第3ターミナルに改称。
● 札幌市電上下分離 札幌市交通事業振興公社が運営開始
線路・施設は引き続き札幌市交通局が保有。営業面の変化はない。11月より、新体制で初の「雪ミク電車」がスタート(オンラインで見られる)。
● 北神急行電鉄 神戸市に事業譲渡 市営地下鉄北神線スタート
新神戸~谷上間の運賃が、550円→280円に引き下げ。
● ZIP AIR TOKYO就航
JALが設立した中・長距離路線専門のLCC。貨物便で営業デビューし、10月より旅客運行開始。
《表紙の写真・グラビア 及び特別付録》
1月号 東海道新幹線 浜松~豊橋 (700系)
● 今、乗っておきたい列車 2020
2月号 「天空ノ鉄道物語」アンバサダー 中川家 礼二&松井 玲奈
● 特別展 天空ノ鉄道物語 潜入レポート
3月号 東海道本線 早川~根府川 E261系〔サフィール踊り子〕
● 2020年3月、ダイヤ改正で JRはこう変わる!
● 富岡町に行こう!
特別付録:特急運転系統図2020&ありがとう700系ポスター
4月号 近畿日本鉄道 新型名阪特急〔ひのとり〕
● 春の私鉄 ダイヤ改正大特集
特別付録:私鉄特急大図鑑2020
5月号 小田急電鉄 開成~栢山間 ロマンスカーVSE
● 「エヴァンゲリオン×箱根 2020」を楽しもう!
● 2020年のアニメ×鉄道
特別付録: 「エヴァンゲリオン×箱根 2020」特製マスクケース
6月号 伯備線 黒坂~根雨 (WEST EXPRESS 銀河)
● 「WEST EXPRESS 銀河」徹底特集
● 近年ブーム?全国 夜行列車
特別付録:「WEST EXPRESS 銀河」しおりセット
7月号 山陰本線 玉江~三見 (キハ40形)
● JTB時刻表 家でも楽しめる活用術
8月号 釜石線 平倉~足ケ瀬 (キハ110形)
● 鉄道への思いとエール
9月号 東海道新幹線 N700S
● ニューフェース 列車カタログ2020
10月号 東海道新幹線 新富士~静岡 (N700系)
(グラビアなし)
特別付録:2021 絶景鉄道カレンダー
11月号 宗谷本線 徳満~兜沼
●友近・礼二の妄想トレイン 撮影現場潜入レポート
特別付録:令和を走る国鉄車両カレンダー2020
12月号 JR九州 WAKU WAKU ADVENTURE 新幹線
● ピクサーデザイン新幹線に乗ろう
● この秋、首都圏の鉄道は便利に変化!
《裏表紙の広告》
3月号以降は原則として、「JR繁忙期・閑散期カレンダー」になりました。
1月号 特別展 天空ノ鉄道物語
2月号 特別展 天空ノ鉄道物語
5月号 エヴァンゲリオン×箱根 2020
12月号 電車でGO!! はしろう山手線
《定価》
1~12月号 1,205円(本体1,095円)
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◆ その他 交通以外 今年の主なトピックス
今年から、ジャンルに関係なく、月毎に5つずつ記します。「これもあるだろ!」という出来事も多数あるはずだが、全部は網羅できていないでしょう。ご承知置き下さい。新型コロナウィルス関連と7月豪雨は、共にここからは敢えて除きました。しかし、コロナ禍除外は、大変難しかった…。
1月
● IRリゾート汚職疑惑 秋元 司衆議院議員逮捕
● イラン ウクライナ旅客機撃墜 米・イラン対立先鋭化
● 伊方原発3号機 運転不認可
● 元NBAスター コービー・ブライアント事故死
● イギリス EU離脱
2月
● 槇原 敬之 覚せい剤所持で逮捕
● 元プロ野球 野村 克也氏 死去
● 韓国映画「パラサイト」 アカデミー作品賞受賞
● 南極で18.3℃ 観測史上最高気温記録
● 「森友学園」搾取事件 前理事長夫妻に有罪判決
3月
● やまゆり園殺傷事件 被告に死刑判決
● 野田市小学生虐待死事件 父親に実刑判決
● 嵐 ベスト盤 「世界で最も売れたアルバム」としてギネス認定
● 福島第一原発事故 東京電力に賠償命令
● トヨタ自動車・NTT 「スマートシティ」開発で業務資本提携
4月
● 改正健康増進法全面施行 屋内は原則全面禁煙
● 徳島市長選挙 史上最年少女性市長誕生
● 河井前法務大臣 現金譲渡問題発覚
● 楽天 携帯電話事業 本格稼働
● 福岡 子供人質立てこもり事件
5月
● 東京高検 黒川検事長 緊急事態宣言下の賭けマージャンで辞職
● 「国家安全法制」巡り 香港で大規模デモ
● 米黒人男性 警察官に射殺 抗議運動活発化
● 京都アニメーション放火事件 容疑者逮捕
● 女子プロレスラー急逝 SNSの在り方議論本格化
6月
● 河井前法務大臣夫妻 公選法違反で逮捕
● イージス・アショア配備計画 撤回発表
● 東京ミネルヴァ法律事務所 破産手続き開始
● 中国・インド 領有権係争地帯で衝突
● 北朝鮮拉致事件被害者の父 横田 茂氏死去
7月
● レジ袋原則有料化
● 東京都知事選挙 小池 百合子氏再選
● 韓国 パク・クネ前大統領 懲役20年の判決
● 藤井 聡太七段 17歳で最年少八大タイトル「棋聖」獲得
● 「黒い雨」被害者訴訟 原告全員を被爆者と認定
8月
● ベイルートで大爆発
● モーリシャス沖で日本船籍タンカー座礁
● TikTok巡り 米中対立
● 安倍首相 健康上理由に辞任表明
● 国民民主党 解党し立憲民主党との合流決定
9月
● 大坂 なおみ 全米オープンテニス 2度目の優勝
● ドコモ口座・ゆうちょ銀行 預金不正引き出し問題
● 菅 義偉氏 第99代首相に指名
● 楽天 5Gサービス開始
● 米カリフォルニア州山火事 最悪規模に拡大
10月
● 東京証券取引所 システムトラブルで取引全面停止
● 日本学術会議 人選で議論紛糾
● 日本=イギリス間EPS(経済連携協定)締結
● 正規・非正規雇用の関係 最高裁から相次ぎ判決
● アニメ映画「鬼滅の刃」 記録的大ヒット
11月
● 「大阪都」構想 住民投票で反対多数
● 米大統領選挙 ジョー・バイデン氏 勝利宣言
● 「スペースX」新型ロケット 打ち上げ成功
● RCEP 首脳会議で合意し署名式
● サッカー元アルゼンチン代表 ディエゴ・マラドーナ 死去
12月
● 北日本で記録的豪雪 高速道で長時間立ち往生発生
● 水虫薬に睡眠導入剤混入
● 「はやぶさ2」カプセル 地球に帰還
● 北陸新幹線延伸 事業費増加で業務改善命令
● 嵐 活動休止
プロ野球日本シリーズ ソフトバンク4-0巨人 MVP:栗原 陵矢
日本ダービー優勝馬 コントレイル 鞍上:福永 祐一
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● 来年の乗り物はどうなる
少なくとも1年間は、コロナ禍の影響を引きずる事になると、覚悟を決めなければなるまい。とにかく今の所、明るい話題がまるで聞こえてこない。まず、明日の終夜運転が取りやめになるなど、年始輸送からいきなり影響が出る事になる。18日にリリースされたJRグループの3月13日ダイヤ改正では、元々予告されていた大都市圏での最終電車の繰り上げが実施され(コロナ禍だけが理由ではないが)、JR北海道に加え、JR西日本やJR九州でも、在来線特急の減便・運行区間の縮小が予告されています。最終繰り上げは、大都市だけでなく、地方路線でも相当数行われ、日中が減便になる路線も少なくありません(特に西日本のJR三社)。純粋な新車両のデビューも、JR東日本の房総ローカル用E131系以外はない(横須賀・総武快速線用E235系がデビュー済みだが)。私鉄も、関東各社や西鉄では最終電車の繰り上げが発表・予告されていて、さらには日中も減便になりそうな路線もあるようです。
観光は、インバウンドがすぐには戻って来ないはずだし、来年いっぱい位は低迷続きそう。あとは〔踊り子〕のE257系全面置き換えとライナー特急〔湘南〕運行開始、京阪3000系にプレミアムカー連結、久大本線・水郡線・上田電鉄の全線再開、一方で日高本線(鵡川~様似間)の廃止(10月いっぱいの予定だが、繰り上げの公算が大だと思う)、阿佐海岸鉄道のDMV転換、男鹿線の全面電車化が予定・予想されます。
年の序盤は、東海道本線で185系引退フィーバーが起こる事になるでしょう。国鉄型特急車両を使用した特急は〔やくも〕〔オホーツク〕〔大雪〕のみになります(北海道の183系はハイデッカーグリーン車など、民営化後の製造が大半)。
水戸線(E531系5連)などのワンマン化の予告や、各地の駅の合理化(無人化や窓口営業時間の縮小)に見られるように、鉄道では要員を削減する傾向が、さらに進みそうです。来年はそうはならないとしても、再来年以降に向けての布石は打たれるでしょう。また車内サービスの縮小もJRで深度化する上に、小田急ロマンスカーでも車内販売の終了が予告されており、一部の「豪華列車」と、そうでない列車の二極分化が、さらに進む事になります。一般の特急でも、「ひのとり」の「カフェスポット」位は欲しいけれど。
小田急「ロマンスカーミュージアム」は来年、予定通りの開館を迎えられるだろうか?そうなったとしても最初のうちは、予約客だけ時間を指定した上で受け入れ、という形になりそうな気がする。
「ムーンライト」は、再び運行があるのか?静岡でE257系(2500番台5連だが)の訓練運転が行われており、運行再開の期待もあるが、これもコロナ禍の状況次第でしょう。
仕切り直しとなる東京オリ・パラも、規模は縮小されるはず。観客輸送がどういう体制になるのか。とにかく開催されれば御の字、になるのでしょう。
他には、低公害車両の導入がどこまで進むか。JR東海のHC31系は、臨時列車という形態でも、営業運転に就く可能性はあるだろうか。
「テレワーク」の推奨もあって、首都圏など都会を離れ、地方に転居する人々が増えていると。聞く。しかし、通常は「テレワーク」に「巣ごもり需要」「おうち〇〇」、たまの外出は乗用車(マイカーやレンタカーに加え、「サブスクリプション」なるものの利用が増えていると聞いている。既に「緊急事態宣言」下のGWの間も、場所によっては渋滞が起きた所もあった)、という行動様式が定着してしまうと、公共交通機関にとっては、沿線の住人の増加も、何のメリットももたらさない。いくら事業者側がウィルス感染対策を打ち出して安全性をアピールしても、肝心の移動という行為自体がリスキーであるとの認識が定着してしまえば、事業者側には打つ手がない。移動のニーズが消滅すれば、「経営努力で利用者を増や」そうにも、前提が成り立たなくなるのだから。既に零細貸切事業者で起きている破綻劇が、公共交通の、鉄道でもバスでも起きる事になりはしないか、そこまで行かないとしても、業界全体を揺るがす位のレベルの大規模な再編成劇も、起こる可能性はあるでしょう。来年にはないとしても、種は蒔かれる事になるかも知れない。
「新しい生活様式」は、たとえコロナ禍がある程度収束を見ても、引き続き各分野でもてはやされるのだろうが、交通に関しては、それは生き死にが懸かった事態を招く可能性があります。受け入れなければならない事項は多々ある事も覚悟はするが、本当に「新しい生活様式」の追求が正しい方向なのか、その行方は各交通機関・事業者にどのような影響をもたらす事になるのか、来年1年は、重大な関心を持って、見届ける必要があるでしょう。
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《今日のニュースから》 カッコ書きは新型コロナウィルス感染関連
27日 バトミントン全日本総合選手権 男子は桃田 賢斗3連覇 女子は奥原 希望2連覇
(コロナ禍で困窮の学生に食料配布 大分県別府市)
28日 アスベスト混入バスマット 自主回収開始
(外国人新規入国 1月末まで停止)
29日 「徴用資産」差し押さえ関係書類 韓国裁判所が「公示送達」
(在日米軍基地 ワクチン接種開始)
30日 重さ700㎏ 巨大鏡餅奉納 栃木県高根沢町 安住神社
(イギリス政府 アストラゼネカ等開発のワクチンを承認)
北日本を中心に大雪が予想され、山形新幹線の山形~新庄間は、明日の夕方から、明後日の元日いっぱいは計画運休と発表されています。新型コロナウィルス感染拡大で、どの新幹線も利用者が大幅に減少している、という事でもあり、早めに休みにしても、大した影響はないでしょう。大雪の中無理に出歩いたりする人が少なくなる事で、ウィルス感染の拡大防止にはいいのかも。最も、救急搬送などの面で困った事態になるかも知れないのだが。