№2197 2020年度お盆休み 航空利用データ 今期も分析にはならず

 お盆シーズンの航空利用の実績が、今週、航空各社から発表になりました。全国的な感染者の急増を受けて、今夏も、多客シーズンというのに減便を強いられた所も少なくなく、辛いお盆休みになってしまいました。数字を並べる方も辛いのだが、ともかく今期も、各社から公表されたデータを並べてみます。
 今シーズンも「分析」なんて意味がないので、基本的には(会社によって呼び方が若干違うが)「座席数」「旅客数」「利用率」の数値のみ記します。注記以外は、コードシェア販売分の扱いは記されていません。カッコ内は前年比、とにかく数字が、悲惨さを冷酷に物語っています。

全日空
国内線 座席数 1,464,721席(79.3%) 旅客数 478,650人(30.4%) 利用率 32.7%(△52.6%)
国際線 座席数 45,802席(12.4%) 旅客数 12,501人(3.9%) 利用率 27.3%(△60.6%)
   
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日本航空
国内線 座席数 890,707席(74.1%) 旅客数 346,106人(33.0%) 利用率 38.9%(△48.4%)
国際線 座席数 32,455席(10.6%) 旅客数 8,179人(2.9%) 利用率 25.2%(△67.9%)
   
日本トランスオーシャン航空
 座席数 107,163席(95.0%) 旅客数 26,685人(27.6%) 利用率 24.9%(△60.7%)
   
琉球エアコミューター
 座席数 18,350席(102.2%) 旅客数 5,835人(42.3%) 利用率 31.8%(△45.1%)

日本エアコミューター
 座席数 35,112席(121.9%) 旅客数 11,476人(53.9%) 利用率 32.7%(△41.3%)
 座席数が大幅に増えているが、JAL便の代替だったのかもしれない。JACは次の冬スケジュールからJAL便としての運航になるので、JACとしての実績の発表は、今回が最後。

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スカイマーク
国内線 座席数 211,956席(82.0%) 旅客数 96,483人(40.6%) 利用率 45.5%(△46.3%)
国際線 運航なし
   
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エア・ドゥ
 座席数 81,540席(95.0%) 旅客数 25,218人(34.1%) 利用率 30.9%(△55.3%)

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ソラシドエア
(ANA販売分は含まず)
 座席数 89,711席(123.3%) 旅客数 15,165人(24.8%) 利用率 16.9%(△67.1%)
 今夏スケジュールで福岡~那覇・中部~宮崎線を開設しており、加えて羽田~那覇線で臨時便を18便運航しているため、座席数はかなり増えています。しかし利用率は、国内線では唯一20パーセントを切ってしまいました。

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スターフライヤー
(ANA販売分は含まず)
国内線 座席数 41,032席(72.8%) 旅客数 15,275人(30.8%) 利用率 37.2%(△50.7%)
国際線 運航なし
   
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フジドリームエアラインズ
 座席数 70,824席(119.1%) 旅客数 22,231人(45.0%) 利用率 31.4%(△51.7%)
   
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IBEXエアラインズ
 座席数 7,546席(119.1%) 旅客数 3,508人(48.7%) 利用率 46.5%
※前年度は実績を公表していないので、利用率の比較の数値は出せない。

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ピーチ
 運航はあったが、利用実績についてのリリースは確認できなかった。

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ジェットスター・ジャパン
国内線 座席数 162,720席(78.7%) 旅客数 97,851人(52.5%) 利用率 60.1%(△30.2%)
国際線 運航なし

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春秋航空日本
国内線 座席数 11,340席(46.2%) 旅客数 3,164人(14.4%) 利用率 27.9%(△61.6%)
国際線 座席数 756席(5.0%) 旅客数 456人(3.1%) 利用率 60.3%(△36.0%)
 国際線は、日曜日(9・16日)のみ運航。

 エアアジアは、リリースを確認できませんでした。
「緊急事態宣言」下のGWと比較すれば、国内線はやや持ち直しているが、JPPを除いて利用率が半分に満たず、またも苦しいシーズンになってしまいました。「三密」を避ける必要があるので、座席数は前年に近いか、むしろ増えたキャリアもあるが、そのために旅客数との乖離が著しくなってしまって、健全ではない状態になったと言えます。これは航空だけでなく、新幹線などにも言える事だが。
 国際線は、何も言う事はない…。
 こんな状況下ではあるが、SKYが羽田・神戸・那覇~下地島路線の10月25日就航をリリースし、各キャリアで割引運賃のPRも熱心に行われていて、何とか国内需要は立て直そうという動きは、各キャリアで見られます。しかしここまでくると、次の年末・年始も、(感染の状況にもよるだろうが)たぶん厳しいものになるでしょう。少なくとも、利用率が50%を上回って欲しいと思います。国際線は、日本だけでは難しい。まずビジネス需要からとなろう。一旦は感染を抑え込んだかに見えた他国でも、再び感染者が急増しているとも聞いているし、米ハワイ州が、来月から予定していた自己隔離期間の短縮(14日から、条件付きで7日)を見送るというニュースを聞くと(去年の10月にA380で飛んだ時の彼の地の賑わいを思い返して、今はどうなってしまっているのだろうとか考えてしまう)、観光は立ち直るのには、相当な時間を要するのは間違いなかろう。とにかく、何とか耐え忍んで欲しい。こういう他はないのだが。せめて日本国内は、感染者数が減少傾向に向かっていて欲しいと思います。「緊急事態宣言」など、再び出る事なく。
 6月の北海道往復でも強く思った事だが、とにかく、ウキウキ楽しく乗りたいです。飛行機に限らないけれど。

 当ブログでは直接のコメントは受け付けないので、何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。
 当ブログ上からでは発表できない緊急の事態が発生した時は、本体でお知らせします。


《今日のニュースから》 カッコ書きは新型コロナウィルス感染関連
19日 アップル 時価総額初の2兆ドル超
(日本感染症学会開幕 「日本は第2波」の見解)
20日 グーグル 「Gmail」など複数のサービスで障害
(コロナウィルス対策で空けた病床に補助上乗せ 千葉県森田知事発表)

 藤井 聡太くん(と呼んでは失礼か?)が二冠を達成しました。おめでとうございます。二冠達成は羽生 善治の記録を抜く最年少記録だそうで、羽生も若い頃は恐ろしく強いなあと、当時思った記憶があるのだけれど。後は、同世代の強いライバルが複数いるといいと思う。それにしてもプロの将棋とは、「まった」連発の街角のへぼ将棋とは、同じ「将棋」でも全然レべルが違う厳しい世界だと、改めて痛感。
 ウィルス感染者は、東京は再び300人台に乗りました。一昨日・昨日は100人台だったのに数字上はかなり不安定な傾向と映る。神奈川県も104人か。ともかくしつこいけれど、政治や行政がどうあろうと、我が身と自由な暮らしは、我々自身が守りぬく以外ない。この自覚が必要。まあ、教会で大規模クラスターが発生した上に関係者が逃げ出している韓国や、若者たちが刹那的な大規模パーティーを繰り返して自らの首を絞める欧米に比べると、この点日本はまだ自制が効いていて、ほんの少しだけ、楽観的に見てもいいのかなあ、とは感じるのだが。