日曜日の午後から月曜日、また「弾丸旅行」で関西に行ってきました。こんな状況でなんだよ、と言われそうだが。帰りに新幹線〔ひかり〕に乗ったが、5号車の自由席は、名古屋を出た時点で、乗客が14人しかいなかった…。90人座れるのに。こんなの東海道新幹線じゃない。正直ため息が出ました。お盆休みは、どんな事になってしまうのだろうか。この旅行については、また後日書きます。
「バスマガジンvol.102」、先月末に発売になりました。
おじゃまします!バス会社潜入レポート Vol.102 ジェイアールバス東北
JRバス東北は、初めてだ。同じJRバスでも北海道と九州は2回ずつ、関東と中国も取り上げられているのだが。
(他に東海・四国がまだ)
表紙にもなっている、二戸駅前のエルガミオ、私も同じく二戸駅前で撮影して、本体でも公開しました(実際に乗車もしている)。
一般の路線はやはり会社発足時と比較して大幅に減少し、秋田・山形・宮城県は、普通の路線バスはなくなってしまった。残った路線は、著名な観光地へ向かうため、比較的長距離の路線も多く、貸切・高速タイプが多数使われているのが特徴的だろうか。ただ、JRバス東北では最大の観光地だった十和田湖もかなり縮小してしまった。国鉄時代の〔みずうみ号〕は指定券を必要としていたほどだったし、秋田の十和田南へ抜けられる路線もあったのに。下北の路線は他のJRバス路線からはかなり離れた地点で、仙台行夜行バスも比較的短期間になくなり、他のJRバスからは孤立した感もあるので、今後はやや心配。
青森駅~青森空港間の空港バスは、JRバス単独としては、唯一の空港バス(他に広島空港に中国JRバスが入るが、他社との共同運行)。写真を見る限りは、他路線との共同運行なのだろうか。
受託運行する仙台市営バスの写真もあるが、二戸の市営バスについては触れられていない。白ナンバーの自家用登録車をJRバスが運行を受託しているようだったが、現在はどうなっているのだろうか。仙台の市営バスは出す必要はないと思ったが、JRバスオリジナル車が教習車として、七北田に常駐しているようだ。しかも緑ナンバーだね。仙台からの古川や角田方面への一般路線は廃止になって久しいし、乗客を乗せないなら白ナンバーに変えても良さそうなものだが、(JRバス東北に限らず)この辺は、どのような判断になっているのだろうか。
今後はやはり、仙台を中心とした高速バスが、経営の中心になっていくのだろうか。当然、新型コロナウィルス感染禍の影響はJRバス東北でも避けられず、高速バスも運休や減便が多数出ているし、十和田湖などの観光路線も、今後はちょっと心配です。特にインバウンドがいなくなってしまっているから…。
移籍バスの行方を追跡
東急バスの第2回で、1990年代後半以降。ハイブリッド車も移籍しているのか。元々宗谷バス自身がハイブリッド車を運行していたので受け入れやすかったのだろうが。最初期の2台というと、東山田〔営〕に入った2005(H17)年式だろうか。神奈中(舞岡)、JR東海バス(瀬戸)と同期だ。
低床化の時代の車両でも、相変わらず譲渡先が、北は稚内から南が沖縄と、幅広いなあ。沿岸バスが、UD+西工車体で違和感ありあり。後は岡山の八晃運輸に中型車が2台移籍しているが、両備グループとの確執は、バス事業の在り方にも関わる一大事として全国的にも報道されている。この2台の運命はどうなるのだろうか。
東急バスは、近年は小型車(リエッセ、エアロミディME、ポンチョなど)の導入も見られるが、移籍例はまだないのだろうか。トランセ代官山循環線のローザとかもあったが、移籍があるとしたら、次回で取り上げてもらえるのだろうか。
イーグルバス×オノエンジニアリング
イーグルバスの「小江戸循環バス」は6月19日に運行を再開したが、同時にオノエンジニアリングのEVベースのボンネットバスが運行を開始しました。本来は3月28日の「川越まつり」の日に合わせてデビューさせたかったようだが。バス趣味誌では「バスマガジン」が一番最初になりました。
イーグルバス公式Webでも、パワーポイントを使用した特設ページを開設していて、力が入っているのが解ります。ただ、現状はまだ、土休日も平日ダイヤでの運行(便数が少ない)だが、平日ダイヤでも最低3台、土休日ダイヤになった場合は、4台以上が必要になります。今後増車もありうる、と期待していいのか。
登録番号は、青が「川越230あ6666」、赤が「川越230か7777」だが、どのような意味があるのか。どこにも記されていなかった。
川越は比較的近くだから、早いうちに乗りに行ってみようかと思うが、EVをベースにオリジナル色がある車体を架装できるのなら、今後この手のバスでは、かなりの可能性があるのではないか。インバウンドが戻ってきて、中国の人々が何と評価するか、聞いてみたいけれどねえ。
帰ってきた 路線バス全方位レポート Vol.34 栃木県
前号の予告(長野県)とは、また違っている…。
栃木県は2007(H19)年のvol.23以来で13年ぶりだが、構図はだいぶ変わった。何より、最大手の関東自動車と、県内№2だった東野交通が、ともにみちのりHDの傘下になった上に、2年前に合併したというのが、とても大きい。またJRバス関東は、13年前には烏山にも路線があったが(かつては茨城県の常陸大宮まで路線が繋がっていた)、現在は廃止。
東武バス日光は、昨今は「世界遺産めぐり循環バス」とか、軌道線電車をモチーフにしたバスとか、ユニークな車両もあるが、一般路線で中禅寺湖・湯元温泉へ行くバスは、今はどうなっているのだろうか。首都圏からの貸切車の転用が多かったのが、近年はワンステップ車の直接導入で体質改善が図られているようだ。
しおや交通が運行している日光市営バスは緑ナンバーだが、先日、わたらせ渓谷鉄道からの乗り継ぎで、足尾→日光駅間で同じ日光市営バスに乗った(JTB時刻表にも掲載あり)けれど、こちらは白ナンバー(日光交通が受託しているらしい)でした。日光市は「平成の大合併」の結果、範囲がとてつもなく広くなり(足尾から、野岩鉄道の男鹿高原駅付近、福島県境までが日光市)、しおや交通の路線は旧栗山村営、私が乗った路線は旧足尾町営の路線、という出自の違いが出てくるのだが、同じ市のバスだったら、「緑」か「白」、どちらかに統一すべきだと思う。
一般路線で県外資本の入り込みは、もうないか。遠い昔は、福島交通が那須に、会津バスが鬼怒川に入っていたらしいが。後は季節運行になるが、関越交通が金精峠を越えて、中禅寺温泉に乗り入れるようになったが、それだけか。観光路線も、なんとか元気を出して欲しいが、現状は苦しそうというのは、日光中心部の街並みの様子をみて感じてきたところです。修学旅行の小学生もいないし。
ご多分に漏れず利用者は、全権的には減少に歯止めがかかっていないようだが、それでもJR宇都宮駅から大通りを経て、東武宇都宮駅方向に向かう区間は多数の路線が集まっている事もあって、少なくとも便数は少なくない。群馬(高崎・前橋あたり)よりは、活気が感じられると思う。だからLRTの計画も、実現に向けて動き出せるのではないか。一時は関東自動車が懸念を示した事もあったが、その関東自動車も新LRT会社に出資しているし、関東自動車、JRバス、新LRT会社で共通ICカード(Suicaのシステムらしい)を導入するともリリースされているので、いい方向に行けると思う。ここでもウィルス感染禍の影響が心配だが、LRTを中心とした公共交通網の再編成が成功し、栃木県内、そして日本全国の都市交通に好インパクトを与えて欲しいと思います。ただ全県レベルでいうと、宇都宮一極集中の傾向は気になる。有力な都市のはずで、東京からも決して遠くない(少なくとも宇都宮よりは近い)栃木市や小山市あたりは、ややバスの元気がない気がするが、どうだろう。
関東自動車は、「壬生シスターズ」ラッピング車は出して欲しかったかな。
鈴木文彦が斬る!バスのいま 第28回
今回もパンデミック状況下のバス業界のサバイバルになるのは、致し方ない。現状で心配なのは、夏休みに入ってお盆も間近だというのに、感染者が全国的に再び増えてきている事もあって、高速バスで再度運休・減便、あるいは運行再開が延期になっている路線が少なくないという事。地方の県の知事の帰省の自粛の要請も相次いでいるし。東海バス「三島ライナー」も、明日6日から再度運休になるし、夏休みが終わっても、運行が元に戻らない路線が相当数出てくるのではないか。マイカーへの転移も心配だし、このまま廃止という路線も出てくるだろう。既に小湊鐵道の大多喜~羽田空港・品川線も、運行を再開しないまま9月いっぱいで廃止、とリリースを出しています(元々利用が定着していなかったのかも知れないが)。お盆の輸送状況は、バス以外も含めて注視すべきだろう。
一般路線は、特に深夜時間帯の運行は、(ドライバー不足もあって)大幅な見直しが行われる公算が大。深夜バス・深夜急行バスは縮小が進むのではないか。鉄道でさえ、JR東日本が最終電車の繰り上げを検討していると明らかにしているくらいなので。
結局前号の繰り返しになってしまうのだが、公的な支援も必要だが、バス業界はウィルス感染禍より前からドライバー不足などで減便が相次いだりしていて、体力を相当消耗している事業者が、大手でさえも少なくない。事業者サイドから、業界の外部まで含めた、大幅な経営形態・事業形態の再編成を仕掛ける事も、必要な時期になって来るのではないだろうか。
これも一部繰り返しになるが、多少希望的な観測としては、①関越や軽井沢のような事故を起こしかねない「ブラック事業者」は、自然に淘汰されるだろう。②感染症防止対策として、ICカードの普及が、地方部でもある程度は進むかも知れない。大手私鉄などの資本が入っている所は特に。
とにかくバスに限らず、交通とは「移動のニーズ」があればこそのシステム、移動の手段を売るのが交通ビジネス、しかし、ウィルス感染は、人の行動・移動に連動して起こるもの。当然両社は相容れない。ウィルス感染禍がどうにか改善しないと、バスに限らず交通業界全体が共倒れになってしまう。まして「緊急事態宣言」が再度発出されるようだと、本当に息の根を止められる事業者が、大手クラスでも相当数出てくる恐れがあります。何とかしないといけない。
(左最前部シートは、関東でも神奈中バスは再度、利用できるようになっているようだ。他は未確認)
終点の情景を求めて
函館バスの恵山御崎。全線は申し訳ないが乗り通した事はないが、途中、函館空港のウォッチングスポットに近いバス停を経由するので、根崎の地域までは利用した事がある。ただ恥ずかしながら、旧国鉄未成線の跡の存在は、比較的最近まで知りませんでした。
この路線は、日ノ浜団地で、椴法華方面への路線から分岐するらしい。椴法華方面は、途中で乗り継ぐと函館本線の鹿部方面へ抜けられるので、こちらも魅力的だが、本数が少ないのが、難点だなあ。
(日ノ浜団地は、元の函館バスの出張所なのか。区間運転便の発着場所としては中途半端なバス停名だと思ったのだが)
平成初期のバスを振り返る
サンデン交通。「ふくふく」のダブルデッカー車は乗った事があるが、東京⇔山口は、バスレベルでも需要が大きくなかったのだろうか。ANAと総代理店の契約をしているので、山口宇部空港まで自社のバス、そこから東京まではANAでどうぞ、と割り切っているのだろうか。地盤となる下関は九州と結びつきが強いので、本州よりは北九州・福岡へ、という事になるのだろう。旧山陽急行バスは残念ながら生で見た事がなかったが、正面の五角形の区間表示板が、サンデンのみならず、昭和後期のローカル長距離バスの黄金時代を象徴している気がします。下関も、最近は全然行っていないなあ。カラーリングも変わり、顔触れも変わっているので、一度時間を作って、ガンガン撮りたいと思っているが、いつの事になるのだろうか?
次号は、「バス会社」は越後交通、「県別」は静岡県を予定。予告にはないが、横浜市の「BAYSIDE BLUE」が7月23日に運行を開始していて、一般のお客さんが乗れるハイブリッド連節バスは初(運行が延期になっている間にJRバス関東に先を越されたが、JR東日本の社員輸送用で、一般の乗客は利用できない)なので、大きくとりあげられる事になるのではないでしょうか。
当ブログでは直接のコメントは受け付けないので、何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。
当ブログ上からでは発表できない緊急の事態が発生した時は、本体でお知らせします。
《今日のニュースから》 カッコ書きは新型コロナウィルス感染関連
2日 北陸・東北南部 梅雨明け
(沖縄 美ら海水族館 感染拡大で臨時休館)
3日 CoCo壱番屋 インドに初出店
(東京都 酒提供飲食店 営業時間短縮を要請)
4日 国民民主党玉木代表 立憲民主党との合流協議 党首会談呼びかけ
(「100か国で教育システム混乱」国連指摘 学校早期再開呼びかけ)
5日 「田澤ルール」撤廃 選手会 NPBに申し入れ
(シャープ 3か月間決算36%減少 テレワーク普及でコピー機トナー販売減少)
ベイルートの爆発は、当然ながら「リアル」だったですねえ。カルロス・ゴーンが逃げ込んだところでもあり、邸宅も被害に遭ったそうだが、今の、少なくとも普通の日本の国民には、日本を逃げ出した人物の行方を気にする余裕なぞない。我が身と自由な暮らしの防衛の方が、はるかに一大事だ。