九州の豪雨は凄まじく、そのほぼ全域でかなりの被害が出ています。明らかに、3年前の九州北部豪雨より酷い。犠牲になられた方々には、お悔やみを申し上げます。くまがわ鉄道に続いて、久大本線でも九重町の野江川で、鉄橋が崩落したらしい。一昨年全線復旧したばかりなのに!肥薩線の状況はまだ解らないが、間違いなく、ただでは済んでいないはず。私鉄も含めた、他の鉄道路線の被害も心配されます。せっかく来月8日に豊肥本線が全線再開する予定なのに(豊肥本線はどうなっているだろう)、鉄道だけでなく、道路も各地で橋が流されたりして、九州は交通網がズタズタにされてしまった。昨日は西日本豪雨から2年となったが、最大の被害が出た広島県も、今回の豪雨の被害が懸念されています。この数年、毎年必ず大規模な豪雨災害が起きて、多数の人命が失われて、町も交通も壊滅的な被害を被るようになってきました。本当に何とか、何かを変えなければならないのだが。正直、ため息しか出ない…。
新型コロナウィルスによる緊急事態宣言は5月に、そして広域の移動の自粛要請も先月、解除されました。まだウィルス感染がなくなったわけではないが、ともかく、一定の対策を取った上で、遠出をする事は、「可能」になりました。
私は3月に北欧から帰って以降の3か月、関東地方の外に出た事がありませんでした。遠くに行きたかった、のがホンネではあったが、ともかく最低限の外出で我慢の毎日でした。ようやく遠出ができるようになったという事で、速攻で遠くに行こうと決めました。
今回は、北海道です。理由が一つあって、「バスラマインターナショナル180」の「バス事業者訪問」が北海道北見バスと網走バス、と告知があったので、遠出できる状況になったら出かけて、この両社のバスを見てくる、天気が良ければ写真も…、と考えたのです。また、旭川までJRの石北本線に乗車、とも決めていました。特急が走る幹線でありながら、JR北海道が見直しを表明している路線の1つであり、現状を見てくる事も、意味があるだろうと思ったのです。
1日だけ休みをもらったけれど、航空便、特に帰りの旭川からの便がまだ日中にしかないという状況で、やや「弾丸旅行」っぽくなりました。それでも、久しぶりのオホーツク地域の鉄道とバス、飛行機も合わせて、「コロナ」体制下では何が起きているのか、何が行われているのか、見てくるには十分だったろうと思います。ともかく、遠くに行ける事に、今回の旅の価値がありました。
28日から30日の旅を、4回に分けて書きます。
6月28日(日)
今回は、羽田→女満別・旭川→羽田、共にJAL便(JMBマイル利用)。搭乗まで2週間しかなかったが、十分空席があり、窓際も確保できました。
しかし、行きの女満別行の搭乗の直前にメールの通知があり、機材の変更に伴い、座席番号も変更になったと記されていました。女満別行569便は、最初からB737-800ではなかったっけ…。
羽田の出発が比較的遅かったので、当日の仕事が終わった後いったん帰宅、改めて支度して、羽田空港へ向かいました。行きは京急の電車です。
京急蒲田からの羽田空港行快特。北総7300形。やはり空いていたけれど、それでも最後部車両は、旅行者の姿が、それなりにあった。
ただ、第3ターミナル(旧国際線ターミナル)駅の降車は、信じられないくらい少なかった。
第1・第2ターミナル(旧国内線ターミナル)駅も、以前の日曜の午後なら行き交う人々がもっと多いはずだが、現状はこんなもの…。
JAL便の北海道行、通常は北ウィングでのチェックインになるのだが、便数が激減しているため、全便南ウィングでのチェックインに統一していた。エスカレーターが止まっている。
北ウィングのカウンター閉鎖の告知。
時間があるので、ちょっとだけ展望デッキに行ってみたのだけれど…。
第3ターミナルは、機体は多いが、JALとANAしか見えない。単なる機体の置き場所として使われている、だけだろう。
北ウィング自体は、SKYが引き続き使っているし、店舗も開いている。
JALのチェックイン案内。北ウィングは、こんな表示が出ていました。
(なお、北ウィングは今月から再開している)
一方の南ウィング。ウィルス対策とかを抜きにしても、少し変わっている所がありました。
自動チェックイン機。荷物を預けたい時は、この時点でタグも出力させます。
予約の時、一番後ろの席を指定していたはずなのに、変更された番号の席は、翼の真横らしい。後部が全部空いていたので、即変更。今の状況なら、他のお客さんがいない所に移動するのも、悪い事ではないでしょう?
今はJALも手荷物預けは自動になっている。タグをつけてベルトに置くと、センサーがバーコードを読み取って自動的に奥へ…となるはずだが、タグの位置によってはキチンと読み取ってくれない。チェックインは全く人を介さないわけだが、現在の状況では、むしろこの方が良いのか。
保安検査場B。JALで開いているのは、BとCだけ(AはSFJ専用)。
保安検査場の入り口の上の、出発便の案内表示。とにかく「欠航」ばかり。
JAL569便は一応、AY5247・CX6414・HA5380のナンバーも付いているが、現状では意味なし。
569便の出発は24番ゲート。北ウィングの一番端…。歩くと、10分近くはかかる…。
オリ・パラの幟。本当ならオリンピック開会まで1ヶ月を切っていて、大いに盛り上がっている頃、だったんだよなあ…。
閉鎖されている、保安検査場E(24番ゲートはGが一番近いが、SKY専用)。
あと、途中見かけた店舗は、店員がフェイスガードを付けているところ、付けていない所が半々位、と見えました。マスクは全員付けていた。
ようやく着いた、24番ゲート。出発20分前になっても、待ち人は他に5~6人程度…。22番ゲートのSKY21便福岡行は、それなりにお客さんがいたようだったけれど。
羽田空港のベンチはこんな感じで、中央部を「使用禁止」にしている。
駐機しているのは、やはりB737-800だ。ただ、ひょっとして…。TVはBSの、1993(H5)年のJリーグ開幕戦、ヴェルディ川崎vs横浜マリノス。映っているのはヴェルディのラモス瑠偉。
搭乗開始。この時間になるともう少し集まってきていて、優先搭乗の乗客はそれなりにいたが、その後はいきなり他全員の搭乗になる。それだけお客さんが希少という事。
ボーディングブリッジの窓から外を見ると、未だに駐機中、という機体が多い。皆が動き出すのは、いつになるのか。
ああやっぱり。このJA317Jは、国際線機材だ。だから座席番号が変わったのか。B737の国際線仕様は、4年前に成田から台北へ飛んだ時に乗った事があります。
機内誌6月号は、普段と変わらない体裁だった。それに、国際線向けのエンタメ機内誌も入っていた。無論、この便では意味がないし、それにWi-Fiも使用できない。毛布や枕の提供も中止すると、アナウンスで言っていた(枕は、国際線仕様だったら背もたれについているのだが)。
機内安全ビデオは、シートTVで見る事になる。非常口の部分だけ、他機材と異なる。
その後のアナウンスで、飲食時以外はマスクを付けているように、また、搭乗時にアルコールシートがセルフサービスで提供されていたが、それで窓を拭かないように(理由が解らなかったが)と。それから、機内安全ビデオを見ていて、これどうするのかなあと思っていたのだが、もし酸素マスクが出てくるような事態になったら、付けているマスクは外し、酸素マスクを直接口に当てて酸素を吸入するように、と説明がありました。だろうね。
出発。入れ替わるように、SKYのヴィッセル神戸ラッピング機が到着。
この日は北風運用なので、タキシングが長い。JALの整備場も機体が多いが、その中に、真っ白のB737-800がいた。JA313J。最近、JALのB737-800は、いくつかリタイアしているらしい。この状況だから?
東側にはもう一機、真っ白のB767-300の姿もありました。
駐機場。こちらもJAL・ANAを中心に機体が多い。一方、本来なら南側に2~3機位、着陸機の明かりが見えるはずの時間なのに、それが全く見えない。こんなの羽田じゃない。
C滑走路、R/W34Rからの離陸。
中央防波堤を巻くような感じで、右旋回。
休業が続いていた、TDR。まだ明るいという事もあるだろうが、明かりが全く見えない。
これを見て、今度は左旋回。
京成の青砥駅だ。本線の方がかなりの急カーブで、押上線の方に合流していくのが、はっきり解る。
南風運用時の、都心上空通過の着陸ばかりがクローズアップされた羽田空港の離着陸ルートだが、北風運用時の離陸も、一部ルートが変更されている。以前はもっと南の、船橋の上空を通っていたはずだが、荒川の上空を北上するルートになっている。右手は柴又付近。
手賀沼。その向こうに利根川。
一度雲海に入って、抜けると青空。西日が差して明るくなる。
桜川市付近。右側が筑波山。
改めて、キャビン。全体では、どのくらいの乗客がいたのだろう?30人はいなかったと思う。私以外は皆、中央の非常口付近より前方に固まっていました。
機内サービスは相当簡略化され、「おーいお茶」のパック飲料が配られたのみ。ここは羽田で買っておいた弁当と一緒だから日本茶で良かったが、サービス簡略化自体は仕方がないけれど、パック飲料はせめて、コーヒーと日本茶の二択くらいにはならなかったかな?とは感じました。
機内販売はあったのだけれど、乗客が希少+サービス簡略化で、CAは皆さん、かなり手持無沙汰そうに見えた。
東北は、時々は陸地が見える。郡山。
さらに福島。
この先は太平洋の上空に出たはずだが、ずっと雲が広がって、どこをどう飛んでいるかは解らなかった。シートTVにもマップは表示されないし、Wi-Fiもないし。オーディオで洋楽を聞いていました。
あと15分位でベルトサイン点灯です、というアナウンスが流れる頃、雲の切れ目に少しだけ陸地が見えたが、襟裳岬?肝心の岬の部分が雲に隠れているが、だとしたら通常よりかなり南のルートを飛んでいる事になる。
だいぶ降下して、ベルトサインも点灯する頃、北海道の陸地が見えてきました。これだけで本州と全然違う、北海道していると思う。
おお、網走だ。一旦空港をやり過ごしている事になる。遠くに知床の山々。これを見て、大きく左旋回してUターン。
常呂付近。
遠くにサロマ湖。
だいぶ地上が近づいてきた。卯原内付近。
網走湖を横切ってアプローチ。
R/W18に着陸。
アナウンスでは、外は15℃だそう。近頃東京の電車でもよく聞かされる、国土交通省からの新型コロナウィルス関連のアナウンスもあるのだけれど、正直女満別で「テレワーク」だの「時差通勤」と聞かされても、ピンと来ない(鉄道だと「時差通勤」ってありうるの?)。
到着。4分早かった。
何しろこの乗客数しかいない。すぐに降機できました。夏至が過ぎたばかりの北海道は、19時30分という時間でもまだ明るい。
折り返し羽田行の旅客も、こちらと同じくらい、なのかなあ?ここは羽田と違って、ベンチの使用の制限はしていないように見えた。
バゲージクレームで荷物を待つ客は、全体の割合からしたら、意外にいたのかな?
到着ロビー。
網走バス。乗客は3人だけ。いや、3人もいてくれた、と言うべきか?
途中の全部のバス停で乗降を扱うようだが、結局網走駅前で私が降りるまでは、全く乗降がなかった。一度信号待ちがあった以外は、完全にノンストップでした。
という感じで、20時過ぎには、網走駅前のホテルに投宿できました。
残念ながらこの先も天気は良くなさそうで、バスの撮影、というのは出来なさそうだが、石北本線の普通列車で、旭川まで行く事になります。この路線も、だいぶ久しぶりだなあ。
とりあえず今は、遠くへ旅に出られるようになった、その事にまずは感謝すべきでしょう。
当ブログでは直接のコメントは受け付けないので、何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。
当ブログ上からでは発表できない緊急の事態が発生した時は、本体でお知らせします。
JR東日本は、先月の利用者が前年比70%以上の減少になったと発表し、今後は時間帯によって変動する運賃の導入を検討しているとの考えを示しました。しかし、乗客が減っている一方で、安全対策などだけでなく、ウィルスなどの健康対策にもコストをかけなければならなくなるとすれば、全体的には高止まりになるのかなあという気がします。運賃もだが、ダイヤはどうなる。ラッシュ時はウィルス感染対策に関係なく、ある程度空いてくるのはいいけれど、行き過ぎると減便という事態も考えられて、都会はまだしも、地方が心配です。
《今日のニュースから》 カッコ書きは新型コロナウィルス感染関連
5日 営業停止中ナイトクラブで発砲 2人死亡 米サウスカロライナ州
(F1グランプリ オーストリアで開幕 3か月遅れ)
6日 文部科学省元局長 汚職事件初公判 無罪主張
(日本相撲協会 抗体検査 5人に抗体保有判明)
7日 航空燃料供給会社に公正取引委員会 排除措置命令 航空会社に圧力の疑い
(「埼玉県LINEコロナお知らせシステム」導入 大野知事発表)
東京都の感染者が相変わらず1日100人越え、埼玉や千葉、神奈川でも感染者が増えてきているが、どうやらその大半は、「夜のお店」関連で、アキバのメイド喫茶でも12人が感染したらしい。緊急事態宣言発出前に、「メイド喫茶」って大丈夫?と書いた事がありました。メイドさんは一応、接客中はマスクはつけていたらしいが、休憩中などに感染した可能性があるとの事。ともかくウィルスにしろ、豪雨にしろ、いつまで災いが人々を苦しめ続けるのか。「新し」かろうが「元の」だろうが、全ての人々が穏やかに過ごせる日々が、早く戻ってきてほしい。