
ストックホルムの地に立つのは、何回目だろうなあ。一番最近は、2009(H21)年の3月でした。当ブログをスタートさせる直前で、空路でストックホルム入りして一泊、翌日から夜行2泊でルレオへ行き、戻って、この後書くロースラーグス線に乗ったものでした。あと、ブロンマ空港で小型の旅客機も撮っていますね。3月に欧州へ行ったのは、その時が初めてでした。寒かった…。その前の年にも来ていて、LRTのトゥヴォルバナンに乗っています。
今回はストックホルムは半日足らず、フェリーで着いて、夜行列車で北に向かう、7時間程度の滞在になりました。その間を利用して、ストックホルム中央駅を中心とした電車に乗り歩きます。

久しぶりの、ストックホルム中央駅。たたずまいは変わらない。いい駅舎です。

しかし、大きく変わったところがある。とにかくエキナカはどこもかしこも、キャッシュレス!スウェーデンは急速にキャッシュレス化が進んでいて、それは、話には聞いていたけれど、マクドナルドなどのファストフードでさえ大半は現金は受け付けず、支払いはC/Cオンリー。コインロッカー(という言い方はしにくいかも知れない。日本もそうなりつつはあるが)も大半はC/Cオンリー。ごく少数コインを受け付けるゾーンはあるが、紙幣を両替しなければならない。手前がその両替機。70SEK(≒800円)と、多少大きめのサイズを選択した事もあるが、高い。
ともかくこれですっきり、ナルヴィク行の出発まで、電車を乗り歩く事ができる。雨が降り続いているが、11年前にチラッと見かけて気になっていた、LRTに乗ってみようと思う。中央駅の近くの商店街の真ん中に線路が敷かれていて、ユールゴーダン島のスカンセンの方に行く7系統があります。電停に券売機があるが、使い方がイマイチ解らない。電停で待っていたオバサンが、そこのコンビニで切符を売っていますよ、と教えてくれた。感謝!75分有効のシングルで50SEK。ここはコインも受け付けていた。

この路線は、2種類の電車が確認できました。多数派なのがボンバルディエ製で、12年前にノルシェピングで乗ったのと、全く同じタイプの3連接。色だけ違う。

最新と思われるのが、このCAF製。やはり3連接。中央駅前の電停は、到着した電車が乗客を降ろすと引き上げ線に入り、折り返して乗車を扱うスタイル。だから両側に運転台がある、シャトルタイプになっています。12年前にはやはりストックホルムのLRTトゥヴォルバナンにも乗っていて、あれはやや大柄の、江ノ電位の大きさだと思ったが、この路線はやや小ぶりの、「トラム」的な車両が運用されています。
この軌道は、マイカーは入れないが、市内バスは入ります。
さっそく、ヴァルデマール岬行に乗りました。7系統は、スカンセンまでは7~8分毎、その先ヴァルデマール岬までは2本に1本、だから15分間隔になっています。スカンセンには日本人も多数訪れるだろう博物館や遊園地があるからか、日中は土休日も同じダイヤ、というのが、北欧の公共交通では(たぶん)異例の方だろう。

ランドアバウトのセルゲル広場を経由して、ハムン通りへ。早速検札が回ってきた。QRコード読み取りは、ここでも同じ。

いきなり端折ってスミマセン。終点のヴァルデマール岬の電停。終点はしゃもじ状の環状線になっていて、その途中にあります。

ヴァルデマール岬からの時刻表。15分間隔。

海に面した閑静な住宅街、なのだが、その対岸には、今朝乗ってきて、降りたばかりの、ヴァイキングラインのガブリエラ号の姿がありました。

一つ後、15分後の電車で、中央駅に戻ります。

新車?のCAFの車内。

スカンセンを経由し、ユールゴート橋を渡る。

途中、旧型電車を見かけました。保存運転?よく解らないが。ループスタイルなので中央駅前には入らず、セルゲル広場を周回して折り返してきたらしい。
こうして、中央駅前に戻ってきました。全線乗っても15~20分程度、ちょっとした時間つぶしには、いいのではないでしょうか。むろん、博物館などを訪ねるにも絶好のアクセスでしょう。

次は東駅から、ローカル鉄道・ロースラーグス線に乗りに行きます。地下鉄の旧型車両。

ロースラーグス線のターミナル、ストックホルム東(ユストラ)駅。
この鉄道は11年前に乗りました。ロースラーグス線は、本線と2つの枝線からなり、11年前は枝線のユスタースコーへの路線に乗ったが、今回は本線の、コルスタへの路線に乗ります。

ユストラ駅のホーム。頭端式のターミナル風。車庫も併設され、同じ形態の編成が何本も見られます。

ロースラーグス線の電車は、基本的には11年前と同じ。ただ中間車は、超低床になった中ドアが追加されています。

両端の車両の車内。
この路線は、途中までは複線で、しかも一部新線に切り替わったり、分岐駅のロスラスネグビーは近代的な橋上駅舎になったりしていて(エスカレーターもある)、ちょっとビックリ。

しかし、モルンビーを過ぎるともうローカル色が濃い。ユストラ駅付近は複数の系統を交えて多数の便があるが、このあたりの区間ではもう1時間毎。

終点のコルスタ駅。ホーム1面のみ。

駅舎はある。が、営業の機能はない。ホームにICカードリーダーがあるだけ。

駅付近も、民家が数軒ある以外は、何もない。ただ、バス路線が複数あって、数台が客を待っていました。
もともと折り返しの時間が10分程度しかなかったうえに、理由が解らないまま5分程遅れて着いたので、付近を観察する間もなく、すぐに折り返し。
ところが、乗車券を買いたくても、券売機が全くない。車掌も、乗車券は発券しないという。ユストラ駅まで戻るというと、とりあえず乗れという。しかしこれでは、ヨソ者がいきなり、この駅から電車の旅を始めようとしたら、途方に暮れてしまうだろう(そんなヨソ者はいないか)。

モルンビーは乗降が多い(ここまでは現状30分毎)。ここは、新しい車庫を建設している途上。今回ロースラーグス線の記述は、他者様のWebを参考にさせていただいたが、現在のユストラ駅付近から地下線を建設し、中央駅まで乗り入れる計画なのだそうで、そのための代替の車両基地となるのだろう。新車も入るそうだ。
結局、切符はユストラ駅で購入する事で決着。

ストックホルムの中心部の地下鉄の駅などでよく見かける、コンビニの「Pressbyrån(プレスビロン)」。先の7系統LRTの乗車券も、このプレスビロンで買いました。「プレス」というくらいだから、新聞の売店から発展したのだろうか、とも思う。

もう少し時間(列車の発車と、乗車券の有効期限の両方の意味)があるので、少しだけ地下鉄に乗ってみよう。路線番号14に乗って、南部のフルーエンゲンへ。その終点。郊外の新興住宅地、という装い。

ホームは1面2線。

ストックホルム中央へ戻る直前、右手にはガムラスタン。市内バスの、連接車も。
こんな感じで、ナルヴィク行夜行出発前の短い時間ながら、LRT、郊外電車、地下鉄と、乗り歩きました。

最後に、ストックホルム近郊の電車の路線図を、掲げておきます。今回乗った路線、11~12年前に乗った路線、さらにその前にも乗った事がある路線が網羅されています。
欧州の大都市らしく、市内バスも加えてバラエティに富んだ乗り物が多数あって、魅力的です。他にも乗りたい路線もあって、もし次に行く機会があったら是非、と思います。
ただ、ここまで書いてきた通り、いちいち切符を買って乗るのは、ヨソ者にとっては、結構面倒な話になっているように感じました。短時間で多少元を取り損ねる事になるとしても、あらかじめ1日乗車券(155SEK≒1,700円)を買っておいた方が、後々面倒がなくて、精神的に良いかも知れません。
もう一度、ストックホルムに来る機会を作れる事を、楽しみにしておきたいと思います。ストックホルムの乗り物も、次の十数年でまた、変わるでしょう。
いよいよ、今回の旅のメインの目的の一つ、ナルヴィク行長距離夜行列車「ノルトピレン」の旅が始まろうとしていますが、それは次回です。少し間を空けて、5月中旬位になると思います。
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