
ヘルシンキから船で、スウェーデンのストックホルムへ渡ります。
過去2回、海路で渡った事があるが、2回ともシリヤライン(今はタリンクシリヤラインと呼ぶそうだ)でした。
なので今回は、タリンクシリヤラインと双璧をなす、ヴァイキングラインという選択に、自然に落ち着いたのでした。
乗船し、部屋の中に入ってベッドメイキング、までは、結構ワクワクしていたのですが…。恥をさらす事になるのであまり口にしたくないのも事実だが、隠しおおせる事ではなく、ありのまま書きます。

ヴァイキングラインの、ヘルシンキ側のターミナルです。前々回書いた、市電4系統の終点、カタヤノッカにあります。
(5系統の終点がターミナルの前だが、現在5系統はフェリー発着時間のみ運行)
タリンクシリヤラインのオリンピアターミナルと、湾を挟んで向き合う形になります。

今は長距離フェリーのターミナルも、自動チェックイン、という時代なのだなあ。ルームカードを兼ねた乗船券を受け取ります。

出発案内表示。ここからはストックホルム行の他、バルト3国のタリンへ行く路線もあります。季節などによって異なるが、1日当たり平均3便くらいの運行で(他社もあり)。所要
2時間半くらいだそうだから、新潟~佐渡間とほぼ同じ。この航路も、タリンそのものも(一度ANAのB747から見た事がある)魅力的だなあ。市電も走っているらしいし。

乗船前に記念写真があるのは、シリヤラインと同じだった。

長いボーディングブリッジを渡って、乗船。
今回乗船する「ガブリエラ」は、公式Webによれば、1992(H4)年建造、長さ171,2 m、幅27,6 m、2,420人の乗客と、400台の車両を搭載できるという事。重さのデータはなかった。向かい側に停泊しているタリンクシリヤラインの船と比較すると、少し小ぶりに見えた。

今回は4人1部屋の相部屋を予約。これは客室では一番下の2Fで船底に近い。車のデッキより下。窓がない。
さて、他に人が来るかどうかわからないので、とにかくベッドメイク、それと、Wi-Fiが今は当然あるので、接続させようと、PCをバッグから出そうとしたら…。
ない! ない!?
PCがない!!
な、なんで?
朝YHを出発する前に、預けておいたバッグに入れておいたのでは、なかったのか?
幸い、まだ出航まではかなり時間があるし、YHは比較的近い。とにかくターミナルに戻り、事情を話したうえで(乗船券は一時預け)、YHまで全力ダッシュ。
ところが、レセプションに聞いたら、預かっていない、という。念のため倉庫を見たけれど、やっぱりない。どうしてだろう?昼間に鉄道でトゥルクへ往復した時には、PCは持ち出していない。だからYHにあるものだと、思っていたのだけれど。
結局、もう時間がない。大損害、ではあるけれど、今度はもう出航の時刻が近づいている。残念ながらもうあきらめるしかない。再び大慌てで、再度船に戻る事になってしまった。
念のため部屋に戻って探したけれど、やっぱり、ない。所在については未だに納得できないのだが、あらかじめバッグの中身を、乗船前にもキチンと確認しておくべきだった。悔やんでも、悔やみきれないまま、ヘルシンキを後にせざるを得なくなってしまったのでした。

失意を抱えつつ、ともかく出航をデッキで迎えようと、9Fまで上がって外を見ると、タリンクシリヤラインが先に出航する所。シリヤ・セレナーデは、1993(H5)年10月にトゥルク→ストックホルム航路、1999(H11)年7月にヘルシンキ→ストックホルム航路で乗船した事がありました。やはり、こちらより一回り大きい。

向こうの出航を待って、こちらも定刻より、心持ち早い出航になりました。ヴァルコサーリの島。

市街地が遠ざかっていく。なんとも心残りの出航になってしまった。

次にヘルシンキに来るのは、いつの日か。もう一度、来たいけれど。

ロンナ。

さて、悲しんでいるヒマもない。急いで何とかしなければならないのは、スマホの充電。海外ではPCを電源にして充電する事にしていたのだが、そのPCがなくなってしまったので、欧州の規格に合うプラグを探さなければならない。通話はしないけれど、カメラ機能が必要なので。ネットもいるかもしれないし(この後、またドジをやらかすが、そこで大いに役立つ事になる)。免税品店を探して、何とか探し当てました。本当だったら、もっと楽しいショッピング、にしたいのだが(私は、買い物は趣味ではないけれど)。

夕食は、過去のシリヤラインは夕食を豪華にしていたのだけれど、今回はカフェレストランで、やや安上がりに済ませました。
この他、やはりフィンランドのフェリーなので、サウナルームにも行きました。大男が数人いて、ロシア人だったのか、「プーチン」という単語が何回も聞こえたので、政治の話をしていたのだろう。

20時30分を回って、乗船時に撮影された記念写真が出来上がる。レセプションの近くのスペースに並べられているので購入。何サムズアップなんてやって気取っているんだ。そのバッグの中身の異変に、気づきもせずに。

当然この船にもいろいろなお楽しみがあるのだが、正直行きたい、と思うような場所がない。船の設備の問題、とかではなく、ナイトライフをあまり楽しめない、私自身の資質があります。
と言って部屋に戻っても(他には客はいなかった)、何の楽しみもないし。窓がないし、ましてPCも失ってしまったので、Wi-Fiもできない。もう少し静かに、気軽にくつろげるパブリックな、TVなどがあるラウンジのような場所があったら、良いのではないかと思った。こう考えるのも、20年以上の心境の変化でしょう。
なのでしばらくの間、デッキから外を眺めていました。当然何も見えない、はずだったが、後ろから船がついてきているのが見える。何の船だろう?
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2020年 3月 4日(水)
部屋に戻って眠っていたが、どこかで下からゴゴゴと音がする。マリエハムンへの寄港だろう。スウェーデン時刻(フィンランドより1時間遅い)で3時30分頃。

もう一度うたた寝して、朝食の前に、デッキへ。もうかなり明るいストックホルムに近づいてはいるが、島々の間を縫って航行しているので、距離の割には時間がかかる事になる。

昨晩も明かりだけ見たフェリーを見る。やはりどこのフェリーかは、この場所からでは、ちょっと解らない。
外は雨、時々雪も交じる。

今回は、朝食の方を奮発してみました。ビュッフェ方式(朝食は予約を必要としない)。さすがに具材が豊富。スイカがあるのがちょっとビックリだった。北欧の冬場の航路なのに。
昨晩から思うのだが、子供がずいぶん多い。普通の平日のはずなのだが、学校は休みなの?たらふく詰め込みました。

トイレのマークは、昨今のLGBTQに対する意識の高まりを反映しています。TVの報道番組では見たけれど、生で見るのは初めて。

途中、同じヴァイキングラインの、ヴァイキンググレイスとすれ違いました。船の方に聞いたら、トゥルク行だそう。
インフォメーションに聞いたら、ストックホルムのターミナルには、両替はないそう。インフォで両替ができて、日本円も受け付けるので、5,000円札を両替してもらいました。373SEK。

ストックホルムが、近づいてきました。

ブロックスハウジングリング。建物が、北欧らしいなあ。

ここは大学らしい。

ダンビックシェム、って、すごく歴史がありそうな建物だが、高齢者専用の住宅、らしい?

丘陵地の高架橋を連接バスが走り回っているのが見えると、これがヴァイキングラインのターミナル。長いブリッジが見えます。

右手が、ストックホルムの市街地。

定刻に、ターミナルに到着しました。バスがお出迎え。
やはりPCを失ってしまった、という事があって、心残りのクルーズになってしまいました。次に乗る機会があったら…、ヴァイキングラインにしろ、タリンクシリヤラインにしろ、もっともっと楽しみたいです。先のヴァイキング・グレイスのような昼便も、いいかも。船の旅も、好きだから。

さて、ターミナルに着くと、新型コロナウィルスの警告が掲げられていました。「14日以内に感染地域にいたか、発熱などの症状があったら、1177番に電話して、相談してください」と書かれている。いよいよ影響が、北欧にも及び始めてきたか、と感じられた。
このターミナルからは、中央駅までのシャトルバスが運行されている。60SEK、なのだが、券売機はここもC/Cオンリー、しかも一時フレーズしてしまった。すぐ直ったけれど(切符の発見窓口とかもない)。バスは市街地を抜けて、12年前に乗ったLRT「トゥヴォルバナン」(今は路線が延長されているらしい)の線路とも交差する。

中央駅に隣接した、バスターミナルまでは、所要20分、という所でした。
いよいよ北のナルヴィクに向けて、長距離夜行の旅、となるのだが、時間がありますので、ストックホルム近郊の電車も、少し乗りたいと思います。それは次回。雨が残念、だったけれど…。
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当ブログ上からでは発表できない緊急の事態が発生した時は、本体でお知らせします。
鉄道は先に関西で動きがあり、JR西日本〔はるか〕、南海〔ラピート〕の、24日からの減便が昨日、発表になりました。〔はるか〕は2本に1本を間引き、約1時間間隔の運行となり、当面32本(16往復)運行。既に6連に減車していたから、単純計算で輸送力が1/3に落ちる事になります。〔ラピート〕平日日中の17往復と、土休日の昼前以降からの全列車24往復が取りやめ。空港アクセスはやはり航空需要次第になるので、便数が大幅に減少してしまうと(国際線の発着が全くなくなった日もあったらしい)、鉄道・バスに影響が出るのも、現状では止むなしでしょう。〔成田エクスプレス〕〔スカイライナー〕もこのままとは思えないが、どうなるのか。
(南海は〔天空〕も取りやめ)
その航空は、ヴァージン・オーストラリアが事実上、経営破綻してしまいました。日本の民事再生法に当たる手続きで、運航は継続させながら、再生の道を探るという事。ANAとの包括提携が発表になっていて、本来3月29日には羽田路線にも就航予定だったから楽しみにしていたのに。「ヴァージン」は、元々の本家のアトランティックも、あのリチャード・ブランソンが「公的支援の追加を」と泣きついているそう。「ヴァージン・アメリカ」も昨年、アラスカ航空に統合されており、各々の資本的な結びつきはだいぶ薄くなってはいるようだが、各地の「ヴァージン」ブランドのキャリアは、どこも深刻な状況に陥っているようです。ヴァージンに限らず、日本をも含めて、コロナウィルス感染を乗り越えても、その先には劇的な再編成が待ち構えている、のだろうか。
《今日のニュースから》 カッコ書きは新型コロナウィルス感染関連
19日 中国「南シナ海行政区設置」 ベトナム「断固反対」声明
(G20保健相会合実施 連携呼びかけ)
20日 宮城県沖で早朝に地震 宮城県・岩手県各地で震度4
(全国で25人の死亡発表 1日で最多)
21日 JAXA翠星探査機「みお」 スイングバイ成功
(台湾から寄贈 マスク200万毎 成田空港に到着)
日曜日の19日は、悪天候だった土曜日とは一転、関東地方は「お出かけには絶好の陽気」となり、外出自粛の呼びかけの最中ながら、行楽地には大勢の人々が訪れたようで、問題とされています。ただ、家の中で耐え忍ぶ時間が長くなれば、天気のいい日くらい、少しは羽を伸ばしたいよね、と思うのも、人として当然でしょう。遠くへ行っちゃうのはともかく、私の実家の近くの遊水地公園でも、家族連れを中心に、多くの人々が遊んでいました。密集というわけではなかったし、この程度は大目に見てくれてもいいでしょ?とは思います。だからこの事自体は、私は何も言いません。それより、その行楽地への足がみんなマイカー、という方が引っかかりました。江ノ島方面では渋滞が激しかったらしい。赤の他人との接触がないから、感染の心配はないだろ?という事だろうが、これが定着してしまうと、ウィルス感染がある程度の収束を見ても、以降行楽で電車バスには乗らなくなってしまうのではないか、という心配があります。といって現状では、「せめて電車・バスで…」とは(本当は言いたいけれど)言えないし。結局、「自粛」レベルで行動を抑え込むのは限界だし、他国のようなより強権的な手段は、日本では(恐らく、憲法上でも)許されないだろう。どうしたものでしょうかねえ。
プロ野球の「みんなとキャッチボールプロジェクト」の動画、いいです!開幕したら、試合を、必ず見に行きます!!
でも、動画でバックに流れている歌、誰が歌っているんだろう?