「2019年」としては最後となる、JTB時刻表12月号が、20日に発売になりました。
当然のごとく、表紙は新宿を出発、NTTドコモ代々木ビルを後にして渋谷に向かう、相鉄12000系。本当は、山手線E235系あたりと並ぶと、もっと「らしい」雰囲気が出たのだろうが。
(JR版は「海里」だった)
首都圏の鉄道が変わる! 相鉄・JR相互直通運転開始
「首都圏の鉄道が変わる」とは少々大げさに過ぎる表現とは思うが、長年の懸案だった、JRと相鉄の相互直通が、いよいよ今週30日、新宿~羽沢横浜国大~海老名間で始まります。私は試運転での走行シーンは見ていないが、相模大塚の留置線にE233系が留置されているのは見ていて、海老名駅にはカウントダウンのボードもあり、ムードはだんだん高まってきていると感じます。
「ミニ解説」で相鉄の「初の他社乗り入れ」というのは実は誤りで、遠い昔だが、1945(S20)年~1964(S39)年の間、小田急線の本厚木に乗り入れていた実績があります。片乗り入れだったので、「他社の車両が乗り入れてくる」のは、今回が初めて。
所要時間に関しては、ここでは小田急と直接競合する、新宿~大和・海老名のトータルの所要時間の記載がない。正直この区間は、対小田急という点では、競争力があまりない気がする。新宿~海老名間は最速(相鉄線内特急運転)でも1時間を切れず、朝ラッシュ時の上り海老名発は、新宿まで1時間05分程度、運賃860(IC858)円。小田急は快速急行が朝ラッシュ時でも今は51分で走れて、運賃510円。
従って、海老名・大和といった小田急の接続駅から通しで新宿まで利用、という需要は、実はほとんど期待できないだろうとも思えます。せいぜい、海老名は当然全列車始発だから、多少お金がかかっても座っていけるメリットを選ぶ旅客がいるだろうか、という事になるのだろうか。対新宿に関しては、相鉄の単独の駅、二俣川とか三ツ境、さがみ野といった所からの利用が中心になりそう。
ただ、対渋谷は期待が持てそうです。小田急の場合は必ず乗り換えになるし、特に下北沢はホームが地下深くなって、京王井の頭線への乗り換えがかなり面倒になっているので、直通運転はかなりのアドバンテージになるだろう。渋谷駅で進行中の埼京線ホームの移転工事が完成するとより利便性が向上する事になり、プラスに働くはずです。
車両は、相鉄は、今年デビューしたばかりの12000系。しかし、その前の11000系もやはりE233系がベースなので、これを使用しても良いはずなのだが、今回の相直に加わる事がなかった。11000系がJR直通用に開発されたものだ、と思っていたので、少々意外にも思えました。今後増発が必要になったりしたら、入線もあるのだろうか?
(それ以前の10000系などは先頭車のドア位置が異なり、ホームドア導入の可能性も考えると、入線は不可能だろう)
JRはE233系7000番台だが、以前にも少し書いたけれど、小田急にも常磐線各駅停車の2000番台が直通しており、朝夕には海老名にも姿を見せる。両者が海老名で顔を合わせる事は、あるだろうか?
さらに3年後には、今度は東急への直通運転が始まる、はずだが、東急側の直通先は目黒線になるはず、と思っていたが、直通用車両20000系は10連で、東横線への直通になるのか?東急(メトロ・埼玉高速・都営)も8連化が具体化してきているが、20000系も8連を用意する事になるのか。実現すると、ダイヤがなんだかややこしくなりそう、武蔵小杉や渋谷はどちらが早くなるの?とか。そうなると、相互直通先のダイヤの乱れが広範囲に波及しそうで、ちょっと心配もあります。羽沢横浜国大のホームが相対式というのも懸念材料で、西谷の引上げ線を2線造ったのも、その対策なのか。
あと、今後はJR側の行楽臨時列車が、相鉄線内発着で設定される事は、考えられないのだろうか?E233系以外のJR車の相鉄乗り入れ、ありえますかねえ?
相鉄直通開始以外の改正点は、埼京線の日中・土休日運転の快速は、武蔵浦和~大宮間が各駅に停車。通過駅の乗車機会が増えるのは朗報だろうが、快速の所要時間が延びるのは、個人的にはやや疑問。川越線(川越以西)の接続や、湘南新宿ラインに〔成田エクスプレス〕のサイクルも合わせて考えると、快速(現行の停車駅のままで)・各停合わせて15分サイクルにするのが、一番良かったのではないか?(川越線が単線、というのが問題になるが)
相鉄直通⇔〔成田エクスプレス〕の武蔵小杉乗り換えは、正直思い浮かばなかった。ああそうか、と思ったが、相鉄線内から成田空港への連絡運輸はなく、乗車券はどうしよう?ICカードなら良いのだが。
「のりもの情報局」は、「京急電鉄『ウィング・シート』サービス開始」「京成電鉄『京成時刻表VOL.29』発売中」「東京メトロ『千代田線オリジナル24時間券』発売」「津軽鉄道『ストーブ列車』12月運行開始」「JTBパブリッシング『鉄道旅地図帳』『鉄道旅地図ノート』発売中」「ポポンデッタ『ウルトラ怪獣&日本の鉄道』コラボ鉄道文具」。
「ウィング・シート」はWebサイト「KQuick」からのみ購入可能で、駅では購入できない。なお年始など、設定がない日もある。今日も追浜でのベイスターズのイベントのため、設定は取り止めでした(快特追浜臨時停車)。
京成の時刻表があるなら京急は?となるが、先月発売予定が誤植発見で延期になっていました(一部は流通していたらしい)。明日再発売。
「鉄道プレゼントコーナー」は、「鉄顔コレクション第1弾」。
「おもな駅のご案内」の新宿駅、「のりば案内」には、相鉄直通の文字はまだ記されていない(発着は2番線が中心と思われる)。
「NEWS」冒頭の災害による運休は、先日の台風等による被害で、一気に19路線になってしまいました(11月1日現在 北陸・上越新幹線は暫定ダイヤ)。特に箱根登山鉄道は先日、来年秋の再開を目指すとの発表があったし、水郡線に上田電鉄も鉄橋が被災してしまったので、芸備線などの前例を見ても、少なくとも1年はかかるはずです。ため息しか出ません。
(磐越東線は全線再開済み)
なお、気仙沼線・大船渡線のBRT区間は、鉄道としての廃止の届けが、先日JR東日本から出されました。
特集のページ
「ひと目でわかる! JR線 電化区間と複線区間」は、相鉄・JR直通線の鶴見~羽沢横浜国大間が追加されました。全くの新線ではなく、元々は貨物列車のバイパスとして建設された区間で、正確には、東海道本線の一部。索引地図では「旅客列車が走る貨物線」と記されていた区間の一部で、ライナー列車が通過しています。
いよいよ「大みそか終夜運転のご案内」が発表されたが、今シーズンは、関西圏が大幅な縮小になります。
文字通り終夜運転となるのは、JR京都線・JR神戸線(東海道本線・山陽本線)の京都~西明石間、大阪環状線、JRゆめ咲線(桜島線)、万葉まほろば線(桜井線 奈良~桜井間)のみ。JR東西線、奈良線(京都~城陽間)、学研都市線(片町線 京橋~四条畷間)間は3時頃に運行を終了し、琵琶湖線(東海道本線 草津~京都間)、JR宝塚線(福知山線 尼崎~宝塚間)、阪和線(天王寺~鳳間)、万葉まほろば線(桜井線 桜井~高田間)は取りやめ。運行される区間でも、本数が減ります。
首都圏は、大きな変更点はないようです。運行区間は変わりません。
その他の初詣列車は、特急〔やくおうじ〕が往復とも徳島~牟岐間に縮小し、運行時間帯も大幅に前倒し。
「特別企画」は、福井鉄道とえちぜん鉄道の全線・全列車の時刻を掲載。福井鉄道とえちぜん鉄道三国芦原線は、鷲塚針原~田原町~越前武生間で、超低床車両による急行の直通運転を行っています。10月1日改正ダイヤでは、朝ラッシュ時に一部変更があり、越前武生発最終が12分繰り上げ。えちぜん鉄道は、毎月曜日に運行されていた「めざましトレイン」は廃止。
会社線は、小湊鐵道の臨時ダイヤが掲載されています。上総牛久~上総中野間でバス代行輸送。
「本文の訂正」は、東武の特急の浅草~北千住間の運休が追記されています。12月21日は、スカイツリーラインの浅草~曳舟間が連続立体交差工事のため、21時頃~最終電車まで運休。
本文
相鉄直通列車は、今号では本文への掲載がなく、後述の別冊付録を見るよう、欄外に注釈があります。
(朝方の埼京線発着列車は記載)
埼京・川越線内は、リリース以外では、土休日の川越発が7時25分~21時45分の間、快速新木場行の20分間隔運転(毎時05・25・45分発)で統一。
国際線航空は、SKYが28日より成田~サイパン線を就航。また、カザフスタンのSCAT航空が今冬スケジュールより成田~ヌル・スルタン(旧アスタナで、カザフスタンの首都)線を定期便化しているが、どちらもまだ掲載がありません。
営業案内
羽沢横浜国大駅関連では、
1.鶴見~羽沢横浜国大間は東京近郊区間に含まれる。このため、羽沢横浜国大から東京近郊区間の各駅は、最短経路で計算される(有効期間は1日のみで、途中下車不可)
2.羽沢横浜国大は横浜市内の駅となる。このため、横浜からの営業キロが201㎞以上の駅までは、横浜からの営業キロで計算される。
3.鶴見~羽沢横浜国大間は電車特定区間となり、この区間内のみ乗車の場合は、電車特定区間の運賃が適用される。
4.JR・相鉄直通線の列車は鶴見で分岐する形態だが、鶴見には停車しない。このため、途中下車しない限り区間外乗車を可能とする特例が、いくつか設定される。
特に「鶴見、新子安、東神奈川または川崎以遠(蒲田または尻手方面)、国道以遠(鶴見小野方面)、もしくは大口以遠(菊名方面)の各駅と羽沢横浜国大との各駅相互間」というのがやや複雑で、例えば鶴見線の浅野から羽沢横浜国大まで行こうとしたら、乗車券は単純に浅野~鶴見間3.0㎞+鶴見~羽沢横浜国大間8.8㎞、合計11.8㎞で計算され、220円(IC同額)となる。が、直通線の列車は鶴見に停車しないし、横須賀線・湘南新宿ラインの列車も鶴見には停車しない。なので、鶴見から(京浜東北線で)横浜へ、折り返して(横須賀線・湘南新宿ラインで)武蔵小杉へ、更に折り返して(JR・相鉄直通列車で)羽沢横浜国大へ向かう利用形態が認められる。鶴見は3回経由する事になります。
だけど、こうしなければJRだけで行く事はできないから特例を作っているのだが、実際問題として、こういう乗り方をする人、いるかなあ?だいたい、目の前を目的地へ行く電車が通過するのに、3回も同じ駅を行ったり来たりしなければならないのは、ヘン。さらに、「尻手方面」「蒲田方面」は、南武線で武蔵小杉へ出れば済む話だから、特例などいらないとも思う。何度も書いてしまうが、異常時対策も兼ねて、多少無理をしてでも鶴見にホームを作り、直通線だけでも停車させるべきだと思います。
「特別付録」として、「JR・相鉄 直通列車時刻表」が付いています。大宮~新宿~羽沢横浜国大~海老名間の埼京線・相鉄線を」中心に、JR線内は湘南新宿ラインの時刻も掲載。ただ、数字が本体のものより小さくて、やや読みづらいのが難点。
JR~相鉄直通列車の列車番号は、JR線内は「3桁+M」で、100番台は相鉄線内特急、200番台は相鉄線内各停。相鉄線内は「M」を取り、特急は+3000、各停は+6000。埼京線直通は、更に新宿でも改番。
平日の海老名6時51分発特急川越行は、海老名~3124~羽沢横浜国大~124M~新宿~4761S~川越。
列車番号からは、運用を読み取る(JRか、相鉄か)事はできません。
これで今年(2019(H31~R元)年)分の発売は終わりました。
(来月に2020年1月号の発売がありますが…。)
例年通り、今年の更新最終日(12月31日の予定)の一回前、12月29日(来月は、日曜日も更新を行う予定)に、JTB時刻表に見る日本の交通の総まとめを行う予定です。
平成から令和へ、時代が変わった今年は久しぶりにJRで大きな動きがあり、今回の相鉄直通開始の他、おおさか東線全線開業、中央東線特急E353系置き換えと〔富士回遊〕運行開始、一方で石勝線夕張支線廃止、山田線全線再開と三陸鉄道移管、などがありました。他には西武新特急車「Laview」のデビュー、ゆいレール延伸、ANAのA380とJALのA350デビュー、等が挙げられるでしょう
非常にゆううつ、という他はないが、9月~10月にかけての台風・豪雨の災害も、避けては通れません。上に挙げた山田線改め三陸鉄道リアス線も、10月の台風で不通になってしまいました。再開まで1年以上必要とされる路線もいくつかあるが、ともかく早期の再開を望みます。
いよいよオリンピック・パラリンピックイヤーの来年は、そのオリ・パラ輸送がどうなるのか、という事も関心事だが、実車が姿を現わしたJR東日本「サフィーレ踊り子」に近鉄「ひのとり」のデビュー、先日相次いで発表になった、JR西日本「WEST EXPRESS 銀河」にJR九州「36+3」の運行開始、東海道新幹線の最高速度285㎞/h引き上げによる〔のぞみ〕毎時12本運転、JR高輪ゲートウェイ駅にメトロ日比谷線虎ノ門ヒルズ駅の開業、常磐線の全線運転再開と特急〔ひたち〕仙台延伸、札沼線非電化区間の廃止、などはアナウンスされています。東海道線特急〔踊り子〕の運転形態はどうなるのか、JR東海のハイブリッド特急車HC85系は営業運転に入れるのか、その他様々気になる事項もあるが、鉄道に関しては、来月の、たぶん13日(金)になると思われる、JR等の、来春ダイヤ改正のリリースを待ちたいと思います。あとはとにかく、災害で被災した路線の早期の再開を待ちたいと思う。何より、これ以上の災害被災路線が、出てはもらいたくない。
鉄道以外では、羽田空港の国際線大幅増便があります(関連して各ターミナルビルと、鉄道駅の改称が行われる)。それと、MRJ改め三菱スペースジェットのデビューはあるのか。
当ブログでは直接のコメントは受け付けないので、何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。
当ブログ上からでは発表できない緊急の事態が発生した時は、本体でお知らせします。
《今日のニュースから》
23日 「楽天カード」「楽天Pay」 不具合で一時支払い不可
24日 海洋プラゴミ問題で日中韓連携 環境大臣会議で合意
この前ハワイに行ってきたばかりだ、というのに、明日から沖縄と九州福岡に行きます。明日早朝の沖縄行は、ANAのB787-8(実は、ようやく3度目)。沖縄ではもちろん、上に挙げたゆいレールの延伸区間に乗ってくる他、初めて名護に行きます(那覇からは往復高速バスになる予定)。沖縄から北九州はSFJ便でこれも久しぶり、そして!福岡からの帰りは、早くもJALのA350に乗ります。残念ながら?クラスJではなく、普通席なのだが。帰りは木曜日になるが、沖縄の天気はまずまずなのかなと思うが、水・木曜日の福岡の予報は今のところは良くなくて、何とか良い方向に変わって欲しいと思っています。
今回は、国内旅行では初めて、ハワイと同様に現地にPCを持って行って、毎日現地から更新を行う予定です。いや、PCは毎回持って行っていくのだけれど、現地からの更新は初めての試みです。