№2053 JTB時刻表2019年10月号(JTBパブリッシング)

「JTB時刻表2019年10月号」が、先週発売になりました。
 表紙は東海道新幹線N700A系。
 消費税増税により、大半の交通事業者が10月1日より、運賃・料金が改定になります。今号では鉄道事業者の運賃・料金を比較します。

 特別付録として、東海道新幹線開業時の時刻表(1964(S39)年10月号)の表紙イラスト(なんだ。写真ではない)のポストカードが綴じ込まれていました。今回は、時刻表そのものではなかった。残念…。
(「お知らせ」のページに「るるぶID登録キャンペーン」があり、QRコード読み込みからID登録を完了すると、1,500円分のクーポンを入手できる。これで、グラビアに発売中とあった、「時刻表復刻版 1964年10月号(1,599)円を購入する事が可能になる、という事)

1964年 “夢の超特急”と日本の鉄道

東海道新幹線0系.jpg
 5年前にも東海道新幹線50周年の記念で、グラビアで取り上げられています。もう更に5年経ったのか。
 その当時の時刻表がまた、一部だが掲載されている。改めて見直すと、開業時点では、東京~新大阪間が、〔ひかり〕でも4時間(今の〔のぞみ1号〕は品川・新横浜にも停車して2時間22分)。〔ひかり1号〕から接続する山陽本線の特急〔みどり〕に乗り換えると、熊本・大分にその日のうちに到着するが、東京~熊本間15時間35分(今だと5時間40分前後で、新幹線だけで往復できる)。一番変わったのは、運転本数だと思う。55年で7倍以上になり、300㎞/h近くのスピードの高速列車が、通勤電車並みの頻度で行き交うのだから、これは素直に、大したものだと、思っています。
「シルバーシート」が新幹線の座席の地の色から来ていたのは、初めて知った。でも今だったら、クレームがつきそうな話だ。
 車両の変遷なんて、取り上げられても良かったのではないだろうか。

高度成長期の時代を駆け抜けた列車たち
 どの列車も今の目で見たら、特に技術の面で水準が落ちる、のだろうが、特に特急のサービス面は、どうなのだろうか。特に食堂車。今や車内販売さえない列車が、珍しくなくなっているから…。20系は乗った事なく終わっている。可能なら、乗りたいなあ。もちろん、食堂車連結の寝台特急で。
 JALの時刻表も抜粋されているが、鉄道以上に隔世の感があるかも知れない。東京~福岡は直行便もほとんどなく、大半が大阪経由だ。ジェット機もなかったし(それでも東京~大阪間は、既にに1時間に1便はあった)。「ムーンライト」便は大阪発着が3時台で、皆眠かったろう…。

気になる話題続々!未来の鉄道
 結局「高輪ゲートウェイ」の駅名騒動は、どうなったの?しょせん、温暖化による地球の危機に比べれば、まっさらな新駅の名前の善し悪しなんて、取るに足りない事だから…。
 千駄ヶ谷は、新駅舎は10月27日より、新ホームは来年3月22より供用開始、とリリースが出ています。
 あくまで個人的な感想だが、渋谷は正直、どこか好きではなくなってきています。最近は新宿などよりも騒々しい気がする。いまだ工事中で周辺が雑然としている、というのもあるだろうが。そもそも年寄り向きの町ではないし。
 前述の歴史編で東京モノレールの開業もあったが、JR東日本自らが「羽田空港アクセス線」の営業に乗り出すとしたら、モノレールの空港アクセス鉄道としての地位は、微妙なものになりそうです。

 次に新幹線、特に東海道が大きく変わるのは、間違いなくリニア中央新幹線開業時となるだろう。そうなったら新幹線はどこへ向かうのか。私としては、最低、現在の座席周りのゆとりはなくなって欲しくない、と思う。それこそ、やや窮屈な航空機(特にLCC)に勝てる要素の一つだから。あとはプラスワンのゆとりの空間。食堂車はもう無理だが、1車両の3~4分の1程度でいいから、バーコーナー的なスペースがあったらいいと思う。最低、近鉄が「ひのとり」で導入するというスペースくらいは。新幹線に限らないが、最近「豪華列車」「観光列車」と、そうでない列車の格差が、特急クラスでも拡大している気がして、気がかりです。全体的なレベルアップ+プレミアムのプラスワンの付帯サービス、それが他交通機関との差別化を図り、鉄道旅行の魅力を高める王道だと、私は今でも信じています。人手不足が顕著な昨今では、難しい事も多いだろうが、日本を代表する鉄道である新幹線、特に東海道新幹線は、今一度その道を模索して欲しいと思います。
 大河ドラマ「いだてん」は、1964(S39)年東京オリンピック開催がドラマの着地点となるが、その9日前に開業する新幹線は、どのように描かれるのだろうか?

「のりもの情報局」は、「関東鉄道協会 第9回かんとうみんてつモバイルスタンプラリー開催」「アルピコ交通 上高地線『緩行電車案内』実施中」「南海電気鉄道『堺・百舌古墳群世界遺産きっぷ』発売中」「水島臨海鉄道 国鉄キハ集結」「愛媛県・高知県予土線利用促進対策協議会 予土線全通45周年記念イベント」「島原鉄道 『雲仙・天草世界遺産周遊パス』発売中」。
 水島臨海の国鉄型は、実は来週月曜日に乗る予定。帰宅後に書きます。
「鉄道模型プレゼントコーナー」は、FIRSTCAR MUSEUMより、300系のぞみ。デビュー時何かと話題になった(特に「名古屋飛ばし」)300系も、思えば、走ったのは平成の世だけだったのだなあ。300系が、新幹線全体の転換点(スピード追求)となったのではないだろうか。

速報のページ
・ 11月30日の相鉄・JR直通線開業と同時に、〔湘南ライナー〕の時刻が変更になります。
 小田原発は、7時16分発現行8号と、28分発現行10号を統合。

湘南ライナー8号 小田原7:20 → 8:48東京(地下ホーム) 215系

〔おはようライナー新宿24号〕は小田原発5分繰り下げ。
〔成田エクスプレス〕は、新宿発着時刻が、一部列車で1分程度変更。

特集のページ
・ 10月26日~31日の田沢湖線・大釜駅構内工事関連で、奥羽本線・新庄~秋田間普通列車の時刻が掲載になりました。本数は変わらないが、一部列車で時刻を変更。

本文
・ 成田線は10月27日より、成田空港→千葉の臨時快速を運転。

8494F 成田空港23:45 → 0:30千葉
 停車駅は定期快速と同じ(東千葉のみ通過)。

・ 〔日光1号〕は11月30日から、新宿発は1分繰り下げ、7時31分発に変更。

・ 高速バスは、名古屋~熊本間〔不知火号〕は、9月30日を持って運行終了。名鉄バスの九州行夜行バスは〔どんたく号〕のみとなります。
 また、品川~徳島間〔エディ号〕は、阿南発着便は9月30日を持って終了。10月1日から、川島発着便が渋谷マークシティを経由。

・ 東急電鉄(10月1日より「東急」から事業継承で鉄軌道事業開始)田園都市線・大井町線は、10月1日にダイヤ改正実施。南町田→南町田グランベリーパークに改称。準急は長津田~中央林間間各駅に停車。

・ 10月1日は、東急以外の私鉄でも、西日本で相当数の駅名の改称があります。

京阪 八幡市→石清水八幡宮(本線)・深草→龍谷大前深草・ケーブル八幡宮口(ケーブルカー) 男山→ケーブル八幡宮山上
阪急 梅田→大阪梅田 石橋→石橋阪大前 河原町→京都河原町
阪神 梅田→大阪梅田 鳴尾→鳴尾・武庫川女子大前
大阪モノレール 柴原→柴原阪大前
島原鉄道 小野本町→小野 神代町→神代 多比良町→多比良 島鉄湯江→有明湯江 松尾町→松尾 島鉄本社前→霊丘公園体育館 南島原→島原船津 島原外港→島原港
熊本電鉄 再春荘前→再春医療センター前
熊本市電 上熊本駅前→上熊本 神水・市民病院前→神水交差点

・ JR九州バスの、直方線の支線の新飯塚線・福間線は、9月30日をもって廃止(10月1日より、宮若市コミュニティバスに移行)。

・ ゆいレールが10月1日、首里~てだこ浦西間(4.1㎞)開業。令和初の鉄道新線の開業になります。同時にダイヤ改正を実施し、日中は曜日にかかわらず8分間隔運転。ここでは解らないが、平日朝方のみ、首里折り返し5往復が設定されます。

・ 大手私鉄・地下鉄などの主な区間の新旧運賃を比較します。

京成 京成上野~成田空港(スカイアクセス経由) 1,240円 → 1,270円
東武 浅草~東武日光 1,360円 → 1,380円
西武 池袋~西武秩父 780円 → 790円
京王 新宿~京王八王子 360円 → 370円
 相模原線の加算運賃引き下げにより、新宿~橋本間は420円→390円。
小田急 新宿~小田原 880円 → 900円
東急 渋谷~横浜 270円 → 280円
京急 品川~三崎口 930円 → 950円
 空港線の加算運賃引き下げにより、品川~羽田空港国内線ターミナル間は410円→300円。
相鉄 横浜~海老名 310円 → 320円
TX 秋葉原~つくば 1,190円 → 1,210円
新京成 松戸~京成津田沼 260円 → 270円
メトロ 渋谷~浅草 240円 → 250円

名鉄 名古屋~中部国際空港 870円 → 890円
近鉄 大阪難波~奈良 560円 → 570円
京阪 三条~淀屋橋 410円 → 420円
阪急 京都河原町~大阪梅田 400円 → 400円(変わらず)
阪神 大阪梅田~神戸三宮 320円 → 320円(変わらず)
南海 難波~和歌山 920円 → 930円
西鉄 福岡(天神)~大牟田 1,020円 → 1,040円 ※
名古屋市 高畑~藤が丘 330円 → 340円 ※
大阪メトロ 江坂~なかもず 370円 → 380円
山陽 西代~姫路 810円 → 830円
神鉄 湊川~三田 630円 → 640円
※ 今号では改訂運賃の記載なし 各事業者公式Web調べ

・ 私鉄の主な特急料金も比較してみます。

京成 京成上野~成田空港 1,230円 → 1,250円
東武 浅草~東武日光(スペーシア 平日) 1,340円 → 1,360円 
西武 池袋~西武秩父 780円 → 790円
小田急 新宿~箱根湯本 1,090円 → 1,110円
近鉄 近鉄名古屋~大阪難波 1,900円 → 1,930円
南海 難波~関西空港 510円 → 520円


・ 本日、北京の新空港が開港したが、今日の時点では、JAL・ANAは全便、在来の首都空港発着。時刻表には新空港開港は反映されていない。次号か。

JR線営業案内

 10月1日からの、JR各社の主要区間の運賃を比較します。
JR東日本 東京~新青森 10,150円 → 10,340円
JR東海 名古屋~高山 3,350円 → 3,410円
JR西日本 新大阪~広島 5,620円 → 5,720円
JR北海道 札幌~旭川 2,490円 → 2,860円
 千歳線・南千歳~新千歳空港間の加算運賃引き下げにより、札幌~新千歳空港間は1,070円 → 1,150円。
JR四国 高松~松山 3,510円 → 3,560円
JR九州 博多~鹿児島中央 5,510円 → 5,610円

 新幹線(普通車指定席・通常期)の料金額を比較します。

東海道新幹線 東京~新大阪〔のぞみ〕 5,700円 → 5,810円
山陽新幹線 新大阪~博多〔みずほ〕〔のぞみ〕 5,700円 → 5,810円
九州新幹線 博多~鹿児島中央〔みずほ〕 4,940円 → 5,030円
東北新幹線 東京~新青森〔はやぶさ〕 7,200円 → 7,330円
北陸新幹線 東京~金沢〔かがやき〕 6,780円 → 6,900円
北海道新幹線 新青森~新函館北斗〔はやぶさ〕 4,450円 → 4,530円

 主な在来線(普通車指定席・通常期)の料金額を比較します。

JR東日本 東京~いわき 2,500円 → 2,550円
JR東海 名古屋~高山 2,680円 → 2,730円
JR西日本 大阪~金沢 2,900円 → 2,950円
JR北海道 札幌~旭川 2,320円 → 2,360円
JR四国 高松~松山 2,680円 → 2,730円
JR九州 博多~長崎 1,900円 → 1,940円

 また、グランクラス(アテンダント乗務フルサービス・101~200㎞)は、7,890円→8,040円。
 寝台特急〔サンライズ〕の個室寝台は、A寝台「シングルデラックス」は13,730円→13,980円、B寝台「ソロ」は6,480円→6,600円。
 首都圏エリアの普通列車自由席グリーン料金(平日・事前購入・51㎞以上)は、980円→1,000円。
 営業制度やICカードのエリアの変更は、今回はなし。隣接駅の営業キロを適用する小田栄(南武線)・あしかがフラワーパーク(両毛線)の扱いも、変更はありません(あると思っていたのだが)。
 脱線するけれど、今更ながらではあるが、JR九州の運賃は意外に高いと思う。本州三社はもちろんだが、JR四国よりも高めだ。

 次号のグラビアの予告はなかった。なお、芸備線が10月23日に全線の運行を再開すると発表があり(土休日は広島~備後庄原間の快速が設定される)、時刻が掲載になるはずです。国際線航空便、特に成田発着便に注目しようと思います。

 当ブログでは直接のコメントは受け付けないので、何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。
 当ブログ上からでは発表できない緊急の事態が発生した時は、本体でお知らせします。


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26日 香港行政政府 林鄭月娥長官 市民と初の対話集会