№1995 2019年4月 今月は何があった 何をやった

 スリランカの爆弾テロに、サンディエゴの銃撃事件。宗教や人種、思想が違ったら、両者の間に生まれるのは、武力・暴力を伴い、傷つけ、殺しあう、憎悪の連鎖のみなのか?翻って日本は、大阪W選に五輪相の辞任、どこかのんびりしている所はあるよなあ、とは思うが、少なくとも大勢の国民・市民が先鋭的に対立・対決し、身も心も荒廃させるような大規模な衝突事件は、この30年起きる事なく(凶悪事件自体は多数あったけれど、「地下鉄サリン事件」は特殊過ぎる)、とにもかくにも(表面上だけでも)平和だったと評価して良いだろう平成の世は、あと数時間で終わろうとしています。機動戦士ガンダム放送開始40年、「ヒルズボロの悲劇」から30年、コロンバイン高校銃撃事件から20年、4月はどのような事がおきたのでしょうか。

31日 詰将棋解答選手権チャンピオン戦 藤井聡太五段 初の5連覇

 1日 オスプレイ 大阪空港に緊急着陸
 2日 プロ野球楽天 ホーム球場完全キャッシュレス化
 3日 米通信大手ベライゾン 5Gサービス開始発表
 4日 カルロス・ゴーン前日産会長 特別背任容疑で再逮捕
 5日 日英外相会談 河野外相 「合意なき離脱」回避要求
 6日 JFA田嶋幸三会長 FIFA理事に再選
 7日 気仙沼大島大橋開通 渡り初め 
 8日 関西空港連絡橋 全車線復旧
 9日 航空機エンジン不正検査 IHIに業務改善命令

10日 価格不当要求の疑い エクスペディア・楽天・ブッキングドットコム 公正取引委員会捜査 
11日 スーダン 軍クーデター バシール大統領拘束
12日 日米経営者 NYで会合 生産性向上などで意見交換
13日 東京パラリンピック ピクトグラム公表
14日 西武 源田壮亮 新人からフル出場 299試合でストップ 
15日 港湾労働組合 22年振りの平日ストライキ
16日 東京オリンピック 大会スケジュール詳細発表
17日 台湾 ホンハイ会長 2020年総統選挙立候補表明 
18日 成田空港 テロ対策の合同訓練実施
19日 「アイヌ新法」可決・成立 「先住民族」と明記

20日 Jヴィレッジ全面再開 常磐線新駅開業
21日 男子高飛び込み 玉井陸斗選手優勝 史上最年少12歳
22日 堺市 竹山市長 政治資金問題で辞職届提出
23日 旧優生保護法救済法案 参議院厚生労働委員会 全会一致で可決
24日 JR旅客6社 京王観光に1億8000万円賠償請求
25日 米大統領選 民主党バイデン前副大統領 立候補表明
26日 自由党解散 国民民主党に合流
27日 外国クルーズ船4隻 横浜港に同時着岸

 今月はこの他、改正出入国管理法施行、元大関把瑠都がエストニア議員当選、「ラブライブ!」シリーズ公式サイト改ざん(沼津のマンホールの件もあったが、こういうのって、同好の士で楽しみを分かち合うもの、だろ?)、自衛隊機F-35A墜落、ブラックホールの輪郭撮影に成功、ウィキリークス・アサンジ代表逮捕、韓国の水産物輸入禁止措置で日本側逆転敗訴、ノートルダム寺院火災、ケーシー高峰氏・小出義雄氏死去、露朝首脳会談、などがありました。
 5G以外でも、IT関連のニュースが多かったと思います。ドコモの新料金プランはどこまで利用者に受け入れられるか?他社の対抗策は?EUのネット動画配信への使用量支払いの義務化は、世界中に波紋を投げかけました。サムスンの新型スマホのトラブルはどうなる。
 また、神戸でバスがらみの死亡事故が起きてしまいました。原因が特定されず、ああだこうだと断定するには早いが、特定のドライバーや事業者のみを糾弾するのではなく、これだけ事故が多いと、業界全体や、政治・行政なども本腰をいれて対策の強化に乗り出すべき時です。この他、交差点でのマイカーの重大事故も池袋などで発生し、犠牲者も出てしまいました。環境問題もセットにした時、「クルマ社会」はこのままでいいのか、何でもかんでも政治・行政任せでなく、まず我々の生活・行動様式から考え直すべき時期に来ているのではないでしょうか。

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《今月この1枚》

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 平成最後の平日となった4月26日(金)、藤沢駅前(南口)の乗り場で撮影した、江ノ電バスです。右のエルガに行先として書かれている七里ヶ浜東台は、№754でも書いた、TV特撮ヒーローもののエンディングで出てきた場所です。書いたのはもう7年も前だが、この路線のダイヤはあの当時と変わっておらず、現状では平日のみ、藤沢駅7時22分発と、7時45分発の2本しかありません。この便は7時45分発、従って、この便は平成最後の七里ヶ浜東台行、という事になったのでした(江ノ電で七里ヶ浜駅へ出れば、今はポンチョとなった循環路線があるが、七里ヶ浜東台は停車しない)。左はアズビル株式会社への従業員専用の送迎バスで、一般路線用のRP数台を特定に用途変更し、専用で運用しています。
 江ノ電のバスは江ノ電バス横浜と江ノ電バス藤沢に別れていたが、今月になって両社は合併し、「江ノ電バス」となりました。鉄道(江ノ島電鉄)からの分社はともかく、そんなに大きくはないバス部門が二つに分かれて、どれだけメリットがあるかと思っていたが、やはり落ち着くところに落ち着いた、そんな感があります。江ノ電バス藤沢は先に電鉄から分社し、その時点では「江ノ電バス」と名乗っていました。だからこの社名は二代目、という事になります。

 当ブログでは直接のコメントは受け付けないので、何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。
 当ブログ上からでは発表できない緊急の事態が発生した時は、本体でお知らせします。


《今日のニュースから》
29日 「徴用」巡り 韓国人遺族ら 日本企業9社を提訴
30日 Bリーグ ライジングゼファー福岡 B2ライセンス交付

 ライジングゼファー福岡は資金難を理由に、来シーズンのB1ライセンスが与えられず、B2への自動降格が決まっていました。B2ライセンスにしても、運営資金の確保が交付の条件になっていました。先月書いた横浜ビー・コルセアーズは、B1残留プレーオフでレバンガ北海道に敗れてしまったが、B2の結果により、B1残留が決まりました。来期こそは、最低でもレギュラーシーズンだけでB1残留決定を。

 もうすぐ平成の世が終わります。TV各局は、天皇退位と平成の終わりを大きく伝えていて、日本では天皇制と国民は切っても切れない関係にあるのだなあと、改めて思わされます。
 何度も書いてしまうが、30年前の、1989(S64)年1月7日と比較すると、隔世の感があるよなあと思わされます。あの頃は、その前の年の秋ぐらいから「自粛・自粛」のオンパレードになってしまって空気が非常に重苦しくなり、社会問題にまで発展したものでした。あの時は天皇の崩御により「昭和」が終わったという事だから、そうならざるを得なかった部分も、確かにあったのだけれど。
 背景として、「天皇制」の是非、ひいては「君主制」か「共和制」、どちらが国民を幸福にするかという議論もあったと思います。「王様」が国を率いる君主制は誤り、国家元首も国民が決める共和制にすべき、という声もかなりありました。もちろん今でもそう考えて、声を上げる活動家はいるが、少なくとも、世論の共感はほとんど得られなくなりました。左派政党も、表向きはそういう事を口にしなくなったし。
 要因の一つとして、王室・皇室をやめて共和制にすれば、必ずしも国民は幸福になるか、と問われたら、そんな事ないだろ?という現実が、平成の30年の間にはっきり解ってしまった、という事があろうかと思います。昭和→平成と変わる時期と前後して、共和制を敷いてきた東欧諸国の政治体制が相次いで崩壊した上、内情が明らかになると、政治指導者が圧政で国民を苦しめてきた事実が、次々と暴露されるようになりました(ルーマニアは典型だった)。また、指導者がいなくなったとたん、国民同士が殺し合う旧ユーゴスラビアの悲惨な事例も見られる様になりました。現代でも、国民に選ばれた(はずの)指導者が圧政を敷いている国は数知れず、改めて国名を挙げるまでもないだろう。国連が先月発表した「幸福度ランキング」を見ても、上位10ヶ国中6ヶ国、20ヶ国に広げても10ヶ国は君主制(ニュージーランド・カナダ・オーストラリアの君主は英国のエリザベス女王)、逆に下位10ヶ国は全て共和制です。地域の事情も考慮しなければならないが、単純に君主制=×、共和制=○、と言い切る事は、できないと思います。
 では何が国民を幸福にするか否かと言ったら、君主制vs共和制でなく、…だいぶ昔のコミックに書いてあったのだけれど…、「権威」と「権力」が明確に分離されているか否か、だと思う。日本においては、皇室という「権威」と、政治「権力」が分けられていて、両者が干渉しあう事はない。政治は皇室を支配しようとは考えないし、皇室も政治に口出しする事はない。このバランスが、曲がりなりにも、平成、ひいては太平洋戦争終戦後の日本を安定に導いたのだと思います。「幸福度」上位の君主制各国家も同じでしょう。これがある限りは、日本の国内は安定・平和なものになると思えます。
 だから、令和の世になっても、このバランスは変わらないし、まして変えてはいけない。変えようとしたら、それこそ危機です。権威・権力になびけ、というのでは決してないが、平成の世にまで連なる戦後の日本を、少なくとも体制としては安定させてきた皇室の存在と意義というのは、実は、改めて評価されても良いのではないか。平成の30年を見なおすと、そんな事を少しは感じます。
 長々と書いてしまったが、かくいう私のスタンスは決まっています。一日本人として、令和の世の中を生き抜く、ただ、それだけです。それ以上のものは、私にはないです。

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 4月の「Myカレンダー」は、のと鉄道の「花咲くいろは」でした。西岸駅のホームの菜の花とラッピング車を組み合わせてみたもので、そんな凝った作りにはなっていないです。本当はもっとスッキリした青空になって欲しかったなあ、というのは、今でもあります。
 今月は、モンキー・パンチ先生の訃報もありました。5月のタイトル画像(Myカレンダー)は、今更いうまでもない先生の代表作、「ルパンⅢ世」です。JR北海道のキハ54形にもあるが、くしろバスの方を出します。

 明日も朝早く起きて仕事に行かなければならないので、平成→令和の移り変わりは、寝て迎える事にします。