№1868 バスラマインターナショナル168(ぽると出版)

「バスラマインターナショナル168」が、先月末発売になりました。
 表紙は神奈中バスの新エアロスターとシターロGで、バックには平塚の七夕(今年は7月6~8日)の竹飾り。「かなみん」やエルガ・ハイブリッドなどが描かれている。165号から、「バス事業者訪問」で取り上げられる事業者の車両の背後に、事業者のエリアの風景や、名所があしらわれるようになっています。
(165…京都バス 紅葉、166…山梨交通 南アルプス、167…近鉄バス あべのハルカス)

各地の新車から

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 道北バスのブルーリボン・ハイブリッド、私も撮りました!さすがに北海道らしく長尺。新車採用は8年振りか。中古採用の新顔はかなりあって、確か昔はなかったと思ういすゞ車も入っていたのだが。
 旭川電気軌道の高速エアロエースも見たが、こちらは撮影できていない。南千歳を終点としているのは、航空旅客だけでは集客が不安で、「アウトレットモールRera」への買い物客の利用も期待しているのだろう。旭川のバスについては後日本体でアップします。

バス事業者訪問203 神奈川中央交通グループ

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 地元も地元、毎日通勤で乗っているので、期待して読みました。
 17年前の68号でも取り上げられており、当時は旧神奈交各社への分社が始まった頃でした。夜行バスのエアロキングも運行されていた頃。乗車人員は1991(H3)年度の302,909人がピークで、その後2000(H12)年までは減少が続いていました。1999(H11)年度の落ち込みが大きいのは、橫浜市営地下鉄(現ブルーライン)の湘南台延伸があったからでしょう。
 今号では、2011(H23)年度を底として(震災の影響もあったろう)、以降は少しずつだが乗客が増える傾向にあります。
 車両数は、17年で100台程度増えている。現行では、台数が一番多いのは平塚〔営〕(212台)だが、特定が29台もある。一般路線は舞岡〔営〕192台、戸塚〔営〕(ここは立場から移転した営業所で泉区になり、しかも大和市との市境に隣接していて、この名称はもう適当ではないと思うのだが)182台と、戸塚区を中心とした横浜市西南部をメインにする営業所が上位にきています。
 昨年元日より分社を再編成したが、特に「西」はやや疑問もあります。平塚・秦野両営業所と津久井〔営〕は丹沢の南と北に分かれていて日常的な交流がないので。伊勢原〔営〕は、エリアのかなり西に位置しているが、神奈中の直営になっていて、はっきりとしたエリア区分になっていない。再編はまだ途上で、また違った運営形態になるのかもしれない。
 連節バスは何回か書いているが、座席配置に関する乗客の意見はどうなっているのだろう。特にタイヤハウス上のボックスシート部。フルフラットのノンステップ車の実現のためには避けては通れない部分だが、日本人は(鉄道なども含めて)あまり歓迎しないようなので。
 ここでは触れられていなかったが、昨今の神奈中バスで一番心配のは、ローカル線でもないの路線で減便が相次いでいる事で、乗客が上昇傾向にあるというのに、この状況を止められないと、再び客離れを引き起こしかねない。明らかにドライバー不足が原因で、無論神奈中自身も積極的な採用をかけているのは、車内のポスターや「かなch」でも見かけている所だが。トレーニングルームがあるのは初めて知りました。
 車両面では、一般路線は基本的に大型…三菱ふそう、中型…いすゞという方向か。ATである事が理由らしい。フィンガーコントロールシステムを先駆けて導入した事業者なので、シフトには気をつかっているのか。

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 なお、旧各神奈交は、68号の時点では神奈中から移籍した車両だけだったので神奈中カラーのまま、その後独自の神奈交カラーをまとった新車が直接導入したが、昨年の再編成を前に、神奈中カラーでラッピングされています(本文にも、津久井の山間部路線を走る、旧津久井神奈交のポンチョの例がある)。なので、アーカイヴの形ででも、神奈交オリジナルカラーを出して欲しかったかなあと思います。
 また、「かなみん」は「海」「町」「橫浜」が出てきたので、「山」(緑ベース)も出して欲しかった。
 舞岡〔営〕の教習車転用の「かなちゃん号」は、なぜ緑ナンバーが維持されているのだろう?左の伊勢原〔営〕の車両の如く、乗客を乗せる事がないのなら白ナンバーで良さそうなものだが(津久井〔営〕から転属した車両もあるが、緑ナンバーのまま登録を変更している)。

 神奈中バスグッズは、ネット販売やイベント販売時に入手出来るそうだが、固定したグッズ売場、というものはないのだろうか。案内所で手に入るようになると良いと思うが。バス会社がグッズ販売を軽視してきた、とは思っていないのだが、鉄道と比較してエリアが全体的に小さく、小規模事業者だと知名度も低いし(鉄道だと小さくても全国区でそこそこ知られる)、販売体制を整えるのも一苦労、という所も少なくないのではないでしょうか。神奈中は全県規模の、日本有数の大規模事業者だし、小田急グループの一員でバックも大きい、というのがプラスに働いているのでは?

上海バスウオッチング 2018年4月
 別稿で取り上げられている揚州亜星のバス工場見学に合わせた、上海のバス事情。
 メインはEVバスという事になって、8年間の中国の進化に比較して、日本の現状はなんだ?という論調であるが、メーカーとか事業者に任せっきりだと、なかなか先に進まないのかも知れない。ノンステップ車もそうだが、どこか公的な機関が前面に出ないと、開発が進まないかも知れません(日本はそういうのを嫌うかも知れないが)。それと、利用者を中心とした世論による喚起も必要でしょう。あとはやはり、片っ端からEV化するのなら、電力の確保をどうするのか、が最大の懸念材料(EVの性能が向上したとしても)。上海はどうなっているのだろう。
 BRTは島式ホーム(高架橋下を有効活用)だから、ドア配置も一般とは逆になっているが、これも日本では受け入れにくいかも知れない(一般のバスとの共通性が少なくなるから)。中国は他都市でLRTが運行されているが、上海は既に地下鉄網がかなり整備されたから、補完する中量交通機関はBRTで、という事でしょう。
 EVは良いのだが、バス停には時刻表がなく、渋滞が酷い、と、この辺こそもう少しテキストを割いて欲しかったかも知れない。海外からの観光客がバスを利用して観光しようとしたら、インフォメーションは整備されているのか(特に路線図)、とか。

 韓国では、韓国鉄道公社がバス事業に参入した、とコラムにあるが、これを読んで、日本の国鉄~JRバスの歴史を思い出させた。国鉄時代のバスはあくまで鉄道の補完的な役割に専念する事とされていて(「先行・代行・培養・補完・短絡」の五原則があった)、民営化の直前あたりから本格的な高速バスに参入するようになったが、中央道ではその課程で在来の民営事業者との確執もありました。韓国では「民業圧迫」の批判はでていないのだろうか。

 次号のバス事業者訪問は、60周年の四国交通と予告されています。それと、JR関東がアストロメガ(という名前にはならないかも知れない)を導入する(14日の新宿~TDR路線でデビュー)ので、JRバスが導入となると、業界全体への影響が大きいはずだから、ある程度詳報されるのではないか。

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 韓国というと、アシアナ航空が、機内食搭載のトラブルの影響で、韓国出発が遅れたり、日本路線など短距離路線では機内食を搭載しないで出発する(この場合、金券を提供)とかいう事態が起きているそう。ジンエアーが航空法違反(役員の登録の問題)で免許取り消しか?という話も起きているらしい。事故も頻発しているし、韓国の航空業界はどうなっているのか?

《今日のニュースから》
 2日 タイ 洞窟内部で不明の少年ら13人 全員生存を確認
 3日 マレーシア ナジブ前首相 逮捕

 W杯、日本は2点リードしながら逆転される、非常に悔しい形で敗退、となってしまいました。ともあれ、選手・関係者の皆様にはお疲れ様でした、と言いたいと思います。詳しい分析は専門家の方々があれやこれややるはずだから一切を任せるとして、次の2024年カタール大会に向けてだけれど、今大会直前の前監督とのトラブルとかを見ると、A代表の監督も、もう初めから日本人に任せても良いのではないか?W杯初出場からちょうど20年、Jリーグ開幕からだともう四半世紀、日本国内でも様々なノウハウが積み重なっているはずなので、これを活かさない手はなかろう。元Jリーガーが代表監督、という話も、そろそろ出てきて良い頃では?W杯は初出場のフランス大会が予選リーグ敗退、以降ベスト16と予選リーグ敗退が繰り返されていて、このままでは次のカタールは予選敗退、となってしまいます。まず地区予選を勝ち抜く事だが、このパターンをなんとか破って、ベスト8以上の高みを極めて欲しいと思います。