№1836 春は近いか遠いのか?ノルウェー弾丸紀行 5.厳寒のフロイエン山と寝台車

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 ベルゲンは4度目になるが、過去3回はいずれもトンボ返りで滞在時間が短く、フロイエン山のケーブルカーには乗った事がありませんでした(泊まった事さえない)。
 今回は初めて、ケーブルカーで山に登ってみます。

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 ブリッケンから近い、ケーブルカーの麓の駅。
 山頂までは往復95NOK。C/C払いが可能で、帰国後の請求では1,331円。

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 麓の駅は地下に乗り場があり、通路には過去の写真のパネルが並んでいます。歴史がある路線。

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 地下にあるケーブルカー乗り場。自動改札になっている。

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 下ってきたケーブルカーは架線レス。天井がガラス張り。
 15分間隔で出発。毎時00分・30分は途中の3駅に停車。

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 地上に出るとこんな感じで、明るい。
 スキーを片手の乗客が多い。スキー場があるのか?あるいはクロカンか?しかしこんな時間に?

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 中腹で行き違い。こちらは赤系、向こうは青系の車体。
 駅は行き違いの場所の前後に位置する。箱根と同じだが、3ヶ所なので、1ヶ所は駅と駅の間でしばらく「運転停車」する形になる。

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 山頂の駅。所要8分程度。
 この駅舎には土産物屋が入っています。ただし18時閉店。

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 山頂近くの広場。雪で覆われている。レストランがあるが、冬季休業中。

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 すぐ真下に、ベルゲンの街を見下ろす事ができます。六角形の白い「湖」が小ルンゲゴース湖、その左手がNSBのベルゲン駅、という事になります。
 こうしてみると、ベルゲンは山に囲まれた都市である事が、よく解ります。

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 ヴォーゲン湾と、それを囲むような町並み。
 右手を、ケーブルカーが登ってきました。

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 世界各地の方角を示しています。東京まで8,576㎞。

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 夕暮れ時。冬は昼が極端に短くなるベルゲンも、春分が近いとなれば、18時を過ぎまでは陽が上っていました。
 でも、もう夕暮れ。

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 夕陽が、西の空に沈んでいきます…。

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 日没直後の、ベルゲンの夕景。街明かりは、幻想的…。

 と思う間もなく、猛烈に寒くなってきた。というか、元々寒かったけれど、日が沈んだら一気に気温が急降下した感じ。何より、指がちぎれそうな感覚に襲われる。薄い手袋ではほとんど保温の役に立たない。「凍傷」って、こういう状態に陥るものなのか、とか思った。
 駅の土産物屋はもう閉まっていて、寒さをしのげるような場所が、近辺にはもうない。名残は惜しいが、18時45分のケーブルカーで、この地を後にします。でも、来て良かった。

 下に降りてみても、特に入りたくなる場所というものは見つからない。ナイトライフを過ごすのって、あまり関心がないし、得意でもない。

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 結局、先のトロリーバスなどを撮影した場所に近い、港に面した魚市場の中の食堂で夕食。やはり日本人が多いんだね、日本語のメニューも用意されていたりした(中国語・韓国語などもあり)。店員のおねえちゃんも、カタコトの日本語が話せたりする。照焼きのサーモンに付け合わせ。それとコーラ。これで259NOK(≒3,630円)と、相当高い。まあ、暖かい屋内で、暖かくてオイシイ料理を味わえるのだから、これでいいか。

 食後も結局他にする事はなく、オスロ行夜行が出発するまで、おとなしく駅の構内で待ちます。屋内だが、ホカホカに暖房が効いているという訳では無く、やや肌寒い。№1818は、ここで書きました。特に明確には謳われていなかったようだが、Wi-Fiが通じていたので。

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 オスロ行夜行606列車が、一番左に入ってきました。

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 寝台車3両、座席車2両、カフェカー(+回送車両)の客車7連。寝台車は、非常にユニークな八角形の断面になっています。
 座席車両の指定券を持っていたけれど、寝台車を利用してみました。駅の窓口はとっくに閉じているが、カフェカーに車掌がいて、寝台券を発券してくれます。
 これがまた930NOKもする。ここでもC/C払いが可能だが、帰国後の請求額が13,065円。6年前に乗った寝台特急〔あけぼの〕の上野→羽後本荘間(544㎞)は、特急料金+B寝台「ソロ」で9,130円だった。ベルゲン→オスロは489㎞だそうだから、距離の比較の点からも、やはり相当高いという印象は否めない。
(ノルウェーには「クシェット」(寝台タイプの相部屋)はない)

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 指定券と共にカードキーも貰って、指定された寝台コンパートに向かう。さすがに広々。2段になっているが、独り占め出来そうだ。ウエルカムのチョコレートが、ベッドにポツンと置かれていました。

 定刻に出発。初めてまる一日以上過ごしたベルゲンとも、お別れです。次に来る機会、あるだろうか。
 カフェカーも営業はあるが(夜行は車掌が兼務する)、夕食も食べてしまったし、ともかくせっかく大金を払って取った寝台なので、ゆっくり横になって、眠って行きたい。6時過ぎには着いてしまうし。

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 というか、目覚めて時計を見たら、もう6時20分!
 というか、オスロ中央は6時13分到着なので、遅れている。途中何もない雪の山道を越えていくので、徐行とかで遅れが発生、という事もあるのだろうか。
 そそくさと支度をしている最中、放送がまもなくオスロ中央到着と告げる。

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 結局30分近くの遅れで、オスロ中央到着。ともあれ、良く眠れました。走りも不快な部分が全くなく、グッスリでした。

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 車掌が、カードキーを回収して回っていました。

 オスロはボンヤリ明るくなってきていたが、空模様は良くなさそう。
 パスがあと1日分残っているので、最終日は近場の近郊電車に乗りに行こう。新型が気になるし。

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《今日のニュースから》
13日 ヤフー 仮想通貨サービス参入を発表
14日 俳優 大杉漣しのび 「お別れの会」開催

 熊本地震から今日で2年。私の立場では、犠牲になられた方々の冥福を、静かに祈るのみです。先日、JR立野駅の復旧工事の状況が公開されたそうだが、豊肥本線(と南阿蘇鉄道)の再開がいつになるかはまだ解らないとの事。いつ復旧のメドを立てられるのか、それさえ解らないのが、何とももどかしい。
 米英仏のシリア空爆が始まってしまいました。それ自体非常に困った事だが、関係国のトップ、特に米露両国の大統領の態度が非常に不快でなりません。これを止めるべき国連は、元スパイ暗殺未遂事件や貿易戦争で常任理事国同士の先鋭的な対立が深刻化していて、機能不全の印象が否めず、このままでは一般の市民の犠牲が増えるとか、難民が大量に発生して摩擦を起こすとか、ますます状況が悪化するのは間違いありません。といって外野がどうこうできる状況ではなく、どうすれば内戦を止められるのか(そもそも止める意思があるのかさえ疑問に思える)、全く見通しが立たなくなってしまいました。このまま一気に大国同士の戦争に陥ってしまうのか。そんな危険性もはらんでいます。

 さて、私は明日の晩から、5年振りに北陸に行ってきます。富山と金沢、能登で、新幹線開業で転換開業した第3セクター鉄道や、のと鉄道の写真を中心に撮ってこようと思っています。天候が微妙で、1日でも晴れの日が多くなると良いが。
 このため火曜日の更新はお休みし、木曜日に、ノルウェー旅行の続きで再開する予定です。