№1834 春は近いか遠いのか?ノルウェー弾丸紀行 3.ベルゲン行 客車急行
今回のノルウェー旅行の最大の目的は、2010(H22)年、ベルゲンに開業したLRTを訪ねる事でした。
ノルウェーには過去3回足を踏み入れているけれど(フィンランドからアクセスした1999(H11)年のノールカップ行は除く)、全てオスロからベルゲンへ向かう行程を組んでいました。今回も、オスロを朝発ってベルゲンに向かう急行列車に乗車します。
3月 4日(日)
翌朝のオスロ中央駅。曇り空。
日曜日だが人通りは少なくないし、店も開いている。
ところが困った事態が発生。今回は3日間用の「ノルウェイ・パス」を使用、日本で買ってあるが、ヴァリテードのスタンプを貰わなければならない。なのに何と、こぢんまりした駅のチケットカウンターは、今日は10時にならないと開かない!
構内にいた、警備だと思うスタッフに聞くと、何とか通りすがりのNSBのお姉さんを捕まえてくれて、そのお姉さんがスタンプを押してくれた。だけどこのカウンター、土休日は10:00~18:00、平日でも7:30~20:00しか開かないなんて、田舎はまだしも、首都の中心の駅では、問題ではなかろうか?
(指定券は別に券売機があるのだが)
コンコースの発車案内表示。液晶式で見やすい。ベルゲン行は「Departers」の真ん中のやや下(系統番号がない)。
この61列車、2002(H14)年と翌2003(H15)年の、いずれも5月17日(ノルウェーの憲法記念日の祝日)に乗車しているが、この時は振り子特急電車「シグナチュール」だった。
なのに今回は再び、客車列車に戻っている。どうしてだろう。しかも、やや古めかしいタイプだ。客車9両、うちプレミアム車両1両と、カフェカー1両。
車両は古めでも、車内は大改装されていてモダン。
指定券は日本で入手していました。進行方向右側。
定刻に出発、オスロの市街地を地下線で抜けると、曇り空という事もあって、さっそく寒々とした車窓が展開されます。川も凍っている。でも、まだ穏やかな方。
農村地帯もあったりします。
ドランメンを出たところで、カフェカーへ。左側の壁の向こうが厨房(といってもレンチンだが)とカウンター、その向こうにサンドイッチやドリンク類が陳列された棚があります。
ホテルは朝食が最初から出ない所なので、ここで朝食を、と思った。しかしモーニングメニュー、というものはない。
なので棚からサンドイッチとヨーグルトを持ち出し、これに紅茶を付けて、これで朝食にする。
しかしこれで169NOK。C/C払いが可能だが、帰国後の請求では2,366円と、恐ろしく高い。日本なら1,000円もしないだろうと思うのだが。この先もノルウェーの物価の高さに悩まされる事になります。
なお、持ち帰り(Take away)とここで食べていく(Sit in)のでは値段が異なり、持ち帰ると安くなる。この内容の場合、10NOK違いました。このカフェカーだけではなく、翌日のベルゲンでのレストラン?でもそうでした。
ヘーネフォス。雪の町。人影が全くない。
ここを出ると、いよいよ高度が上がっていきます。
もうこんな感じで、スマホで車掌撮影、なんてシーンは当たり前になりました。15年前には見られなかったシーン。
この時点での乗客数は、全体では拍子抜けするほど少なかった。指定券を買うまでもなかったかな?とこの時点では思った。
ゴル駅。降りる客も多いが、一方でこの先行き違うオスロ行62列車を待つお客さんも多い。雪が積もるホーム(でも屋根がないんだね)をこちらの方へ歩いてくる婦人は、車掌さん。
10分程走った先の信号場で、62列車が待っていました。向こうの客車は新しいタイプ。
オール駅。以前もご覧頂きました。ここから本格的な山越えだが、ここが既にかなりの積雪。
ものすごく寒いだろうに、放牧が見られました。
高度が1,000mを越えると木々がほぼなくなり、荒々しくて、かつ雄大な車窓が展開されるようになる。
となると沿線はほとんど人家はないだろう、と思われるだろうが、ヤイロとかウスタオーセとか、標高1,222mのフィンセあたりはスキーリゾートでもあって、どんどんお客さんが乗り込んでくるのが意外。無論彼の地はまだスキーシーズンだし、日曜という事もあるが、もっとオスロに偏った利用傾向なのかと思っていたので。マイカーも結構見られる。
水の流れが完全に凍り付いてつららに。この付近はどこでも見られる。
とにかく車窓は荒々しい。また曇り空となると、雪が積もった地面と空の境界が解りづらい。
それでも フィンセを過ぎてシェードをいくつか潜っていくと、再び木々が見られるようになります。
ミュルダールが近づくと、Reinungavatnetの湖。といっても完全に凍り付いている。
さらにフラムからの鉄道がオメガカーブを描いて、こちらに近づいてくる。
ミュルダール駅に着きました。私は過去3回、オスロ→ベルゲン方向の鉄道に乗った時は全てここでフラム鉄道に乗り換えていて、スルーしてダイレクトにベルゲンを目指すのは、今回が初めてでした。向こうは前後にELを連結した、プッシュプルトレイン。
ミュルダールを出発。振り返ると、こんな感じのロケーション。
ミュルダールから先は、青空になりました。白い雪とのコントラストはまぶしい暗い。北の方へ、ジェット機の飛行機雲が伸びていきます。どこへ行くのだろう。
ヴォス駅。15年前はここのYHに泊まったものでした。ここから先はベルゲンの近郊区間となり、列車がもう少し増えます。
ここで昼食のため、カフェカーに行く。カレー風のご飯ものとマフィン、ペプシコーラ。ここで食べても良かったが混んでいたので、座席に持ち帰りました。これで221NOK(≒2,366円)。
ベルゲンが近づくと、フィヨルド沿いに走る(対岸は島のようだから、フィヨルドとは呼べないかも知れない)。
オスロから6時間半、着きました、ベルゲン!
素晴らしい車窓を堪能出来ました。それにしてもいつの間にか、こんなにお客さんが乗っていたとは。
駅舎の可愛らしいイラストはそのまんま。
ベルゲン駅。駅舎は変わらない(時計の上のDSBマークはなくなっている)。
変わったのは、傍らをLRTが走っている事です。
LRTなど、ベルゲンの市内交通は次回です。
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《今日のニュースから》
8日 刑務所作業場から受刑者逃走 愛媛県今治市
9日 島根県で未明に地震 大田市で震度5強
10日 「ジェンダーレス制服」で入学式 柏市柏の葉中学校
昨日の地震は、JR西日本に関してはもう影響が無く、今日は通常通り運行している様子。