№1832 春は近いか遠いのか?ノルウェー弾丸紀行 1.LH715便 A350!

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 先月あたま、ノルウェーに行ってきました。
 去年はついに海外旅行に行く機会を作れず、一昨年の台湾以来1年半ぶり、また欧州は2013(H25)年10月のロンドン以来4年半、さらにノルウェーとなると2003(H15)年5月に、デンマークから立ち寄ってベルゲンへ往復して以来だから、約15年振りとなります。
 なぜこの時期に、というと、3月の前半だとハイシーズンではないから航空運賃が比較的安いだろうと、また真冬の北欧はほとんど暗闇になってしまいそうだけれど、春分が近づく時期なら、北欧といえどもそれなりに日も長くなるだろうと期待して、この時期で行ってみよう、と思い立ったのでした。
 土曜日出発→木曜日帰国だからまた弾丸旅行になってしまうが、まずベルゲンまで鉄道で往復、ベルゲンでは最近開通したLRTに乗る、と決めていました。あとオスロで1日余裕があるが、どうするかはその日の天気次第。あまり期待はしなかったが、晴れたらガーデモエン空港で旅客機撮影に当てよう、天気が良くなければオスロ近辺の鉄道に乗ろうか、その程度は決めていました。私の場合、全くの行き当たりばったりではミスも連発してしまうし、自分には合っていないと、過去の経験で解っていました。ある程度プランを決めきってしまう方が良いと、鉄道のみならず、現地の宿泊も早めに決めて、今回の旅に臨んだのでした。
 今回は初の試みとして、現地でその日1日にどんな事があったか、その日のうちに日記形式で画像と共に現地から更新、という事もやってみました。デジタルカメラを買ったという事、Wi-Fi環境の整備、という事もあってこんな芸当が可能になったのだが、今日から改めて、もう少し詳しく、今回の旅に着いて記してみようと思います。

 3月 3日(土)
 今回はドイツ国内経由オスロ往復で、全便ルフトハンザ・ドイツ航空(LH)便となりました。理由があって、ここまで搭乗経験がないA340-600(羽田→ミュンヘン)と、B747-8(フランクフルト→羽田)に乗って置きたかったと思ったのです。
 しかし行きのミュンヘン行LH715便は今年になって、ミュンヘンベースに新規投入されたA350XWB-900に交代、いきなり最新鋭機材に乗れる事になりました。来年のJALあたりが初搭乗になるかなあと思っていたのだが。A340-600も今後搭乗する機会がほとんど無くなりそうなので乗りたかった、とは思ったが、ともあれ、最新鋭機の乗り心地はどんなものでしょうか。

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 しかし、今回のミュンヘン便はNH5851便としての搭乗で、ANAのWebサイトから予約・購入をしたのだが、座席の指定ができない。空港でお尋ね下さい、というばかり。早めに羽田のカウンターに並んだのだが既にかなりの行列。もはや窓際も、通路側さえ全部埋まっていて、ミドル席となる24Jがアサインされました。ANAのスタッフによると、LHは事前の座席指定は有料になり、NH便名でもそれは変わらないとの事。ガッカリ…。運賃の種類の影響なのか?

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 お客さんが預ける荷物は、スキーが多い。アルプスでスキーを楽しむ人が預けるそう。ANAのスタッフが、重そうに引きずっていました…。

 ともあれチェックインを済ませ、時間はたっぷり有るので、展望デッキで撮影がてら、A350到着を出迎えました。

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 出発に向けて、106Bスポットに待機中のA350。D-AIXF。

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 搭乗開始。この直前で、もう1回パスポートを見せる事になる。
 A350の機内の様子はこの後ご覧頂くが、Fクラスはなく、ヘリンボーンスタイルのCクラスと、2-3-2アブレストのプレミアムYクラス、3-3-3アブレストのYクラスの2クラス制。
 Yクラスも、パーソナルTVの画面がかなり大きくなっているのが、まず目に付きました。窓際ではないから、機外の景色はTV越しでないと見れない。画面が大きいのと、前方・下界・尾翼からの眺めの3パターンで見られるようになっているのが救い。

 定刻を少し回って出発。最初はC滑走路の34Rから離陸すると思われたが、R/Wチェンジが発生し、第2ターミナルの前をタキシングして、しばし停止。34Rの着陸機を待って、16Lに進入する。

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 カメラが捕らえた、離陸滑走。機体の真ん中くらいにカメラがあるようで、ノーズギアも見る。
 離陸し、TDRから西船橋の上空を行く。

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 いきなり端折ってしまうが、新松戸上空。常磐線・武蔵野線に、貨物の連絡線も確認出来ます。

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 垂直尾翼から見るとこんな感じ。日光上空。右に中禅寺湖が見えます。これから上越国境を越えて行きます。

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 新潟は真っ白。加茂市あたりだろうか。

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 左上の漁港は間瀬。ここから日本海へ抜けていきます。

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 離陸後、最初に振る舞われたオツマミ。

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 離陸後、最初の食事(昼食)。和風の焼鳥山椒餡かけ丼との選択だけど、ドイツ便だったらハンバーグステーキ、でしょ?でも寿司との取り合わせはちゃんぽんだなあ。これと赤ワイン。食後はイングリッシュ・ティー。

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 Yクラスのキャビン。大きなモニターが特徴。
 一通りキャビンを回ってみたけれど、空席が全くない。搭乗直前では窓際の希望が通らなかったのも、やむを得なかった。

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 シベリアへ。

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 食事も終わり、ある程度一息ついたあと、ライトが減光される。オレンジのライトニングは、B787と同じだ。
 なお、A350の窓のシェードは、電気的に暗くさせるB787と違って、内臓されたボードをスライドさせる、昔ながらのタイプ。
 天井から簡単な仕切りがぶら下がっているが、その前がプレミアムエコノミー。

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 機内で楽しんできたエンターテイメントをいくつか。窓の外を見られないなら、とことんエンタメでも楽しむか。これは音楽。私は、機内では洋楽ポップスが好き。アーティストはほとんど知らないけれど。
 A350のモニターは完全にスワイプになって、コントロールボックスは姿を消していました。
(帰路のB747-8もだった)

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 映画は1本だけ見ました。「Kingsman THE SEACLET SERVICE」。父も優秀な「Kingsman」(スパイ)だった粗野な少年が厳しい訓練を経て自らも優秀なスパイとなり、「シムカード」をばらまく事で世界の破滅を企む悪党と対峙する、そんな話だったと思う。旅客機の機内で上映するにしては、「北斗の拳」的な、やや過激な描写もあるので、これから見る機会があるなら、ちょっと注意が必要かも。
(機内誌にはレーティングが記されていなかった。PG-13くらい?)

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 衛星放送のライブ受信も、当たり前になっていくのか。これはユーロニュース。映っているのは、イギリスのメイ首相。LHではこの他、スポーツのチャンネルとCNNが見られる。音声が時々途切れがちになる。

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 5年近く前にA380に搭乗した時にはなかったと思ったが、今のLHにはゲームもあります。テトリス。これもスワイプで、ブロックに直接触れて向きや位置を変える。コントロールボックスよりかえって難しいかも?

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 映画以外にもビデオプログラムが数本あり、日本人向けもあります。去年の札幌雪祭りのプログラムで、「ファイナルファンタジー」のセフィロスの雪像。英語字幕つき。

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 リフレッシュメントサービスは、スポンジケーキ(おにぎりとの選択)と、コーヒー。

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 とかなんとかしている間に、ロシア上空を延々と飛行。海の上、らしいが、氷が張っている。

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 バイダラタ湾あたりを飛んでいるらしいのだが。

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 フィンランド上空。

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 キャビンがじわじわ明るくなってきました。起床。

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 到着前の食事(夕食)。ここも和洋選択だったが、和食(牛焼き肉のもろみソース添え、だったらしい)は早々になくなり、洋食でご勘弁を…と、CAは平謝りでした。こちらはどのみち最初から洋食にするつもりだったが。ドイツ風のラビオリ(パスタ)。

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 こんな感じで飛んできた、というマップ上の飛行経路。

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 ドイツ上空。南部は雪景色だ。

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 着陸直前、フライジングのJCT。バイエルンは厳寒の模様。北海道のよう。

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 着陸。南側の滑走路の西側、R/W08R。

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 到着。定刻より7分早かった。尾翼から見ると、こんな感じ。
 ベルトサインがまだ点灯しているのに、皆一斉に立ち上がって、ストウェージから荷物を取り出している。

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 ミュンヘン到着。この後のオスロと比べると、空港自体は雪はない。
 この後乗継ぎで、ターミナルを移動します。

 LH715便のA350投入は顔見せ興行的な要素もあったようで、この直後のサマースケジュール移行で、再びA340-600になりました。なのでやや複雑な心境でもあるのだが、ともあれA380に続いてA350も、LHで初搭乗、という事になりました。快適で良かったです。窓際でなかった事だけが、つくづく残念。

 この後、オスロ行に乗り継ぐが、次回です。

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《今日のニュースから》
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 5日 みなとみらい本町小学校開校 10年限定開設

 フランス国鉄SNCFで大規模なストライキが始まり、パリなど各ターミナルは大混乱に陥っていると、一般の国際ニュースでも大々的に報道されています。過去に何回も書いた事だけれど、SNCFに限らずフランスの労働争議は、相変わらず過激だねえ。でもその要求はあくまで既得権益の保護や政治的なもので、「首切り反対」「賃金カット反対」などの、直接の暮らしの防衛ではない。3ヶ月くらい断続的にやるそうだが、これで世論の支持をつなぎ止められるものなのか。思えば日本でも、40年位の旧国鉄では、特に「マル生闘争」以降の5年間は政治的な労働運動が過激化したが、「スト権スト」敗北で一気に流れと世論の信頼を失い、国鉄の解体や、労働運動全体の凋落に繋がった歴史があります。それを思い返すと、果たしてフランスは…と思います。政治体制や国民感情など、フランスと日本は違うから単純比較はできないが、ともかく一度拳を振り上げた以上、何らかの成果を上げないと、フランスも日本と同じ道をたどりかねないでしょう。