№1803 バスマガジンvol.87(講談社ビーシー/講談社)

「バスマガジンvol87」が、先月末発売になりました。

 困った事に、またも前vol.86で示されていた予告と、内容が全然違う。表紙は「バス会社潜入レポート」の東海バスのエルガだが、このコーナー、予告では岩手県北バスだった。結局、予告と同じだったのは、V8キュービックだけ。確かに「内容は変更になる場合もある」とは毎号書いてあるけれど、こうも毎号毎号予告と内容が違っていると、正直取材・編集体制はどうなっているのだろう?と思ってしまう。所詮民間の出版社が刊行する趣味誌なのだから目くじら立てる必要もないのだろうけれど、仮にも日本有数の大手出版社が出すものなのだから、もう少し予告通りに事を進めて欲しい。できないなら、具体的な地域名や社名は出さなくても良いと思う。
 
 ところで今号から、だと思うが、一部の記事はテキストの文字が大きくなりました。これまで1行17文字が標準だったが、これが15文字になっています。行く行くは全記事に適用される事になるか。
 表紙の左上、小さく「ベストカースペシャル」と書かれるようになりました。

~いすゞのハイパワー伝説~ キュービック・V8車伝説!

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 大文字。写真のキャプションも大文字になっています。
 KC-LV系の8PEエンジンは排気量が15201cc、現行2P(T)G-LV290系の4HK1エンジンは240PSで5193ccだから、総排気量は現行の約3倍。ただし現行エルガの総重量は全体的にやや増えているので、相殺して、現行はパワー不足、と感じるのかも知れない。
 東海バスオレンジシャトルの878号車は、扉絵に箱根登山色の沼津登山東海バス時代で出てきていて、新旧比較ができる。
 上の関鉄バスは去年の4月につくばセンターで撮ったものだが、本文にも掲載されているG057など、KC-LV系が他にも数台見られた。その後廃車も出ているかも知れないが、現状の首都圏だと、一番気軽に見に、乗りに行けるのは関東鉄道、という事になるでしょう。

帰ってきた 路線バス全方位レポート Vol.19 山梨県
 前号の予告は山口県だったのだけれど、まさか「口」と「梨」を取り違えて書いちゃった、なんて事はないですよね?
 前回は2011(H23)年のvol.51でした。
 7年前と基本的な枠組みは変わっていない。「国中地方」の山梨交通と、「郡内地方」の富士急行に二分されている。ただしそれぞれのグループ内で再編成があり、山梨交通の分社は山交タウンコーチに一本化、富士急平和観光は富士急山梨バスに一本化されました。また「PASMO」は導入されないのかと書いた山梨交通の一般路線も、PASMOが利用できるようになりました。
「富士五湖方面の写真もあれば」とも書いたが、今回の富士急バスはKABAも掲載されている。「ブルーライン」は元ふじっ湖号(登録番号は変わっている)。
 今回は一部代替バス運行事業者も掲載されたが、他県からの入り込みは記されていない。西東京バスが東京都の奥多摩駅から丹波山村・小菅村に入り、小菅の路線は、今は富士急山梨バスの路線と繋がるようになった。この辺も書かれれば、乗って見ようか、と思うかも知れない。
 山梨県の乗用車保有台数は全国第5位だそうだが、平地がほとんどの北関東や濃尾平野などと違って、甲府は盆地ではあるものの、周辺を山に囲まれ、冬期は雪も多くなる山梨県では、乗用車の運転は大変なはずだと思う。無論道路の整備が進んだ事もあるが、このロケーションでマイカーが増えるようでは、バスは確かに大変だ。今後は、中部横断道(と、静岡県側になるが国道138号線バイパス)の整備状況に左右される事になるのではないか。

おじゃまします バス会社潜入レポート Vol.87 東海バスグループ

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「ラブライブ!サンシャイン!!」のレインボー、出てきているねえ。2・3号車も出せよ!とかいう読者、いるものだろうか?「バスマガジン」誌は以前、アニメの聖地巡礼の連載をしていた事もあるので、出してもよかったか?(3台全部が旧沼津登山色の車両をラッピングしているが、アニメ劇中に出てきた車両がこのカラーらしいので、そのためだろうか)伊東の「あまんちゅ!」は出てこなかった。「あまんちゅ!」も4月に第2シリーズ「あどばんす」編がスタート予定なので、この直前あたりで、伊豆東海バスも何らか動きがあるかも知れない。
「ゆめちゃんバス」は、「東海バス制服の変遷」と「伊豆の風景」が出てきているのなら、「東海バスの歴史」も出して欲しかった。
 全体的な車両の面では、やはり小田急グループ、特に箱根登山バスからの移籍が中心。ノンステップ車もそろそろ増えていて、いよいよエアロスターのノンステップもある。一方で大型の新車の導入は途絶えています。
 伊豆半島は東海道本線沿線や修善寺あたりを除くと東海バスの独占だが、今後の発展にはやはり鉄道、他資本になるが伊豆急行や伊豆箱根鉄道あたりとの連携が必須か。あとはICカードの導入はあるでしょうか。

「しばり」のバス旅ミッション
 フィリピンの「無茶な」バス旅。かなり強引に「無茶」を探しているような。でもバス代は確かに「激安」。韓国の高速バスも安いなあと感じたものだが、しかし現地の物価とかをかんがえても、これでキチンと必要な経費をまかなえるものだろうか?
 トラックシャーシーのバスは(日本にもないわけではない)、車体そのものもそうだが、デコレーションがいかにも東南アジアしている。フィリピンは左ハンドルしか走ってはいけないとは、初めて知りました。ミャンマーなどと違う。5列シートは、幅はどの位になるのだろうか?本当は具体的な数値が解ると良かった。
 ジープニーはここへ来てEV化とかいう話も出てきているらしく、軋轢もあるようだが、この数年でバスもひっくるめて状況は変わってくるかも知れません。全体的に、フィリピンのバス事情がうかがい知れて興味深かったが、利用するなら、少し馴れと度胸(あるいは覚悟?)が必要か。

終点の情景を求めて
 茨城交通の漆平。南北に細長い常陸太田市を縦断する格好。沿線は観光に適した場所も少なくなさそうではあるが。「ひよっこ」はどの程度、バスの利用に貢献してくれただろうか。常陸太田駅の新駅舎開業が2011(H23)年4月とは東日本大震災の直後で、この付近も被害が出たのだろうし、予定通りだったのだろうか。

 バスの運賃収受は、特に関東では同じ会社の同じ区間でも、先払いと後払いが混在したりする(全線均一の系統と、多区間の系統、とか)ので、解りづらくなる部分はあると思う。バス側も外部に表示を出したりはするのだが。確かに本当はどちらかに統一すべきなのだろうが、郊外では鉄道のフィーダー的な路線が多く、駅と団地や住宅地を結ぶ路線だと、乗車と降車で偏りが発生する。特に駅行だと、後払いでは駅到着時、降車客が一番多くなるからかなりの時間を費やす事になり、相鉄バス綾瀬〔営〕などでは、多区間であっても、駅行は先払いにするなどの例が見られます。なので、路線によって乗客の流動が偏りがちな日本では、難しい問題かも知れない。
 欧州では多区間路線でも必ず前乗り前払い、長距離だとドライバーが乗車券を発券、というスタイルだが、欧州は運賃の支払いが行なわれ、乗車券が発券されて初めて契約が成立(本当は日本でも同じなのだが)、という考え方が徹底されている事もある。「信用方式」も、この考え方が利用者の間にも徹底されて初めて可能だと思われる。ウッカリ必要なパス類などを忘れて乗車して検札に出くわした時、検札側が問答無用で「罰金!」と、日本で言えるだろうか?LRTなどで「信用方式」の導入を主張する論者もいるが、この点も考える必要があるでしょう。

 結局、前号で予告されていたスカニア車と、ユニバースAT車試乗の記事は、影も形もありませんでした。ユニバースは今号に間に合わなかったようで、次号は必ず!と予告に記されているが…。

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