№1792 バスラマインターナショナル165(ぽると出版)

「バスラマインターナショナル165」、先月末にはいつも通り発売されていたのに、これもまた遅くなってしまいました。
 表紙は京都バスのセレガ・ハイブリッド(紅葉をバックにしているが合成)と、「バステクin首都圏」。

 新車は、各地に「ポストポスト新長期規制」車両が続々入っているが、エアロスターの第1号は函館バスなのか?

 沖縄のバスは事業者一覧があるが、本島は20~30年位前は、乗合は琉球・那覇・沖縄・東陽の4社だけだった。今は7社ある。石垣島は東運輸1社のみながら33台あるが、宮古島は3社あっても合計で12台、竹富島より少ない。
 注目はやはりBYDバスで、車内は京都と比べてかなり「普通の」バスっぽくなった。

バス事業者訪問200 京都バス

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 まず、この時期を狙っての取材だったに違いない、カラー写真はどれも紅葉が美しい。
 輸送人員は21世紀に入ってすぐ1万人を割ってしまったが、その後は微増・微減を繰り返し、2016(H28)年度は1万1千人に乗りました。走行キロも前の年との比較ではかなり増えた。
 京都市営バスとの関係が良好なのは良いと思う。統一性も重視しているとの事で、バス停名が事業者によって違っている事に関しては、他の地域でも結構あると思う。共同運行は、ドライバーの効率的な運用にもプラスではないだろうか。
 運賃改定は「値上げをしたい」というのがホンネと見えたが、乗客の立場もあるので面と向かっては言い出しにくいかも。特に京都市は均一運賃が230円で、他市と比較しても既にやや高めなので。
 車両面では、早晩いすゞ・日野で統一されるのなら、今の両社のラインナップは全てノンステップ車なので、今後はノンステップ率も上がっていくでしょう。

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 ところで、バス事業者訪問は今号の京都バスで200回となりました。
 ここで、これまでに取り上げられた事業者を一覧にしてみました(37までは「ユーザー訪問」の名称)。
 創刊から30年近く経つと、事業者の動向も大きく変わってきました。公営バスは多数が民営移行で廃止になり、民営も特に鉄道会社からの分社が目立ちます。経営統合などで姿を消した事業者もいくつかあります。
 2回以上取り上げられている事業者もある一方、比較的大きく、長距離の高速バスも運行しているのに未だ取り上げられていない事業者も、思いつくだけでも10社程度あります。和歌山県はまだ1社も出てきていません。
 今後については、これまでの所比較的大規模、業界への発言力の大きな事業者が選ばれる傾向があるので、もう少し小規模な所も、2~3社まとめてでいいから積極的に取り上げて欲しい。特に地域分社。バスラマ誌的に言えば、「バスに求められる物」は事業者の大小に関係ないはずだし、特に中小は路線の維持運営が大変な所がさらに多いはずなので、どのような取り組みを行なっているのか、知りたい所です。

全国JRバスグループ運転競技会 目指せ 日本一!
「JRバスグループ」、というか「JRグループ」という言い方、本当は正しくないのだけれど。母体となっているJRの鉄道7社の間には、資本関係はないので(法律で資本の持ち合いは禁止されている)。
 一般の路線バスは民営化後かなり縮小し、特にJR東海バスは全面廃止、となると、ドライバーは採用即高速または貸切となるので、大丈夫なのかな?先日の火災事故は対応が良くて惨事を免れたのは幸いだった。普段の車内の研修がよくできているという事でしょう。

第66回 中央技術委員会全国大会 開催
 ここで発表された京成バスの取り組みが別項で詳しく記されているが、無論どの事業者も、安全教育は昔からやっているはず(よほどの「ブラック」でない限り)。ただ、運行する車両に導入される技術や道路状況は年々変わっていくし、加えて最近は経験が浅いドライバーを雇わざるを得なくなってきているので(2種免許を持たないまま採用し、養成する事も)、教育内容もまた、変わらざるを得なくなってくるのだろう。バスに限らないが、ミスを起こした時に、単に「一喝」するだけではダメで、フォローアップのあり方も大切だし、社内(事業所内)のモラルや雰囲気も大事な要素だと思う。

KORTRIJKのBusworld(前編)
 今更ながらコルトレイクってどこだと調べてみたが、ベルギーの西部でフランスとの国境に近く、リールまではすぐ、という場所。フランドル地域になるのだろうか。
 前回取り上げた年鑑の表紙にもAPTISのEV、車内の様子も見たかった。前輪が前ドアの前にあってその上にコクピットがあるのはポンチョと同じだが、写真を見る限りは、客室とは完全に分離されているように見える。としたらドライバーが運賃の収受に当たる日本でこの形態は、すぐには取り入れられないだろう。
 BYDのミディバスは、フロントの形状がかなりユニークで、かなり「中国っぽさ」が払拭された感がある。
「地形を考慮した路線環境と運行形態」が重要なポイント、となるなら、どの道どの路線でも、都市の路線もローカル線も走れる、という汎用的なEVバスは、実はあまり現実的ではない、とも読める。この後にアイントホーフェン(オランダ)のBRTで走るBravoの連接EVのルポがあるが、このようにまとまった台数を持って、便数がかなり多い路線(それこそBRT)で、EVは効果を最大限発揮するのかも知れない。号車によってかなりキチンと充電の時刻が決められているらしいが、それも渋滞などでダイヤが酷く乱れる可能性が少ないBRTならだろう。この点も、日本に本格的なEVを導入するなら、(BRTであるか否かに関わらず)考慮されるべき点ではないだろうか。
「コルトレイクと比べて日本の現状は何だ!?」という論調を以前から展開しているが、それはやはり業界の外部から、ジャーナリズムなり、一番は金を払って乗る乗客の層あたりが、もっとバス業界の現状に関心を持って、積極的に働きかける事も必要だと思う。それにはやはり、バス(のみならず公共交通全体の)業界の地位の向上が必要です。それが、業界の内も外も変える事になるでしょう。
(日本の現状だったら、鉄道も巻き込んでやる事は考えられないか)

 韓国の高速バス、懐かしい!7年前にソウル→釜山間で乗りました。現状のソウル~釜山間はプレミアでも、日本円で5,000円もしないので、日本の感覚では安いです(優等高速バスの運賃は、7年前とほぼ同じ)。サービスの多様化が進んで、ある程度は競争もみられるようになった(一件数社が競っているように見えるが、組合方式なので競争がなかったという事)、というが、見た限りでは、未だ(プレミアム車両でも)トイレの装備がないようです。韓国は以前の日本のような、「旧乗合」vs「旧ツアー」の対立、といった事は起こらなかったのだろうか。

 次号のバス事業者訪問は山梨交通、ここも大分昔だが、44号で取り上げられています。現状はどうでしょうか。

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《今日見た・聞いた・思った事》
 というか、実はこの記事、盛岡のホテルの一室で更新しました。
 去年、IGRいわて銀河鉄道の駅を乗り降りしているが、盛岡近郊の駅を後回しにしていて、まだ撮影を行なっていません。なので明日の休みを利用して、ちょっと弾丸っぽいが、残りの駅を全部撮影してしまおうと思っています。
 盛岡は雪はあるが、日本海側のような大雪で積雪が凄い、という事はないです。

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 実はこれ、今日盛岡へ来る際に東京から乗ってきた〔はやぶさ63号〕です(U30編成)。スマホなどのように撮って間髪入れず送信、とは行かないけれど、デジカメだったら画像処理ソフトをインストールしているPCがあれば、その日のうちに画像を公開出来るんだな、とやや興奮して(子供じみているが)書いています。デジカメ画像は早く公開ができる、という点で、私的には結構いろいろな可能性が出てきたと感じています。
 それにしても〔はやぶさ63号〕、車内販売がありません。特定日のみ運転する列車だから、なのかも知れないが、新青森行〔はやぶさ〕なのに車内販売がない、とは正直ため息が出てしまいました。こんな事では、食堂車とかバーコーナーの復活・設置なんて、さらに夢のまた夢、でしょうかねえ。今回の旅行については、また後日書きます。

 明日は軽井沢のバス事故から2年です。今日、現場で献花が行なわれたそうです。バスの技術とか以前に、とにかく事故が起きないように。教育体制の充実はどの事業者でも必須でしょう。

《今日のニュースから》
14日 発達障害の子供たち 旅客機体験搭乗 成田空港で実施

 成田空港会社とANAが行なったもの。発達障害を持つ子供たちは、保安検査とか、機内の過ごし方とか、色々苦難を抱えているようです。狭い所が苦手な事もあるようなので。飛行機に限らないが、外部の人がまず丁寧な説明をする事が大事、という事です。
(機内にも実際に搭乗したが、機体は空港内を走行したが、実際に飛行はしていないようだ)