№1621 木古内駅時刻表 今昔<後>

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 津軽海峡線は本州と北海道を短絡する性格から、特に旅客は東北新幹線の動向によってダイヤが編成されていく事になります。
 21世紀に入り、新幹線は青森県内への延伸を繰り返し、それは木古内駅を発着する津軽海峡線のダイヤにも影響を与えていきました。

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2001(H13)年12月1日改正
 東北新幹線が八戸まで延伸、接続する列車、そして海峡線の列車の形態が大きく変わりました。
特急〔はつかり〕と快速〔海峡〕を特急に1本化、八戸~函館間の特急は、JR北海道の789系0番台が〔スーパー白鳥〕、JR東日本の485系3000番台が〔白鳥〕として運行。前年3月に廃止になった、大阪~青森間の特急の名が復活した事になります。
 津軽海峡線の旅客列車が全列車特急になったため、「青春18きっぷ」では、蟹田~木古内間のみ特急料金不要で乗れるよう、特例が設けられました。
 木古内駅には下り7本、上り8本の〔白鳥〕系が停車。

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2006(H18)年3月18日改正
 寝台特急〔日本海〕が廃止。代わって〔白鳥〕系の停車が1本増。

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 東北新幹線が新青森まで到達しました。最速タイプの〔はやぶさ〕を2往復(新青森発着)設定。最速3時間10分で東京~新青森間を結びます。
〔白鳥〕系は新青森発着に再編。〔はやぶさ〕とは下り2本・上り1本が接続し、木古内~東京間は最速4時間56分(はやぶさ1号→スーパー白鳥15号)で結ばれる事となりました。

 木古内~江差間は元々旧松前線よりも利用者が少なかったが、函館~木古内間と一体だったため、特定地方交通線の指定を免れていました。しかし輸送密度が200人以下にまで落ち込むと維持は難しくなり、北海道新幹線の開業を迎える事もなく、2014(H26)年5月11日を持ってついに廃線。函館バスに転換されました。

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2016(H28)年3月26日
 北海道新幹線が開業。ついに新幹線が北海道に到達する事となりました。
 青函トンネルは在来線と共用となり、在来線の定期旅客列車は全て廃止となりました。
 新幹線は、東京発着が全て〔はやぶさ〕、盛岡・新青森発着の区間運転は〔はやて〕と呼称。しかし〔はやぶさ〕6往復・〔はやて〕2往復、合計8往復のみの停車で、全新幹線で見ても、同じ北海道新幹線の奥津軽いまべつ駅(7往復)に次いで少なくなっています。
 寝台特急〔北斗星〕〔カシオペア〕は、最後まで全列車が木古内通過でした。従って、初めて木古内から東京へ直通する列車が出来た事になります。対東京で最速は〔はやぶさ19・30〕号の4時間02分。
 五稜郭~木古内間は並行在来線として経営がJR北海道から分離され、第3セクター「道南いさりび鉄道」に引き継がれる事となりました。特急はなくなったが、普通列車については全区間、引き継ぎ前とほぼ同じダイヤ形態で運行されています。運行本数も変わっていません。

 以上、本当に簡単ながら、木古内駅の時刻表に絞って過去から現代までを記してみました。
 来年3月4日のダイヤ改正が16日リリースされたが、北海道新幹線は今回は変更なし。道南いさりび鉄道は、本数は維持するが時刻の変更を行なうとの事。具体的な時刻は発表されていません。
 将来に向けて…となると、実際に新幹線開業直後の木古内に降り立った感触としては、すぐに両路線のダイヤ形態を大きく変えるような要素は、今の所は見当たらないような気がします。 新幹線は東京直結になった事で、本州からの投資を呼び込めるのかどうか。いさりび鉄道は、〔白鳥〕系がなくなった事で函館までダイレクトに行く速達列車がなくなり、新幹線だと新函館北斗経由で時間が掛かってしまうのが難点。なので本当は快速列車の設定なども期待したいのだが、ただ全線並行する函館バスの特急便が増便などを行なったかというそんな事もなく、案外現状が輸送の実態に合っているのかもしれない。ともあれ最低でも現状の運行本数が維持される事でしょう。
 あとは江差・松前方面への函館バスとの連携で、観光客などを呼び込む事も必要となるでしょう。いずれにしろ、新幹線もいさりび鉄道も、木古内に限っては当面は現状維持が続くと思われます。

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 JR東日本・盛岡支社は昨日、BRTの駅に関して2件のリリースを出しました。気仙沼線の志津川駅は、南三陸さんさん商店街の移転により、内陸から志津川湾沿いに移転、ルートも変更。3月3日から。大船渡線は鹿折唐桑~長部間の一般道上に八幡大橋(東陵高校)駅(停留所)を新設。4月1日から。

《今日のニュースから》
20日 イプシロン2号機 打ち上げ成功
21日 「2年連続トリプルスリー」ヤクルト・山田哲人選手 3億5000万円で更改