日露首脳会談に真珠湾訪問と、安部首相の外交が世界的にも注目。しかし一方で韓国の政情不安やシリア内戦の悲惨な現状、イタリアの国民投票の結果にベルリンのテロと、結局今年も、世界はあまり明るい兆しを見いだせないまま終わりそうだなあと痛感せざるを得なかった12月、どのような事が起きたのでしょうか。
30日 OPEC 8年振り原油減産で最終合意
1日 登山届け不提出に罰則 岐阜県で開始
2日 改正道路運送法 参議院本会議で可決・成立
3日 Jリーグ・チャンピオンシップ 鹿島アントラーズ 7年ぶり年間優勝
4日 乗客のスマホ充電器から発煙 山手線一時運転見合わせ
5日 東邦銀行小高支店 5年9か月ぶり営業再開
6日 統合リゾート施設整備(IR)推進法案 衆議院本会議で可決
7日 米軍FA18戦闘機 高知県沖に墜落
8日 独ブンデスリーガ内田篤人 1年9ヶ月振りに公式戦復帰
9日 日経平均株価 一時1万9000円台 今年最高値
10日 フィギュアスケート羽生結弦 グランプリファイナル4連覇達成
11日 津波被害で廃止の仙台市営バス路線 1便限定で復活運行
12日 辺野古埋め立て訴訟 国勝訴の判決 最高裁維持
13日 サントリー九州熊本工場 9か月ぶりビール出荷再開
14日 米ヤフー 利用者の個人情報10億件の流出を発表
15日 すかいらーくグループ 310店舗程度で24時間営業取りやめを発表
16日 東京オリンピック・バレーボール会場 有明アリーナ新設 小池都知事表明
17日 金正日総書記死去から5年 北朝鮮・平壌で追悼大会
18日 JR浜松工場の不発弾 移送・爆破処理 新幹線・東海道線一時運転見合わせ
19日 新潟県米山新知事 原発再稼働問題で経済産業相と会談
20日 イプシロン2号機 打ち上げ成功
21日 「2年連続トリプルスリー」ヤクルト・山田哲人選手 3億5000万円で更改
22日 糸魚川市で大規模火災 4万㎡・約150棟消失
23日 新商業施設「ハマテラス」 石巻市女川駅前にオープン
24日 サッカー長友佑都・女優平愛梨 婚約発表
25日 ロシア軍ツポレフ154 黒海に墜落 92人全員死亡
26日 日本酒「獺祭(だっさい)」虫混入発見 自主回収開始
27日 「つま恋」 ホテルマネージメントインターナショナルに譲渡 ヤマハ発表
28日 茨城県で地震 高萩市で震度6弱
29日 稲田防衛相 就任後初の靖国神社参拝
今月はこの他、仏オランド大統領が来春の大統領選不出馬表明、俳優成宮寛貴引退、キリンが絶滅危惧種に指定、改正ストーカー規制法成立、沖縄でオスプレイ不時着事故、高速増殖炉「もんじゅ」廃炉決定、「ワム!」のジョージ・マイケルに「スターウォーズ」レイア姫のキャリー・フィッシャー死去、などがありました。
DeNAの「まとめサイト」閉鎖が大きな問題になったが、アメリカでは大統領選挙の課程で「フェイク・ニュース」の存在が問題視されていました。ネット上の情報の真偽が改めて問われたと思うが、背景には日米とも、既存のメディアへの不信が招いた面があるのでしょう。
留萌本線(留萌~増毛)廃止の一方、常磐線(相馬~浜吉田)が5年9ヶ月ぶりに再開と、明暗を分けました。
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《今月この一枚》
12月19日撮影、静岡県沼津市、と言っても中心部からは駿河湾を隔てた伊豆半島の北西部、西浦地区の木負(きしょう)農協で撮影した、東海バスオレンジシャトルの「ラブライブ!サンシャイン!!」ラッピング車です(沼津200か707)。学園のピンチを救うべく奮闘する、 「スクールアイドル」なる現役JKのアイドルグループの青春を描いた「ラブライブ!」シリーズの第2弾(…という説明で良いですか?ファンの皆様)で、舞台がこの付近になるらしい。非公式側は前から主人公の高海千歌に桜内梨子・松浦菓南・黒澤ダイヤ・渡辺曜が描かれています(他のメンバーは公式側)。車内では(一部区間のみ)千歌役のCVによるアナウンスもあります。平日というのに、多数のファンが沿線でカメラを向けていました。
東海バスオレンジシャトルは、今年の4月に沼津登山東海バスから社名を変えました。東海自動車の分社の一つだが、発足当時、沼津市内を走っていた箱根登山バス(正確には沼津箱根登山自動車)の路線も引き継ぎ、出資も受けたため、この名前になっていました。カラーも最近まで、他の東海バス分社とは異なったデザインを採用していました。名前を変えたのは、「オレンジポート」の影響でしょうかねえ?ラッピング車は運用が固定され、東海バス公式Webでも公表されています(3日まで、運用が変更されています)。検査などで運用されない時も通知されるので、撮りに、乗りに行きたい、方は事前にチェックを。あと、事故やトラブルがないように。
当ブログでは直接のコメントは受け付けないので、何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。
当ブログ上からでは発表できない緊急の事態が発生した時は、本体でお知らせします。
《今日のニュースから》
30日 世田谷区一家殺害から16年 関係者が献花
31日 立体駐車場から車転落 男女3人死亡 横須賀市
今年も当ブログ、そして本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」をご愛顧くださいまして、ありがとうございました。
明日元日は更新を行ないます。成田での旅客機の撮影について書きます。それからまた隔日を原則にして更新をしていきます。
あと数時間、間もなく訪れる2017年こそ、世界全体が明るくなる年となるように…。皆様もまた、良いお年を。
№1625 JTB時刻表から見る日本の乗り物 2016年
2016(H28)年も、今日を含めてあと3日となりました。
毎年末には、JTB時刻表から見た、その年の鉄道を中心とした日本の乗り物の1年を振り返っています。
今年も、2016年1~12月号(一部2017年1月号を含む)から、今年の日本の交通を、簡単ではあるが回顧したいと思います。
新幹線がついに津軽海峡を越えて、北海道に到達。しかし北海道ではJRの経営難が一気に表面化、多数の列車や駅の廃止が断行され、今月は路線の廃止もありました。
日本の鉄道は今年も大災害を免れる事ができず、九州では地震、北海道・東北では豪雨のため、幹線鉄道まで甚大な被害を受ける事となりました。
京都に新たな鉄道博物館がオープン、新観光名所として話題を集めています。
JTB時刻表は、今年はアニメやコミックとのコラボが目立ちました。若い読者獲得のため?裏表紙の広告も、アニメ映画が2本もあったし。グラビアも、タレント等の起用多し。
《2016年の十大ニュース》
◆ 北海道新幹線 新青森~新函館北斗間開業 東京~新函館北斗間最速4時間03分
北海道新幹線・新青森~新函館北斗間148.8㎞が、3月26日に開業しました。
新幹線が津軽海峡を越え、北海道に到達。北海道~九州間が新幹線で結ばれた、歴史的な出来事となりました。
全区間をJR北海道が運営、中間には北海道の木古内と、本州・青森県の奥津軽いまべつ駅が設置されています。JR北海道もH5系を導入、基本的には東日本E5系と同型・同仕様ながら、全席コンセント設置など、さらにサービス向上が図られています。ラインの紫色がポイント。
ダイヤ面は基本的には東北新幹線を延長する形、東京・仙台とを結ぶ速達タイプが〔はやぶさ〕、盛岡・新青森発着の区間運転を〔はやて〕として設定。全列車全車指定席。
全体的に本数は12往復と新幹線としてはかなり少なく、日中は2時間列車がない時間帯もあります。奥津軽いまべつは7往復、木古内は8往復のみの停車で、全新幹線でも最少です。
青函トンネル区間は初めて在来線と共用(3線)となり、当面は最高時速140㎞/hで運転。このため東京~新函館北斗間の最速列車も、残念ながら4時間を切るには至りませんでした。
下り
はやぶさ5号 東京8:20 → 10:22新函館北斗
はやぶさ11号 東京11:36 → 15:38新函館北斗
上り
はやぶさ34号 新函館北斗17:21 → 21:23東京
新函館北斗~鹿児島中央間を新幹線だけで乗り継ぐと、定期列車だけに限ると、両方向とも最速11時間41分。
南行
新函館北斗10:49 ~〔はやぶさ18号〕~ 15:04東京15:30 ~〔のぞみ45号〕~ 20:39博多21:02 ~〔さくら571号〕 ~22:30鹿児島中央
北行
鹿児島中央11:52 ~〔さくら404号〕~ 13:26博多13:32 ~〔のぞみ34号〕~ 18:33東京19:20 ~〔はやぶさ33号〕 ~23:33新函館北斗
ただし、週末を中心に運転される〔のぞみ〕を利用できると大幅に短縮、特に南行は11時間を切る事ができます。
新函館北斗駅は、函館から17㎞離れた函館本線の渡島大野駅を改称して新設。函館へのアクセスとして、函館本線を電化し、733系電車の快速・普通〔はこだてライナー〕を設定。また特急〔スーパー北斗〕〔北斗〕はルートを変更し、新函館北斗に停車(下りは七飯~大沼間でルートを変更)。
新幹線が新規開業すると、航空との競争がいつも話題になるものだが、東京~函館間に関しては長距離の上、新幹線・航空ともかなり大きなアドバンテージ(ハンデ)を抱えているため、特にどちらが有利・不利という事は、今の所はないようです。新幹線がスピードアップできると、また違った局面を迎えるかも知れないが。むしろJR東日本とJALが共同で旅行商品を発売するなど、今の所は穏やかな関係を保っています。
◆ 江差線 第3セクター鉄道「道南いさりび鉄道」転換
北海道新幹線の並行在来線、江差線(五稜郭~木古内)間は第3セクター鉄道・道南いさりび鉄道に転換されました。北海道の第3セクター鉄道は、2006(H18)年廃止の北海道ちほく鉄道以来、10年ぶりの開業になります。
車両は全てJR北海道から移籍のキハ40形、1両は転換時に多目的車両「ながまれ」に改造。残りの車両も、順次オリジナル塗装に移行となりそうです。
ダイヤは基本的にJR時代を踏襲しました。
本州側の津軽線は引き続き、JR東日本により運営。
◆ 寝台特急〔カシオペア〕・特急〔スーパー白鳥〕〔白鳥〕・急行〔はまなす〕廃止
新幹線開業に先立ち、3月21日を持って、青函トンネルを通過する在来線列車が全て廃止になりました。
〔カシオペア〕は1999(H11)年デビュー、1編成のみの製造で週3~4日のみ運行の、全車両A寝台個室の豪華列車。特に最後部の展望を独占できる「カシオペアスイート」は、52,440円と超高額ながら、いつも人気の的でした。
運行終了後は団体列車として運用、北海道へも運行されているが、北海道乗り入れは2月いっぱいで終了、今後の運用方が気になる所。
〔はまなす〕は思えば、青函トンネル開業から、唯一最後まで走り抜いた在来線旅客列車でした。〔はまなす〕廃止で定期急行列車、定期客車列車はJRから全滅です。夜行列車は〔サンライズ瀬戸・出雲〕のみとなりました。
〔スーパー白鳥〕用789系電車は、来年3月より新特急〔ライラック〕に転用されます。
〔白鳥〕は、最後の485系特急でした。廃止後の定期運用は新潟~糸魚川間の快速のみとなったが、来年3月4日改正で廃止となるため、ついに定期運用がなくなります。
◆ 熊本地震発生 豊肥本線・南阿蘇鉄道長期不通
4月14・16日に相次いで発生した熊本地震は、熊本県・大分県に甚大な被害をもたらしました。
犠牲になられた方々にはただお悔やみを申し上げるしかないが、交通機関において一番甚大な損害を被ったのはJR豊肥本線と南阿蘇鉄道で、立野駅付近を中心に被害が大きく、順次復旧工事は進められているものの、現在でも豊肥本線は肥後大津~阿蘇間、南阿蘇鉄道は立野~中松間が不通のまま。どちらも今の所、運転再開の見込みが立っていません。
その他のJR九州の九州新幹線や在来線も被害を受けたが、九州新幹線は4月27日に再開、徐行運転が続いていたが、来年3月4日改正時に通常運転に復帰予定。この他熊本市電や九州道経由の高速バス、熊本空港発着の航空便なども影響を受けました。福岡~熊本間高速バス〔ひのくに号〕は、今も震災特別ダイヤによる運行です。
◆ 東北・北海道豪雨災害 石勝線・根室線など長期不通
一方、8月30日に東北地方太平洋岸に上陸した台風10号は東北地方北部・北海道に記録的な大雨をもたらし、岩手県岩泉町の高齢者施設で多数の犠牲者を出すなど、こちらも甚大な被害を各地にもたらしました。
特に北海道は根室本線・石勝線・石北本線の被害が大きく、ちょうどJR北海道の経営問題がクローズアップされていた時期だったため、重大な事態と認識されました。
石北線は10月1日に、石勝線・根室本線(トマム~芽室)は今月22日に再開されました。各特急列車も被災前の通常ダイヤで運行されています。根室本線(東鹿越~新得)は、再開の工事の着手自体早くても来年春以降とされている上、この後に公になった路線存続問題においては廃止するとされた区間であるため、運行が再開されるのか、大いに懸念されます。
(東鹿越~落合間はバス代行中)
本州では山田線の上米内~川内間が不通のままで、JR東日本盛岡支社では、来年秋の再開を予定しているとしています。
◆ 〔伊豆クレイユ〕・〔青の交響曲〕など 観光列車運転開始
今年も日本各地の鉄道で、様々なスタイルの観光列車がデビューしました。
〔伊豆クレイユ〕は、〔スーパーひたち〕で使用されていた651系を改造したもので、旅行商品で乗ると、地元の食材を使った食事等を楽しめます。全車グリーン車扱いで、快速電車として、小田原~伊豆急下田間を、土休日を中心に運転。
〔青の交響曲(シンフォニー)〕は近鉄南大阪・吉野線の特急として運行、3連の内の中間1両全体がラウンジ車両、他2両がツイン席・サロン席。バーカウンターで地元の食材の軽食などを提供します。通常の特急料金+特別車両料金210円が必要。原則水曜日以外の1日2往復。
この他時刻表に現れる列車としては、富士急行「富士山ビュー特急」、長良川鉄道「ながら」などが運行を開始しました。
個人的には、普通の特急列車などで、もう少し気軽に立ち寄れるスペースがあったらいいのにと思うのだが。それこそ、在来線時代の787系〔つばめ〕のように。
◆ 留萌本線 留萌~増毛間廃止 JR北海道 普通列車大幅削減
5年前の〔スーパーおおぞら〕火災を気にJR北海道の経営問題が一気に表面化、11月には全体の半分以上の1,200㎞以上が自力での運営が困難とする報告を発表、全国的にも衝撃を与えました。
すでに今年から規模の縮小が始まり、今月4日には留萌本線・留萌~増毛間が廃線となりました。昨年の廃止申請時点では、1日の乗降39人だったそう。JR北海道の廃線は、2年前の江差線(木古内~江差)以来。
先行して3月改正では、普通列車が全道で合計で79本、駅が石勝線十三里・東追分、根室本線花咲、石北本線旧白滝・上白滝・下白滝・金華、函館本線鷲ノ巣の合計8駅が廃止になりました。
来年も3月4日改正で10駅が廃止、路線の存続問題が本格的に動き出すのは早くても再来年になるが、いずれにしろ、JR北海道は当面極めて厳しい状況におかれる事になります。
◆ 常磐線・名松線 運転再開
東日本大震災で一部不通になっている常磐線は、小高~原ノ町間が7月12日、相馬~浜吉田間が今月10日に運転を再開、孤立して運行していた南相馬市・相馬市の区間が、ようやく仙台と結ばれる事になりました。ダイヤ面では特急は走らないが、普通列車は震災前とほぼ同じ内容で運行されています。内陸寄りに路線を移動させていて、来年4月より営業キロを変更。
常磐線の不通区間は竜田~小高間となり、JR東日本では2019(H31)年度末までに順次運転を再開したいとしています。
名松線・家城~伊勢奥津間は3月26日ダイヤ改正時より運行を再開しました。2009(H21)年10月の水害以来、6年半ぶりの再開です。
今日現在、日本の鉄道で長期不通となっている区間をまとめてみました。
(気仙沼線・大船渡線BRT区間は除いた)
JR北海道 根室本線:東鹿越~新得間 41.5㎞※
日高本線:鵡川~様似間 116.0㎞
JR東日本 常磐線:竜田~小高間 36.6㎞
山田線:上米内~川内間 51.6㎞ 宮古~釜石間 55.4㎞
只見線:会津川口~只見間 27.6㎞
JR九州 豊肥本線:肥後大津~阿蘇間 27.3㎞
大井川鐵道 井川線:接岨峡温泉~井川間 10.0㎞(来年3月再開見込み)
南阿蘇鉄道 立野~中松間 10.5㎞
※ 実際は東鹿越~上落合(信)間17.4㎞
◆ 「バスタ新宿」オープン
4月4日、新宿駅南口に日本最大級とされる高速バスターミナル「バスタ新宿」がオープンしました。
新宿駅界隈、特に西口周辺に分散する高速バス乗り場を統一し、タクシー乗り場や観光案内所も併設、インバウンドの利用にも対応しています。ただ、計画時の想定を上回る便数になってしまったためか(旧ツアーバス組受け入れがあるだろう)完全には統一しきれず、一部在来のバス停で発着する路線が残り、続行車両も在来のバス停から出発するケースが見られるなど、課題も山積しているようです。
◆ 京都鉄道博物館 開館
2014(H26)年まで大阪市の弁天橋にあった交通科学博物館を移転、梅小路蒸気機関車館と統合する形で、4月29日にグランドオープンしました。
展示車両数53両、国鉄型が中心ながら、500系新幹線なども展示。シミュレーターや鉄道模型など、鉄道系博物館ではお約束の展示も多数あるほか、屋外の「スカイテラス」からは実在の列車を見物する事ができます。
将来的にはSLの研修設備を併設、他社のSLも受け入れ、観客の見物も可能になるという事です。
これで本州のJR3社は全て、自前の鉄道博物館を所有する事となりました。
◆その他
○ 上越新幹線「現美新幹線」運行開始
○ 〔しおかぜ〕〔いしづち〕 8600系量産車導入
○ 〔スーパーカムイ〕新千歳空港直通取り止め
○ 仙石東北ライン 石巻線女川直通運転開始
○ 筑豊本線 若松~折尾間 蓄電池電車「DENCHA」導入
○ 小田栄・石巻あゆみ野・摩耶・東姫路・西熊本駅開業
○ 大志田・浅岸駅廃止
○ 中国JRバス 高速〔スーパーはぎ号〕新設 〔はぎ号〕廃止
○ 南海加太線「めでたい電車」 運行開始
○ 阪堺電軌 住吉~住吉公園前間廃止
○ 南海バス なんば高速バスターミナル仮移転
○ JAL(J-AIR) E190・ANA A321 新規就航
《表紙の写真・グラビア 及び特別付録》
今年は付録が数多く付きました。12月号では黄色のページで初の試みも。
1月号 江ノ島電鉄(鎌倉高校前-七里ヶ浜)
● 「500 TYPE EVA」、ついに始動!
● 西日本エリアで進む Cool Japanな列車たち
● 進む 鉄道⇔アニメ
未来に残したい 鉄道のある風景 第9回
特別付録:カレンダー「鉄道meetsアニメ」
「秒速5センチメートル」の新海誠監督は、この直後、「君の名は。」を大ヒットさせる事になる
2月号 寝台急行〔はまなす〕 ※北海道内だが、具体的な撮影場所は不明
● いま、JRダイヤ改正の前に 逢っておきたい列車たち
● 未来に残したい 鉄道のある風景 第10回 緊急企画 レッドリストの秘境駅・小幌を守れ!
● 今乗っておきたい三江線で 広島三次に行こう。
3月号 北海道新幹線 木古内-新函館北斗
この号では、グラビアがありませんでした。JTB時刻表となってからは初めてです。
「JRグループ ダイヤ改正のあらまし」が、別冊付録の形で掲載されました。
4月号 北海道新幹線 木古内-新函館北斗
● 北海道新幹線の ヒ・ミ・ツ大公開!
● 市電でめぐる 函館おすすめスポット
● 大沼の「8つ」の楽しみ
特別付録:最新特急運行系統図ポスター(裏面に「ダイヤ改正 東西番付表)
326円分電子書籍クーポン
5月号 京都鉄道博物館
● くるりとまわる 京都鉄道博物館
● 京都の鉄道 NOW AND THEN
● 京都の私鉄×くるりで描かれる風景
6月号 南海電気鉄道「めでたいでんしゃ」
● 続々登場!新型観光列車
● 新型通勤車両も 日本各地で続々登場
● おかやまNEW FACEリポート線
7月号 山陰本線 居組-東浜
● この夏 青春18きっぷで「挑む」鉄道旅
● 「エビ中」廣田あいか 「青春18きっぷ」の難所 飯田線完乗に挑戦!
特別付録:JR全線全駅一覧2016
8月号 東海道新幹線 岐阜羽島-米原
● やっぱり 新幹線が好き♡
● 意外と知らない 新幹線のあれこれ
● 2020年 首都圏の鉄道はこう変わる
特別付録:クリアファイル「新幹線 はじまりの列車たち」
9月号 阪和線 杉本町-浅香
● レトロ車両のメッカ・関西へ
● 日本全国 紅葉ベスト撮影スポット
● 必撮仕事人 久保田敦が教える鉄道撮影のコツ
10月号 超電導リニアL0系 山梨リニア実験線
● 鉄道芸人鈴川絢子がリニア体験乗車してみた
● 食欲の秋 食べて体験
● 「予土線3兄弟」で行く 面白列車予土線鉄道旅
● 定番ルート!四国⇔九州の移動は 三拍子そろった宇和島運輸フェリーで!
特別付録:超電導リニアL0系クリアファイル
11月号 鶴見線 武蔵白石駅
● もはや迷宮(ダンジョン) 鶴見線徹底攻略
● ディープで気になる 鉄道貨物の世界
● 「動物駅長」に 会いに行こう
12月号 京阪電気鉄道8000系 淀-中書島
● 京阪まるごと大特集
● 特徴ある 京阪車両を見てみよう!
● けいはん×クールジャパン ラッピング車両に乗ろう!
● 京阪電車全路線ガイド
※ 黄色のページでコミック「終電ちゃん」(講談社「モーニング」連載)掲載
《裏表紙の広告》
1月号 名門大洋フェリー 「フェリーおおさかⅡ」「フェリーきたきゅうしゅうⅡ」就航
2月号 東京モノレール やるじゃん!モノレール 東京モノレール×HKT48
3月号 日本紙パルプ商事グループ 紙、そしてその向こうに。
4月号 近鉄 舞台は、伊勢志摩
5月号 劇場版 響け!ユーフォニアム
6月号 東京モノレール 東京クルーズ
7月号 南海 いざ、出陣 南海×真田 赤備え列車
8月号 東京モノレール やるじゃん!モノレール 東京モノレール×HKT48
9月号 君の名は。 8.26ROADSHOW
10月号 近鉄 青の交響曲(シンフォニー) 9月10日(土)デビュー
11月号 東京モノレール やるじゃん!モノレール 東京モノレール×HKT48
12月号 京阪 きょうは、どこいこ、京阪で。
《定価》
1~12月号 1183円(本体1095円)
なお、本文は4月号より、国際線航空時刻表の掲載が取り止めになりました。「諸般の事情により」としているが、本来JTB時刻表はJRの鉄道を中心とした国内の交通機関を扱う媒体である上、昨今は国際線航空の変動があまりにも大きく、編集において手に負えなくなった部分も多々あったのだろうと推測されます。以降は「JTB国際線時刻表」の購入を推奨(書店扱いは無く、年間購読の宅送のみ)。
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◆ その他 今年の主なトピックス
今年から「社会」「政治」「経済」「国際」「スポーツ」「文化など」に分けて、5つずつ記します。無論これらが全てではなく、「もっと大きな出来事もあるだろう?」と思われる方もいるだろうが、その辺はご容赦ください。なお、熊本地震、東北・北海道豪雨災害は上で記したので、ここでは除きました。
社会
● 軽井沢スキーバス転落事故 15人死亡
● 元プロ野球選手 清原和博 覚せい剤所持で逮捕
● 相模原市障害者施設 大量殺傷事件
● 天皇陛下 「生前退位の意向」表明
● 電通新入社員 過労自殺事件
政治
● 民主党・維新の党合流 民進党発足
● 選挙権年齢 満18歳以上に引き下げ
● 参議院選挙 「改憲勢力」2/3以上獲得
● 東京都舛添知事辞任 小池知事就任
● 民進党新代表に蓮舫氏就任
経済
● 日銀 「マイナス金利」政策導入
● 電力小売り自由化
● 三菱自動車 日産自動車の傘下入り
● JR九州 株式上場
● OPEC 8年振り減産で合意
国際
● イギリス EU離脱 国民投票で決定
● 米オバマ大統領 広島訪問
● 地球温暖化防止「パリ協定」発効
● 米大統領選 ドナルド・トランプ氏勝利
● 韓国パク・クネ大統領 弾劾議案可決で職務停止
スポーツ
● 大関琴奨菊・豪栄道優勝 日本人力士10年ぶり本場所V
● イチロー 日米通算安打新記録・メジャー3000本安打達成
● リオ五輪開催 伊調馨 史上初女子個人種目4連覇
● バスケットボールプロ新リーグ「Bリーグ」開幕
● 日本ハム10年ぶり日本一 広島25年ぶりリーグ優勝
文化など
● 国立西洋美術館 世界文化遺産に登録
● 「ポケモンGO」配信開始
● ノーベル文学賞にボブ・デュラン
● 「君の名は。」記録的ヒット
● SMAP解散
プロ野球日本シリーズ 日本ハム4-2広島 MVP:ブランドン・レアード
日本ダービー優勝馬 マカヒキ 鞍上:川田将雅
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● 来年の乗り物はどうなる
JRに関しては、新幹線開業などのビッグプロジェクトも、新型特急とかのデビューなどはありません。「かわせみ やませみ」や可部線再延伸、一方で北海道の特急の縮小や駅の廃止などはあるものの、先のダイヤ改正の概要を見た限りでは、全体的には静かな1年に落ち着きそうな気がします。当面は、熊本地震で甚大な被害を受けた豊肥本線・南阿蘇鉄道の早急な復旧が望まれます。一方、根室本線の方は、JR北海道が廃止を表明している区間だけに、再開のための工事が着手されるのかどうかさえ、危惧される所。
むしろ東武の500系特急「リバティ」やSL列車、西武池袋線の座席定員制列車の運転、京阪の「プレミアムカー」サービス開始、さらに再来年には小田急・西武で新特急車のデビュー予定と、これから1~2年位は、大手私鉄の方にいろいろ大きな動きが予想されます。ともあれどの交通機関も、オリンピックの2020年に向けて質的な改善が推進される事になるのではないでしょうか。
当ブログでは直接のコメントは受け付けないので、何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。
当ブログ上からでは発表できない緊急の事態が発生した時は、本体でお知らせします。
しずてつジャストラインは、元日から一定の期間、回送車両の表示を「謹賀新年」として運行するそうです。LED時代ならでは、でしょうか。
《今日のニュースから》
28日 茨城県で地震 高萩市で震度6弱
29日 稲田防衛相 就任後初の靖国神社参拝
昨日の地震は、横浜はたいした事はなかったけれど、高萩の震度を見てちょっとビックリ。直下型という感じがしました。東日本大震災の「余震」らしいけれど、まもなく6年になるのにまだ「余震」が起こるとは、つくづく巨大過ぎる大地震だったと改めて感じます。でも、「余震」の定義って?
毎年末には、JTB時刻表から見た、その年の鉄道を中心とした日本の乗り物の1年を振り返っています。
今年も、2016年1~12月号(一部2017年1月号を含む)から、今年の日本の交通を、簡単ではあるが回顧したいと思います。
新幹線がついに津軽海峡を越えて、北海道に到達。しかし北海道ではJRの経営難が一気に表面化、多数の列車や駅の廃止が断行され、今月は路線の廃止もありました。
日本の鉄道は今年も大災害を免れる事ができず、九州では地震、北海道・東北では豪雨のため、幹線鉄道まで甚大な被害を受ける事となりました。
京都に新たな鉄道博物館がオープン、新観光名所として話題を集めています。
JTB時刻表は、今年はアニメやコミックとのコラボが目立ちました。若い読者獲得のため?裏表紙の広告も、アニメ映画が2本もあったし。グラビアも、タレント等の起用多し。
《2016年の十大ニュース》
◆ 北海道新幹線 新青森~新函館北斗間開業 東京~新函館北斗間最速4時間03分
北海道新幹線・新青森~新函館北斗間148.8㎞が、3月26日に開業しました。
新幹線が津軽海峡を越え、北海道に到達。北海道~九州間が新幹線で結ばれた、歴史的な出来事となりました。
全区間をJR北海道が運営、中間には北海道の木古内と、本州・青森県の奥津軽いまべつ駅が設置されています。JR北海道もH5系を導入、基本的には東日本E5系と同型・同仕様ながら、全席コンセント設置など、さらにサービス向上が図られています。ラインの紫色がポイント。
ダイヤ面は基本的には東北新幹線を延長する形、東京・仙台とを結ぶ速達タイプが〔はやぶさ〕、盛岡・新青森発着の区間運転を〔はやて〕として設定。全列車全車指定席。
全体的に本数は12往復と新幹線としてはかなり少なく、日中は2時間列車がない時間帯もあります。奥津軽いまべつは7往復、木古内は8往復のみの停車で、全新幹線でも最少です。
青函トンネル区間は初めて在来線と共用(3線)となり、当面は最高時速140㎞/hで運転。このため東京~新函館北斗間の最速列車も、残念ながら4時間を切るには至りませんでした。
下り
はやぶさ5号 東京8:20 → 10:22新函館北斗
はやぶさ11号 東京11:36 → 15:38新函館北斗
上り
はやぶさ34号 新函館北斗17:21 → 21:23東京
新函館北斗~鹿児島中央間を新幹線だけで乗り継ぐと、定期列車だけに限ると、両方向とも最速11時間41分。
南行
新函館北斗10:49 ~〔はやぶさ18号〕~ 15:04東京15:30 ~〔のぞみ45号〕~ 20:39博多21:02 ~〔さくら571号〕 ~22:30鹿児島中央
北行
鹿児島中央11:52 ~〔さくら404号〕~ 13:26博多13:32 ~〔のぞみ34号〕~ 18:33東京19:20 ~〔はやぶさ33号〕 ~23:33新函館北斗
ただし、週末を中心に運転される〔のぞみ〕を利用できると大幅に短縮、特に南行は11時間を切る事ができます。
新函館北斗駅は、函館から17㎞離れた函館本線の渡島大野駅を改称して新設。函館へのアクセスとして、函館本線を電化し、733系電車の快速・普通〔はこだてライナー〕を設定。また特急〔スーパー北斗〕〔北斗〕はルートを変更し、新函館北斗に停車(下りは七飯~大沼間でルートを変更)。
新幹線が新規開業すると、航空との競争がいつも話題になるものだが、東京~函館間に関しては長距離の上、新幹線・航空ともかなり大きなアドバンテージ(ハンデ)を抱えているため、特にどちらが有利・不利という事は、今の所はないようです。新幹線がスピードアップできると、また違った局面を迎えるかも知れないが。むしろJR東日本とJALが共同で旅行商品を発売するなど、今の所は穏やかな関係を保っています。
◆ 江差線 第3セクター鉄道「道南いさりび鉄道」転換
北海道新幹線の並行在来線、江差線(五稜郭~木古内)間は第3セクター鉄道・道南いさりび鉄道に転換されました。北海道の第3セクター鉄道は、2006(H18)年廃止の北海道ちほく鉄道以来、10年ぶりの開業になります。
車両は全てJR北海道から移籍のキハ40形、1両は転換時に多目的車両「ながまれ」に改造。残りの車両も、順次オリジナル塗装に移行となりそうです。
ダイヤは基本的にJR時代を踏襲しました。
本州側の津軽線は引き続き、JR東日本により運営。
◆ 寝台特急〔カシオペア〕・特急〔スーパー白鳥〕〔白鳥〕・急行〔はまなす〕廃止
新幹線開業に先立ち、3月21日を持って、青函トンネルを通過する在来線列車が全て廃止になりました。
〔カシオペア〕は1999(H11)年デビュー、1編成のみの製造で週3~4日のみ運行の、全車両A寝台個室の豪華列車。特に最後部の展望を独占できる「カシオペアスイート」は、52,440円と超高額ながら、いつも人気の的でした。
運行終了後は団体列車として運用、北海道へも運行されているが、北海道乗り入れは2月いっぱいで終了、今後の運用方が気になる所。
〔はまなす〕は思えば、青函トンネル開業から、唯一最後まで走り抜いた在来線旅客列車でした。〔はまなす〕廃止で定期急行列車、定期客車列車はJRから全滅です。夜行列車は〔サンライズ瀬戸・出雲〕のみとなりました。
〔スーパー白鳥〕用789系電車は、来年3月より新特急〔ライラック〕に転用されます。
〔白鳥〕は、最後の485系特急でした。廃止後の定期運用は新潟~糸魚川間の快速のみとなったが、来年3月4日改正で廃止となるため、ついに定期運用がなくなります。
◆ 熊本地震発生 豊肥本線・南阿蘇鉄道長期不通
4月14・16日に相次いで発生した熊本地震は、熊本県・大分県に甚大な被害をもたらしました。
犠牲になられた方々にはただお悔やみを申し上げるしかないが、交通機関において一番甚大な損害を被ったのはJR豊肥本線と南阿蘇鉄道で、立野駅付近を中心に被害が大きく、順次復旧工事は進められているものの、現在でも豊肥本線は肥後大津~阿蘇間、南阿蘇鉄道は立野~中松間が不通のまま。どちらも今の所、運転再開の見込みが立っていません。
その他のJR九州の九州新幹線や在来線も被害を受けたが、九州新幹線は4月27日に再開、徐行運転が続いていたが、来年3月4日改正時に通常運転に復帰予定。この他熊本市電や九州道経由の高速バス、熊本空港発着の航空便なども影響を受けました。福岡~熊本間高速バス〔ひのくに号〕は、今も震災特別ダイヤによる運行です。
◆ 東北・北海道豪雨災害 石勝線・根室線など長期不通
一方、8月30日に東北地方太平洋岸に上陸した台風10号は東北地方北部・北海道に記録的な大雨をもたらし、岩手県岩泉町の高齢者施設で多数の犠牲者を出すなど、こちらも甚大な被害を各地にもたらしました。
特に北海道は根室本線・石勝線・石北本線の被害が大きく、ちょうどJR北海道の経営問題がクローズアップされていた時期だったため、重大な事態と認識されました。
石北線は10月1日に、石勝線・根室本線(トマム~芽室)は今月22日に再開されました。各特急列車も被災前の通常ダイヤで運行されています。根室本線(東鹿越~新得)は、再開の工事の着手自体早くても来年春以降とされている上、この後に公になった路線存続問題においては廃止するとされた区間であるため、運行が再開されるのか、大いに懸念されます。
(東鹿越~落合間はバス代行中)
本州では山田線の上米内~川内間が不通のままで、JR東日本盛岡支社では、来年秋の再開を予定しているとしています。
◆ 〔伊豆クレイユ〕・〔青の交響曲〕など 観光列車運転開始
今年も日本各地の鉄道で、様々なスタイルの観光列車がデビューしました。
〔伊豆クレイユ〕は、〔スーパーひたち〕で使用されていた651系を改造したもので、旅行商品で乗ると、地元の食材を使った食事等を楽しめます。全車グリーン車扱いで、快速電車として、小田原~伊豆急下田間を、土休日を中心に運転。
〔青の交響曲(シンフォニー)〕は近鉄南大阪・吉野線の特急として運行、3連の内の中間1両全体がラウンジ車両、他2両がツイン席・サロン席。バーカウンターで地元の食材の軽食などを提供します。通常の特急料金+特別車両料金210円が必要。原則水曜日以外の1日2往復。
この他時刻表に現れる列車としては、富士急行「富士山ビュー特急」、長良川鉄道「ながら」などが運行を開始しました。
個人的には、普通の特急列車などで、もう少し気軽に立ち寄れるスペースがあったらいいのにと思うのだが。それこそ、在来線時代の787系〔つばめ〕のように。
◆ 留萌本線 留萌~増毛間廃止 JR北海道 普通列車大幅削減
5年前の〔スーパーおおぞら〕火災を気にJR北海道の経営問題が一気に表面化、11月には全体の半分以上の1,200㎞以上が自力での運営が困難とする報告を発表、全国的にも衝撃を与えました。
すでに今年から規模の縮小が始まり、今月4日には留萌本線・留萌~増毛間が廃線となりました。昨年の廃止申請時点では、1日の乗降39人だったそう。JR北海道の廃線は、2年前の江差線(木古内~江差)以来。
先行して3月改正では、普通列車が全道で合計で79本、駅が石勝線十三里・東追分、根室本線花咲、石北本線旧白滝・上白滝・下白滝・金華、函館本線鷲ノ巣の合計8駅が廃止になりました。
来年も3月4日改正で10駅が廃止、路線の存続問題が本格的に動き出すのは早くても再来年になるが、いずれにしろ、JR北海道は当面極めて厳しい状況におかれる事になります。
◆ 常磐線・名松線 運転再開
東日本大震災で一部不通になっている常磐線は、小高~原ノ町間が7月12日、相馬~浜吉田間が今月10日に運転を再開、孤立して運行していた南相馬市・相馬市の区間が、ようやく仙台と結ばれる事になりました。ダイヤ面では特急は走らないが、普通列車は震災前とほぼ同じ内容で運行されています。内陸寄りに路線を移動させていて、来年4月より営業キロを変更。
常磐線の不通区間は竜田~小高間となり、JR東日本では2019(H31)年度末までに順次運転を再開したいとしています。
名松線・家城~伊勢奥津間は3月26日ダイヤ改正時より運行を再開しました。2009(H21)年10月の水害以来、6年半ぶりの再開です。
今日現在、日本の鉄道で長期不通となっている区間をまとめてみました。
(気仙沼線・大船渡線BRT区間は除いた)
JR北海道 根室本線:東鹿越~新得間 41.5㎞※
日高本線:鵡川~様似間 116.0㎞
JR東日本 常磐線:竜田~小高間 36.6㎞
山田線:上米内~川内間 51.6㎞ 宮古~釜石間 55.4㎞
只見線:会津川口~只見間 27.6㎞
JR九州 豊肥本線:肥後大津~阿蘇間 27.3㎞
大井川鐵道 井川線:接岨峡温泉~井川間 10.0㎞(来年3月再開見込み)
南阿蘇鉄道 立野~中松間 10.5㎞
※ 実際は東鹿越~上落合(信)間17.4㎞
◆ 「バスタ新宿」オープン
4月4日、新宿駅南口に日本最大級とされる高速バスターミナル「バスタ新宿」がオープンしました。
新宿駅界隈、特に西口周辺に分散する高速バス乗り場を統一し、タクシー乗り場や観光案内所も併設、インバウンドの利用にも対応しています。ただ、計画時の想定を上回る便数になってしまったためか(旧ツアーバス組受け入れがあるだろう)完全には統一しきれず、一部在来のバス停で発着する路線が残り、続行車両も在来のバス停から出発するケースが見られるなど、課題も山積しているようです。
◆ 京都鉄道博物館 開館
2014(H26)年まで大阪市の弁天橋にあった交通科学博物館を移転、梅小路蒸気機関車館と統合する形で、4月29日にグランドオープンしました。
展示車両数53両、国鉄型が中心ながら、500系新幹線なども展示。シミュレーターや鉄道模型など、鉄道系博物館ではお約束の展示も多数あるほか、屋外の「スカイテラス」からは実在の列車を見物する事ができます。
将来的にはSLの研修設備を併設、他社のSLも受け入れ、観客の見物も可能になるという事です。
これで本州のJR3社は全て、自前の鉄道博物館を所有する事となりました。
◆その他
○ 上越新幹線「現美新幹線」運行開始
○ 〔しおかぜ〕〔いしづち〕 8600系量産車導入
○ 〔スーパーカムイ〕新千歳空港直通取り止め
○ 仙石東北ライン 石巻線女川直通運転開始
○ 筑豊本線 若松~折尾間 蓄電池電車「DENCHA」導入
○ 小田栄・石巻あゆみ野・摩耶・東姫路・西熊本駅開業
○ 大志田・浅岸駅廃止
○ 中国JRバス 高速〔スーパーはぎ号〕新設 〔はぎ号〕廃止
○ 南海加太線「めでたい電車」 運行開始
○ 阪堺電軌 住吉~住吉公園前間廃止
○ 南海バス なんば高速バスターミナル仮移転
○ JAL(J-AIR) E190・ANA A321 新規就航
《表紙の写真・グラビア 及び特別付録》
今年は付録が数多く付きました。12月号では黄色のページで初の試みも。
1月号 江ノ島電鉄(鎌倉高校前-七里ヶ浜)
● 「500 TYPE EVA」、ついに始動!
● 西日本エリアで進む Cool Japanな列車たち
● 進む 鉄道⇔アニメ
未来に残したい 鉄道のある風景 第9回
特別付録:カレンダー「鉄道meetsアニメ」
「秒速5センチメートル」の新海誠監督は、この直後、「君の名は。」を大ヒットさせる事になる
2月号 寝台急行〔はまなす〕 ※北海道内だが、具体的な撮影場所は不明
● いま、JRダイヤ改正の前に 逢っておきたい列車たち
● 未来に残したい 鉄道のある風景 第10回 緊急企画 レッドリストの秘境駅・小幌を守れ!
● 今乗っておきたい三江線で 広島三次に行こう。
3月号 北海道新幹線 木古内-新函館北斗
この号では、グラビアがありませんでした。JTB時刻表となってからは初めてです。
「JRグループ ダイヤ改正のあらまし」が、別冊付録の形で掲載されました。
4月号 北海道新幹線 木古内-新函館北斗
● 北海道新幹線の ヒ・ミ・ツ大公開!
● 市電でめぐる 函館おすすめスポット
● 大沼の「8つ」の楽しみ
特別付録:最新特急運行系統図ポスター(裏面に「ダイヤ改正 東西番付表)
326円分電子書籍クーポン
5月号 京都鉄道博物館
● くるりとまわる 京都鉄道博物館
● 京都の鉄道 NOW AND THEN
● 京都の私鉄×くるりで描かれる風景
6月号 南海電気鉄道「めでたいでんしゃ」
● 続々登場!新型観光列車
● 新型通勤車両も 日本各地で続々登場
● おかやまNEW FACEリポート線
7月号 山陰本線 居組-東浜
● この夏 青春18きっぷで「挑む」鉄道旅
● 「エビ中」廣田あいか 「青春18きっぷ」の難所 飯田線完乗に挑戦!
特別付録:JR全線全駅一覧2016
8月号 東海道新幹線 岐阜羽島-米原
● やっぱり 新幹線が好き♡
● 意外と知らない 新幹線のあれこれ
● 2020年 首都圏の鉄道はこう変わる
特別付録:クリアファイル「新幹線 はじまりの列車たち」
9月号 阪和線 杉本町-浅香
● レトロ車両のメッカ・関西へ
● 日本全国 紅葉ベスト撮影スポット
● 必撮仕事人 久保田敦が教える鉄道撮影のコツ
10月号 超電導リニアL0系 山梨リニア実験線
● 鉄道芸人鈴川絢子がリニア体験乗車してみた
● 食欲の秋 食べて体験
● 「予土線3兄弟」で行く 面白列車予土線鉄道旅
● 定番ルート!四国⇔九州の移動は 三拍子そろった宇和島運輸フェリーで!
特別付録:超電導リニアL0系クリアファイル
11月号 鶴見線 武蔵白石駅
● もはや迷宮(ダンジョン) 鶴見線徹底攻略
● ディープで気になる 鉄道貨物の世界
● 「動物駅長」に 会いに行こう
12月号 京阪電気鉄道8000系 淀-中書島
● 京阪まるごと大特集
● 特徴ある 京阪車両を見てみよう!
● けいはん×クールジャパン ラッピング車両に乗ろう!
● 京阪電車全路線ガイド
※ 黄色のページでコミック「終電ちゃん」(講談社「モーニング」連載)掲載
《裏表紙の広告》
1月号 名門大洋フェリー 「フェリーおおさかⅡ」「フェリーきたきゅうしゅうⅡ」就航
2月号 東京モノレール やるじゃん!モノレール 東京モノレール×HKT48
3月号 日本紙パルプ商事グループ 紙、そしてその向こうに。
4月号 近鉄 舞台は、伊勢志摩
5月号 劇場版 響け!ユーフォニアム
6月号 東京モノレール 東京クルーズ
7月号 南海 いざ、出陣 南海×真田 赤備え列車
8月号 東京モノレール やるじゃん!モノレール 東京モノレール×HKT48
9月号 君の名は。 8.26ROADSHOW
10月号 近鉄 青の交響曲(シンフォニー) 9月10日(土)デビュー
11月号 東京モノレール やるじゃん!モノレール 東京モノレール×HKT48
12月号 京阪 きょうは、どこいこ、京阪で。
《定価》
1~12月号 1183円(本体1095円)
なお、本文は4月号より、国際線航空時刻表の掲載が取り止めになりました。「諸般の事情により」としているが、本来JTB時刻表はJRの鉄道を中心とした国内の交通機関を扱う媒体である上、昨今は国際線航空の変動があまりにも大きく、編集において手に負えなくなった部分も多々あったのだろうと推測されます。以降は「JTB国際線時刻表」の購入を推奨(書店扱いは無く、年間購読の宅送のみ)。
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◆ その他 今年の主なトピックス
今年から「社会」「政治」「経済」「国際」「スポーツ」「文化など」に分けて、5つずつ記します。無論これらが全てではなく、「もっと大きな出来事もあるだろう?」と思われる方もいるだろうが、その辺はご容赦ください。なお、熊本地震、東北・北海道豪雨災害は上で記したので、ここでは除きました。
社会
● 軽井沢スキーバス転落事故 15人死亡
● 元プロ野球選手 清原和博 覚せい剤所持で逮捕
● 相模原市障害者施設 大量殺傷事件
● 天皇陛下 「生前退位の意向」表明
● 電通新入社員 過労自殺事件
政治
● 民主党・維新の党合流 民進党発足
● 選挙権年齢 満18歳以上に引き下げ
● 参議院選挙 「改憲勢力」2/3以上獲得
● 東京都舛添知事辞任 小池知事就任
● 民進党新代表に蓮舫氏就任
経済
● 日銀 「マイナス金利」政策導入
● 電力小売り自由化
● 三菱自動車 日産自動車の傘下入り
● JR九州 株式上場
● OPEC 8年振り減産で合意
国際
● イギリス EU離脱 国民投票で決定
● 米オバマ大統領 広島訪問
● 地球温暖化防止「パリ協定」発効
● 米大統領選 ドナルド・トランプ氏勝利
● 韓国パク・クネ大統領 弾劾議案可決で職務停止
スポーツ
● 大関琴奨菊・豪栄道優勝 日本人力士10年ぶり本場所V
● イチロー 日米通算安打新記録・メジャー3000本安打達成
● リオ五輪開催 伊調馨 史上初女子個人種目4連覇
● バスケットボールプロ新リーグ「Bリーグ」開幕
● 日本ハム10年ぶり日本一 広島25年ぶりリーグ優勝
文化など
● 国立西洋美術館 世界文化遺産に登録
● 「ポケモンGO」配信開始
● ノーベル文学賞にボブ・デュラン
● 「君の名は。」記録的ヒット
● SMAP解散
プロ野球日本シリーズ 日本ハム4-2広島 MVP:ブランドン・レアード
日本ダービー優勝馬 マカヒキ 鞍上:川田将雅
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● 来年の乗り物はどうなる
JRに関しては、新幹線開業などのビッグプロジェクトも、新型特急とかのデビューなどはありません。「かわせみ やませみ」や可部線再延伸、一方で北海道の特急の縮小や駅の廃止などはあるものの、先のダイヤ改正の概要を見た限りでは、全体的には静かな1年に落ち着きそうな気がします。当面は、熊本地震で甚大な被害を受けた豊肥本線・南阿蘇鉄道の早急な復旧が望まれます。一方、根室本線の方は、JR北海道が廃止を表明している区間だけに、再開のための工事が着手されるのかどうかさえ、危惧される所。
むしろ東武の500系特急「リバティ」やSL列車、西武池袋線の座席定員制列車の運転、京阪の「プレミアムカー」サービス開始、さらに再来年には小田急・西武で新特急車のデビュー予定と、これから1~2年位は、大手私鉄の方にいろいろ大きな動きが予想されます。ともあれどの交通機関も、オリンピックの2020年に向けて質的な改善が推進される事になるのではないでしょうか。
当ブログでは直接のコメントは受け付けないので、何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。
当ブログ上からでは発表できない緊急の事態が発生した時は、本体でお知らせします。
しずてつジャストラインは、元日から一定の期間、回送車両の表示を「謹賀新年」として運行するそうです。LED時代ならでは、でしょうか。
《今日のニュースから》
28日 茨城県で地震 高萩市で震度6弱
29日 稲田防衛相 就任後初の靖国神社参拝
昨日の地震は、横浜はたいした事はなかったけれど、高萩の震度を見てちょっとビックリ。直下型という感じがしました。東日本大震災の「余震」らしいけれど、まもなく6年になるのにまだ「余震」が起こるとは、つくづく巨大過ぎる大地震だったと改めて感じます。でも、「余震」の定義って?
№1624 年鑑バスラマ2016→2017(ぽると出版)
毎年恒例の「年鑑バスラマ 2016→2017」が先週、発売になりました。
表紙は日本で発売になったベンツ・シターロ連接車と、国鉄東名ハイウェイバス。なんと対照的な事か。
◆2016年 国内バスハイライト
トップが「アストロメガ」で、ブルーリボン・ハイブリッドに新エルガミオ&レインボーデビュー、連接車が各地にデビュー、レストランバスや川越の巡回バス、新観光バス、バスタ新宿、自動運転、尼崎市営バスに横浜市営定期観光バスの終了、バスイベントにバステクフォーラムなど。
熊本地震に北海道豪雨も触れられているが、石勝線・根室本線(トマム~芽室間)は発売2日後の22日に再開されています。
和田編集長による今年の巻頭言は、年明け早々に発生してしまった軽井沢のスキーバス事故を受けてバスの信頼性について、バスのドライバー不足と自動運転、貸切バス事業、そして連接車や燃料電池バスを中心とした車両技術について述べられています。
先に連接車について私なりの考えを記すと、何度も言っているが、よほど走行路の環境が良くならないと、日本においては、連接車を多数の路線でバンバン走らせる状況にはなりえないと思う。やや期待しすぎではないかと思うのだがなあ。公道もそうだが、ネックはバスターミナルにあると思う。現状はどこも単車のみの運用を想定した設計になっているので乗り場同士の間隔が足りないし、出発までの待機場所も狭い。また、事業者のバスの置き場(車庫)も、必要なスペースを確保できるだろうか。BRT云々はともかく、最低でも幕張地区位は環境が整備されていないと、連接車の頻繁な運行には向かないのではないか。
ドライバーに関しては、むろん周りの環境(労働条件の整備など)の整備が急務だが、ドライバー自身のモラルの向上も必要。自動運転がすぐにバス業界に全面的に普及するとは思わないが、有人のバスが大事故を起こしたり、あるいは不祥事が発生したりすると、「有人でも無人でも、安全性は同じではないか?」との疑念を抱かれる事になる。バスではないが、まもなく30年になるJRグループが民営化直後、急激に合理化・人減らしが進む事になったのも、(むろん輸送量と人員のアンバランスがあまりにも大きくなっていた事もあったが)国鉄時代末期の不祥事から大事故も相次ぎ、世論の信頼を失っていた事も背景にあった事を、忘れてはなりません。合理化って、始めようとする頃は反発が大きいが、慣れると「案外こんなものか」という所に落ち着くものなので。ドライバー自身も、まずはこの点を心しておくべきです。
(バスだって、昔は車掌が乗っていた)
バスドライバーの確保にしろ、連接車や燃料電池バスを走らせようとするにしろ、まずはバスを含めた公共交通優先の姿勢が社会に必要だし、業界の側も(労使とも)その要請に応えられる体制づくりが一番大事、ではないでしょうか。
◆ 各社の運転訓練車を見る
運転訓練車自体は決して新しいものではないが、昔は単に営業登録を抹消した(白ナンバー化)だけで、路上での訓練に重きが置かれていたと思う。最近はどこもコンピューターやカメラを搭載し、データの収集や、ドライバーの内面的なチェックにもかなり重点が置かれているようです。
富士急バスのデザインは、電車の「フジサン特急」と同じか。
ここで取り上げられたのは全て、業界では最大手になるが、中小事業者がこれだけの車両を持つのは、コスト的に大変だと思う。ドライバーの安全性の確保の必要性は大手も中小も全く変わらないはずで、この手の車両を融通するシステムはないのでしょうか。
◆ 国内バスカタログ 2016→2017
エルガミオ/レインボーがモデルチェンジ。レインボーの一般営業用の第1号ユーザーは函館バス、という事になるのでしょうか?
エルガ・ハイブリッドは引き続き販売が続いているが、販売価格はすぐ左のブルーリボン・ハイブリッドよりも高額になってしまっているし、車高を低く抑えられるというアドバンテージもなくなり、逆に車内にデッドスペースができるハンデは抱えたまま。同じJ-BUSでハイブリッド車の競作を続けられるものでしょうか?
気になるのは三菱ふそうで、エアロスター・エコハイブリッドの中止以降、低公害車が全く開発されていません。今後はシターロの如く、ベンツから技術をも供与を得てバス開発が進む事になるのだろうが、低公害車のニーズはかつてなく高まってきていると思われるので、何かしらの解答が求められる時期ではないでしょうか。
オノエンスターはレギュラー号でも発表がなく、この増刊が初のお目見えになりました。
◆ 海外バスカタログ 2016→2017
中国のCRRC E-BUSはパンタグラフによる急速充電を繰り返して走る連接EV。ソラリスのウルビノの、オプションでパンタグラフを装備したEVを用意。これって、先月乗った台湾・高雄市のLRTと同じ、という事ですよね?となると、連接バスで急速充電式EVを作れるなら、LRTとバスとの境界がいっそう狭くなる事にになります。ではなぜ、わざわざ高いコストをかけて路上にレールを敷かなければならないLRTでなければならないのか?(先の記述と若干矛盾するが)専用の走行路を用意できるなら、EVの連接車を走らせれば良いBRTではなぜダメなのか?LRT論者が、この疑問に答えなければなければならない場面が来るのではないか、とさえ思いました。
(決してLRT否定ではないが)
低公害車全般に関しては、この所フランス各地で大気汚染がひどく、パリ市が2020年にはディーゼルの貸切バスの市中乗り入れを禁止するとかいう事も聞いているし、一気に開発、導入が進む可能性はあります。
ここでは記されていないが、イギリスのEU離脱決定は今後どのような影響を与えるだろうか。今後の離脱交渉にも寄るが、特にイギリスの側は、車両を大陸から購入する度に多額の関税を課せられる状況になったら、大変な危機を迎える事になるのではないだろうか。中国など、他のルートからの購入を考える事になるのか。EUそのものが揺らいでいるし、欧州はメーカーサイドのみならず、バス業界全体が一大事に陥る可能性もありそう。
◆ 歴史編 交通科学博物館に展示されていた国鉄ハイウェイバスはいま
まず、ああ国鉄東名ハイウェイバスって、こうでなくてはいけないよなあと思った。逆台形に「JNR」のシンボルマーク、ツバメマークの上にレトロなフォントの「国鉄」の2文字。そして特にカラーリング。以前JRバス関東で国鉄ハイウェイバス色をラッピングで復刻していた事があったが、明らかに色調が違っていた。ラッピングという事もあったろうが、メタリックなダークブルーこそ、本来の国鉄バスのブルーだと、改めて感じました。
私は動態保存にはこだわりません。できるならそれに越した事はないが、それに使えるコストがあるなら、それこそ現在走っている営業路線バスの安全対策やサービス向上策に費やすべきとも思うし、そもそも、公道は走れないでしょう。ましてこのバスの場合、ハイパワーのエンジンの能力を復元できなかったら、動態保存の意味があるのかなとも感じるので。
来年のバス事業はどの方向へ向かうのか。正直想像が難しいが、ともあれ大事故や不祥事を起こす事無く、健全に発展する事が求められます。
最後に、今後バスラマ誌レギュラー号で取り上げて欲しい事です。
1.バス会社の「分社」。神奈川中央交通は来年早々経営体制を再編成、5つの「神奈交」ブランドが消えて、地域別に3つの「神奈中」バスになる。この20年の間、業界では「分社化」が目立ったが(はしりは1995(H7)年のちばフラワーバスか)、さいたま国際バス・ケイビーバス・多摩バス・臨港グリーンバスの如く、結局本体に再吸収されて消滅した会社が少なくない。分社のメリットは?デメリットは?
2.貨客混載バス。「国内バス1年の動向」でもいくつか記されているが、中長距離路線バスに宅配便などの貨物を搭載する実験的ケースが見られる。決して新しいものでもないが、ローカル路線存続のための有力な策の一つと思われるので、海外の例(スイスのポストバスもそうだし、北欧では後部を丸々貨物搭載スペースとした専用車両まである)も交えて、運用の実際を見たい。
3.障害者の輸送、特にスクールバス。今年はリオ・パラリンピック開催の一方で相模原市の事件があり、改めて障害者と健常者の関わりの在り方が問われた年だった。バス業界の場合、ノンステップバスなどのバリアフリー対策もあるが、意外に知られていない、そして取り上げられていないのが、養護学校・特別支援学校の通学輸送。特に事業者の選定は、どのような仕組みになっているのだろうか。
当ブログでは直接のコメントは受け付けないので、何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。
当ブログ上からでは発表できない緊急の事態が発生した時は、本体でお知らせします。
《今日のニュースから》
26日 日本酒「獺祭(だっさい)」虫混入発見 自主回収開始
27日 「つま恋」 ホテルマネージメントインターナショナルに譲渡 ヤマハ発表
「獺祭」って高いんだよね。グラス一杯で安い酒のボトル1本にほぼ匹敵するので。旅客機でもファーストクラスやビジネスクラスで提供されるブランド。
ホテルマネージメントインターナショナルは、主に「クラウンパレス」「パールシティ」のブランドを展開していて、新阪急ホテルも2軒買収しています。
表紙は日本で発売になったベンツ・シターロ連接車と、国鉄東名ハイウェイバス。なんと対照的な事か。
◆2016年 国内バスハイライト
トップが「アストロメガ」で、ブルーリボン・ハイブリッドに新エルガミオ&レインボーデビュー、連接車が各地にデビュー、レストランバスや川越の巡回バス、新観光バス、バスタ新宿、自動運転、尼崎市営バスに横浜市営定期観光バスの終了、バスイベントにバステクフォーラムなど。
熊本地震に北海道豪雨も触れられているが、石勝線・根室本線(トマム~芽室間)は発売2日後の22日に再開されています。
和田編集長による今年の巻頭言は、年明け早々に発生してしまった軽井沢のスキーバス事故を受けてバスの信頼性について、バスのドライバー不足と自動運転、貸切バス事業、そして連接車や燃料電池バスを中心とした車両技術について述べられています。
先に連接車について私なりの考えを記すと、何度も言っているが、よほど走行路の環境が良くならないと、日本においては、連接車を多数の路線でバンバン走らせる状況にはなりえないと思う。やや期待しすぎではないかと思うのだがなあ。公道もそうだが、ネックはバスターミナルにあると思う。現状はどこも単車のみの運用を想定した設計になっているので乗り場同士の間隔が足りないし、出発までの待機場所も狭い。また、事業者のバスの置き場(車庫)も、必要なスペースを確保できるだろうか。BRT云々はともかく、最低でも幕張地区位は環境が整備されていないと、連接車の頻繁な運行には向かないのではないか。
ドライバーに関しては、むろん周りの環境(労働条件の整備など)の整備が急務だが、ドライバー自身のモラルの向上も必要。自動運転がすぐにバス業界に全面的に普及するとは思わないが、有人のバスが大事故を起こしたり、あるいは不祥事が発生したりすると、「有人でも無人でも、安全性は同じではないか?」との疑念を抱かれる事になる。バスではないが、まもなく30年になるJRグループが民営化直後、急激に合理化・人減らしが進む事になったのも、(むろん輸送量と人員のアンバランスがあまりにも大きくなっていた事もあったが)国鉄時代末期の不祥事から大事故も相次ぎ、世論の信頼を失っていた事も背景にあった事を、忘れてはなりません。合理化って、始めようとする頃は反発が大きいが、慣れると「案外こんなものか」という所に落ち着くものなので。ドライバー自身も、まずはこの点を心しておくべきです。
(バスだって、昔は車掌が乗っていた)
バスドライバーの確保にしろ、連接車や燃料電池バスを走らせようとするにしろ、まずはバスを含めた公共交通優先の姿勢が社会に必要だし、業界の側も(労使とも)その要請に応えられる体制づくりが一番大事、ではないでしょうか。
◆ 各社の運転訓練車を見る
運転訓練車自体は決して新しいものではないが、昔は単に営業登録を抹消した(白ナンバー化)だけで、路上での訓練に重きが置かれていたと思う。最近はどこもコンピューターやカメラを搭載し、データの収集や、ドライバーの内面的なチェックにもかなり重点が置かれているようです。
富士急バスのデザインは、電車の「フジサン特急」と同じか。
ここで取り上げられたのは全て、業界では最大手になるが、中小事業者がこれだけの車両を持つのは、コスト的に大変だと思う。ドライバーの安全性の確保の必要性は大手も中小も全く変わらないはずで、この手の車両を融通するシステムはないのでしょうか。
◆ 国内バスカタログ 2016→2017
エルガミオ/レインボーがモデルチェンジ。レインボーの一般営業用の第1号ユーザーは函館バス、という事になるのでしょうか?
エルガ・ハイブリッドは引き続き販売が続いているが、販売価格はすぐ左のブルーリボン・ハイブリッドよりも高額になってしまっているし、車高を低く抑えられるというアドバンテージもなくなり、逆に車内にデッドスペースができるハンデは抱えたまま。同じJ-BUSでハイブリッド車の競作を続けられるものでしょうか?
気になるのは三菱ふそうで、エアロスター・エコハイブリッドの中止以降、低公害車が全く開発されていません。今後はシターロの如く、ベンツから技術をも供与を得てバス開発が進む事になるのだろうが、低公害車のニーズはかつてなく高まってきていると思われるので、何かしらの解答が求められる時期ではないでしょうか。
オノエンスターはレギュラー号でも発表がなく、この増刊が初のお目見えになりました。
◆ 海外バスカタログ 2016→2017
中国のCRRC E-BUSはパンタグラフによる急速充電を繰り返して走る連接EV。ソラリスのウルビノの、オプションでパンタグラフを装備したEVを用意。これって、先月乗った台湾・高雄市のLRTと同じ、という事ですよね?となると、連接バスで急速充電式EVを作れるなら、LRTとバスとの境界がいっそう狭くなる事にになります。ではなぜ、わざわざ高いコストをかけて路上にレールを敷かなければならないLRTでなければならないのか?(先の記述と若干矛盾するが)専用の走行路を用意できるなら、EVの連接車を走らせれば良いBRTではなぜダメなのか?LRT論者が、この疑問に答えなければなければならない場面が来るのではないか、とさえ思いました。
(決してLRT否定ではないが)
低公害車全般に関しては、この所フランス各地で大気汚染がひどく、パリ市が2020年にはディーゼルの貸切バスの市中乗り入れを禁止するとかいう事も聞いているし、一気に開発、導入が進む可能性はあります。
ここでは記されていないが、イギリスのEU離脱決定は今後どのような影響を与えるだろうか。今後の離脱交渉にも寄るが、特にイギリスの側は、車両を大陸から購入する度に多額の関税を課せられる状況になったら、大変な危機を迎える事になるのではないだろうか。中国など、他のルートからの購入を考える事になるのか。EUそのものが揺らいでいるし、欧州はメーカーサイドのみならず、バス業界全体が一大事に陥る可能性もありそう。
◆ 歴史編 交通科学博物館に展示されていた国鉄ハイウェイバスはいま
まず、ああ国鉄東名ハイウェイバスって、こうでなくてはいけないよなあと思った。逆台形に「JNR」のシンボルマーク、ツバメマークの上にレトロなフォントの「国鉄」の2文字。そして特にカラーリング。以前JRバス関東で国鉄ハイウェイバス色をラッピングで復刻していた事があったが、明らかに色調が違っていた。ラッピングという事もあったろうが、メタリックなダークブルーこそ、本来の国鉄バスのブルーだと、改めて感じました。
私は動態保存にはこだわりません。できるならそれに越した事はないが、それに使えるコストがあるなら、それこそ現在走っている営業路線バスの安全対策やサービス向上策に費やすべきとも思うし、そもそも、公道は走れないでしょう。ましてこのバスの場合、ハイパワーのエンジンの能力を復元できなかったら、動態保存の意味があるのかなとも感じるので。
来年のバス事業はどの方向へ向かうのか。正直想像が難しいが、ともあれ大事故や不祥事を起こす事無く、健全に発展する事が求められます。
最後に、今後バスラマ誌レギュラー号で取り上げて欲しい事です。
1.バス会社の「分社」。神奈川中央交通は来年早々経営体制を再編成、5つの「神奈交」ブランドが消えて、地域別に3つの「神奈中」バスになる。この20年の間、業界では「分社化」が目立ったが(はしりは1995(H7)年のちばフラワーバスか)、さいたま国際バス・ケイビーバス・多摩バス・臨港グリーンバスの如く、結局本体に再吸収されて消滅した会社が少なくない。分社のメリットは?デメリットは?
2.貨客混載バス。「国内バス1年の動向」でもいくつか記されているが、中長距離路線バスに宅配便などの貨物を搭載する実験的ケースが見られる。決して新しいものでもないが、ローカル路線存続のための有力な策の一つと思われるので、海外の例(スイスのポストバスもそうだし、北欧では後部を丸々貨物搭載スペースとした専用車両まである)も交えて、運用の実際を見たい。
3.障害者の輸送、特にスクールバス。今年はリオ・パラリンピック開催の一方で相模原市の事件があり、改めて障害者と健常者の関わりの在り方が問われた年だった。バス業界の場合、ノンステップバスなどのバリアフリー対策もあるが、意外に知られていない、そして取り上げられていないのが、養護学校・特別支援学校の通学輸送。特に事業者の選定は、どのような仕組みになっているのだろうか。
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《今日のニュースから》
26日 日本酒「獺祭(だっさい)」虫混入発見 自主回収開始
27日 「つま恋」 ホテルマネージメントインターナショナルに譲渡 ヤマハ発表
「獺祭」って高いんだよね。グラス一杯で安い酒のボトル1本にほぼ匹敵するので。旅客機でもファーストクラスやビジネスクラスで提供されるブランド。
ホテルマネージメントインターナショナルは、主に「クラウンパレス」「パールシティ」のブランドを展開していて、新阪急ホテルも2軒買収しています。