「理想が現実に叩き潰される」世界の流れを決定づけたパリのテロから1年。「ブレグジット」に続き、その流れを引きずって示された(のだと思っている)、米大統領選の「衝撃的な」結果。福岡の道路陥没に福島の地震。日本も世界も、何もかもが「揺れに揺れた」11月、どのような事が起きたのでしょうか。
31日 日本郵船・商船三井・川崎汽船 定期コンテナ船事業統合の新会社設立で合意
1日 リニア中央新幹線 長野県大鹿村で着工・安全祈願祭
2日 ミャンマー アウン・サン・スー・チー国家顧問 安部首相と首脳会談
3日 11月では44年振りの降雪量記録 北海道帯広市
4日 TPP国会承認議案 衆議院特別委員会で可決
5日 FC東京U-23久保建英選手 J3戦に出場 Jリーグ史上最年少デビュー
6日 札幌市で降雪21㎝ 11月上旬では21年振り
7日 違法長時間労働で電通を強制捜査 厚生労働省
8日 関東・東海地方の大雪警報発表 基準引き下げ
9日 銚子商業高校の生徒 銚子電鉄仲ノ町駅舎の修理費用を寄付
10日 福島第一原発1号機 建屋カバー取り外し終了
11日 日印首脳会談 原子力協定に署名
12日 アフガン・カブール近郊米軍基地で爆発 18人死傷
13日 自動運転バス 公道を走行実験 秋田県仙北市
14日 安倍首相 ドイツ・ガウク大統領と会談
15日 南スーダン自衛隊部隊に「駆け付け警護」任務付与 閣議決定
16日 FCバルセロナ 楽天と4年間スポンサー契約締結
17日 修学旅行生の観光バス事故 小学生ら21人負傷 長崎県雲仙
18日 フィリピン 故マルコス元大統領 英雄墓地に埋葬
19日 鳥取県三朝温泉 JR姫路駅で観光PR
20日 「極楽とんぼ」山本圭壱 よしもとクリエイティブ・エージェンシー復帰
21日 サンフレッチェ広島 佐藤寿人 名古屋グランパス移籍発表
22日 北陸新幹線 敦賀~大阪間 福井県知事「小浜・京都ルート」支持
23日 囲碁AI「DeepZenGo」 趙治勲名誉名人に三番勝負で負け越し
24日 東京都心で積雪 11月では統計開始以降初
25日 年金制度改革法案 衆議院厚生労働委員会で可決
26日 東急大井町線 回送電車車両から発煙 一時間半の間一部運転見合わせ
27日 体操男子 内村航平 プロ転向を表明
今月はこの他、欅坂46のコスチュームにユダヤ人団体が反発、原発事故で自主避難の児童へのいじめ発覚、地球温暖化防止パリ協定発効、カザフスタン大統領が広島訪問、全世界で「スーパームーン」フィーバー、横綱白鵬1000勝達成、英BBC「今年の女性100人」に小林麻央さん、などがありました。
米大統領選以外でも、今月は国の政治的指導者(を狙う人も含めて)の動向が目立ちました。フランス共和党の予備選、キューバのフィデル・カストロ元議長死去、そして今日の韓国朴槿恵大統領の辞意表明。韓国は、大統領が具体的にいつ辞任するのかはっきりしない内は、悶着は続くでしょう。
海外で大規模な列車事故が相次ぎました。クロイドンのLRTは3年前に乗っているだけにショックだし、インドはなぜこうも大規模な惨事が繰り返されるのか?
JR北海道の路線維持問題は、全国的にも波紋を投げかけました。鉄道ローカル線問題は何も今に始まった話ではないが、このままではJR一社が丸々存亡の危機に陥るかも知れないという状況が、より深刻さを物語っています。とにかく全関係者が納得できる(…できない人が大勢出るのも間違いなかろうが)、感情論に走らない、冷静な議論が求められます。
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《今月この1枚》
今月は前半に台湾に行ってきました。なんと、まだ2年前に行ってきたばかりです。私としてはやや異例。今年は「普悠瑪」と高雄のLRTが主な目的となったが、「普悠瑪」は台北発着ではキップを取れず、末端区間の花蓮→台東間のみの乗車となりました。これらは来月書きます。そんな中撮影してきた中で、8日の台北駅で撮影した國光客運のバスです。2年前にも乗りました。最近日本のウィラー・エクスプレスと提携関係を結んだが、今回訪れて見た限りでは、それを伺わせるようなものは見当たりませんでした。なお、すれ違っただけなので写真はないが、京成スカイライナーのラッピング広告車を見かけたので記しておきます。
2年前は台北に着いてすぐ、高雄への高速バスに乗車したのだが、その高雄行が出発していたバスターミナルのB棟は、老朽化のためだったのか取り壊されていました。このため乗り場が大分変わっていて、その影響でA棟から出発していた桃園空港行は、駅の西側、旧花蓮線のナロー列車が静態保存されている広場に移転しています。仮設の乗り場なのだろうか。今後利用される方は要注意です。
当ブログでは直接のコメントは受け付けないので、何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。
当ブログ上からでは発表できない緊急の事態が発生した時は、本体でお知らせします。
《今日のニュースから》、
28日 コロンビア・プロサッカーチーム搭乗旅客機 山岳地帯に墜落
29日 東京五輪競技会場見直し4者協議 トップ協議開催
№1609 カサンドラ・クロス
いい時代になったと言って良いのか、一昔前では映画館で見逃すと限られたTVでしか見られなかった遠い昔の映画も、現代ではレンタルDVDで気軽に見る事ができるようになりました。と言っても、鉄道を舞台とした映画、特に列車そのものが一大事に陥るサスペンスものとなるとそんなに多くはないと思うが、そんな中からちょうど40年前、1976(S51)年に公開された、「カサンドラ・クロス」について書いてみます。
細菌兵器開発のスキャンダルをもみ消すため、誤って細菌に汚染された(と思われる)長距離列車を、乗客ごと葬り去ろうと画策するアメリカの軍の幹部と、列車に乗り合わせて、その陰謀を阻止しようとする高名な医者との、(直接ではないが)対決を描いた作品、という事になろうかと思います。
監督:ジョルジ・パン・コスマトス、脚本:トム・マンキーウィッツ、ロバート・カッツ、ジョルジ・パン・コスマトス。
まず、私が見たままの、全体のあらすじを記してみます。ラストのオチまで含めているのでネタバレになってしまうが、既に公開から40年も経っているし、どの道他のサイトで書かれてしまっているのだろうから、敢えてそのまま記しました。あらかじめご承知おきの上、注意してご覧下さい。
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ジュネーヴの国際保健機構にテロリストの一団が潜入した。機構の爆破が目的だったが、目論見は失敗、細菌室に追い込まれた彼らは、警備員の発砲が元で、誤って病原菌の液体を浴びてしまう。病原菌は伝染性が強い肺炎菌で、アメリカが国連の決議に反し、密かに国際保健機構の内部で培養していたのだ。拡散すれば、欧州全体が汚染される事になる。捕えられた1人は尋問の最中に死亡した。米軍陸軍情報部のマッケンジー大佐(バート・ランカスター)は、上層部からの命令で、事態を秘密裏に処理しようとした。
ただ一人市中に逃走した仲間は、ジュネーヴ駅を出発しようとしていたストックホルム行大陸横断列車に潜り込んだ。この列車には、ストラスブール医学賞を受賞した高名な神経外科医・ジョナサン=チェンバレン博士(リチャード・ハリス)と、その元妻で、元夫に関する暴露本を出版した作家のジェニファー(ソフィア・ローレン)、初老の時計のセールスマン・カプラン(リー・ストラスバーグ)、登山家のサンティニ(本名ナバロ、マーティン・シーン)と愛人のドレスラー(エヴァ・ガードナー)、牧師のハリー(O・J・シンプソン)、トム(レイモンド・ラブロック)とスーザン(アン・ターケル)の若夫婦、その他1000人ほどの乗客が乗り合わせていた。
マッケンジーは、逃走したテロリストが列車に乗り込んだ事を知り、進路を変えて、ポーランドのヤノフにある収容所に送り込もうとする。その路線の途中には「カサンドラ・クロス」の名がある大鉄橋があった。
ジェニファーは、通過駅に物々しい警備が敷かれていた事、道路標識がバーゼルを過ぎていた事を示していた事から不信を抱く。知らぬ間に行先が変えられていたのだ。チェンバレンはマッケンジーより無線で、病原菌を浴びた者が列車に潜り込んでいると知らされ、ジェニファーらと共に列車内を捜索する。そして、荷物室に潜伏している所を発見。マッケンジーは、列車を追尾していたヘリコプターに、男と共にして病原菌に感染していた疑いがある、ドレスラーの飼い犬を収容させた。
チェンバレンは主任医師のエレナ(イングリッド・チューリン)より、病原菌は空気感染で広がり、その割合は60%と知らされ、マッケンジーからは、乗客隔離のため、列車をポーランドの隔離施設に向かわせると聞かされた。途中のニュルンベルクで列車を封印するという。
テロリストは死亡した。マッケンジーは無線を通じ、作り話を元にルートを変更すると乗客に伝える。パニックの真っ只中、列車はニュルンベルクに向かう。やがてスーザンを初め、1等のあちらこちらで、症状を訴える乗客が現れ始める。一方、エレナは国際保健機構に収容させた犬を元に、病原菌対策の追求を始める。しかし病原菌の増殖が速く、犬は昏睡状態に陥りそうだった
カプランは車掌より、新しい行先がポーランドと聞かされ、顔色を変えた。
夜中になり、列車はニュルンベルクに着いた。操車場で待っていたのは、防護服に身を固め、銃を構えた多数の憲兵たちだった。列車の封印が始まった。窓にはシェルターが溶接され、医療班により列車の消毒が始まる。救護班と共に憲兵が車内の監視に廻る。新たな犠牲者も発生、列車内の重苦しい緊張感に耐えられない乗客も現れる。
ヤノフには妻子を殺された忌まわしい記憶しかないカプランは、列車からの脱出を試みるが、憲兵に発見され、撃たれて傷を負ったうえ列車に戻されてしまった。マッケンジーは憲兵の隊長に、射殺も厭わず、乗客を一人も外に出さないよう厳命していたのだ。カプランはチェンバレンより傷を治療される最中、列車がカサンドラ・クロスを経由する事を知り動揺、激しく暴れまわる。チェンバレンにより安静を取り戻すが、カサンドラ・クロスに何があるのか。チェンバレンとジェニファーは激しい不安に襲われる。
列車は動き出した。夜が明けて、列車内には一応平穏が戻ったようだ。しかしその行く手にはカサンドラ・クロスが、激しい老朽化を隠せないまま、それでも朝霧に身を隠しつつも、その威容を不気味なまでに誇っているのだ。
車掌の話では、カサンドラ・クロスは30年前には列車が通らなくなっていたという。カプランは、終戦の直後には誰も通る者はなく、付近の住民は皆避難してしまったと、呆然とつぶやくのだった。
チェンバレンは、患者は1等の61人、死者は2名で済んでおり、2等には患者が出ていないのだから、列車を一度停めて、2等を切り離したらどうかと提案する。しかしマッケンジーは聞く耳を持たない。その最中、エレナが調べていた犬が快方に向かい始めていた。
さらにカサンドラ・クロスは危険ではないかと問い正すチェンバレンに対し、マッケンジーは、ポーランド当局が安全性を保障しているというばかり。その態度から、チェンバレンは、逆にマッケンジーが嘘をついていて、このままでは危険だと感じた。
サンティニとドレスラーの個室にハリーが現れた。実はハリーは麻薬捜査官で、密輸に関わっていたサンティニを追っていたのだ。サンティニはドレスラーを「人質」にして荷物室に向かい、憲兵に列車を止めるよう脅すが、車内の憲兵には権限がない。サンティニはチェンバレンに己の臆病さを突かれて一喝され、投降した。
列車内の患者は皆、一転して快方に向かいつつあった。国際保健機構の犬も同じだ。エレナは、高濃度の酸素がバクテリアを分裂させ、燃え尽きさせていた事に気づく。密閉状態の中で高濃度酸素を供給している列車の患者も治るはずだ。エレナはこの事実を伝えようとチェンバレンと連絡を取ろうとするが、列車の無線はサンティニによって破壊され、通じなくなっていた。
列車内でもチェンバレンが憲兵に列車を止めるよう主張するが、隊長は取り合わない。残された手段は、自ら蜂起して列車を強制的に止めるより他にない。チェンバレンはサンティニやハリーらを集め、行動を起こす。一斉に憲兵を襲い、武器を奪い取る。チェンバレンたちが憲兵たちと銃撃戦を起こして注意を惹きつけている間に、サンティニが客車の屋根を伝って、機関車に向かう段取りだった。しかし屋根上にも憲兵がいて計画は失敗。チェンバレンは、食堂車の床下を爆破して連結制御装置を破壊、後方の2等を切り離す策に出る。列車を止められないまでも、2等を切り離す事で前方も軽くなり、鉄橋をクリアできるかも知れない。
サンティニは窓のシャッターを伝って機関車に行こうと提案、チェンバレンが注意を惹きつけている間に行動を開始した。しかし運悪く憲兵に見つかり、射殺されてしまった。ハリーも銃撃戦の最中に取り残されていた少女を助けようとして撃たれ、落命した。チェンバレンの作戦もうまくいかない。しかしその最中、ポーランド行に失望したカプランが自爆、食堂車の床下に穴が開いた。
ついに列車はカサンドラ・クロスに進入した。チェンバレンはかろうじて切り離しに成功し、後部の2等車は寸前で停止した。しかし、鉄橋はやはり列車の重みに耐えられなかった。車外に放り出されたチェンバレン、2等車に残ったジェニファーが見たのは、崩れ去る大鉄橋、取り残された乗客たちの阿鼻叫喚と共に、大爆発を起こし藻屑と消えゆく列車の姿だった。
マッケンジーはエレナに口止めを命じ、上層部への報告の後、機構を後にする。しかし、彼はまだ知らない。チェンバレンを初め2等車の乗客が生き延びた事、何より自らも、上層部から監視されている事を。
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出演者のリストを見ると、トップにラインナップされているのはジェニファー役のソフィア・ローレン。確かに世界的な大女優ではあるが、でも主人公は明らかに、リチャード・ハリス演じるチェンバレン博士なのだけれど。
ハリー役のO.J.シンプソンは、映画の世界は知らなくても名前くらいは聞いている、という人が少なくないはず。この2年前、1974(S49)年公開の「タワーリング・インフェルノ」にも出演しているが、元はプロのフットボールの選手で、NFLのビルズや49ERSのスターでした。引退後に俳優業に転じたが、今から22年前の1994(H6)年、妻を殺害した容疑で警察に追われている最中、ロサンゼルスのフリーウェイで大逃走劇を演じたため、世界的な関心を集める事となった。結局刑事事件としては無罪となったが、民事事件としては有罪となり、その後2007(H19)年に別の事件で有罪となって、現在服役中です。
「カサンドラ・クロス」として使われた鉄橋は、フランス中部に「ガラビ橋」として実在しています(ラストシーンは模型だが、割と良く出来ていたかも)。ギュスターヴ・エッフェルが設計したもので、私も6年前にローカル列車で通過した事があります。映画のラストシーンみたいな事があるはずはないが、それでも建造から120年くらい経つ代物なので、4連の電車でも恐ろしくノッソリノッソリ通過していました。電車の乗客という立場だったから鉄橋を外から見る事は出来なかったが、並行するハイウェイには、橋を眺める事ができるポイントがあるようでした。
ヤノフという地名は、少なくとも私が調べた限りは、ポーランドにはなかった。途中経由したと思われる(劇中では言及されていない)チェコ(当時はチェコスロバキア)にあるのだが。カプランが激しく怯えたのは、劇中では触れられなかったが、やはりナチスがらみの忌まわしい記憶からだったのでしょうか?何しろアウシュビッツがあった国だから。
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あくまで今の目で見てしまうからだろうが、現代に見直してみると、ツッコミどころ満載、「これどうよ?」と思ってしまう描写がそこかしこに見られます(特に前半のニュルンベルクまでの間)。いくつか記してみます。
冒頭で、テロリスト3人組が救急隊と患者に偽装して国際保健機構に侵入するが、簡単に構内に入りすぎ。なぜ入口の所で止めないのか?欧州は当時としてもパレスチナなどのテロの脅威があり、公開4年前の、1972(S47)年のミュンヘン五輪のテロ事件は記憶に新しかったはずだし。後にマッケンジーも列車をニュルンベルクに転進させる際、テロをダシにしたウソをついていたくらいだ。また、警備員の発砲も、病原菌がある割には迂闊すぎる。アメリカが秘密裏に行っていた事なので、警備員は存在を知らされていなかったのかも知れないが。
列車はジュネーヴを始発とし、バーゼル・パリ・アムステルダム・コペンハーゲンを経由してストックホルムに向かう設定になっているが(相当な遠回りだ)、実は、ジュネーヴ駅として撮られている場所自体がバーゼルSBB駅だ。背後を緑色の市電が行き交うのが見えるシーンがあるし、アルプスの絵を描いた古風な切符売り場も映っている(№1593でご覧頂きました)。バーゼルはジュネーヴと違ってホーム上屋がドーム状なので、始発駅のムードが欲しかったのかも知れない。
チェンバレンやジェニファーが乗る個室寝台には扉部に乗客の名前を記していたが、当時はそんな事をしていたのだろうか?乗客は乗車券を購入する際には、名前を言わなければならなかったのか?カプランやハリーが切符を買うシーンでは、そんな事はなかった。しかも旅客機みたいな乗客名簿が作成されていて、しかもそれが鉄道の運行に関係しない機構のコンピューターに出力されていたりする(それでマッケンジーらはチェンバレンやドレスラーが列車に乗っている事を知る)のも変だ。
列車はマッケンジーの指示により、密かに進路を変更してニュルンベルクへ向かうよう仕向けられる(ように見える)。乗客が途中で降りられない(逃げられない)ように、ノンストップで向かわせる算段だったようだ。しかしジュネーヴ~ニュルンベルク間は直線でも500㎞、当時の欧州の鉄道技術をもってしても、2~3時間程度で走り抜けられる距離ではない。また、スイスとドイツは電源方式は同じだが、スイスのELが直通出来るものなのか?
(ちなみにニュルンベルク到着時は、いつの間にかELがイタリア?の2車体式に交換されていた)
そもそも、機関車の運転士の体調(特に生理現象)はどうするの?
それに、運転士はあらかじめ決められた(通過する駅構内の線路まで含めて)走行ルートを指示されているから、いきなり違った進路に向かう信号が表示されていれば、たとえ青信号でも一旦停止して、理由を聞くだろう。これではマッケンジーの目的は達成できない。
ジェニファーは沿線の警官と、バーゼルを過ぎた事を示す標識からこの列車が本来の進路から外れている事を知るが、この点も何か間抜けに見える。まず、車掌にあらかじめこの事が知らされていないのがヘン。列車には無線があり(無線係が乗っている)、外部から車掌に通告する手段はいくらでもあるはず。しかも、列車の運行に直接関係ない機構から、マッケンジーが直接乗客に放送までしているのだから。
(車掌と運転士の間の通話が可能かどうかは解らなかった)
一番びっくりさせられたのは、先頭のELが、非電化区間で堂々と、パンタグラフを下して走っていた事だ!撮影用に、後部にDLをつないで後押しで運行させていたのだろう。架線柱があると、追尾していたヘリコプターがドレスラーの飼い犬を収容するシーンを描けなくなるからだろうか?さすがに唖然とした。
後半、チェンバレンは食堂車の床に穴を空けて連結器をはずそうとするが、「連結制御装置」なるものは存在していたのか?見た所、固定編成ではなく、一般用客車の寄せ集めのようにしか見えなかったが。普通に「床に穴を空けて、連結器を切り離す」で良かったと思うが。それにしても、ネジ式連結器の解放は、プロの連結手が、停車中に行うのだって大変で、危険な作業だ。それを、全くドシロートの医者が、走行中にやれるものだろうか?
一つ疑問なのは、マッケンジーにとって、本当に何が何でもカサンドラ・クロスに列車を突っ込ませて、乗客を皆葬り去る事が第一だったのだろうか?無論、細菌兵器開発のスキャンダルを秘密裏に葬ろうとしていた事は間違いないが、わざわざ西側同盟国の目を盗んで列車をポーランドに向わせるのであり、そのヤノフという場所に送り込んでしまえば、目的は達成ではないか?カサンドラ・クロスの通過に失敗しても、仮に成功しても、マッケンジーにとっては乗客全員を「社会的」に抹殺できれば良いはずだ。言葉は適当ではないが、カサンドラ・クロスは「保険」だった可能性もある。
(当時ポーランドは東側だが、旧ソ連との関係は(今の対ロシアもだが)あまり良くない。アメリカには案外好都合?)
しかし、悪魔的な策を企てるにしては、情報をチェンバレンらに漏らしすぎ。カサンドラ・クロスなど地図に記す必要はなかった。ヤノフという行先自体、乗客に知らせる必要もなかったろう。カサンドラ・クロスの存在や現況を知る者は、列車の中にはカプランと車掌しかいなかったのだし、無駄に事を起こさせないためにも、秘密裏にカサンドラ・クロスの方向へ仕向ければ良かったのではないか?
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結論としては、個々の場面を一つ一つ見た場合には、最初の牧歌的なイメージ(コンパートでグループが歌を合唱していたりしている)が、少しづつ緊迫感が増す構成になっていて、見所もなくはなかった(個人的には、ニュルンベルク停車中の密閉作業中、乗客の女性が狂ったように叫び出すシーンが印象的だった。確かに、いきなり列車の中に閉じ込められる状況に追い込まれ、マスク姿の憲兵がゾロゾロ車内の警備に廻る場面を見せつけられれば、そうなるだろうなとは感じる)。
しかし改めて全体を通して見直すと、ラストシーンに導きたいがために、ご都合主義的に展開をこじつけていた印象が否めない。ラストシーンと、その直前の(チェンバレンたちと車中の憲兵との)戦闘シーンを描きたくて、そこから逆算させるために、構成に無理が生じたように思えました。
鉄道のパニックもの、特に列車そのものの存在が危うくなる、というパターンは、難しいのかも知れません。地べたを走るため、逃げ道が比較的多くなるので。空中に上がってしまえば飛行中は完全に密室、止まってしまえば墜落という旅客機の(特にハイジャックもの)映像作品とは、ここが根本的に異なるのだろうと思います。この1年前には日本で「新幹線大爆破」という映画があったが、新幹線の保安システムを無視した構成のため、当時の日本国鉄が撮影への協力を拒否。私はTVで見た記憶があったが、列車がミニチュアだったり、本来停車なのにフィルムを早送りする形で通過に見せたりして、ずいぶん「ちゃっちい」と感じたものでした。それに比べるとこの映画は一応欧州各国の鉄道の協力を得られたらしいが、先に挙げたようなシーンを描かれて、どう感じたものでしょうか?(実際スイス国鉄は、この後の映画作成への協力を拒否する事になったらしい)。
まあ、日本やアメリカのハリウッド映画のような安易なハッピーエンドにならない(…あ、ネタバレか)最後は潔くて良いが、今の目で見てしまうと、いろいろな点で今一歩、だったのかなあと感じました。鉄道パニックものの宿命でしょう。これからDVDを借りて見たいと言う方は、この点は注意しておくべきだと思います。
当ブログでは直接のコメントは受け付けないので、何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。
当ブログ上からでは発表できない緊急の事態が発生した時は、本体でお知らせします。
《今日のニュースから》、
26日 東急大井町線 回送電車車両から発煙 一時間半の間一部運転見合わせ
27日 体操男子 内村航平 プロ転向を表明
細菌兵器開発のスキャンダルをもみ消すため、誤って細菌に汚染された(と思われる)長距離列車を、乗客ごと葬り去ろうと画策するアメリカの軍の幹部と、列車に乗り合わせて、その陰謀を阻止しようとする高名な医者との、(直接ではないが)対決を描いた作品、という事になろうかと思います。
監督:ジョルジ・パン・コスマトス、脚本:トム・マンキーウィッツ、ロバート・カッツ、ジョルジ・パン・コスマトス。
まず、私が見たままの、全体のあらすじを記してみます。ラストのオチまで含めているのでネタバレになってしまうが、既に公開から40年も経っているし、どの道他のサイトで書かれてしまっているのだろうから、敢えてそのまま記しました。あらかじめご承知おきの上、注意してご覧下さい。
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ジュネーヴの国際保健機構にテロリストの一団が潜入した。機構の爆破が目的だったが、目論見は失敗、細菌室に追い込まれた彼らは、警備員の発砲が元で、誤って病原菌の液体を浴びてしまう。病原菌は伝染性が強い肺炎菌で、アメリカが国連の決議に反し、密かに国際保健機構の内部で培養していたのだ。拡散すれば、欧州全体が汚染される事になる。捕えられた1人は尋問の最中に死亡した。米軍陸軍情報部のマッケンジー大佐(バート・ランカスター)は、上層部からの命令で、事態を秘密裏に処理しようとした。
ただ一人市中に逃走した仲間は、ジュネーヴ駅を出発しようとしていたストックホルム行大陸横断列車に潜り込んだ。この列車には、ストラスブール医学賞を受賞した高名な神経外科医・ジョナサン=チェンバレン博士(リチャード・ハリス)と、その元妻で、元夫に関する暴露本を出版した作家のジェニファー(ソフィア・ローレン)、初老の時計のセールスマン・カプラン(リー・ストラスバーグ)、登山家のサンティニ(本名ナバロ、マーティン・シーン)と愛人のドレスラー(エヴァ・ガードナー)、牧師のハリー(O・J・シンプソン)、トム(レイモンド・ラブロック)とスーザン(アン・ターケル)の若夫婦、その他1000人ほどの乗客が乗り合わせていた。
マッケンジーは、逃走したテロリストが列車に乗り込んだ事を知り、進路を変えて、ポーランドのヤノフにある収容所に送り込もうとする。その路線の途中には「カサンドラ・クロス」の名がある大鉄橋があった。
ジェニファーは、通過駅に物々しい警備が敷かれていた事、道路標識がバーゼルを過ぎていた事を示していた事から不信を抱く。知らぬ間に行先が変えられていたのだ。チェンバレンはマッケンジーより無線で、病原菌を浴びた者が列車に潜り込んでいると知らされ、ジェニファーらと共に列車内を捜索する。そして、荷物室に潜伏している所を発見。マッケンジーは、列車を追尾していたヘリコプターに、男と共にして病原菌に感染していた疑いがある、ドレスラーの飼い犬を収容させた。
チェンバレンは主任医師のエレナ(イングリッド・チューリン)より、病原菌は空気感染で広がり、その割合は60%と知らされ、マッケンジーからは、乗客隔離のため、列車をポーランドの隔離施設に向かわせると聞かされた。途中のニュルンベルクで列車を封印するという。
テロリストは死亡した。マッケンジーは無線を通じ、作り話を元にルートを変更すると乗客に伝える。パニックの真っ只中、列車はニュルンベルクに向かう。やがてスーザンを初め、1等のあちらこちらで、症状を訴える乗客が現れ始める。一方、エレナは国際保健機構に収容させた犬を元に、病原菌対策の追求を始める。しかし病原菌の増殖が速く、犬は昏睡状態に陥りそうだった
カプランは車掌より、新しい行先がポーランドと聞かされ、顔色を変えた。
夜中になり、列車はニュルンベルクに着いた。操車場で待っていたのは、防護服に身を固め、銃を構えた多数の憲兵たちだった。列車の封印が始まった。窓にはシェルターが溶接され、医療班により列車の消毒が始まる。救護班と共に憲兵が車内の監視に廻る。新たな犠牲者も発生、列車内の重苦しい緊張感に耐えられない乗客も現れる。
ヤノフには妻子を殺された忌まわしい記憶しかないカプランは、列車からの脱出を試みるが、憲兵に発見され、撃たれて傷を負ったうえ列車に戻されてしまった。マッケンジーは憲兵の隊長に、射殺も厭わず、乗客を一人も外に出さないよう厳命していたのだ。カプランはチェンバレンより傷を治療される最中、列車がカサンドラ・クロスを経由する事を知り動揺、激しく暴れまわる。チェンバレンにより安静を取り戻すが、カサンドラ・クロスに何があるのか。チェンバレンとジェニファーは激しい不安に襲われる。
列車は動き出した。夜が明けて、列車内には一応平穏が戻ったようだ。しかしその行く手にはカサンドラ・クロスが、激しい老朽化を隠せないまま、それでも朝霧に身を隠しつつも、その威容を不気味なまでに誇っているのだ。
車掌の話では、カサンドラ・クロスは30年前には列車が通らなくなっていたという。カプランは、終戦の直後には誰も通る者はなく、付近の住民は皆避難してしまったと、呆然とつぶやくのだった。
チェンバレンは、患者は1等の61人、死者は2名で済んでおり、2等には患者が出ていないのだから、列車を一度停めて、2等を切り離したらどうかと提案する。しかしマッケンジーは聞く耳を持たない。その最中、エレナが調べていた犬が快方に向かい始めていた。
さらにカサンドラ・クロスは危険ではないかと問い正すチェンバレンに対し、マッケンジーは、ポーランド当局が安全性を保障しているというばかり。その態度から、チェンバレンは、逆にマッケンジーが嘘をついていて、このままでは危険だと感じた。
サンティニとドレスラーの個室にハリーが現れた。実はハリーは麻薬捜査官で、密輸に関わっていたサンティニを追っていたのだ。サンティニはドレスラーを「人質」にして荷物室に向かい、憲兵に列車を止めるよう脅すが、車内の憲兵には権限がない。サンティニはチェンバレンに己の臆病さを突かれて一喝され、投降した。
列車内の患者は皆、一転して快方に向かいつつあった。国際保健機構の犬も同じだ。エレナは、高濃度の酸素がバクテリアを分裂させ、燃え尽きさせていた事に気づく。密閉状態の中で高濃度酸素を供給している列車の患者も治るはずだ。エレナはこの事実を伝えようとチェンバレンと連絡を取ろうとするが、列車の無線はサンティニによって破壊され、通じなくなっていた。
列車内でもチェンバレンが憲兵に列車を止めるよう主張するが、隊長は取り合わない。残された手段は、自ら蜂起して列車を強制的に止めるより他にない。チェンバレンはサンティニやハリーらを集め、行動を起こす。一斉に憲兵を襲い、武器を奪い取る。チェンバレンたちが憲兵たちと銃撃戦を起こして注意を惹きつけている間に、サンティニが客車の屋根を伝って、機関車に向かう段取りだった。しかし屋根上にも憲兵がいて計画は失敗。チェンバレンは、食堂車の床下を爆破して連結制御装置を破壊、後方の2等を切り離す策に出る。列車を止められないまでも、2等を切り離す事で前方も軽くなり、鉄橋をクリアできるかも知れない。
サンティニは窓のシャッターを伝って機関車に行こうと提案、チェンバレンが注意を惹きつけている間に行動を開始した。しかし運悪く憲兵に見つかり、射殺されてしまった。ハリーも銃撃戦の最中に取り残されていた少女を助けようとして撃たれ、落命した。チェンバレンの作戦もうまくいかない。しかしその最中、ポーランド行に失望したカプランが自爆、食堂車の床下に穴が開いた。
ついに列車はカサンドラ・クロスに進入した。チェンバレンはかろうじて切り離しに成功し、後部の2等車は寸前で停止した。しかし、鉄橋はやはり列車の重みに耐えられなかった。車外に放り出されたチェンバレン、2等車に残ったジェニファーが見たのは、崩れ去る大鉄橋、取り残された乗客たちの阿鼻叫喚と共に、大爆発を起こし藻屑と消えゆく列車の姿だった。
マッケンジーはエレナに口止めを命じ、上層部への報告の後、機構を後にする。しかし、彼はまだ知らない。チェンバレンを初め2等車の乗客が生き延びた事、何より自らも、上層部から監視されている事を。
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出演者のリストを見ると、トップにラインナップされているのはジェニファー役のソフィア・ローレン。確かに世界的な大女優ではあるが、でも主人公は明らかに、リチャード・ハリス演じるチェンバレン博士なのだけれど。
ハリー役のO.J.シンプソンは、映画の世界は知らなくても名前くらいは聞いている、という人が少なくないはず。この2年前、1974(S49)年公開の「タワーリング・インフェルノ」にも出演しているが、元はプロのフットボールの選手で、NFLのビルズや49ERSのスターでした。引退後に俳優業に転じたが、今から22年前の1994(H6)年、妻を殺害した容疑で警察に追われている最中、ロサンゼルスのフリーウェイで大逃走劇を演じたため、世界的な関心を集める事となった。結局刑事事件としては無罪となったが、民事事件としては有罪となり、その後2007(H19)年に別の事件で有罪となって、現在服役中です。
「カサンドラ・クロス」として使われた鉄橋は、フランス中部に「ガラビ橋」として実在しています(ラストシーンは模型だが、割と良く出来ていたかも)。ギュスターヴ・エッフェルが設計したもので、私も6年前にローカル列車で通過した事があります。映画のラストシーンみたいな事があるはずはないが、それでも建造から120年くらい経つ代物なので、4連の電車でも恐ろしくノッソリノッソリ通過していました。電車の乗客という立場だったから鉄橋を外から見る事は出来なかったが、並行するハイウェイには、橋を眺める事ができるポイントがあるようでした。
ヤノフという地名は、少なくとも私が調べた限りは、ポーランドにはなかった。途中経由したと思われる(劇中では言及されていない)チェコ(当時はチェコスロバキア)にあるのだが。カプランが激しく怯えたのは、劇中では触れられなかったが、やはりナチスがらみの忌まわしい記憶からだったのでしょうか?何しろアウシュビッツがあった国だから。
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あくまで今の目で見てしまうからだろうが、現代に見直してみると、ツッコミどころ満載、「これどうよ?」と思ってしまう描写がそこかしこに見られます(特に前半のニュルンベルクまでの間)。いくつか記してみます。
冒頭で、テロリスト3人組が救急隊と患者に偽装して国際保健機構に侵入するが、簡単に構内に入りすぎ。なぜ入口の所で止めないのか?欧州は当時としてもパレスチナなどのテロの脅威があり、公開4年前の、1972(S47)年のミュンヘン五輪のテロ事件は記憶に新しかったはずだし。後にマッケンジーも列車をニュルンベルクに転進させる際、テロをダシにしたウソをついていたくらいだ。また、警備員の発砲も、病原菌がある割には迂闊すぎる。アメリカが秘密裏に行っていた事なので、警備員は存在を知らされていなかったのかも知れないが。
列車はジュネーヴを始発とし、バーゼル・パリ・アムステルダム・コペンハーゲンを経由してストックホルムに向かう設定になっているが(相当な遠回りだ)、実は、ジュネーヴ駅として撮られている場所自体がバーゼルSBB駅だ。背後を緑色の市電が行き交うのが見えるシーンがあるし、アルプスの絵を描いた古風な切符売り場も映っている(№1593でご覧頂きました)。バーゼルはジュネーヴと違ってホーム上屋がドーム状なので、始発駅のムードが欲しかったのかも知れない。
チェンバレンやジェニファーが乗る個室寝台には扉部に乗客の名前を記していたが、当時はそんな事をしていたのだろうか?乗客は乗車券を購入する際には、名前を言わなければならなかったのか?カプランやハリーが切符を買うシーンでは、そんな事はなかった。しかも旅客機みたいな乗客名簿が作成されていて、しかもそれが鉄道の運行に関係しない機構のコンピューターに出力されていたりする(それでマッケンジーらはチェンバレンやドレスラーが列車に乗っている事を知る)のも変だ。
列車はマッケンジーの指示により、密かに進路を変更してニュルンベルクへ向かうよう仕向けられる(ように見える)。乗客が途中で降りられない(逃げられない)ように、ノンストップで向かわせる算段だったようだ。しかしジュネーヴ~ニュルンベルク間は直線でも500㎞、当時の欧州の鉄道技術をもってしても、2~3時間程度で走り抜けられる距離ではない。また、スイスとドイツは電源方式は同じだが、スイスのELが直通出来るものなのか?
(ちなみにニュルンベルク到着時は、いつの間にかELがイタリア?の2車体式に交換されていた)
そもそも、機関車の運転士の体調(特に生理現象)はどうするの?
それに、運転士はあらかじめ決められた(通過する駅構内の線路まで含めて)走行ルートを指示されているから、いきなり違った進路に向かう信号が表示されていれば、たとえ青信号でも一旦停止して、理由を聞くだろう。これではマッケンジーの目的は達成できない。
ジェニファーは沿線の警官と、バーゼルを過ぎた事を示す標識からこの列車が本来の進路から外れている事を知るが、この点も何か間抜けに見える。まず、車掌にあらかじめこの事が知らされていないのがヘン。列車には無線があり(無線係が乗っている)、外部から車掌に通告する手段はいくらでもあるはず。しかも、列車の運行に直接関係ない機構から、マッケンジーが直接乗客に放送までしているのだから。
(車掌と運転士の間の通話が可能かどうかは解らなかった)
一番びっくりさせられたのは、先頭のELが、非電化区間で堂々と、パンタグラフを下して走っていた事だ!撮影用に、後部にDLをつないで後押しで運行させていたのだろう。架線柱があると、追尾していたヘリコプターがドレスラーの飼い犬を収容するシーンを描けなくなるからだろうか?さすがに唖然とした。
後半、チェンバレンは食堂車の床に穴を空けて連結器をはずそうとするが、「連結制御装置」なるものは存在していたのか?見た所、固定編成ではなく、一般用客車の寄せ集めのようにしか見えなかったが。普通に「床に穴を空けて、連結器を切り離す」で良かったと思うが。それにしても、ネジ式連結器の解放は、プロの連結手が、停車中に行うのだって大変で、危険な作業だ。それを、全くドシロートの医者が、走行中にやれるものだろうか?
一つ疑問なのは、マッケンジーにとって、本当に何が何でもカサンドラ・クロスに列車を突っ込ませて、乗客を皆葬り去る事が第一だったのだろうか?無論、細菌兵器開発のスキャンダルを秘密裏に葬ろうとしていた事は間違いないが、わざわざ西側同盟国の目を盗んで列車をポーランドに向わせるのであり、そのヤノフという場所に送り込んでしまえば、目的は達成ではないか?カサンドラ・クロスの通過に失敗しても、仮に成功しても、マッケンジーにとっては乗客全員を「社会的」に抹殺できれば良いはずだ。言葉は適当ではないが、カサンドラ・クロスは「保険」だった可能性もある。
(当時ポーランドは東側だが、旧ソ連との関係は(今の対ロシアもだが)あまり良くない。アメリカには案外好都合?)
しかし、悪魔的な策を企てるにしては、情報をチェンバレンらに漏らしすぎ。カサンドラ・クロスなど地図に記す必要はなかった。ヤノフという行先自体、乗客に知らせる必要もなかったろう。カサンドラ・クロスの存在や現況を知る者は、列車の中にはカプランと車掌しかいなかったのだし、無駄に事を起こさせないためにも、秘密裏にカサンドラ・クロスの方向へ仕向ければ良かったのではないか?
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結論としては、個々の場面を一つ一つ見た場合には、最初の牧歌的なイメージ(コンパートでグループが歌を合唱していたりしている)が、少しづつ緊迫感が増す構成になっていて、見所もなくはなかった(個人的には、ニュルンベルク停車中の密閉作業中、乗客の女性が狂ったように叫び出すシーンが印象的だった。確かに、いきなり列車の中に閉じ込められる状況に追い込まれ、マスク姿の憲兵がゾロゾロ車内の警備に廻る場面を見せつけられれば、そうなるだろうなとは感じる)。
しかし改めて全体を通して見直すと、ラストシーンに導きたいがために、ご都合主義的に展開をこじつけていた印象が否めない。ラストシーンと、その直前の(チェンバレンたちと車中の憲兵との)戦闘シーンを描きたくて、そこから逆算させるために、構成に無理が生じたように思えました。
鉄道のパニックもの、特に列車そのものの存在が危うくなる、というパターンは、難しいのかも知れません。地べたを走るため、逃げ道が比較的多くなるので。空中に上がってしまえば飛行中は完全に密室、止まってしまえば墜落という旅客機の(特にハイジャックもの)映像作品とは、ここが根本的に異なるのだろうと思います。この1年前には日本で「新幹線大爆破」という映画があったが、新幹線の保安システムを無視した構成のため、当時の日本国鉄が撮影への協力を拒否。私はTVで見た記憶があったが、列車がミニチュアだったり、本来停車なのにフィルムを早送りする形で通過に見せたりして、ずいぶん「ちゃっちい」と感じたものでした。それに比べるとこの映画は一応欧州各国の鉄道の協力を得られたらしいが、先に挙げたようなシーンを描かれて、どう感じたものでしょうか?(実際スイス国鉄は、この後の映画作成への協力を拒否する事になったらしい)。
まあ、日本やアメリカのハリウッド映画のような安易なハッピーエンドにならない(…あ、ネタバレか)最後は潔くて良いが、今の目で見てしまうと、いろいろな点で今一歩、だったのかなあと感じました。鉄道パニックものの宿命でしょう。これからDVDを借りて見たいと言う方は、この点は注意しておくべきだと思います。
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《今日のニュースから》、
26日 東急大井町線 回送電車車両から発煙 一時間半の間一部運転見合わせ
27日 体操男子 内村航平 プロ転向を表明
№1608 JTB時刻表2016年12月号(JTBパブリッシング) 今月はマンガとコラボ!
「JTB時刻表2016年12月号」、今号はいつもより若干早く、19日(土)に発売になりました。表紙は京阪特急8000系。
今号は黄色のページで、前号では予告されていなかった、ちょっとビックリの企画が。
京阪まるごと大特集
祝!創立110周年 1906(M39)年11月19日、つまり今12月号発売日にちょうど会社創立110周年を迎えた、京阪電気鉄道(京阪電車)の特集で、まずは歴史から。
思えば、関西大手私鉄に限ると、近年では京阪ほど路線の変化が大きい所は他にはありません(阪神なんば線はあるが)。1989(H元)年の京都市内地下線化と鴨東線開業、1997(H9)年の京津線一部区間廃止と京都市営地下鉄東西線への直通運転開始、2008(H20)年の中之島線開業があります。地下線がらみが多いか。特に三条駅の地下化は、東横線渋谷駅ほどのインパクトがあったかは正直解らないが、東のターミナルの地下化は、近年では京阪にとっては一大事になったかと思います。
特徴ある 京阪車両を見てみよう! 今後の注目は、特急の「プレミアムカー」であるのは間違いありません。長年、無料のクロスシート特急車を運行してきた鉄道会社が、さらにワンランク上の座席指定車両を連結するのは、初の試みになると言っても良いかと思います。
サービス開始発表時にも書いたが、ダイヤ面がどうなるか。現行の特急10分間隔のままだと、8000系の運用本数が足りません。快速特急「洛楽」を終日設定するのか、特急の半分くらいを快速急行に変更するのか、ダイヤ全体の10分サイクルを再び見直すのか、のいずれかを行う事になるかと思われます。いつになるかは解らないが、新ダイヤの発表が待たれます。
「びわこ号」は現在は工場内で静態保存の状態だが、やはり静態保存でいいから、一般の目に触れる場所での展示が望まれます。110年の歴史がある鉄道会社なら、京阪もまた本格的な博物館が欲しい。
「中之島ホーム酒場」は、現行のダイヤではほとんど旅客列車の発着がない3番線の有効活用、という意味が強いように思われます。
けいはん×クールジャパン ラッピング車両に乗ろう! 前からラッピング車両が比較的多かった石山坂本線だが、本格的に注目されるようになったのは、やはり5年前の「放課後ティータイムトレイン」(けいおん!)からではないでしょうかね?
このあと「けいおん!」は第2弾があり、「ちはやふる」「中二病でも恋がしたい!」があり、現在は「響け!ユーフォニアム」のラッピング電車がされているとの事です。「ユーフォニアム」は今年マイナーチェンジがあったとの事。
理由として名所が多い事、「けいおん!」「ユーフォニアム」制作の京都アニメーションが隣接する事があげられています。ただ、それだけではないだろう、と思います。5年前は「けいおん!」と同時に、SFの「機動戦士ガンダムAGE」(製作も東京のサンライズ)も運行されているし、他にもアニメ以外の多数様々なジャンルのラッピング電車が走っているので、石山坂本線そのものが、この手の列車が走るのに適しているという事ではないでしょうか。石山寺や近江神宮、比叡山(坂本ケーブル)があるとはいえ、結局は琵琶湖西岸の短区間を走る地域鉄道に過ぎないので、乗客の誘致に努めたいと考える京阪電車側と、思惑が一致しているという部分があるかと思います。
京阪電車全路線ガイド 「女子鉄アナウンサー」の肩書きがある久野知美アナウンサー(フリー?)による路線ガイド。寝屋川市出身らしいが、関東の東武・西武のアナウンスも手がけているのか。
「のりもの情報局」は、後述するが「講談社『終電ちゃん』最新単行本②巻+公式グッズ」のみになりました。
プレゼントはJR北海道のキハ54型500番台と、朝日自動車のエルガミオのスケールモデル。
「富士山マガジンサービス」と銘打って、同サービスで定期購読を「月額払い」で申し込むと、3号連続で定価の50%オフ(1,183円→592円)になるキャンペーンが掲載されています。詳細はカスタマーサービスで検索をとの事。
黄色のページ
終電ちゃん 特別出張編 終電ちゃんと時刻表
現在、週刊モーニング(講談社)で月1回連載中のコミック「終電ちゃん」が、「相互乗り入れ」と称して、時刻表の黄色のページに特別編が掲載されました。私はこのマンガは知らなくて、この時刻表で初めて見ました。
なのでどんなマンガか、きちんと説明するのは難しいのだが、各鉄道の最終電車に現れる「終電ちゃん」なる女の子と、乗り合わせた乗客の、どこかコミカルだけれどどこか心温まる人間ドラマ、という所でよろしいでしょうか?
「終電ちゃん」ってどんな生き物なの?特定の人しか見えない存在、なのではなく、乗客はもちろん、駅員にも、沿線の人々にも互いに顔なじみらしく、特に常連の乗客一人一人の名前はみんな覚えているらしい。
どの路線にも「終電ちゃん」がいるが、主人公格なのは中央線の「終電ちゃん」で、特別出張編でも主人公です。「ちゃん」と言っているが、グデングデンに酔いつぶれた大の男に「今乗らないと必ず後悔するよ!」とか怒鳴りつけてみたり、「子供は苦手だ」とつぶやいてみたり、本当は何歳なのよ?姉御肌で、口は悪いが人情に熱い。でも、なんで勾配標なんて背負っているんだ?
特別出張編は、「終電」にはおよそ似つかわしくない、田舎(福島)から来て中央線の高尾行終電に乗り合わせた大荷物の少年と、「終電ちゃん」の交流を描く。少年は「お母さんが待っている」という西八王子を目指しているのだが、駅に着いてみると…というのが、大まかなストーリー。
「大人になっても東京の終電に乗るんじゃないよ…。混むだけで何もいいことないからね」か…。乗客として都会の終電に乗った事はたぶんないのだけれど、車掌の経験者には考えさせられる言葉かなあ。特に都会の終電は「混むだけ」では済まない事、多いから。これから12月に入ると、特に。
時刻表はコミック誌と違って左綴じで、マンガも左→右へとストーリーが流れていきます。だからネームも横書きで、思ったより読みやすかった。でも、作者にとって勝手が違って大変かも?とか思った。原作者(藤本正二氏)は「いつも違う感覚で、描いていて楽しかった」とコメントしているようだが。
参考までに、今号の2日前に発売されたモーニングのバックナンバーも買って読んでみました。こちらは小田急の「終電ちゃん」が主人公で、レトロ調のコスチュームでおっとりした感じ。昔使われていた「カンテラ」を持っている。小田急百貨店の店の人ともなじみらしい。実在の鉄道会社が出てくるが(百貨店も)、了承を得ているものでしょうかね?
「相互乗り入れ」というから、モーニングにどこかの路線の時刻表が載っているのか?と思ったが、そんな事はなかった。
これを記念し、作者の藤本氏と、JTB時刻表の編集長のトークイベントが、次の火曜日の29日、神田・神保町の「書泉グランデ」で行われるそうです。詳細は書泉グランデのHPで。
さて、今年も大みそか終夜運転のダイヤ発表のシーズンになりました。首都圏と関西圏のJR終夜運転の路線図を見ると、両地区とも基本的には前年度と同じ。今シーズンは、路線図にも「終電ちゃん」の姿があります。
湘南新宿ラインの小山行が、今年は1本が宇都宮まで延伸。
今号掲載分では、宮島神社厳島初詣〔宮島号〕が削減になり、呉線は設定がなくなりました。
鹿児島本線・門司港~荒尾間も昨シーズンと比較して、本数が減少しました。小倉~博多間は下り8→7本、上り7→5本。下り特急〔カウントダウンきらめき81〕号と、上り快速〔初詣号〕は昨シーズンと同じ。
会社線は、12月3日「秩父夜祭り」開催時の西武特急の時刻を掲載。西武秩父発がピーク時には20分間隔、池袋行が22時55分まで走り、さらに23時15分発所沢行も設定されています。
グラビアで京阪を特集したのなら、京阪の時刻表も載せれば良かったのに。
(快速特急・特急、あるいは石山坂本線だけでも)
本文
常磐線・相馬~浜吉田間が12月10日に運行を再開。5年9ヶ月ぶりです。あわせて、仙台地域で一部ダイヤ及び編成の変更を実施。
原ノ町~仙台間は、特急は走らないが、普通電車は震災前とほぼ同じパターンで運行(一部運転区間の入れ替えあり)。朝2往復の利府直通も引き続き同じ。ただし震災前の相馬5時17分発→原ノ町5時35分着(660M)に相当する列車は、設定されていない。
仙台12時16分発240Mは、原ノ町から130Mとして、小高まで直通。
(黄色のページ「本文の訂正」に記載あり)
なお、駒ヶ嶺~山下間は山側に迂回する形で移設されるため営業キロを変更。駒ヶ嶺~新地間4.4㎞→4.2㎞、新地~坂元間5.4㎞→5.5㎞、坂元~山下間4.5㎞→4.9㎞、山下~浜吉田間3.9㎞→4.2㎞。トータルで駒ヶ嶺~浜吉田間18.2㎞→18.8㎞(+0.6㎞)。ただしこのキロ数を適用するのは来春の磐越西線新駅(郡山富田駅)開業時(ダイヤ改正時となろう)になり、それまでは距離が短縮になる新地及び坂元⇔いわき方面相互発着のみ、運賃計算時にキロ数を削減する形で算出。
引き続き不通となる区間の南側は、水戸18時40分発広野行691Mを竜田まで延長し、最終電車を繰り下げ。折返し690Mも竜田始発で運行。
仙石東北ラインの女川直通9681Dは、仙台発が23分繰り下がり(5581D)、女川までの所要時間を短縮。
留萌本線・留萌~増毛間は12月4日を持って廃線。現在のダイヤで、留萌~増毛間を取りやめる形。
ただし、現行でこの区間の最終となる4935Dと、折返し5922Dは3日が最終の運転(休日運休だからか)。従ってこの区間の4日の最終運行は、留萌19時10分発4931Dと、折返し増毛19時48分発4936D。
また23日から最終日まで、旭川~増毛間及び留萌~増毛間で各1往復、臨時列車を運行。途中停車駅は深川と留萌のみ。
並行する沿岸バスの代替の増発は行われない。別に増毛町が、5日より完全予約制の乗合タクシーを運行するとの事。
豊肥本線・熊本~肥後大津間は、熊本地震以降運休していた列車の一部が、12月1日より運行を再開。熊本7時08分発9423Dと22時59分発1523M、肥後大津8時26分発2420Dと12時38分発432D。また一部の列車が電車→ディーゼルカーに変更。
特急〔ソニック〕は年末年始の特定日、博多夜間発で追加の臨時列車を運転。
博多21:16 → 23:46大分 ソニック195号 1月8日
博多22:18 → 1:03大分 ソニック197号 12月10日
博多23:22 → 1:48大分 ソニック199号 12月9・23日、1月6・7日
※12月9日は〔にちりん199号〕(787系)で運行
只見線・会津若松~只見間は雪崩・落雪対策で減速運転のため、ダイヤ変更を実施。前シーズンは12月半ばからだったが、今シーズンは来年1月10日から(2月いっぱい)。
北上線の平石・矢美津両駅は、今シーズンから冬期は全列車通過。12月1日~来年3月いっぱい。
飯山線の除雪による運休・ダイヤ変更は、今シーズンはなし。
8月の豪雨による根室本線の運休区間は、東鹿越~芽室間に短縮。被災前の2434Dは、東鹿越~富良野間は9634Dとなり、富良野始発になっている2434Dとは接続しません。
釧網本線では、昨シーズンまで運行されていた〔流氷ノロッコ〕に代わり、DC列車の〔流氷物語〕を運行。
全列車、1月28日~2月28日運行。
下り
1号 網走10:56 → 11:55知床斜里
3号 網走13:40 → 14:36知床斜里
上り
2号 知床斜里9:20 → 10:25網走
4号 知床斜里12:10 → 13:16網走
停車駅 北浜・浜小清水・止別
会社線は、高速バスは東京・新宿~なんば・堺線と新木場・東京・新宿~京都・なんば・泉北NT・和歌山線を1本化し、12月12日から新木場・東京・新宿~京田辺・なんば・泉北NT・和歌山間で運行(京都駅八条口は停車しなくなる)。南海ウイングバス南部と御坊南海バスの2社による運行。
東名ハイウェイバスが12月1日に改正。便数の増減やパターンの変更はなく、終着地の到着が全体的に遅めになる。渋滞など道路条件に対応したものでしょうか。
鉄道は19日の京急・京成・北総・都営浅草線に加えて、12月1日に横浜シーサイドラインで改正を実施。ラッシュ輸送に対応した、平日の時刻の修正。
東京モノレールは12月17日に改正を行うが、今号は予告のみ。
航空は、ANAのA321が今月半ばから就航しました。11月号の時点でも既に注釈の形で記載があったが、ANAから公式のリリースなどが何もないので、見落としていました。
12月1日からは2機体制となり、羽田~岡山・広島・高松・佐賀・大分・鹿児島線で各1往復就航。
(年末年始など一部の日は別路線で就航)
この機材、国内線向けなのでしょうか?国際線向けを暫定的に国内線に運用しているのではないかと思われるが…。
これで今年(2016(H28)年)分の発売は終わりました。
(来月に2017年1月号の発売がありますが…。)
今年の更新最終日の一回前、12月29日に、JTB時刻表に見る日本の交通の総まとめを行う予定です。
今年は北海道新幹線開業、〔カシオペア〕〔はまなす〕運行終了、道南いさりび鉄道開業、熊本地震・東北北海道豪雨災害、留萌本線一部区間廃止、常磐線一部区間運転再開、「現美新幹線」運行開始、各地で相次ぐ「観光列車」デビュー、「バスタ新宿」オープン、京都鉄道博物館開館、などがあげられるかと思います。
来年は…。「四季島」「瑞風」は時刻表に現れる列車ではなく、JR九州〔かわせみ やませみ〕の運行開始や、JR西日本・可部線のあき亀山再延伸はあるが、JRに関しては目玉となりそうな列車が特に見当たりません。JR北海道の路線維持問題は、本格的に動き出すのは早くても再来年になりそうだが、既に来年も駅の相当数の廃止がアナウンスされています。どうなるのか。全体的には静かな1年になりそうな気がします。むしろ東武の500系「リバティ」やSL列車、京阪の「プレミアムカー」の運行開始など、大手私鉄の方が動きが大きくなりそうです。JRの、来春のダイヤ改正の概要の発表が待たれます(12月16日?)。
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《今日見た・聞いた・思った事》
昨年4月に広島空港で起きたアシアナ航空(OZ)機の事故について、昨日最終報告書が発表されました。 やはり事故当時から言われていた通り、着陸進入の際の高度が低すぎた事が直接の原因になっているようです。
加えて、やはりコクピット内部での機長と副操縦士の間の意思の疎通が出来ていなかったのが、高度が低くなった状態での進入になったとしています。報告書に拠れば、着陸進入中に霧のため急激に視界が悪くなり、事故の約2分前には「滑走路の見え方がおかしい」と機長が発言、さらに自動操縦解除後(ここから規定の高度より下回る状態になる)約1分後に副操縦士が「雲が微妙に立ちこめているようだ」と発言しているのに機長は「取りあえず行ってみる」と進入を継続、そして「ちょっと待って」と繰り返したあげく、3秒前にゴー・アラウンドを決心したが時既に遅く、誘導灯にぶつかる事態に陥ったという事です。
進入限界高度を越えてすぐに副操縦士が「滑走路が見えない」と行っているのだから、最悪でもこの時点でゴー・アラウンドすべきだった、また副操縦士ももっとはっきりゴー・アラウンドを宣言すべきだったとしています。
そして、乗務員の規定の遵守とか、訓練の再検討をOZに指導するよう、韓国の国土交通部に勧告しています。
(これとは別に、空港側の救援隊の対応も問題だったとしている)
事故直後にも書いたのだけれど、OZでは2013(H25)年のサンフランシスコの事故もあったし、その前の12993(H5)年にも韓国国内の木浦で着陸時の事故を起こしています。共通していると思われるのは、コクピットクルーの意思の疎通が不十分だったのではないかという事。着陸時に事故が多くなる事自体は古今東西どこでも同じだろうが、これだけコクピットの内部に原因が集中するとなると、OZ自体のCRMの教育の体制が明らかに不備なのではないか?という気がします。あるいはOZに限らず、出身地による対立もあるとされる韓国固有の事情もあるのでしょうか?
あとOZに限らず、沖縄のピーチ機のインシデントでも取りざたされたが、副操縦士が機長に対して、もっとはっきり主張できる環境作りも必要なのではないでしょうか。
トランスアジア航空の路線は、チャイナ・エアラインが来月1日から旧正月が終わる2月15日までの間、暫定的に引き継ぐという事です。チャイナ・エアは別に、トランスアジア航空の航空券類を持って、既に台湾を出発している旅客に、特別料金で航空券(帰りのキップ、という事)の発売を行っています。
《今日のニュースから》、
24日 東京都心で積雪 11月では統計開始以降初
25日 年金制度改革法案 衆議院厚生労働委員会で可決
今号は黄色のページで、前号では予告されていなかった、ちょっとビックリの企画が。
京阪まるごと大特集
祝!創立110周年 1906(M39)年11月19日、つまり今12月号発売日にちょうど会社創立110周年を迎えた、京阪電気鉄道(京阪電車)の特集で、まずは歴史から。
思えば、関西大手私鉄に限ると、近年では京阪ほど路線の変化が大きい所は他にはありません(阪神なんば線はあるが)。1989(H元)年の京都市内地下線化と鴨東線開業、1997(H9)年の京津線一部区間廃止と京都市営地下鉄東西線への直通運転開始、2008(H20)年の中之島線開業があります。地下線がらみが多いか。特に三条駅の地下化は、東横線渋谷駅ほどのインパクトがあったかは正直解らないが、東のターミナルの地下化は、近年では京阪にとっては一大事になったかと思います。
特徴ある 京阪車両を見てみよう! 今後の注目は、特急の「プレミアムカー」であるのは間違いありません。長年、無料のクロスシート特急車を運行してきた鉄道会社が、さらにワンランク上の座席指定車両を連結するのは、初の試みになると言っても良いかと思います。
サービス開始発表時にも書いたが、ダイヤ面がどうなるか。現行の特急10分間隔のままだと、8000系の運用本数が足りません。快速特急「洛楽」を終日設定するのか、特急の半分くらいを快速急行に変更するのか、ダイヤ全体の10分サイクルを再び見直すのか、のいずれかを行う事になるかと思われます。いつになるかは解らないが、新ダイヤの発表が待たれます。
「びわこ号」は現在は工場内で静態保存の状態だが、やはり静態保存でいいから、一般の目に触れる場所での展示が望まれます。110年の歴史がある鉄道会社なら、京阪もまた本格的な博物館が欲しい。
「中之島ホーム酒場」は、現行のダイヤではほとんど旅客列車の発着がない3番線の有効活用、という意味が強いように思われます。
けいはん×クールジャパン ラッピング車両に乗ろう! 前からラッピング車両が比較的多かった石山坂本線だが、本格的に注目されるようになったのは、やはり5年前の「放課後ティータイムトレイン」(けいおん!)からではないでしょうかね?
このあと「けいおん!」は第2弾があり、「ちはやふる」「中二病でも恋がしたい!」があり、現在は「響け!ユーフォニアム」のラッピング電車がされているとの事です。「ユーフォニアム」は今年マイナーチェンジがあったとの事。
理由として名所が多い事、「けいおん!」「ユーフォニアム」制作の京都アニメーションが隣接する事があげられています。ただ、それだけではないだろう、と思います。5年前は「けいおん!」と同時に、SFの「機動戦士ガンダムAGE」(製作も東京のサンライズ)も運行されているし、他にもアニメ以外の多数様々なジャンルのラッピング電車が走っているので、石山坂本線そのものが、この手の列車が走るのに適しているという事ではないでしょうか。石山寺や近江神宮、比叡山(坂本ケーブル)があるとはいえ、結局は琵琶湖西岸の短区間を走る地域鉄道に過ぎないので、乗客の誘致に努めたいと考える京阪電車側と、思惑が一致しているという部分があるかと思います。
京阪電車全路線ガイド 「女子鉄アナウンサー」の肩書きがある久野知美アナウンサー(フリー?)による路線ガイド。寝屋川市出身らしいが、関東の東武・西武のアナウンスも手がけているのか。
「のりもの情報局」は、後述するが「講談社『終電ちゃん』最新単行本②巻+公式グッズ」のみになりました。
プレゼントはJR北海道のキハ54型500番台と、朝日自動車のエルガミオのスケールモデル。
「富士山マガジンサービス」と銘打って、同サービスで定期購読を「月額払い」で申し込むと、3号連続で定価の50%オフ(1,183円→592円)になるキャンペーンが掲載されています。詳細はカスタマーサービスで検索をとの事。
黄色のページ
終電ちゃん 特別出張編 終電ちゃんと時刻表
現在、週刊モーニング(講談社)で月1回連載中のコミック「終電ちゃん」が、「相互乗り入れ」と称して、時刻表の黄色のページに特別編が掲載されました。私はこのマンガは知らなくて、この時刻表で初めて見ました。
なのでどんなマンガか、きちんと説明するのは難しいのだが、各鉄道の最終電車に現れる「終電ちゃん」なる女の子と、乗り合わせた乗客の、どこかコミカルだけれどどこか心温まる人間ドラマ、という所でよろしいでしょうか?
「終電ちゃん」ってどんな生き物なの?特定の人しか見えない存在、なのではなく、乗客はもちろん、駅員にも、沿線の人々にも互いに顔なじみらしく、特に常連の乗客一人一人の名前はみんな覚えているらしい。
どの路線にも「終電ちゃん」がいるが、主人公格なのは中央線の「終電ちゃん」で、特別出張編でも主人公です。「ちゃん」と言っているが、グデングデンに酔いつぶれた大の男に「今乗らないと必ず後悔するよ!」とか怒鳴りつけてみたり、「子供は苦手だ」とつぶやいてみたり、本当は何歳なのよ?姉御肌で、口は悪いが人情に熱い。でも、なんで勾配標なんて背負っているんだ?
特別出張編は、「終電」にはおよそ似つかわしくない、田舎(福島)から来て中央線の高尾行終電に乗り合わせた大荷物の少年と、「終電ちゃん」の交流を描く。少年は「お母さんが待っている」という西八王子を目指しているのだが、駅に着いてみると…というのが、大まかなストーリー。
「大人になっても東京の終電に乗るんじゃないよ…。混むだけで何もいいことないからね」か…。乗客として都会の終電に乗った事はたぶんないのだけれど、車掌の経験者には考えさせられる言葉かなあ。特に都会の終電は「混むだけ」では済まない事、多いから。これから12月に入ると、特に。
時刻表はコミック誌と違って左綴じで、マンガも左→右へとストーリーが流れていきます。だからネームも横書きで、思ったより読みやすかった。でも、作者にとって勝手が違って大変かも?とか思った。原作者(藤本正二氏)は「いつも違う感覚で、描いていて楽しかった」とコメントしているようだが。
参考までに、今号の2日前に発売されたモーニングのバックナンバーも買って読んでみました。こちらは小田急の「終電ちゃん」が主人公で、レトロ調のコスチュームでおっとりした感じ。昔使われていた「カンテラ」を持っている。小田急百貨店の店の人ともなじみらしい。実在の鉄道会社が出てくるが(百貨店も)、了承を得ているものでしょうかね?
「相互乗り入れ」というから、モーニングにどこかの路線の時刻表が載っているのか?と思ったが、そんな事はなかった。
これを記念し、作者の藤本氏と、JTB時刻表の編集長のトークイベントが、次の火曜日の29日、神田・神保町の「書泉グランデ」で行われるそうです。詳細は書泉グランデのHPで。
さて、今年も大みそか終夜運転のダイヤ発表のシーズンになりました。首都圏と関西圏のJR終夜運転の路線図を見ると、両地区とも基本的には前年度と同じ。今シーズンは、路線図にも「終電ちゃん」の姿があります。
湘南新宿ラインの小山行が、今年は1本が宇都宮まで延伸。
今号掲載分では、宮島神社厳島初詣〔宮島号〕が削減になり、呉線は設定がなくなりました。
鹿児島本線・門司港~荒尾間も昨シーズンと比較して、本数が減少しました。小倉~博多間は下り8→7本、上り7→5本。下り特急〔カウントダウンきらめき81〕号と、上り快速〔初詣号〕は昨シーズンと同じ。
会社線は、12月3日「秩父夜祭り」開催時の西武特急の時刻を掲載。西武秩父発がピーク時には20分間隔、池袋行が22時55分まで走り、さらに23時15分発所沢行も設定されています。
グラビアで京阪を特集したのなら、京阪の時刻表も載せれば良かったのに。
(快速特急・特急、あるいは石山坂本線だけでも)
本文
常磐線・相馬~浜吉田間が12月10日に運行を再開。5年9ヶ月ぶりです。あわせて、仙台地域で一部ダイヤ及び編成の変更を実施。
原ノ町~仙台間は、特急は走らないが、普通電車は震災前とほぼ同じパターンで運行(一部運転区間の入れ替えあり)。朝2往復の利府直通も引き続き同じ。ただし震災前の相馬5時17分発→原ノ町5時35分着(660M)に相当する列車は、設定されていない。
仙台12時16分発240Mは、原ノ町から130Mとして、小高まで直通。
(黄色のページ「本文の訂正」に記載あり)
なお、駒ヶ嶺~山下間は山側に迂回する形で移設されるため営業キロを変更。駒ヶ嶺~新地間4.4㎞→4.2㎞、新地~坂元間5.4㎞→5.5㎞、坂元~山下間4.5㎞→4.9㎞、山下~浜吉田間3.9㎞→4.2㎞。トータルで駒ヶ嶺~浜吉田間18.2㎞→18.8㎞(+0.6㎞)。ただしこのキロ数を適用するのは来春の磐越西線新駅(郡山富田駅)開業時(ダイヤ改正時となろう)になり、それまでは距離が短縮になる新地及び坂元⇔いわき方面相互発着のみ、運賃計算時にキロ数を削減する形で算出。
引き続き不通となる区間の南側は、水戸18時40分発広野行691Mを竜田まで延長し、最終電車を繰り下げ。折返し690Mも竜田始発で運行。
仙石東北ラインの女川直通9681Dは、仙台発が23分繰り下がり(5581D)、女川までの所要時間を短縮。
留萌本線・留萌~増毛間は12月4日を持って廃線。現在のダイヤで、留萌~増毛間を取りやめる形。
ただし、現行でこの区間の最終となる4935Dと、折返し5922Dは3日が最終の運転(休日運休だからか)。従ってこの区間の4日の最終運行は、留萌19時10分発4931Dと、折返し増毛19時48分発4936D。
また23日から最終日まで、旭川~増毛間及び留萌~増毛間で各1往復、臨時列車を運行。途中停車駅は深川と留萌のみ。
並行する沿岸バスの代替の増発は行われない。別に増毛町が、5日より完全予約制の乗合タクシーを運行するとの事。
豊肥本線・熊本~肥後大津間は、熊本地震以降運休していた列車の一部が、12月1日より運行を再開。熊本7時08分発9423Dと22時59分発1523M、肥後大津8時26分発2420Dと12時38分発432D。また一部の列車が電車→ディーゼルカーに変更。
特急〔ソニック〕は年末年始の特定日、博多夜間発で追加の臨時列車を運転。
博多21:16 → 23:46大分 ソニック195号 1月8日
博多22:18 → 1:03大分 ソニック197号 12月10日
博多23:22 → 1:48大分 ソニック199号 12月9・23日、1月6・7日
※12月9日は〔にちりん199号〕(787系)で運行
只見線・会津若松~只見間は雪崩・落雪対策で減速運転のため、ダイヤ変更を実施。前シーズンは12月半ばからだったが、今シーズンは来年1月10日から(2月いっぱい)。
北上線の平石・矢美津両駅は、今シーズンから冬期は全列車通過。12月1日~来年3月いっぱい。
飯山線の除雪による運休・ダイヤ変更は、今シーズンはなし。
8月の豪雨による根室本線の運休区間は、東鹿越~芽室間に短縮。被災前の2434Dは、東鹿越~富良野間は9634Dとなり、富良野始発になっている2434Dとは接続しません。
釧網本線では、昨シーズンまで運行されていた〔流氷ノロッコ〕に代わり、DC列車の〔流氷物語〕を運行。
全列車、1月28日~2月28日運行。
下り
1号 網走10:56 → 11:55知床斜里
3号 網走13:40 → 14:36知床斜里
上り
2号 知床斜里9:20 → 10:25網走
4号 知床斜里12:10 → 13:16網走
停車駅 北浜・浜小清水・止別
会社線は、高速バスは東京・新宿~なんば・堺線と新木場・東京・新宿~京都・なんば・泉北NT・和歌山線を1本化し、12月12日から新木場・東京・新宿~京田辺・なんば・泉北NT・和歌山間で運行(京都駅八条口は停車しなくなる)。南海ウイングバス南部と御坊南海バスの2社による運行。
東名ハイウェイバスが12月1日に改正。便数の増減やパターンの変更はなく、終着地の到着が全体的に遅めになる。渋滞など道路条件に対応したものでしょうか。
鉄道は19日の京急・京成・北総・都営浅草線に加えて、12月1日に横浜シーサイドラインで改正を実施。ラッシュ輸送に対応した、平日の時刻の修正。
東京モノレールは12月17日に改正を行うが、今号は予告のみ。
航空は、ANAのA321が今月半ばから就航しました。11月号の時点でも既に注釈の形で記載があったが、ANAから公式のリリースなどが何もないので、見落としていました。
12月1日からは2機体制となり、羽田~岡山・広島・高松・佐賀・大分・鹿児島線で各1往復就航。
(年末年始など一部の日は別路線で就航)
この機材、国内線向けなのでしょうか?国際線向けを暫定的に国内線に運用しているのではないかと思われるが…。
これで今年(2016(H28)年)分の発売は終わりました。
(来月に2017年1月号の発売がありますが…。)
今年の更新最終日の一回前、12月29日に、JTB時刻表に見る日本の交通の総まとめを行う予定です。
今年は北海道新幹線開業、〔カシオペア〕〔はまなす〕運行終了、道南いさりび鉄道開業、熊本地震・東北北海道豪雨災害、留萌本線一部区間廃止、常磐線一部区間運転再開、「現美新幹線」運行開始、各地で相次ぐ「観光列車」デビュー、「バスタ新宿」オープン、京都鉄道博物館開館、などがあげられるかと思います。
来年は…。「四季島」「瑞風」は時刻表に現れる列車ではなく、JR九州〔かわせみ やませみ〕の運行開始や、JR西日本・可部線のあき亀山再延伸はあるが、JRに関しては目玉となりそうな列車が特に見当たりません。JR北海道の路線維持問題は、本格的に動き出すのは早くても再来年になりそうだが、既に来年も駅の相当数の廃止がアナウンスされています。どうなるのか。全体的には静かな1年になりそうな気がします。むしろ東武の500系「リバティ」やSL列車、京阪の「プレミアムカー」の運行開始など、大手私鉄の方が動きが大きくなりそうです。JRの、来春のダイヤ改正の概要の発表が待たれます(12月16日?)。
当ブログでは直接のコメントは受け付けないので、何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。
当ブログ上からでは発表できない緊急の事態が発生した時は、本体でお知らせします。
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《今日見た・聞いた・思った事》
昨年4月に広島空港で起きたアシアナ航空(OZ)機の事故について、昨日最終報告書が発表されました。 やはり事故当時から言われていた通り、着陸進入の際の高度が低すぎた事が直接の原因になっているようです。
加えて、やはりコクピット内部での機長と副操縦士の間の意思の疎通が出来ていなかったのが、高度が低くなった状態での進入になったとしています。報告書に拠れば、着陸進入中に霧のため急激に視界が悪くなり、事故の約2分前には「滑走路の見え方がおかしい」と機長が発言、さらに自動操縦解除後(ここから規定の高度より下回る状態になる)約1分後に副操縦士が「雲が微妙に立ちこめているようだ」と発言しているのに機長は「取りあえず行ってみる」と進入を継続、そして「ちょっと待って」と繰り返したあげく、3秒前にゴー・アラウンドを決心したが時既に遅く、誘導灯にぶつかる事態に陥ったという事です。
進入限界高度を越えてすぐに副操縦士が「滑走路が見えない」と行っているのだから、最悪でもこの時点でゴー・アラウンドすべきだった、また副操縦士ももっとはっきりゴー・アラウンドを宣言すべきだったとしています。
そして、乗務員の規定の遵守とか、訓練の再検討をOZに指導するよう、韓国の国土交通部に勧告しています。
(これとは別に、空港側の救援隊の対応も問題だったとしている)
事故直後にも書いたのだけれど、OZでは2013(H25)年のサンフランシスコの事故もあったし、その前の12993(H5)年にも韓国国内の木浦で着陸時の事故を起こしています。共通していると思われるのは、コクピットクルーの意思の疎通が不十分だったのではないかという事。着陸時に事故が多くなる事自体は古今東西どこでも同じだろうが、これだけコクピットの内部に原因が集中するとなると、OZ自体のCRMの教育の体制が明らかに不備なのではないか?という気がします。あるいはOZに限らず、出身地による対立もあるとされる韓国固有の事情もあるのでしょうか?
あとOZに限らず、沖縄のピーチ機のインシデントでも取りざたされたが、副操縦士が機長に対して、もっとはっきり主張できる環境作りも必要なのではないでしょうか。
トランスアジア航空の路線は、チャイナ・エアラインが来月1日から旧正月が終わる2月15日までの間、暫定的に引き継ぐという事です。チャイナ・エアは別に、トランスアジア航空の航空券類を持って、既に台湾を出発している旅客に、特別料金で航空券(帰りのキップ、という事)の発売を行っています。
《今日のニュースから》、
24日 東京都心で積雪 11月では統計開始以降初
25日 年金制度改革法案 衆議院厚生労働委員会で可決