№1552 BUS Life vol.6 (笠倉出版社)

「Bus Life Vol.6」が先月末刊行されました。定期刊行の雑誌ではなく未だムック本の扱いだが、2ヶ月おきの刊行が確保できています。「バスラマインターナショナル」とほぼ同時期になるでしょうか。

 はとバス「アストロメガ」は、車内に関しては見た限り、特に凝ったものではなく、スタンダードな仕様と映る。
 現行の運用2コースは、食事つきのややエグゼグティブなコースのようだが、付録のCDは、ごくスタンダードなコースの運行を想定した内容のよう。
 Bus Life誌独自のニュースとして、富士急山梨バスの「鳴沢・精進湖・本栖湖周遊バス」があります。デザインはベージュ+ブルーの水戸岡デザインと思われる(ポンチョの「河口湖周遊」と共通性が高い)が、元ネタは山中湖周遊「ふじっ湖」です(F2774)。
 また、西日本JRバス設立の貸切バス新会社「西日本ジェイアールバスサービス」も。JRのバスで一から貸切専門の会社が設立されるのは初のケースです。
 宮崎交通の「貨客混載バス」は、今後のローカル路線バスの生き残り策として注目されます。

バスは僕らのアイドルだ!
 いろいろな切り口で、バス趣味を楽しもう、という企画でしょうか。
 ウィラー・エクスプレスで、車内でゲームを楽しめるというバスは過去にもあったが、好きな人は好きだろうけれど、やはり私は、バス(に限らず乗り物)は「外を見られてナンボ」だと思っているし、バス車内で外を見ないでゲームに集中とは、あまり健康的ではない気がする。
 最近はオープントップの2階建てバスの周遊コースが日本各地で見られるが、去年行ったアメリカのニューヨークやワシントンDCでは、もっとポピュラーに頻繁運行を行っていたようでした。在来の定期観光バスは、東京や京都・奈良など一部の地域を除くと曲がり角に来ているのではないかと思われ(横浜は今秋廃止、他地域も縮小が相次ぐ)、乗場に来れば気軽に乗れて、比較的短時間の所要時間で、風を受けながら町の風景を眺められるスタイルのバスが、今後は主流になりそうな気がします。
 東京~福島のバスの移動については、新幹線の座席は窮屈、ですか?私はそうは思わない。少なくとも飛行機よりは。ピッチは普通車でもバスより広いと思う。一方で「松葉づえの置き場がない」の下りは、今後の障害者や高齢者の利用を考慮すると、盲点ではあるかも知れない。ともあれ新幹線もバスも一長一短あるので、趣味的なレベルでは、あまりはっきり「勝ち負け」を決めつける必要もなかろうと思います。
 海部観光の夜行バスルポは、これまで他誌も含めてほとんどウィラー・エクスプレスだっただけに、新線に移りました。運行途中でのアルコールチェックは初めて見たが、そんなシステムがあるんだ。

The バス会社 小田急バス

画像

 まず歴史的な経緯が記されているが、そのためか、「おすすめバス路線」はかつては他者との共同運行だった、あるいは現在共同運行、という路線が目立つ。〔下61〕〔宿44〕がかつては共同運行とは知らなかった。
「せたがやくるりんバス」は小田急シティバス単独運行だったはずだが、今回公式Webで調べてみたら、今は狛江〔営〕との共同運行らしい。オリジナルデザインのエアロミディMEが使われていたが、今はなくなっているらしい。シティバスとして運行されるのは、現在は高速バスのみなのか。
〔宿44〕は、浜田山~吉祥寺間は他社・他系統との競合がない区間だが、鉄道の駅同士を縦に結ぶ関東バス路線や、最近はコミュニティバスの拡充もあって、利用者が少なくなってきているのでしょうか。
 多摩川を挟んで広範囲のエリアを持つ小田急バスなのに、多摩川を渡る系統は〔柿24〕と、ここにはない新宿~よみうりランド系統のみ(だから平日・土曜日に多摩川を渡る小田急一般路線バスはない)。〔柿24〕と神奈中〔鶴22〕は、調布駅南口~黒川間で並走。
 車両面では、大型車はかつては若林〔営〕が大型でも短尺だったり、旧生田〔営〕は高出力車両を導入したりしていたが、現在は大型・中型・小型のカテゴリーの範囲内では、違いはないようです。

熊本大震災レポート
 Bus Life誌ではもう少し詳しいレポートになっていて、各バス事業者別の他、熊本市電についても記されています。
 九州産交バスは、地震発生からしばらくは、特に木山〔営〕が一番影響を受けていたようでした。写真を見る限り、営業所施設はほぼ影響はなさそうだが、公式Webに拠れば、ドライバーを確保できない事の方がより深刻だったようでした(ドライバーも被災者だから)。産交と都市バスは、路線によっては利用者が激減しているそうです。事業者は皆頑張っているのだが。
 
2代目エアロスター 20年の歩み
 私が2代目エアロスターを一番最初にナマで見たのは、実は名古屋空港(小牧)のランプバスだったりする。
 阪神バス(旧尼崎市営バス)・東急バス・小田急バス・日立自動車で主に比較しているが、KL-を2台出すなら(1台は東急のワンステップ・改造扱い)、UDのエンジンを積んだPKG-MP35を出して欲しかったかな?
 エアロスター・エコハイブリッドは、結局ほとんどの事業者で短命に終わりました。京急バスの羽田空港内循環も既に全車リタイアしたそうで、シリーズ式は日本には適合しなかったのだろうか。
 本題と関係ないが、阪神バスの旧尼崎市営バスは、このまま「1社2制度」的な感じで、色を塗り替えたりとかはしないのだろうか。車番も市営バスそのままだし。今後の新車はどうなる?

 大阪市営バス民営化は、まだ見通しが立たないそう。Bus Life誌の見解は、民営化には基本的には好意的と読めるが、どうだろうか。
(バスラマ・インターナショナル誌はやや否定的だが)

BUS Life CD
 車内アナウンスは小田急バスの、趣味的には面白いと思われる路線。本文にもあった〔宿44〕〔柿24〕と、新宿駅西口~よみうりランド系統(春・秋期間中の休日のみ2往復で、現在は運休期間)。ただ、全部一般路線バスなのでかなり編集が入っている様子。〔宿44〕の吉祥寺駅のアナウンスは、もっといろいろな情報が流れているのではないかと思うのだが(乗った事がないので実際は解らんが)。
〔柿24〕には「県境」というバス停があるが、実際の都県境は手前の下黒川~於部屋間(一時小田急シティバス若葉台〔営〕があったあたり)で、どういう由来だろうか。調布市内に入って、新百合ヶ丘発着の空港バスのCMが入っていたけれど、あの場所では正直ほとんど意味がない(調布から京王バス路線があるし、調布から新百合ヶ丘への直接の足がない)。
 どの路線も似たような内容、前号の「オレンジポートでぇーす♡」みたいな路線もないので、変化に乏しいと思った。今の小田急バスには空港バスに、アクアラインを経由する高速バスがあるので、こちらを出しても良かったのではないだろうか(今の所、高速バスのアナウンスはCD化されていない)。
 エアロスターのエンジン音も、2台並べるなら1台はUDエンジンのPKG-MP35を出しても良かったのではなかったか。新エルガミオは中型という事もあるだろうが、エアロスターよりも心持ち静かで、マイルドな音色と感じました。
 はとバスのアナウンスは、実際にこの通りに走るコースはないようです。

 当ブログでは直接のコメントは受け付けないので、何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。
 当ブログ上からでは発表できない緊急の事態が発生した時は、本体でお知らせします。


《今日のニュースから》
 7日 東京都動物園協会Webサイト「ズーネット」 不正アクセス発見
 8日 米最新迎撃ミサイル「THAAD」 韓国配備決定
 9日 釧路港 サンマ初水揚げ 去年の2倍の高値

 JR豊肥本線の阿蘇~豊後萩間が運転を再開しました。当初は宮地~豊後萩間の予定だったと思うが、阿蘇~宮地間も同時に再開になりました。ただしこの区間は〔九州横断特急〕の3往復のみ(普通列車扱い)で、いこいの森駅は休止。肥後大津~阿蘇間は再開のメドが立たないそう。