№1546 JTB時刻表2016年7月号(JTBパブリッシング)

「JTB時刻表2016年7月号」が20日発売になりました。
 表紙は山陰本線(居組~東浜間)を走る、国鉄首都圏色のキハ47×2連。東浜駅の近くでしょうか。
 見出しが「挑戦してこその青春だ」。JTB時刻表は2014(H26)年以降、7月号は3年連続して「青春18きっぷ」特集となりました。

この夏 青春18きっぷで「挑む」鉄道旅
 まずは「青春18きっぷ」のおさらいと、日本最長距離の普通列車の座を獲得した山陽本線369M(岡山→下関)、最長所要時間の根室本線2427D(滝川→釧路 8時間21分)、廃止を控えた留萌本線(留萌~増毛間)と、1日1往復のみとなった札沼線(浦臼~新十津川間)が「挑戦1」、「第三セクター攻略法」を記した「挑戦2」の2部構成。
 岡山→下関の普通列車は4年ぶり、との事だが、運用の都合でしょう、時々設定される事があります。実は私も国鉄時代最末期の1987(S62)年2月、この区間の普通電車に乗り通した事がありました。当時は115系3000番台、〔ムーンライトながら〕の前身となる、東京発大垣行夜行普通列車(通称「大垣夜行」)からつながって、さらに乗り継いで熊本までその日の内に到達できました。
(現在も〔ムーンライトながら〕から369Mに乗り継ぐ事は出来るが、下関から先の列車がもうない)
 第3セクターの特例はいずれも、在来線としては他線から孤立してしまったJR線の救済としての設定で、ただし全区間とはいかない。大湊線・八戸線は青森から入る青い森鉄道ルートだけだし、七尾線は金沢からのIRいしかわ鉄道、氷見・城端線は高山本線から経由してあいの風とやま鉄道で入るルートだけ(津端~高岡間は利用できない)。北陸方面は、普通列車では大分行きづらくなった感があります。今後北陸新幹線敦賀延伸で、北陸本線の移管が更に進むとしたら、どうなってしまうのだろう。
(第三セクター区間は全て途中下車不可(青い森の野辺地のみ可))
 北海道新幹線開業で津軽海峡線の在来線定期旅客列車がなくなったが、さすがに新幹線は料金不要の特例はなく、「北海道新幹線オプション券」を2,300円で発売。ただし「青函連絡早見表」が掲載されているが、青森→函館は4回、逆は3回しか乗継が成り立ちません。最速でも4時間58分、一番長いと7時間19分もかかってしまいます。
 津軽線そのものの乗車が目的とか、新幹線や道南いさりび鉄道(途中下車不可)試し乗りの目的があるなら別だが、私だったら、青森~函館間の移動は思い切ってフェリーにしてしまうと思います。青函フェリー8便(繁忙期の2等2,000円)、津軽海峡フェリー8~9便(同2,770円)、所要3時間40分~4時間(港への二次アクセスの確認を)。
 また、夜行便もある八戸~苫小牧航路(川崎近海汽船 2等5,000円)の利用も、一考の余地があるのではないでしょうか。

「挑戦3」は、青春18きっぷで乗れるユニークな列車や、特急型を使用した列車、SL列車など。ここにはないが、新潟~直江津間で運転される485系(最後の定期運用)快速も、狙い目か。

エビ中 廣田あいか 「青春18きっぷ」の難所 飯田線完乗に挑戦!
 ここの所、女性アイドルを起用した企画が多い(昨年の松井玲奈以来)…。若い読者を取り込もう、という狙い、でしょうか!?「エビ中」=「私立恵比寿中学」というグループ名だそうだが、17歳では中学生じゃないじゃん!
(恵比寿には、実際には公立も含めて中学校はないようだ)
「青春18きっぷ」と言いながら、初っ端が特急〔伊那路〕とは…。湯谷温泉駅の駅舎は元は旅館だったらしい木造駅舎だそうだが、駅舎の写真がなかった。ライターが杉﨑行恭氏なのに。
 田本駅に降りて、サイン帳とか眺めたそうだが、室蘭本線の小幌もだけれど、あまりにも駅を訪れる「鉄」が多くなってしまったら、「秘境駅」とは呼べなくなってしまうのでは…。なお、この紀行のメイキングムービーを、特典として、7月19日までApp StoreとGoogle Playで無料配信するとの事(QRコードを読み込む)。

「乗り物情報局」は、「京浜急行電鉄『葉山女子旅きっぷ』通年販売決定」「北陸鉄道『ビール電車』」「叡山電鉄 七夕イベント」「箱根登山鉄道 あじさいライトアップ」「東海バス『東海バス全線フリーきっぷ』発売」。
 東海バスのフリーきっぷは、使いでがありそうだ。伊豆半島全域は当然、三島から箱根へ行く事も出来る。2日券3,900円、3日券4,600円。

黄色のページ
 昨年同様、グラビアとの連動で、JR各社毎の長時間運転列車のTOP3を並べています。
 ただ、去年も書いたけれど、個人的には時間ではなく、やはり距離で算出して並べた方が良かったように思います。運賃の比較もあるが、普通乗車券の運賃は距離で決まるのだから。
 昨年と比較すると、北海道は、先の2427D(去年の2429D)は6分短縮になったが、引き続き2位以下を大きく引き離しています。
 2位は石北本線の4621D~4659Dとなりました。遠軽から先が1時間近く繰り下がったため(遠軽で1時間35分も停車)ランクアップ。上川~白滝間の下り普通はこの列車のみ。上川が6時23分発なので、全区間乗り通しは札沼線以上の難関か?先の改正で大幅に駅が削減された結果、189.1㎞(東京~静岡間より長い)に駅は22しかありません(生野は通過)。
 東日本の第1位は、五能線2523D~2525Dが躍り出ました。列車自体は昨年からあるが、東能代発が繰り上がり、弘前着が繰り下がった事で所要時分が延び、上野東京ライン勢を抑えています。
 西日本は、最長距離のタイトルを奪還した369Mが、所要時間でも1位。JRグループ全体でも2位。ただ、夏場でも広島以降は暗くなってしまい、西側の車窓を楽しめなくなるのが難点。
 東海・四国・九州のTOP3は変わりませんでした。

 いよいよ夏祭り・花火大会の臨時列車が発表になりました。
 鶴岡の赤川花火大会(8月20日)は、快速〔鶴岡赤川花火号〕は、今年は小岩川が通過となり、直前のあつみ温泉行普通を鼠ヶ関まで延長。
 石巻川開き祭り祭り花火大会(8月1日)は、仙石線の石巻→野蒜を1本増発。
 日橋川 川の祭典(7月31日)は、磐越西線の塩川→喜多方ノンストップ列車を新設定。
 阿波踊り(8月12~15日)の臨時は、特急〔阿波踊り号〕は、今シーズンは高松どまり。高松で〔ミッドナイトEXP高松〕(時刻変更)接続の形態に変更。昨年は〔ミッドナイトEXP高松〕を運休として、〔阿波踊り号〕を伊予西条まで延長していました。
 川内川花火大会(8月16日)は、鹿児島→川内の〔つばめ396号〕は取り止め(熊本地震の影響かも知れない)。

 会社線は、新宿・東京・大宮・大阪・名古屋・長野~上高地の各路線が中心。上高地はかつては釜トンネルがネックでハイデッカーが入れなかったが、改良工事の結果、各地からの高速バスが直通で入れるようになっています。
(さわやか信州号はアルピコ交通が運行)

本文
 九州新幹線は熊本地震の影響で臨時ダイヤの運行になっているが、7月4日よりダイヤを変更して運行。7月号は4日からの時刻を掲載。基本的には地震前のダイヤに戻るが、熊本~川内間は4~5分程度所要時間が増大。
 豊肥本線・南阿蘇鉄道は、引き続き地震前のダイヤをそのまま掲載。
 なお7月9日に宮地~豊後萩間が再開し、〔九州横断特急〕は宮地~別府間で〔61~66号〕として運行。

 今年の「東北六魂祭」(明日25日・明後日26日)は青森で行われるが、JRの臨時列車は意外に小規模。
 東北新幹線は明日と明後日各1本ずつ運行。

25日 はやぶさ388号 青森21:23 → 23:05仙台
26日 はやて380号 青森16:25 → 20:20東京
 どちらもE5系。はやぶさ388号のグランクラスは座席のみのサービス。

 奥羽本線は青森~新青森・津軽新城・弘前・大館間で普通列車を増発。津軽線はなし。
 なお、青い森鉄道でも大幅な増発が行われるが(25日と26日でダイヤが異なる)、7月号には一切掲載がありませんでした。

 会社線は、高速バスは大分~宮崎線が7月1日に改正。別府発着1往復増。
 湘南モノレールが6月1日に改正済み。7~8分間隔運転時間帯を前後に拡大。

 付録として、「JR全線全駅一覧2016」の小冊子を封入。現状だけでなく、過去20年の路線の変遷に、未来の路線も含まれていて、もうリニア新幹線も記されている。中間駅は全て《未定》となっているが。在来線で今後予定されている新駅もいくつか。品川~田町間の新駅も織り込まれています。

 次号は新幹線がグラビアのメインの特集になりそうです。

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 当ブログ上からでは発表できない緊急の事態が発生した時は、本体でお知らせします。


 大阪環状線の新型通勤車323系がお披露目になりました。JR西日本の公式サイトで見ただけだが、外観は昨今のJR新型近郊電車とほぼ同様のスタイル。車内は、優先席は1人ずつ独立、8号車は出入口スペースが他の車両より広く取られているとの事です。営業運転開始予定期日はまだ発表になっていません。大阪環状線史上初の専用の新車となるが、前にも書いたが4→3ドアになるとは、関東の感覚からすると不思議なものです。

《今日のニュースから》
23日 中国東部江蘇省で竜巻被害 78人死亡
24日 「日本一短い」祭り 長野県塩尻峠で開催

 塩尻峠は、昔はJRバス関東の路線がありました。

 イギリスの国民投票は、EU離脱で決着が付きました。数日すればある程度は落ち着くとは思うが、当分は日本を含め、全世界に動揺を与えるでしょう。
 政治的・経済的な事はプロに任せるとして、去年のパリのテロの時にも思った事だけれど、「『理想』は『現実』に手痛い敗北を喫しつつある」と感じられてなりません。EUが様々なシーンで使ってきた「自由」の2文字って美しい響き(理想)で、私自身過去に何度も欧州を旅して享受してきた部分が多いのだけれど(特に「移動の自由」)、それが肝心の国民の暮らしの向上に結び付かない(現実)と判断されたら、時には真っ向から否定されてしまう事も有り得る、という事です。非常に考えさせられる事だと思いました。
 今後、特に離脱派にお願いしたいのは、決して圧勝でもないのだから大ハシャギしないで欲しい。キャメロン首相が辞任を表明した事で、離脱派の中から首相が選ばれる事になると思われるが、謙虚になって物事を進めて頂きたい。真剣に考え抜いた末に残留に票を投じた有権者も半分いるのだから、彼らをないがしろにしない。まして「右傾化」は絶対にやめて頂きたい。「独立記念日だ」なんてはしゃいでいる離脱派の指導者(ついでに、他のEU諸国の極右のトップ)の発言を聞いていると、非常に不安です。特にこの結果で難民・移民排斥の動きが過激化するのではないかと。EUどうのこうのではなくて、美しいはずの欧州の人々の心が荒廃して行く様は、絶対見たくないです。既に始まっている気がしてならないのだが。
 この結果は英国、ひいては欧州全体の交通、特に鉄道にはどのような影響を与える事になるのでしょうか?
 国民投票の投票率は72.2%の高率で、2年前のスコットランド独立を賭けた住民投票同様、直接自らの暮らしに関わる切羽詰まった状況にならないと、やはり投票率は上がらないようです。日本の参議院選挙はどうなるでしょうか。

 今日は広島県の豪雨被害が甚大だったようです。昨日は山陽本線で脱線事故も起きました。広島県は2年前の安佐南区の土砂災害で多数の犠牲者が出ているが、明日も西日本では大雨らしく、少なくとも人的な被害は出ないでほしい。

 室伏広治選手がリオ五輪の出場権を獲得できず、事実上引退を表明したそうです。北島康介・野口みずきらに続いて、また一人、カリスマアスリートが表舞台を去る事になりました。