№1517 JTB時刻表2016年5月号(JTBパブリッシング)

「JTB時刻表2016年5月号」が、20日発売になりました。
 29日オープンの京都博物館が表紙で、「くるり」(正直初耳だが、京都を中心に活動するロックバンドだそう)のボーカリスト、岸田繁氏と、背後に500系、581系、489系電車。

くるりとまわる 京都鉄道博物館
 内容的には大宮の鉄道博物館等と同等の、鉄道博物館としては定番の内容だと思うが、引き込み線で展示車両を交換するというのが、日本では初の試みで、現役の車両の展示もあるそう。「瑞風」の展示も期待できるでしょう。
 展示車両の中には、弁天町から移動したDD54もあります。ドイツスタイルで未だ人気が高いDLだが、よくよく思えばデビュー直後から故障続き、結局立ち直れないまま早々にリタイヤ、稼働が5年程度しかない車両もあって国会でも問題にされた程の「駄作機」なのだけれど。一方で数十年目立ったトラブルもなしに走り続けても人気が出ない車両・系列もあります。私鉄も含めた鉄道の世界では、人気の出る出ないの基準は、車両そのものの実力とは反比例するものが、間違いなくあります。
 屋外では「スカイテラス」が目新しいかも。実際の運行司令室と直結しているらしい。
 扇形車庫に併設してSL専用の検修庫が建設、博物館からペデストリアンデッキで結ばれて、一般の客も見られるらしいのだが、ここでは記されていませんでした。まだ稼働していないが。
 大宮の鉄道博物館や、「リニア・鉄道資料館」もそうだが、今後追加で展示される車両は、どのようなものになるのか?今回展示される53両の内52両が国鉄時代の車両で(100系はJR西日本製造のV編成だが)、JRになってからの車両は500系しかない。JR化以降の西日本の製造車両は、ほとんど全てが旅客用のEC・DCだし、新幹線は自社独自開発の車両が500系以外はない。となると今後、西日本にこだわるなら、何を並べても小ぢんまりしたものになってしまう可能性も否定できない。この辺は今後の課題となるのではないでしょうか。
 弁天町にあった国鉄ハイウェイバスは、展示されないのか?

京都の鉄道 NOW AND THEN
 東京についても何度も言っているが、京都もその歴史からしても、本格的な公営交通の博物館が欲しいと思う。梅小路の公園タイプのものに終わらせず、今後は数年の内には置き換えも予想される地下鉄や、現在も保管されている電気バスも並べて、本格的なものを造って頂きたい。
 梅小路には水族館もあり、今後一大観光スポットに成長する可能性があります。
「くるり」の歌に収められた風景を中心にした鉄道を中心にした京都の私鉄も並べられたが、近鉄京都線がない。前身の奈良電気鉄道が京都に乗り入れて、再来年で90年になる歴史的な路線で、淀川の鉄橋は見どころなのだが。

「のりもの情報局」は、「西武鉄道 『52席の至福』」「バンダイ Bトレインショーティー『E235系』」「北総鉄道 ほくそう春まつり」「伊賀鉄道 伊賀線まつり2013」「南海電気鉄道『めでたいでんしゃ』」「はとバス 第5代イメージガール&新型2階建てバス」「和歌山電鐵 『うめ干し電車』デビュー」。
 和歌山の電車2路線が注目。和歌山電鉄はデザイン電車(いちご・おもちゃ・たまに続く)第4弾になるが、残り2編成が南海現行カラーのままなので、改造の予定がないならオリジナル色に変えた方が良いと思う。あるいは南海旧塗装(22000系時代の薄緑+深緑帯)復刻なんてどうだろう。せっかくなので、南海と共同でキャンペーンをやっても面白いのでは?

黄色のページ
 御遊びで、「日本列島縦断新幹線の旅」と題して、新函館北斗~鹿児島中央間の乗り継ぎの例が記されています。
 新函館北斗・鹿児島中央どちらも一番の列車で出発するもので、最速ではない。南行は12時間09分、北行は11時間43分です。
(最速は北行・南行とも11時間41分です)
 全駅停車タイプだけで、その日の内に乗り通す事はできません。
(九州新幹線鹿児島ルート全通の2011(H23)年3月12日改正では、鹿児島中央→新青森の南行のみ可能だった。2011年4月号に掲載)
 臨時列車は、長崎本線〔サガントス号〕が初掲載(過去にも走っていたのでは?)。試合時間に合わせて運転日ごとにダイヤが異なっています。

 会社線は小湊鐵道。3月に運転を本格的に開始した「里山トロッコ」も掲載。上総牛久~養老渓谷間で平日ダイヤは2往復(原則毎金曜日と、夏休み中の月・木曜日)・土休日3往復。12月23日まで。
 JRバス関東・富士急行の東京駅~河口湖(~山中湖)線も掲載。この路線は市が尾・御殿場経由で運行されているが、5月9日より中央道経由に変更して直行化、20往復に増発。東京発は、午後は全て鉄鋼ビルの新バスターミナルから出発。3月から既に富士急が単独で運行していて、これにJRバスが参入する形になります。

「おトクなきっぷ情報」は、道南いさりび鉄道の「いさりび回数券」を発売。JR函館発着で、11枚で10枚分の値段。
「ときわ路パス」は、茨城県内の鉄道がつくばエクスプレスを除いて全路線利用可能。

本文

 29日より、上越新幹線で「現美新幹線」が運行を開始。越後湯沢~新潟間3往復。

下り
 とき451号 越後湯沢8:24 → 9:14新潟
 とき453号 越後湯沢12:44 → 13:38新潟
 とき455号 越後湯沢15:20 → 16:14新潟
下り
 とき452号 新潟11:26 → 12:20越後湯沢
 とき455号 新潟14:02 → 14:56越後湯沢
 とき456号 新潟18:18 → 19:08越後湯沢
 GW中と、それ以降は6月までの土・日曜日に運行。全列車各駅に停車。全車指定席。

(なおガーラ湯沢は、本文は5月8日まで運行になっているが、融雪が進んだため、24日を持って今冬シーズンの運行が終了している)

 東海道本線・熱海~静岡及び浜松~東静岡間で5月14・15日、急行〔トレインフェスタ〕を運行。トレインフェスタ自体は恒例だが、臨時列車の運行は初めて。

熱海~静岡間
下り
 トレインフェスタ1号 熱海8:37 → 9:46静岡
上り
 トレインフェスタ4号 静岡14:28 → 15:44熱海
停車駅:三島・沼津・吉原・富士・東静岡

浜松~東静岡間
上り
 トレインフェスタ2号 浜松9:20 → 10:32東静岡
下り
 トレインフェスタ3号 東静岡14:49 → 15:58浜松
停車駅:掛川・金谷・静岡

 停車駅がやや変則(特に浜松側)と思ったが、JR東海のリリースでは、フェスタに参加する鉄道事業者との乗換駅を途中停車駅として設定したとの事。
 全車指定席。373系。JRでは今後、このような形で「急行」が運行される事になるのでしょう。

 会社線は、新宿駅の発着はほぼバスタ新宿で統一(茅野駅・岡谷経由上諏訪行は新宿高速BTのままだ)。全路線バスタ新宿発着になった訳ではなく、南アルプス線(京王・山梨)の1往復、新宿~三井アウトレット木更津路線(小田急シティ)は新宿西口発着のまま。
 岡山~倉吉線(日ノ丸・両備)は4月16日より、三朝町役場経由便を増便。
 福岡~湯布院線(日田)は4月1日に改正を行っていて、ノンストップ便2便を増便。
 空港バスでは、鹿沼・宇都宮~成田空港線〔マロニエ号〕が22日に改正。4~11月は成田発2便・成田行1便が日光発着に延伸。
 坂戸~成田空港線も22日に改正。一部便が森林公園駅発着に延長。

 裏表紙は「響け♪ユーフォニアム」(劇場版)。23日より公開。アニメが時刻表の裏表紙を飾るのは、2013(H25)年8月号の「あの花」(劇場版)以来。このアニメは「けいおん!」と同じ京都アニメーション制作。鉄道もアニメも、京都が熱いのか。

 次号のグラビアは春デビューの新車両になるそうだが、熊本地震の影響が懸念されます。九州新幹線は全線開通、在来線も再開が進んでいるが、豊肥本線は長期化しそう。南阿蘇鉄道もどうなるだろうか。

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《今日のニュースから》
24日 プラグインハイブリッド車 中国で販売 トヨタ発表 
25日 東京オリンピック新エンブレム 市松模様デザインに決定

 これで東京オリンピックに関わるスッタモンダは、全部終わりになるのでしょうか。今後はこのエンブレムをまとった都営バスとか、航空機のラッピングなどが期待できるでしょう。本格的にはリオ後か。