№1509 思い出の海外旅行クロニクル 22.2003年ハンガリー 2
ハンガリーの北東部にあるミシュコルツは、7年前の1996(H8)年10月に訪れていて、駅前から出発する市電も見ています。ただ、あの時はブダペストからのとんぼ返りで終わってしまっていて、乗る機会を作れませんでした。今回は時間を作って、しっかり乗ります。それに、ハンガリー全土にある「農園鉄道」なる軽便鉄道もあるようなので、これも楽しみ。
翌日は南部周遊の後、オーストリアとの国境の街・ショプロンへ。
2003年11月22日(土)
ニュイーレジハーザ駅。相当近代的。
ホーム。ミシュコルツへ行く列車はデブレツェンが始発で、客車切り離し作業を行っていた。残りの車両も混雑していて、最後部に立って後方を眺める事にする。
ニュイーレジハーザを出発してすぐ、霧が急に濃くなる。線路は単線。直線が長い。
途中の無人駅はまさにホームだけ。駅名票さえ見当たらない。
ワインで有名なトカイの駅。
ミシュコルツ・ティシュザイ駅。7年振りです。駅前に発着する市電。
市電は2つ系統があって、これはディオーシュジェリに行く1系統。広告車なので派手。
こちらはヴァシュジェリへ行く2系統の車両。
1系統に乗る。ティシュザイ駅前を出発すると、商店街の中のトランジットモールから、道路の真ん中の専用軌道を行く。少しづつ高度を上げているように感じられる。
1系統の終点、ディオーシュジェリ・ヴィル電停。ティジュザイ駅から約30分。
現在はここから路線が延びているらしいが、詳細は不明。
2系統の終点、ヴァシュジェリ電停。2系統は、この付近はスプーン状の循環ルートになっている。住宅地の中にあります。
ミシュコルツの見どころの一つに、ディオーシュジェリ城があります。最寄りの電停から徒歩5分程度でしょうか。入場料600HUF(≒300円)。
その内部。元はモンゴル侵攻からの防衛のために建てられた城らしい。その後行くたびかの戦闘で4つある搭の内の1つは破壊、そのまま残されているらしい。残り3ヶ所の塔は上まで登れます。
ミシュコルツの郊外、ドローチャ駅から出発する、農園鉄道の時刻表。2路線あるが、途中で分岐するタクサラパへの路線は、冬季は運休らしい。ガラドナへ行く路線がメイン。
ドローチャ駅、と言っても簡素なホームがあるだけ。窓口はあったが閉まっていた。
時間ぎりぎりに着いたが、列車は時刻を少し回ってからDLのエンジンがスタートする。のんびりしたもの。
DLに牽引される客車の車内。木製のシートが並ぶ。中央部には石油ストーブがあります。窓ガラスは、一部がひび割れたまま…。
とにかく線路はひなびている。まるで森の中、公園の散策路にレールをそのまんま敷いたようなイメージ。軽便鉄道らしくて宜しい。
パスカポロスで行き違い。車掌がポイントを転換させて対向列車を通過させる。ここも霧が出てきて、どこか幻想的でもあります。
時刻表にない中間駅もある。駅名票とベンチがあるだけの、単なる空地に過ぎない感じ。
そんな中、リリャフレドは急に付近の装いが変わる。リゾート?降りる乗客より、乗る乗客が多くなりました。
終点のガラドナ駅は、まさに森の中。折返しの合間にコーヒーでも、と思ったが、その手の店はどこにもありませんでした。DLが付け替えられて折返し。
沿線は、意外にリゾートとして発展していて、車の利用は多いようだが、農園鉄道は恩恵がないかも。夏季にはSL列車も走るそうなので、この時期は賑わうのでしょう。ともかく、沿線の雰囲気はとても良いので、一度乗車を。MÁV の駅からは市電の利用でアクセスが必要なので、この点は注意。
改めて、ミシュコルツ・ティシュザイ駅。
ブダペスト・ケレティ行ICのサボ。
ICの2等車車内。ボックスシート。
客車は1等車1両・2等車3両、それに食堂車が連結された5両編成。全車指定席。
ブダペストまで2時間かからないのに、本格的な食堂車が連結されていました。7年前と変わっていません。ミシュコルツ出発時点で、既に料理を食べている人もいました。
ハンガリーだったらグヤーシュだろ?と思っていたのに、メニューにはなかった。ハンガリー風ポークカツレツ。
せっかくの食堂車なのに客はほとんどないが、所要時間に加えて、夕食直前の時間帯とあれば当然か。それに、乗車前にサンドイッチなどを買い込み、デッキでビールと共に仲間とオシャベリ、という客が多かった。
ブダペスト・ケレティ駅は定刻に着きました。この辺はさすがIC。
ホテルに投宿し、ヴァーツィ通りのカフェでケーキとお茶。小さな女の子がケーキを選んでいる様は楽しい。
ホテルに戻ってTVをつけたら、グルジア(今のジョージアで、このTVもジョージアと呼んでいた)で国会に群衆がなだれ込み、大混乱になったらしい(「バラ革命」)。
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2003年11月23日(日)
日曜日とあって、通りの車も人も、一昨日(金曜日)に比べたら全然少ない。
この日は南部を目指す。ツェグレードまでは一昨日と同じルートだが、今日は近郊列車。
ニュガティ駅からキシュクンフェーレジハーザに向かう列車は、駅舎からかなり遠い、空地のような場所のさらに端、20番線からの出発。
近郊タイプの客車。
その車内。デッキと客室の仕切りの扉は、キチンと閉じてもロックが外れ、勝手に開いてしまう…。
今日も、沿線は霧が濃い。
ツェグレードで、トレーラーを搭載したフェリー列車を見る。ここで、ミシュコルツから来た客車を連結し、単線の線路に入る。
ケチケメートを過ぎたら、青空が広がる。霧が晴れると、快晴なのだが…。
キシュクンフェーレジハーザ駅。ホームに屋根がなく、開放感があります。
キシュクンハラシュ行に乗り換え。沿線では放牧が見られる。
バータセーク行DC列車。DLのプッシュプルトレイン、なのだが、運転台がある最後部車両にもエンジンがある。動力車ではないと思うが、ブルブル震えている。電源用?中間の客車は、一般と共用か。
ヤーノシュハルマ駅はユニークな駅舎。ここで降りるお客さんが多い。
バータセーク駅。
ドンボーヴァール行は待望?の2軸レールバス。ハンガリーに入ってからここまでの間、あちらこちらで見かけていたもので、乗ってみたいなと思っていました。この手の2軸タイプの小型DCは、旧共産圏ではよく見られるもの、なのか。ドイツでも旧東で乗った事があるし。
この列車の2両目は、エンジンがなくて動力車に牽引されるトレーラー。なので最後部は特等席。この席に座って、後方を眺めて行く事にします。多少上下動があるものの、線路が割と良いので、思ったほど乗り心地は悪くなかった。
駅はどこもホームが長くて、レールバスはアンバランス。
湖も見る。丘陵地帯でカーブが多い。
ドンボーヴァール駅。構内は広くて駅舎のなりも大きいが、集落の中心部は駅から遠いようだ。
駅前広場には、静態保存のSLがいました。
ペーチ行のローカル列車。
農村地帯の集落。
ペーチ駅。お城のようなたたずまい。
ブダペストに戻るICの車内。前日のミシュコルツ→ブダペストと違って、一方向主体のシートが並んでいます。
食堂車は前日のものより古く、割と揺れるし、時々明かりが消えて予備灯だけになったりする。
食堂車の食事。リゾット。量が多くて、やや塩辛い?
デザートに、キャラメルクリームがかかったパンケーキ、それとカフェカプチーノ。
列車は1等車2両、2等車6両、食堂車1両、それに日曜日に限り、バヤからの2等車3両がシャールボガードで連結されます。
ブダペストはデリ駅に到着。この駅はターミナルなのに、ホーム上に屋根がない。ホームが狭いのに、ショプロン行を待つ乗客が加わってかなり混雑します。
この後、このショプロン行に乗るが、疲れていたのかほとんど記憶がない。窓の外はもう真っ暗だし。
ショプロンには22時前に到着。客車5両のうち、2両はさらにオーストリアのウィーナー・ノイシュタットまで行く。ショプロン駅構内にもÖBBのDCがいました。
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