№1498 まったり 東海・関西の旅 3.南海の1日

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 天気予報、あまり良くありません。午後は晴れの予報を信じて、南海線方面に出かけます。 午後は新ブルーリボン・ハイブリッド(BRH)に乗るとか、行ってみたいと思った場所があったので、そこまで足を延ばします。「南海」尽くしの1日になりました。

 3月 7日(月)

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 難波8時20分発の和歌山市行普通。一気に乗り通します。今の南海線の現状を見ておきたかったから。
 8300系(8404F)でした。初めて乗るが、8000系同様、車内は今までの関西のイメージからは離れたイメージがありました。

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 座席なんてそう。他社もだけれど、座席に仕切りを兼ねた握り棒があるのも、昔の関西では考えられないものでした。ただ、8000系のような区分シートにはならなかった。

 住吉大社の手前で、空港急行に抜かれる。廃線になったばかりの阪堺電軌は高架線から見下ろした感じでは、線路際にフェンスが張られているが、レールはまだ撤去が始まっていなかった。

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 浜寺公園でラピート退避。上りの普通電車は8000系。

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 続いて空港急行を退避。
 浜寺公園も高架化が行われようとしていて、駅舎が閉鎖になった事は、一般のニュースにもなりました。この後数年でどう変わるのか。

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 先行して高架化工事が進む羽衣~高石間は、下り線は間もなく完成という段階、数か月の内には切り替えになるのでは?

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 先行して高架化が完成している泉大津でサザン退避。旧塗装復刻編成。

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 泉佐野でラピート退避。ラピートルジャー。

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 さらに区間急行を退避。向こうは羽倉崎行、次が終点なのだが。

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 尾崎でサザン退避。

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 みさき公園から孝子にかけては、沿線で何か造成工事を行っている。第二阪和国道の整備らしい。

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 和歌山市10時14分着。難波から1時間54分かかりました。折返し難波行。

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 和歌山市の駅前に現れる、有田鉄道のローザ。金屋口経由美並行。1日2本(土休日運休)。

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 帰り道は、和歌山大学前駅で途中下車しました。東口の駅ビル。「ふじと台ステーションビル」である事が強調されて、駅という印象が今一つ薄い。「大学前」なので、若い人が多いようだ。

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 和歌山大学から泉佐野まで、サザンで移動。自由席車の8000系の「J-TREC」プレート。関西でJ-TREC製の電車が走るのは、多分南海だけ(前身の帝国車輛製の車両を使っていた名残だろう)。関西では違和感があります。8300系は近畿車両だから、南海のJ-TRECは8000系で終わりになるのだろうか。

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 サザン同士のすれちがい。先に泉大津で追い抜いて行った旧塗装復刻車が、和歌山市→難波と折り返して、再度下りで現れました。

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 泉佐野駅。

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 泉大津駅。

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 高石駅の仮設ホーム。
 一瞬青空が広がったと思ったらすぐに雲が広がったりして、「曇り時々晴れ」の方が正しい、という感じの空模様。

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 いよいよ「堺シャトル」、BRHです。

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 新車は行先がフルカラーになり、客扱い中(ドアが開いている時)は、日英中韓の4ヶ国の言語で行先が繰り返し表示されます。

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 側面もフルカラーで、仁徳天皇陵のイラストも。
 堺シャトルは運賃220円均一で、先払い。

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 その車内。前輪のタイヤハウス上は左右ともデッドスペース(左タンク)になっているため、一番後ろに座る。なのでドライバーの運転操作は見られませんでした。基本的には2人掛けのハイバックシートが並んでいます。座席定員30名。
 サイネージ広告はあるが、特にハイブリッド車である事をPRするものは見かけませんでした。後方は窓部もラッピングされているので、やや薄暗いか。
 走り出すと、とにかく静かなのは特筆できます。ハイブリッド自家用車のような「プーン」という音を耳にします。ただ、全線で10分程度と短く、坂道も高速で走る区間もないので、評価は定まらないように思えます。信号待ちが多いので、ドライバーのストレスが溜まらないAMTは良いのでは。

 堺東まで乗り通した後、この時間は青空が戻ってきてくれたので、市之町東交差点まで戻って撮影しました。いずれ本体でご覧頂きます(更新が滞っていて申し訳ありません)。

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 高野線の堺東駅は、駅ビルの改装が終わって、きれいになっていました。
 高野線の急行に乗って、河内長野へ。

 今回行ってみたかった所、南海バスの終点の内、河内長野市内の石見川(いしみがわ)を訪ねる事にします。ローカル線で平日は日中の便がなく、夕方にならないと行けません。

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 16時02分発は沿線の学校の授業に左右されるスクール便でもあり、「学校が早じまいの日は運休」とか記されていたので、朝方念のため、南海バスの河内長野〔営〕まで問い合わせて、運行を確認していました。
 直前に、途中までほぼ同じルートの葛城山ロープウェイ行が出発していたからか、乗客は自分を含めてわずか4人。途中、運行を左右する学校の最寄りのバス停から乗車したのは、小学生一人…。運行日なのだから、子供たちがわんさか乗り込んでくると思ったのに、拍子抜け。その子供も含め、他の乗客は全て途中で下車、石見川への支線区間の乗車は、私一人のみになってしまいました。
 30分程で、終点の石見川着。バスは回送となって、慌ただしく帰って行きました。

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 三嶽神社。地図にはあったのだが入口が解らない。近くの農家のおじさんが親切に教えてくれました。気を付けないと見落としてしまうような、コンクリの小道を入り、灯篭の先の103段の石段を上がっていく。小さい、というか、鳥居とかないので、一件神社とは思えない感じ。

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 この路線の沿線にある、「行者湧水」。石見川バス停から徒歩で10分程戻った所(石見川口バス停が近い)。一応協力金500円を募っているようだが、小ペットボトル1本ならいいよ、と管理人のおじさんが言ってくれた。物産の直売所もあります。ただし9時~16時で、既に終わっていました(火曜日休み)。

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 さて、石見川の折返所には、現役のバス停とは別に、真っ白に塗りつぶされたひまわり型のバス停も経っています。明らかに「南海電鉄バス おりば」と記された跡が読み取れました。

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 現在の石見川の時刻表。河内長野駅行が平日5本・土休日7本しかないが、土休日の最終バスが平日より3時間も遅い、ローカル線にしてはヘン?な設定。

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 改めて、石見川の終点。
 国道310号線上に位置し、トンネルを経由して奈良県の五条に抜けられるが、その割には交通量はかなり少ない。静かなのは非常に結構。もっとも「路面凍結 積雪注意」とか「只今の気温 15℃」とかいうサインには、峠越えが近い国道を感じさせる。このバス路線自体、雨量規制がかかるとはるか手前で折返し運行になってしまうらしい。
 奈良県との県境にある神福山への登山口でもあるらしいが、それらしき道標などは見かけませんでした。先の土休日の方が便数が多く、終バスも遅いダイヤは、この辺も考慮されているのか。
 とはいえ、ご覧の通り、バス停付近は静かな山村。こんなロケーションの地まで、難波から高野線の急行で30分、バスで30分、合計1時間強で着くのは、関東の人からするとビックリするかも知れません。

 画像に映る、早い最終便17時37分発、ブルーリボンⅡのノンステップ車。朝っぱらに4便出発した後、9時間半も間が空いた後の最終バス。終点の直前まで他に客を乗せないまま、山道を河内長野駅まで下って行きました。

 今日はこのまま高野線に乗って、大阪のホテルに帰りました。

 尼崎市営バスが、今日の運行を持って事業を終了します。次回はその尼崎市営バスとのお別れを書きます。また、一度は行くべきと思っていた、福知山線の事故現場も訪ねます。気が重かったのは正直な所だったが。

 当ブログでは直接のコメントは受け付けないので、何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。
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《今日見た・聞いた・思った事》
「JTB時刻表」「JR時刻表」「MY LINE 東京時刻表」4月号が一斉に発売になりました。皆さん、ページの隅々にまで目を光らせている頃だろうと思います。
「JTB時刻表」については後日書きます(国際線航空は掲載がなくなった)が、ここでは「MY LINE 東京時刻表」を眺めて気づいた点を数点。

1. JR常磐線E233系と小田急4000形の相互乗り入れが、やはり始まります。№1474で「あるのか?」と書いた、小田急の取手乗り入れもあります。JR⇔大手私鉄の通勤車の相互乗り入れは初のケース、大手私鉄の電車が茨城県に入るのも初めてです。
 小田急の常磐線乗り入れは平日12回・土休日14回、うち取手発着が平日2回・土休日1回あります。また平日で下り1回・土休日上下各1回、小田急編成が3本連続するダイヤがあります。我孫子滞泊が1運用ある模様。
 JRの小田急線乗り入れは平日15回・土休日10回あり、うち平日2回は本厚木発着の準急です。こちらも唐木田滞泊が1運用ある模様です。
(ちなみに取手発唐木田行は、新ダイヤでは平日は2本とも夜になり、土休日も午後に1本設定あり)
2. 南武線小田栄駅は営業キロの設定がなく、川崎新町までのキロ数を適用します。なんでだろう?
3. 東武野田線(アーバンパークライン)は列車番号の付与方法が変わり、始発駅発車時間帯+運用番号→運行区間と種別に対応したものになります。全列車末尾に「A」を付与(春日部でスカイツリーラインと被る番号もあるためか)。
4. 土休日に運行される、みなとみらい線・東急東横線「特急」~メトロ副都心線「急行」~東武東上線「快速急行」は、「Fライナー」の愛称はつかない。

〔カシオペア〕下り最終が上野を出発しました。明日の札幌駅の3・4番線ホームは、始発~〔はまなす〕出発まで、苗穂方の旅客の立ち入りができなくなります(去年の〔北斗星〕と同じ)。〔白鳥〕も含め、どうか最後まで、事故のないように。

《今日のニュースから》
18日 北朝鮮 弾道ミサイル2発発射
19日 ロシア南部でUAE機墜落 乗客乗員62人全員死亡

№1497 まったり 東海・関西の旅 2.三重のナローめぐり

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 本当はこの日、近鉄電車で伊勢に行くつもりでした。ただ、本当は乗りたかった「しまかぜ」は早々に満席。それでも「つどい」は撮りたいなと思って(だから日曜日に休みをもらった)いました。サミット直前の伊勢志摩の雰囲気も見たかったし。
 しかし、予報通り、曇天…。伊勢行はあきらめて、昨年日帰りで行って乗ったばかりだが、元近鉄のナロー路線、三岐鉄道北勢線と、四日市あすなろう鉄道に、今回は全線全区間乗りに行く事とします。三岐は、三岐線も加えました。

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 松阪行の近鉄急行。5200系含め6連。

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 伏屋駅の高架化は、下り線が完成していました。

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 快速みえに追いつくが、すぐに引き離されました。

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 今回はこの「1日乗り放題パス」を購入しました。北勢線・三岐線両方乗れます。
 8時23分発の電車に乗って、阿下喜まで乗り通します。

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 大泉で、旧塗装復刻編成と交換。この電車は在良で7分、七和・大泉でも行き違いのための停車時間があり、阿下喜まで59分かかって、やはり時間かかるなあの印象は否めない。

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 阿下喜駅。ひな人形が作られているが、ペットボトルのキャップを利用しています。

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 交通広場の真向かいには、三交バスのターミナルがあります。しかし、今や桑名行が1時間に1本あるのみ。他の路線は皆なくなってしまいました。交通広場からは、三交の代替もあるだろう、員弁市コミュニティ「iバス」が発着するが、日曜日のこの日は運休。

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 駅の隣に、「軽便鉄道博物館」があります。第1・3日曜日オープンで、この日はオープン日、ミニ列車の事前の準備が行われていました。

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 ミニ列車はどこか調子が悪かったのかエンジンがかからなかったが、ベテランのおじさんが診たら一発で直りました。さすが。子供を含め、ボランティア数人がいます。

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 かつての近鉄ナロー路線の主力だったモニ220形(226号)。外板の塗装が剥がされていて、足場も組まれているから、補修工事に入っているようです。

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 阿下喜から戻る車内で、ミニ列車が動いているのを見ました。

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 かつての六把野駅の跡地。

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 旧塗装復刻の201Fの動力車、モハ277号。車内が一方向きシート、行先表示の大型化という改良点があります。

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 北勢線名物の「めがね鉄橋」「ねじれ鉄橋」を訪ねてみました。めがね鉄橋は楚原駅から徒歩15分弱。楚原方に向けて上り勾配になり、阿下喜から西桑名に向かう電車は、釣り掛け式のモーター音をめい一杯響かせます。

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 こちらはねじれ鉄橋。上を走る電車は、イオンモールのラッピング電車。

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 ねじれ鉄橋の袂に掲げられた、「土木学会選奨土木遺産」のプレート。

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 ねじれ鉄橋の近くには、ご丁寧にめがね鉄橋への案内板もあります(右手に小さく見えます)。

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 楚原駅近くのミニギャラリー。北勢線の絵も3枚あります。北勢線愛を感じます。

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 楚原神社。

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 楚原駅に近いいなべ総合学園は、今春のセンバツに出場します。
(初戦は24日の高松商業戦と決まった)

 楚原から西桑名に戻り、近鉄電車に乗り継いで富田へ。次は三岐線です。

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 西藤原行1852F。富田方のMユニットは800形で、Tcとは台車が異なる所が相違点。

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 丹生川で交換したのは、西藤原方が元西武新101系の1881F。クハ1881は、クハ1851が事故廃車となったため代替で導入されたもので、前後で顔つきが違います(富田方MMユニットは元701系)。

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 伊勢治田駅構内の、貨物博物館。

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 伊勢治田を出たら、乗客は私と、ここに写っている人々、合計5人のみ…。

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 大分久しぶりに降り立った西藤原駅は、SLを模した駅舎になっています。

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 ホームには、西藤原駅前公園からも見物できる車両が展示されています。これは入換用で使われていたDB25。

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 そして、戦前製のE102号。

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 折り返して、保々駅構内。元西武401系の101系。

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 三岐らしく、貨物列車も運行されています。

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 富田に戻り、近鉄で四日市に向かうが、そのホームには「神戸」の2文字が。名古屋線でも見られるとは。
(「賢島」よりは「伊勢・志摩」とした方が良い気がする)

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 最後に、四日市あすなろう鉄道。新車両は、この日は八王子線運用に入っていました。

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 ここも久しぶりの西日野駅。駅舎は、表札以外は近鉄時代と変わらないか。ただ、ホームは何かしらの改修工事が行われています。

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 妻面の記号番号の表記には、四日市市のマークが描かれています。この鉄道は、車両も四日市市が保有し、あすなろう鉄道に貸与する形になっています。

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 ボランティア活動のおかげできれいになった、日永駅。
 ここで内部行に乗り換え。

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 泊駅で、ママさんが娘さんにカメラを向けて、ハイチーズ。こういうシーン、いつまでも見られるといいな。

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 終点の内部駅。ここも近鉄時代と変わりなし。

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 内部駅から、笹川テニス場行の社会実験のバスが運行されているようです。廃業した鉄板焼きレストランの駐車場の跡地にバス停があります。
 一般の三交バスは、四日市から来る平田町行と和無田行があるが、合わせても1~2時間に1本程度と少ない。

 久しぶりに旧近鉄のナロー路線、それに三岐線を全線乗り通しました。どの路線も経営は厳しいが、少なくとも何とか今のお客さんを繋ぎ留めて、さらに増加につながる事が望まれます。

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 近鉄四日市駅構内の、伊勢志摩サミットのカウントダウン表示。一般のお客さんには何の関係もないのだけれど、のんびりしているなあ、日本。

 大阪への移動、時間が押してきたので、やや安易だが特急を利用。最初は津からアーバンライナー利用のつもりだったが、一つ前の乙特急に間に合いました。15時59分発は、券売機の表示では空席が残り少なかった。

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 12410系の4連。思いの外短編成。

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 この編成は、1号車に喫煙ブースが設けられていました。

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 以前は喫煙車だった1号車の座席の背もたれには、こんな表記も。
 関西は駅の喫煙コーナーも、整理統合されつつ残されているし、煙草に関しては、関東より未だ緩い?

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 大和八木で、後から来た賢島からのビスタEXを待ち合わせ。相互に乗り換えるお客さんが少なくなかったよう。
 久しぶりに近鉄特急に乗って気になったのだが、この12410系は、車内放送が車掌の肉声による日本語のみ。大阪と名古屋の2大都市を結ぶ、あるいはサミットまでやる国際的観光地の伊勢・志摩などへ向かう特急のアナウンスが、日本語だけのままで良いのだろうか?
 難波には、18時前に到着。この日はそのままホテルに向かいました。この晩から、3連泊します。

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《今日のニュースから》
16日 沖縄戦賠償訴訟 住民敗訴判決 
17日 山陽道八本松トンネルで多重衝突事故 2人死亡 67人負傷

 震災以降長らく原ノ町駅構内で留め置かれていた651系と415系が今日、郡山に向けて搬出されました。651系は当時の〔スーパーひたち〕折返し待ちの最中に震災にあったもので、「上野」の行先方向幕が名残を残しています。車体はかなり薄汚れていました。全車解体されるらしいが、クハ651の1両くらいは、鉄道博物館で保存できないでしょうか?民営化後のJR東日本初の特急車で、在来線で初めて130㎞/h運転を開始した事と、震災の「生き証人」という意味で。

№1496 まったり 東海・関西の旅 1.名古屋へ 初の旧ツアーバス

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 今回から6回かけて、先日の東海と関西の旅について書きます。
 関西に関しては、この数年、他地域と比べて意外に時間をかけていないなあと感じていて、昨年も暮れに1日休みを追加でもらって出かけて来た事はここでも書きました。
 今回はさらに日数をもらい、5日間かけて東海と関西を訪ねました。尼崎市営バスが19日(今週いっぱい)を持って終了する事もあるし、無論他の関西の鉄道・バスの撮影も目論んでいました。
 また、一年前に訪れた天竜浜名湖鉄道の駅の残り、西側の撮影も最終日に組み込んでいます。
 それと、プランニングの後で南海バスの「堺シャトル」(南海線堺駅~高野線堺東駅)に新ブルーリボン・ハイブリッド(BRH)が導入される事を知り、またとないチャンスだと、さっそく撮って、乗ってこようと思ったのでした。
 ただこの5日間、全体的に天候不順で、思っていた事がほとんどできなかったのですが、それでもBRHや尼崎市営バスは、何とか撮ってきました。それらを順次ご覧頂こうと思います。

 3月 6日(日)

 名古屋への足、夜行バスの選択となるが、そろそろ旧ツアーバスについても乗車を経験しておくべきだ、と前から考えていました。ウィラー・エクスプレスを選択したが、ウィラー・トラベルのWebサイトから予約した所、YCAT24時10分発T353便は、帝産観光バス東京支店への委託、となっていました。5,724円。

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 日付が変わる直前のYCAT。大勢の人々がバスを待っています。この時間帯の出発はほとんど全て、旧ツアーバス組。
 名古屋行はこの時間では、予約した便以外に杉崎高速バス、キラキラ号(桜交通)、グレースライナーの便があります(他にウィラー本体の、豊田経由便がある)。他にもあるようで、京成・JR東海バス〔ファンタジア〕しか知らなかった身には、少しオドロキ。

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 旧ツアーバス組の場合、会社に関係なく、出発の10分前に呼び出しがあり、カウンターの前のテーブルでチェックイン、指示された場所で列を作り、黄色のベストのスタッフの誘導でバスに案内されます。前の便で名前が呼び出されるも、現れない乗客が少なくないよう。
(乗場は○番線と固定されない)

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 時間直前になり、6番線に着いた車両に案内される。見慣れた帝産カラーのエアロエース。ごく普通の観光バス。トイレはなく、30~40分後の海老名SAで休憩があるとの事。座席には、シートナンバーが書かれた紙が置かれている(非公式側からA→D)。座席のピッチ自体はやや広め?昨年暮れのJRバス「青春ドリーム」よりも広かったかも知れない。
 この便はTDL始発で、東京の鍛冶橋経由。乗客は全体の半分以下という感じだが、2号車なので、1号車に乗客が集中しているかもしれない。

 ほぼ定刻に出発。首都高速に乗ると、簡単なアナウンスの後すぐ消灯となる。読書灯はつかない。
 ドライバーは2人で、もう一人は運転台の直後のシートに座る。昔の東北急行バスも、そうでした。

 昼間は渋滞気味の保土ヶ谷バイパスも、この時間はスイスイ。予告通り、30分で海老名SAに着くと…。

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 高速バスがこんなに並んでいる!この後ろにも並んでいて、少なくとも20台以上はいたはず。
 一応、前列に並んだ便の会社と行先を記してみました。

(左から)ウィラーT393 名古屋、平成コミュニティ 天王寺、武井観光 名古屋、ウィラーT323 名古屋、神姫バス 天王寺、ウィラーT343 名古屋、ウィラーT354 名古屋、帝産 名古屋、ウィラーL324 名古屋、サンシャインエクスプレス 大阪、平成コミュニティ なんば、青木バス 伊勢、オリオン 神戸

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 前列は一応高速バス優先スペースとされ、コーンが置かれている。バスが着くと交代ドライバーが降りてコーンを除け、バスが入線すると元に戻す、という感じ。しかしこのスペースだけでは到底足りない。次から次へとやってくる。ウィラーの名古屋行だけで何台いるのよ?
 これだけのバスが毎日東名間を行き交うのだとしたら、〔ムーンライトながら〕の出る幕も、なくなってしまうのかも知れない、とか思った。
 この顔ぶれを見た限り、極端に老朽化した車両はありませんでした。

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 今回乗車した帝産バスには、このような表記がありました(これは、海老名で合流?した1号車)。

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 SAの中。ファミリーマートはオープンしているが、他のフードコートはほとんど閉まっている。
 20分の停車で出発。

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 3時過ぎ、新東名の藤枝SAに到着。海老名に比べたらバスの数は少なく、ウィラーと帝産だけ。
 ここもファミリーマートが営業中。

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 さらに5時前、伊勢湾岸道の刈谷PAに到着。ここは6分程遅れたようだが(理由不明)、出発は5時10分定刻。この便では3ヶ所で休憩停車があります。JRのドリーム号は確か2回だったから、トイレがない事もあって、多少余裕を持たせているよう。停車時間はどこも20分だが、ある程度遅延を吸収する分も含まれているのか。

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 このPAにはEV充電装置がありました。

 この後は名鉄豊明駅の真上を横切り、名古屋高速を経由して名古屋駅に向かう。ドリーム号は東側の藤が丘の方からアプローチするので、なかなか新鮮な感覚。もっとも外はまだ暗く、どこをどう走っているのかは解りづらいが、JRの車両基地を見る事が出来た。

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 終点、名古屋のささしまライブは、定刻より7分早く到着。ただ、無理をして走っていたとは感じませんでした。
 ここは名駅通上、名古屋市営バスのささしまライブと、名鉄バスの愛知大学前バス停に挟まれた位置に数か所バス停ポールが並んでいるだけ。誘導員が出ている。名古屋駅からは遠い。10分程かかる。お客さんが続々到着するバスからゾロゾロ降りて、駅の方向へ歩いて行く。特に若いお客さんが多い。
(あおなみ線のささしまライブ駅は遠く離れた場所。要注意)

 今回初めて旧ツアーバスを利用してみたが、車両そのものは委託の貸切バスそのもので、レベルそのものはまあまあ?安い便なので、座席とかに関してはまあ運賃に見合ったレベルだったと思います。隣に他のお客さんが来なかった事もあって、そんなに窮屈とは感じなかった。先述の通り、シートピッチはむしろ「青春ドリーム号」より広めだったかと。あとは、貸切バスと路線バスはやはり違うので、路線バスとして使う事を前提とした設備が欲しいかなと思う。夜行で読書灯が付かないのは不便。また、トイレがないのはやはり不安材料です。今晩みたいにダイヤ通りに走れる限りは無くてもいいかも知れないが、高速道路上などで何時間も動けない状況に陥った時が、どうしても懸念材料です。
 それと、旧ツアーバス組はネット予約が一般的だが、逆にネット環境やスマホを持たない時、乗場に来て「○時の便はありますか?」と聞く事は、できないのでしょうか?YCATも名古屋も、切符売場みたいなものがないようでした。この辺も気になる点でした。夜行がほとんどだから、現時点では問題にはならないだろうが。
 運行そのものは、全く問題なし。帝産バスであれば、全面的に信用できるでしょう。
 横浜も名古屋も、旧ツアーバスが加わった結果、バスターミナルが手狭、あるいは不便な位置に置かれる事となり、いずれ新宿のような統一の高速バスターミナルが必要になってくるかも知れません。横浜だと、キャッツシアターがあった場所に高速バスターミナルが造られれば良かったのだろうが、タイミングがワンテンポ遅かったか。

 今回はオプションとして、名古屋駅太閤口近くのホテルでの朝食サービスを加えました(900円)。6時30分からだが、オープン直前は大変な行列で、料理にありつくまで一苦労でした。あっという間にガランとしてしまうのだが、この点は注意。

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 6時過ぎの、名古屋駅北口。

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 太閤口のJRバスターミナル。さすがにきちんと整備されています。そろそろJRバスの発着もチラホラ。これはUSJ行の名神高速線。

 最初は伊勢行を考えていたのだが、天候が悪いので断念、去年訪れたばかりだが、三岐鉄道と四日市あすなろう鉄道を再度訪ねます。

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《今日見た・聞いた・思った事》
 一年前のジャーマン・ウイングス機事故の最終報告書が、フランスの航空事故調査局(BEA)から一昨日出ました。
 結論として、事故原因は今更論じるまでもなく、副操縦士が自殺を図って故意に墜落させた、遠因として副操縦士には精神的な疾病があり、なのにそれについて会社に報告しなかった上、医療機関も守秘義務上から会社に報告する事がなかったからだ、としています。
 ここでBEAはWHOに対し、パイロットの病状を知った医師が、本人の同意がないまま病状を会社に報告しても、法的な責任を問われないよう、加盟国にガイドラインを整備するよう勧告しています。事業者や監督官庁、メーカーなどではなく、直接航空など交通機関の安全には関わらない組織に勧告するのは、異例な事だと思います。この点は航空業界外も巻き込んで、かなりの議論になるのではないでしょうか。遺族の一部は最終報告書に納得せず、今後アメリカなどで訴訟を起こすそうで、まだまだ尾を引きそうです。

 JR高崎線は、熊谷~本庄間はどうやら明日もほぼ一日運休になりそうです。新幹線で代行輸送を行っているそう。JR東日本では去年も根岸線で架線の大きなトラブルが起きているし、何かヘン?根本的に大きな問題を抱えているような気がします。

《今日のニュースから》
14日 ロシア空軍部隊 シリアから撤退 プーチン大統領指示 
15日 北海道新幹線奥つがる今別駅 津軽鉄道でPR

 奥津軽いまべつ駅~津軽鉄道津軽中里駅間は、弘南バスが路線バスを運行します。1日4往復、所要所定1時間10分(実際には少し早目だろう)、運賃1,200円。