№1483 思い出の海外旅行クロニクル 21.2003年デンマーク 5

 タイトルとは違ってしまうが、今回の旅の第2部、ノルウェーの旅が続きます。前年にも来たばかりだったが、あの時は自らのチョンボで置き引きにあってしまって、せっかくの旅の記録を収めたフィルムを失ってしまいました。無論、その時と全く同じ旅を繰り返すなんてできない事は解りきっているけれど、それでもやはり、はっきりした記録(私の場合、9割方は写真)を残しておきたかったのです。もう一度行かないと、何か心残りな気がして。

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2003年 5月17日(土)

 ノルウェーは憲法記念日の祝日。昨年と全く同じ日に、ソグネフィヨルドを目指します。行程も全く同じ。
 トロンヘイムから着いた夜行からそのまま乗り換え。昨年と同じ、シグナチュールです。昨年はご覧いただけませんでした。4連1ユニットだが、ベルゲン行61列車はこれを2ユニット繋いだ8連。

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 その車内で、この車両は「シグナチュールプラス」。シートが革張り。

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 バー車。半室で広くはないが、温かみがあるデザイン。ただ、案外ヒマそう?

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 クレーデレン湖の畔に出ると、白い山々が見えてくる。どんどん高度を上げて行きます。

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 大分前にもご覧頂いた、オーレ駅。

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 高度が上がって行って、雪の量も多くなってきた。頭上の雲が少しづつこちらに近づいてきて、かなり高く来ている事を実感させる。

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 ヤイロ駅。リュックに国旗を掲げたスキーヤーがゾロゾロ下車。そういえば去年もこんな感じでした。

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 フィンセ駅は標高1,222m。山小屋のような駅舎。スキーヤーがどっと下車。風が冷たい。
 ここを出ると、全長10.3㎞のフィンセトンネルを抜ける。
 ミュルダールで下車し、フラム鉄道に乗り換え。

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 ミュルダール~フラム間の支線は、現在は別の鉄道になりました。車両はNSBの色違い。

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 フラム鉄道は、スカンレイルパスでそのままでは乗れなくなりました。30%割引で90NOK(≒1600円)。

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 ここも山小屋のようなミュルダール駅。

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 駅員が見送る。民族衣装の人が、祝日を感じさせてくれました。

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 ショース滝の駅、といっても木製のホームがあるだけだが、見物のためしばし停車。
 沿線はここに限らず、あちらこちらに滝が見られる。いかに水資源が豊富という事か。

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 谷道をグングン下って行きます。トンネルを一つ抜けると、ミュルダールを見る事が出来ました。

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 いくつかある駅から、ベレクバム駅。待合室だけの無人駅だが、その待合室にも国旗が掲げられていました。

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 フラムが近づくと雪もなくなり、穏やかな集落が谷間に広がります。いやあ、きれいだなあ。

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 フラム駅。フィヨルド(=海)沿岸の駅だから標高は0mに近く、ミュルダールからわずか20㎞強なのに、866mも下ってきた事になります。

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 ソグネフィヨルドのフラムとグドヴァンゲンを結ぶフェリー。
 フラムからヴォスまで、フェリーとバスの通しの乗車券を購入できます。256NOK(≒4,550円)。

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 アラウンドの集落。

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 フェリーのデッキ。去年と違って日本の団体がいないからか、日本語のアナウンスはない。

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 沿岸の集落の足でもあるので、いくつかの小規模な船着き場を経由して行きます。

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 グドヴァンゲンが近づいてきました。フラムから2時間。

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 グドヴァンゲンからヴォスへ向かう、NSBのバス。去年は2台だったが、この日は1台でした。ドライバーが民族衣装だった。ヴォスまで45㎞。

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 去年同様、スタルヘイムのホテルに寄り道して行きます。ホテル所有の展望台。昼間に一般に解放されます。ホテルの中も民族衣装の人が多くて、華やか。北欧の祝日らしいなあと感じました。

 この日も昨年同様、ヴォスのYHに宿泊します。宿泊代245NOK(≒4,330円)。ノルウェーに限らずデンマークもそうだったが、北欧のYHは全体的に高め。シーツを借りると特に。

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2003年 5月18日(日)
 ベルゲンへ行く列車は11時前になるので、少々朝寝坊。外は風が冷たい。これが本来の北欧の、今頃の天候か、と感じました。

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 改めて、ヴォスのYH。いい環境です。

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 ヴォス駅。この駅の標高は57m。日曜日だが、キオスクなどは開いていました。
 9時58分にミュルダールへ向かう列車は、フラム鉄道の緑色の編成でした。日本人の団体が乗り込んでいく。

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 10時30分頃になって、端の方に止まっていた電車が入換えで入線してきました。オスロ近郊で走る旧型車と同タイプ。発車時刻が近づくと、車で送られてきた乗客がパラパラ乗り込んでくる。50分の定刻に出発し、ベルゲンまで1時間15分。

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 3時間ちょっとと短いが、ベルゲンの街を歩きます。大聖堂。

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 ヴォーゲン湾に面した、世界遺産のブリッゲン。

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 港に係留されている、帆船。

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 この日は天候が悪くて、雨模様になってしまいました。晴れだったらこんな感じだろう、という事で、絵葉書。
 この後ベルゲンではLRTも開通しているという事で、いつかまた、今度は時間をたっぷり取って訪れたいと思っています。

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 ベルゲン駅。前の年も、また1993(H5)年10月28日にも訪れているが、明るい時間の駅をご覧頂けるのは初めて。時計の上にNSBのマークがある以外は10年前と変わっていません。重厚ないい駅舎です。

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 駅の入口。カラフルで可愛らしいイラスト。

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 駅のコンコース。カフェで、ケーキとコーヒーで一息。でも61NOK(≒1,080円)もする。北欧は全体的に物価が高いなあ。

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 ホーム。列車の発車30分位前まではホームの入口にロープが張られて立ち入れない。15時58分発オスロ行シグナチュール64列車の発車時刻が近づくと、ロープが解かれて乗客がゾロゾロ乗り込んでいく。皆大荷物だ。

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 オスロ行64列車。この列車も2ユニット併結の8連。何故か先頭車は連結器を出しています。

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 高度を上げつつヴォス、ミュルダールと過ぎると雪原。寒々とした車窓。これも、この路線の魅力でありましょう。

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 再びフィンセ。今度はスキーヤーがどっと乗り込んでくる。皆国旗は差していない。やはり国旗を掲げるのは、個人でも5月17日限り、なのか。外はみぞれ交じり。
 改めて、主な中間駅の標高を記しておきます。アルナ8m、ヴォス57m、ミュルダール866.8m、フィンセ1,222m、ウスタオーセ996m、ヤイロ794m、オーレ436m、ゴール207m、ヘーネフォス96m、アスケー104m、リサーカー13m。

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 カフェで夕食。ラザーニャとコーラ。ピンボケ気味なのはご勘弁。

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 オスロに戻ってきました。まだぼんやりと明るいが、もう22時30分。
 ホテルに入ったのが遅くなって、シャワーは明日。早めに寝るが、その前に部屋のTVをつけると、CNNニュースはSARS(新型肺炎)の感染者が7700人、死者が620人と報道していました。中国の広東省を中心に、SARSの被害が深刻なまでに拡大していた頃でした。

 以上、去年もこんな感じで乗って、見た来たんですよ、みたいなものを感じて頂ければ幸いです。
 明日は帰国の途に就きます。空港からの航空便の出発が午後なので、少しぐらい寝坊しても大丈夫でしょう。

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