関西の私鉄、近鉄・阪神・山陽・阪急(神戸線)各社の3月19日改正が、20日にリリースされました。18日発表済みの京阪も含めて、簡単にまとめます。
1.近鉄
特急
● 土休日に名古屋8時20分発名阪甲を増発(津・大和八木停車)。
● 名古屋6時00分発(土休日のみ)、大阪難波21時00分発(全日)名阪甲が白子・四日市・桑名に停車(名古屋発は名張も停車)。時間が前後する桑名→大阪上本町、松阪→名古屋は取り止め。
● 平日に鳥羽20時40分発名古屋行を増発。津で、名阪甲から乗り換え可能。
● 朝方の津→上本町を松阪発に建て替え。
この他、大阪上本町始発の一部を大阪難波発に延長し、名阪乙の一部が伊賀神戸に停車。久居停車を追加。平日夕方で大阪上本町・名古屋発伊勢方面行特急の一部の行先を変更。
● 南大阪・吉野線の特急は、平日日中のの大阪阿部野橋を毎時10分発、吉野発車を毎時34分発に統一し、橿原神宮前行1本を吉野まで延長。
一般列車
● 大阪線:平日朝方は上りで大和八木発急行を新設し、朝ラッシュ時の準急・区間準急を増発。3本を除き、6連で運行。快速急行3本を急行に、大半の準急を区間急行に変更。
大阪上本町行名張行準急1本を五十鈴川行急行に変更し、8時台の普通を1本増発、最短5分間隔で運転。4連1本を6連に増結。
平日夜間は下りで大阪上本町20時台以降初の急行3本を増発し、快速急行10本を急行に変更。準急は区間準急に変更し、急行・区間準急・普通を約15分サイクルで運転。上り快速急行8本を急行に変更。
この事は、大阪線の10両編成の列車の大幅な減少を意味します。快速急行は、新ダイヤの平日では、下り朝方1本・夜間10本、上り朝方9本、夜間1本に減少。
上本町発五位堂行準急・普通の最終を繰り下げ、河内国分発普通の始発を繰り上げ(区間準急に変更)。
● 奈良線:平日は阪神直通快速急行の運転時間帯を拡大。下り大和西大寺行最終区間準急を繰り下げ。上り近鉄奈良発準急の始発を区間準急に変更して繰り上げ。
● 京都線:新田辺発京都行普通の始発を繰り上げ。
● 名古屋線:名古屋23時10分発富吉行を桑名行に延長。日中の近鉄名古屋~近鉄四日市間運転の急行5往復を準急に変更。鈴鹿線の最終を繰り下げ。この他一部で始発を若干繰り上げ、近鉄名古屋着6時台準急2本を普通に変更。
この他各線区で、列車の見直しを実施。快速急行→急行の変更で、青山越えの普通列車の削減が予想されます。
2.京阪 (京阪線) 18日発表
● 土休日に快速特急「洛楽」を運転。これまで、行楽シーズンに臨時で運転されていた列車を定期化。
淀屋橋9:00~11:00発、出町柳16:02~18:02発のいずれも30分間隔。淀屋橋~出町柳間50分。
「洛楽」運転時間帯には快速急行も運転。
● 特急の所要時間を短縮。1~最大5分(淀屋橋~祇園四条間)。
● 日中、淀屋橋~樟葉間の急行を淀屋橋~出町柳間の準急に、中之島~出町柳間の普通を中之島~枚方市間に変更。特急・準急・普通の3本立て。特急は樟葉・丹波橋・三条で準急に、準急は京橋(京都方面行のみ)、守口市で普通に接続。
● 枚方市5時04分発淀屋橋行区間急行を樟葉5時00分発準急に変更し、樟葉~御殿山で始発繰り上げ。
● 出町柳24時00分発樟葉行普通を枚方市に延長し、樟葉~枚方で最終繰り下げ。
● 夜間は10分→12分サイクルの運行に変更。
「プレミアムカー」サービスに向けて8000系当該車両の改造が始まり、残存の7連での運用が行われる事になると思われるが、今リリースでは特に記されていません。
3.阪急(神戸線)
● 平日朝方、上り通勤特急を神戸三宮始発に変更。上下とも神戸方1両を女性専用車に設定。通勤急行は神戸高速線発として、神戸三宮で始発通勤特急に接続。西宮北口の増結は取り止め、全列車全区間8連で運転。
神戸三宮・西宮北口の増結作業がなくなる事になり、所要時間を短縮。
● 平日の夕方、上り特急の所要時間を短縮。
● 平日深夜に快速急行・普通を各1本増発し、接続する伊丹線・今津線(宝塚側)・甲陽線も増発。
日中・土休日はほぼ変更なし。
4.阪神
● 本線の快速急行の運転時間帯を拡大。平日は尼崎発7時07分~21時36分、神戸三宮発7時04分~21時33分運転。増発分は尼崎または大阪難波で種別を普通に(から)変更になる列車があります。
大阪難波21時15分発尼崎行快速急行を増発。
● 平日朝方の青木始発区間特急を御影始発に延長し、魚崎・尼崎に停車。
特急と比較してかなり停車駅が多くなり、「通勤急行」と呼び換えた方が実態に合う気がします。
● 23時以降の直通特急・特急・急行の運転区間を一部延長。平日は梅田24時20分発御影行特急を急行に変更。
梅田発最終尼崎行を5分、神戸三宮発最終石屋川行を1分繰り上げ。
● 武庫川線は最終電車を18分繰り下げ。武庫川発23時47分、武庫川団地発23時55分。
● 平日の梅田発直通特急・特急は、11~20時台の発車時刻を毎時00分~10分間隔に統一。
この他、昼間の直通特急・特急・普通の運転時分を適正化。
5.山陽
● 日中の直通特急の内、現在2本に1本は山陽須磨~神戸三宮間は各駅に停車している(列車の種別幕が黄色地)が、東須磨・須磨寺を通過として、板宿~神戸三宮間各駅停車に変更。山陽姫路~板宿間で2分短縮。
この時間帯は、普通電車の2本に1本は山陽須磨折返しになるが、これはこのままなのか?としたら、通過になる両駅は1時間の停車が4本(15分間隔)となるが、その点は記されていませんでした。
● 平日朝方上りは、S特急は運行時間帯を10分前倒し、全列車阪神の神戸三宮まで運行。普通電車の待ち合わせパターン変更により、直通特急は東二見~山陽明石間で1分短縮。新ダイヤでは、藤江・霞ヶ丘・山陽須磨でS特急・直通特急2本待ち。
● 土休日朝方上りのS特急1本を直通特急に変更。普通は霞ヶ丘のS特急待合せを、山陽須磨のS特急・直通特急2本待ちに変更。
● 上り最終直通特急御影行は尼崎まで延長。
(阪神の方には記されていなかった)
以上、簡潔に各社の改正のポイントを記してみました。
全体的には、ラッシュ時の輸送力が少々減るのかな(特に近鉄)と、それと初列車繰り上げ・終列車繰り下げが目立つようでした。
阪急は宝塚線に続いて、神戸線でも途中増結・切り離しが解消となるようです。残る京都線は桂での切り離しが残るが、これも近い内になくなる事になるのではないでしょうか。大手私鉄は東西とも、途中駅での増結・切り離し作業が減少する傾向にあります。
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《今日見た・聞いた・思った事》
ANAの国内線Wi-Fiサービスが、ようやく始まる事となりました。25日よりB777-300の1機からスタート。
(路線・便は固定されない)
対象はB777、B787、B767、B737(-800のみ)、A320の全クラス。またDHC-8-Q400は、無料コンテンツの一部のみ提供。順次国内各路線に展開し、2017(H29)年度末までには100機体制となる見込み。
先行するJALと比較して1年半の遅れになった事もあってか、特に無料コンテンツに力が入っているようです。「SKY LIVE TVサービス」が注目で、スカパーの内の「G+」(日テレ系のスポーツチャンネル)、「日テレニュース24」(日テレ系の24時間ニュースチャンネル)、「スカサカ!」(Jリーグや海外サッカーなど、スカパー!のサッカー専門チャンネル)を無料配信。他にもビデオ・オーディオ・電子書籍の配信もあります。また、オリジナルショッピングサイト「ANA STORE@SKY」を立ち上げ。この他テキストニュース、ANAグループインフォメーションの提供など。
関心が高いだろう有料インターネット接続サービスは、プロバイダがパナソニックアビオニックス、料金プランは2種類で、40分550円と1フライト(距離・デバイス関係なく)1,050円。支払いはクレジット・カードのみ。2月一杯はキャンペーンで無料。
この料金、後発である事も考えると、JALと比べたら少し高いのでは?JALは時間制が30分400円、1フライトは距離・デバイスによるが、スマホだと最高でも700円なので。
ANAでは国際線でもそうだが、ノートPCはあまり歓迎されない?ブラウザではエンターテイメントの一部は閲覧・視聴ができません。公式モバイル(iPhone, iPad, Android)が推奨されています(利用前に最新のアプリをダウンロードしておく事)。
またネットは、データ量が15MBを越えると、一時的に回線速度が遅くなるそう。
ともかくこれで、日本の大手2社がWi-Fiサービスで肩を並べる事になります。ネット接続もさる事ながら、無料コンテンツの提供で今後競いあう事になるのか。(他社も含めて)機内Wi-Fiの普及が進んだ場合、在来のエンターテイメントシステムの在り方も、(特に国内線で)見直しがあるのかも知れません。
京成トラベルサービスは、2代目スカイライナー・AE100形さよならツアーの参加者を、25日(月)より募集します。2月21日・28日(共に日曜日)開催。詳細は京成公式Webを。
《今日のニュースから》
22日 有名人など個人ページ不正閲覧 岐阜県職員を逮捕
23日 高木復興相 福島県新地町 常磐線復旧工事現場を視察