№1465 バスラマインターナショナル153(ぽると出版)

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「バスラマインターナショナル153」が先月末発売されました。遅くなってしまったけれど、ここで取り上げます。
 会津バスに加え、今号から長期モニター車に加わった東武バスの新エルガ2950号車が表紙を飾っています。先日柏で見かけたが、きちんと撮る機会を作れませんでした。

各地の新車から
 新エルガ・ブルーリボンの導入が各地で始まっているが、バスラマ誌で掲げられている分は、両者ともN尺のみの導入になっています。Q尺はどこが初か?と興味が持たれます。
 旧モデルのエルガ・ブルーリボンⅡの導入も並行して行われているが、受注残?

バスラマ創刊25周年記念イベント報告
 ヨンケーレ・ファイナルランもあるが、ここでは「Visit 台湾」に注目。何しろ私自身2年前に台湾に行って、高速バスも一般バスも乗ってきているので。
 ただし台中は、高速バス&新幹線で通過しただけで、降りた事はありませんでした。151号で取り上げられた、市長交代でとん挫したBRTについてのセッションも行われたとの事。別に、改めて取材の機会があるそうで、注目したいと思います。それにしても台中は事業者が14もあるのか。人口は大阪市並みではあるが、山の方にも広がっているので、地方部の事業者が少なくないのかも。

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 市中~空港間で2度乗った、アメリカンスタイルのバス(國光客運のMC9型)が、いよいよ引退ですか。感慨深いです。
 江ノ電~平渓線に端を発した日台双方の鉄道事業者の提携が急速に進む事もあって、日本の交通ファンも、台湾は注目の的となっていると思います。この機に台中BRTに限らず、台湾全体のバス事情についても詳細が取り上げられればと思います。

バス事業者訪問184 会津乗合自動車
 正直高速も含めて乗った事がありません。だからあまり語れる事はありません。ゴメンナサイ。
 輸送人員は、2005(H17)年度が55万人近くなのに、10年で20万人以上も減ってしまいました。2009(H21)年度以降は30万人台を何とか維持している状況でしょうか。
 路線概要を見ると(これに鉄道路線を加えて頂けるとより解りやすくなるのだが)、当然ではあろうが会津若松が絶対的な中心、後は坂下や喜多方にもある程度は路線網があるが、後は長距離のローカル線が中心になるでしょうか。
 過去には只見にも路線があったが、廃線から久しくなりました。磐梯熱海が東限(過去には郡山駅まで入っていた)だが、上戸から東は朝の磐梯熱海行と午後の磐梯熱海発の1往復のみ、土休日は運休と、細々としたものになってしまいました。会津下郷駅発着路線も、土休日は全路線全便運休。
 そんな中、会津川口から南下する落下傘路線が維持されているのが目を惹きます。川口車庫(金山町)~大戸(昭和村)線が1日3往復、土休日も同ダイヤで、元日も日中の1往復は運行されていたようです。ともかく「会津バス」と言いながら、会津地域全体を網羅する状況でないのが辛い所。
 大内宿へのバスは、公式Web上には見当たりませんでした(「会津への旅」のタブをクリックすると、運行シーズン中は見られるようになるようだ)。福島交通側もそう。今年また走るのかどうかは、現時点では不明。生活の足にしようとするなら、通年毎日運行になるのが望ましいのだが。
 インバウンドを取り込むなら、空港バスの運行も考えられなくはないが、需要はあるだろうか。福島空港は定期国際線がない。仙台空港の国際線が多ければ、設定もありうるかもしれないが。今の所は郡山~福島空港間の福島交通バスとの乗継割引乗車券を発売する所に留まっているようです。
 みちのりHD傘下になって質的な改善が進みつつあるところだが、このグループの事業者の顔ぶれを見ると、スケールメリットはどの位あるものだろう。求心力が高いだろう仙台や東京には今の所グループ企業がなく、先の福島空港の他、名古屋や京都・大阪への福島交通高速バスへの乗り継ぎサービスを提供しているのが目立つ程度でしょうか。5年前の大事件で大変ではあろうが、グループ外の新常磐交通やJRバス、猪苗代を引き継いだ磐梯東都等も交えて、福島のバス業界が一体となって集客が図られるのが望ましいと思います。
 アーカイブスはその猪苗代の路線車が中心だが、野岩鉄道(今年は開業30周年)開通前まで走っていた、会津田島~鬼怒川温泉の路線が、1枚でもあれば良かった。東北の事業者の一般路線が関東地方へ入っていた、最後のケースだと思います。

ひろしま公共交通ナビ くるけん
 第64回中央技術委員会全国大会の業務報告から、詳細が報告されています。149号の事業者訪問・広島電鉄で名前が出て来たものでした。
 広島のバスの問題点が5点挙げられていたが、その背景として広島市は最初から公営のバス・電車がなく、郊外へ向かう鉄道もあまり整備されていなかったから長距離のバスが中心となり、郊外路線が市内路線も兼ねる形態が多かった、つまりは市内路線で核となる事業者が存在しなかった事があろうかと思います。
 導入エリアの顔ぶれを見ると、中国JRバスは入っていないのか?重要な事業者のはずだが。
 技術的な部分はチンプンカンプンなので敢えて触れないが、各事業者の路線自体の再編成は行わず、現状の路線網の中でバスロケシステムを構築して行ったようです。なお、表示システムには事業者名を出さないとしているが、私は小さくていいから、現状では出した方が良いと思っています。接近するバスのカラーが、利用者にとってはある程度運行情報の一部になりえて(あの色は○○バスだから行かない、あの色は○○交通だから行くかも知れない、みたいな)安心感を与えている部分があるので。事業者を問わず全部が同じ色になって、営業の制度も全社で完全に同じになるとかなら、社名抜きでもいいだろうが。
 このシステムは、広島県以外でも導入ができるものだろうか。するのであれば、技術うんぬん以前に、地域内のバス事業者間の確執がない事が絶対条件になろうかと思います。今やそんな事を言っている場合ではないはずだが、一部の都市では、そういうのが残っているのではないか、と感じるので。

フランスのBRT2題(1)
 前号で予告されていた、フランスのBRTのレポートの第1弾。ドゥエは調べてみたら、人口は4万3千人弱とかなり少ない(新潟市中央区が17万3000人強)。町を越えていくにしても、BRTが成り立つものかと思った。
 トップの写真で、BRTの「混乱」がちょっと見えた気がします。遠くに一部左側に車線が膨らんで、右側にプラットホームらしきものが見えるが、それが本来のBRTの乗場なのか。手前の歩道のホームが、いかにも仮設という感じ。
 フィリアスフィリアスというが、どんな車両だったのか、それとどの程度の便数があるのかが知りたかった。この手の乗り物はフリークエントサービスが生命線なので。
 次号はパリ郊外らしいが、フランスとなるとやはり、「LRTとBRTの選択の境目」を知りたいと思う。私自身2010(H22)年と2012(H14)年の2度フランスを訪れ、LRTにも乗ってきたが、一方でBRTを導入する都市も少なくないし、ルーアンでは両方を導入している。どこまでがBRTで、どこからがLRT建設となるのか、それこそ知りたい所です。今後の日本のBRT(あるいはLRT)整備のためにも。

 バンホールが、日本向けダブルデッカー「アストロメガ」を発表しました。テキストではぼかしてあるが、写真を見ればはとバスなのは一目瞭然(はとバス自体は今日現在、リリースを出していない)。前回書いた、年鑑バスラマの表紙を飾っていた意味が解りました。今後、高速バス等への展開も大いに予想できます。
 韓国でダブルデッカーの路線バスが正式に走り出したそうです。私も大いに期待したいし、しつこいけれどこういうのが日本でも走るようになったら良いと思います。
 バスワールド2015は次号と2回に渡って取り上げられるようだが、バス市場としては、やはりテロが非常に心配でしょう。事は会場があったベルギーにも飛び火しているし、過去にはロンドンなどで路線バスが狙われた爆弾テロも起きています。バスの購入とか、利用とかに影響が出ない事を祈ります。

 次号はブルーリボン・ハイブリッドの詳報になるが、市販第一号はどこになるか、興味が持たれます。

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《今日のニュースから》
 8日 「フライング・スコッツマン」復元 英国中部で試運転
 9日 今宮戎神社 十日えびす 「宵えびす」で幕開け

「フライング・スコッツマン」は、世界で初めて時速100マイル(≒160㎞/h)を達成したイギリスの伝説的SLで、10年かけて復元工事が行われていました。
 熊本電鉄5100形の、来月14日の引退が発表になりました。その後は北熊本で保存、イベントで使用されるとの事。